36 図1 日米欧の ITS 開発年表 表1 米国の主な動き(構想・プログラム

ITS 関連資料
図1 日米欧の ITS 開発年表
第1期
70
’
第2期
75
’
80
’
85
’
90
’
91
’
第3期
92
’
93
’
94
’
95
’
96
’
97
’
98
’
ALI
PROMETHEUS
欧 州
PROMOTE
DRIVE Ⅰ
米 国
DRIVE Ⅱ
TELEMATICS
ERGS
IVHS
MOBILITY 2000
CACS
RACS
ITS
VICS
AMTICS
ARTS
日 本
ITS
SSVS
ASV
UTMS
資料:
道路新産業開発機構「ITS HANDBOOK」
表1 米国の主な動き(構想・プログラム)
TEA21の成立
⃝ FY98-03における道路行政予算を決めるTEA21(Transportation Equity Act for the 21st century)が ’98年6月に成立。
⃝ その中でITSに関しては12.8億ドル/6年が確定し、それ以外にもITS用のインフラに関しては、全米標準に合致していることを条件に通
常道路整備予算から引き当てることが可能になった。
⃝ 全米標準を推進するために、運輸省(DOT)長官に対し’99年6月迄に主要な標準化項目を規定することを、FCC(連邦通信委員会)に対し
2000年1月迄にITS用周波数の割り当てを完了させることを要求している。
⃝ 前法(ISTEA91)では既存道路の効率的利用が狙いであったのに対し、TEA21では安全が重視され、具体的施策として、シートベルト着
用率の向上、飲酒運転の防止、安全性向上の為の先進技術開発が行われる。
IVI(Intelligent Vehicle Initiative)
プロジェクトの開始
⃝ これまで別々に進められてきたDOTのNHTSA(道路交通局)のCAS(衝突回避システム)と、FHWA(道路庁)のAHS(自動運転プログラ
ム)が一緒になり、ITS国家プロジェクトとして、IVIプログラムがスタートした。
⃝ 安全性向上を目的としたドライバアシスト装置の開発を目的とし、政府、大学、民間のパートナーシップにより、早期商品化を目指す。
⃝ 開発ターゲットとして26のユーザーサービスを定義し、それらを技術難易度と商品化時期に応じて、第一世代(情報提供)、第二世代(部
分自動化)、第三世代(完全自動化)に分けている。
⃝ ’98年末にRFA(Request For Application)を発表し、プログラムに対する具体的提案および参加募集が行われた(募集締切は ’99年3月)。
ITI(Intelligent Transportation Infrastructure)
構想
⃝ DOTは’96年 1 月、オペレーションタイムセーバーという政策を打ち出した。
《内容》ITIを、今後10年間で全米75の大都市において配備。
∼米国はITSのユーザーサービスを実現するため、その基盤となるインフラの実配備に向け既に動き出す。
《ITIのモデル展開都市》 ( )内は’97年度の国家補助予算
①シアトル(1,370万ドル) ②ニューヨーク及び周辺地域(1,040万ドル) ③フェニックス(750万ドル) ④サンアントニオ(710万ドル)
表2 ITS America(Intelligent Transportation Society of America)の概要
・前身はIVHS AMERICAといい、’
91年に、DOTの諮問機関として正式に活動を開始した。
・研究開発から実施展開に至るまで、ITSの推進にあたり幅広い活動を行う。
・会員は米国に限らず、日本を含め世界各国の組織/団体が参加している。
表3 欧州 T-TAP(Transport Telematics Applications Programme)の分野別内容
分 野
内 容
エリア1
情報通信技術の
適用とサービス
水平的な活動
36
内 容
分 野
エリア2
エリア3
3.1
3.2
3.3
3.4
エリア4
エリア5
エリア6
旅行者へのインターモービル情報と公共交通情報
水平的な活動
(マルチモーダル情報や統合支払サービスなどを含む)
貨物輸送オペレーション
道路交通
ドライバー情報
自動支払と自動料金収受
情報通信のインフラ
ネットワークと交通管制
ストラクチャと共通
車両制御
サービス
航空交通
鉄道交通
海上交通と内陸の水上交通
エリア7
7.1
7.2
7.3
7.4
水平的な活動
ユーザーニーズ
評価
標準化
ヒューマンマシンインターフェイス(HMI)
EUの政策への貢献
7.5
7.6
高齢者と障害者のニーズ
交通安全
エリア8
8.1
8.2
8.3
8.4
8.5
8.6
情報通信のインフラストラク
チャと共通サービス
システムアーキテクチャ
通信技術
デジタル交換
デジタル道路地図
サテライトナビゲーション
システムの安全性
エリア9
9.1
9.2
9.3
EUの政策への貢献
需要管理
統合されたデモンストレーション
展開課題
表4 ERTICO(European Road Transport Telematics Implementation Coordination Organization)の概要
