第3章 水 質 汚 濁 - 八千代市

第3章 水 質 汚 濁
1.概 要
市の中央部には、印旛沼から東京湾