・研究から市場導入に至るまでの欧州内での調整(インフラへの投資等も含む)、及びスムーズな市場導入への移行を目的とし、' 91年に
設立された。
・欧州の約65の組織/団体により構成される。ITS Americaと違い、構成メンバーは欧州内だけに限られている。
・具体的には、ITS推進の計画立案、研究開発によって得られた結果の評価/統合、共通仕様の作成、標準化の支援、制度/法律上の問題
の検証等を行う。
表5 日本における主な ITS 推進プロジェクト/団体およびシステム
名 称
概 要
推進官庁
道路交通情報通信システム
警察庁
(VICS:Vehicle Information &
郵政省
Communication System)
建設省
・道路上に設置したビーコンとFM多重放送によって、渋滞・規制・道路案内・駐車場などの情報を
車載器に送るデジタルデータ通信システム。
・'95年 7 月
VICSセンターが設置され、'96年 4 月より首都圏と首都高速、東名、名神にてサービ
ス開始。その後、大阪地区、愛知県、京都府、長野県、兵庫県と全国展開中。
・交通管理システムをより一層高度化し、道路利用者の利便性を向上し、
「安全・快適にして環境に
新交通管理システム
やさしい交通社会の実現」を目指す、総合交通管理システム。現在UTMS21として推進している。
(UTMS:Universal Traffic
警察庁
Management Systems)
・高度交通管制システムを中心に、サブシステムとして交通情報提供システム、公共車両優先シス
テム、車両運行管理システム、動的経路誘導システム、緊急通報システム、交通公害低減システ
ム、安全運転支援システム、高度画像情報システムの、8つのシステムがある。
・20∼30年後を想定し、電子技術や通信技術を利用した快適な「人と社会に高度に調和した自動
高知能自動車交通システム
(SSVS:Super Smart Vehicle
通産省
System)
車システム」を目指す。
・車々間通信に関するフィージビリティスタディや走行路の自動認識の研究等SSVSが提唱した
インテリジェントな車どうしの「協調走行」を実現するための要素技術の研究を行っている。
・エレクトロニクス技術の応用により自動車を高知能化し、ドライバーが運転する車としての安
先進安全自動車
全性を格段に高めるため、21世紀に向けて開発される試作車。一部はすでに実用化されている。
(ASV:Advanced Safety
運輸省
Vehicle)
・'91年度から 5 ヵ年計画で開始された第1期計画は終了し、'96年度から開始された第2期計画
では商用車や二輪車を含め検討されている。
・道路と車両の協調により危険警告から運転補助等の安全な走行を支援するための技術を開発し、
最終的には安全で快適な自動運転を実現するもの。
走行支援道路システム
建設省
(AHS:Advanced Cruise-Assist
・'96年 9月技術研究組合走行支援道路システム開発機構(AHSRA)が設立された。電気 /インフラ
メーカーや自動車メーカーなど民間企業21社が参加し、AHS実用化に向けた研究開発を行って
Highway System)
いる。
・料金所における渋滞解消のため、路車間通信を利用し自動的に料金の支払を行う。
自動料金収受システム
(ETC:Electronic Toll
建設省
Collection)
・建設省と各道路公団が、民間企業を加えて共同開発を進めている。'98年度実用化目標。
・'97年 3 月から小田原厚木道路の小田原料金所で、12月から東京湾アクアラインで試験運用を開始。
・'99年度には首都圏の主要料金所でサービスを開始予定。
道路・交通・車両インテリ
ジェント化推進協議会
・第 2 回 ITS 世界会議 '95 横浜への対応を契機に、'94 年に設立された民学を中心とする ITS の統一
民間企業
(VERTIS:Vehicle, Road and
大学
Traffic Intelligence Society)
組織。
・ITS America や ERTICO と共に、ITS 世界会議の日本の運営事務局となっている他、研究開発に
必要な諸活動、欧米やアジア諸国との情報交換などを行っている。
表6 ISO / TC204(国際標準化機構の ITS 関連の技術委員会)のワーキンググループ
WG-NO.
検討テーマ
WG-NO.
検討テーマ
WG 1
システムアーキテクチャー
イギリス
WG 8
公共交通/緊急車両運行管理
アメリカ
WG 2
品質・信頼性の要求事項
アメリカ
WG 9
交通情報管理・制御
オーストラリア
WG 3
データベース
日本
WG10
旅行者情報
イギリス
WG 4
自動車両識別
ノルウェー
WG11
経路誘導・ナビ
ドイツ
WG 5
料金収受
オランダ
WG14
車両道路警告及び制御
日本
WG 6
一般車両運行管理
アメリカ
WG15
狭域通信
ドイツ
WG 7
商用車両運行管理
カナダ
WG16
広域通信
アメリカ
資料:
幹事国
幹事国
道路新産業開発機構「ITS HANDBOOK」
自動車交通 1999 37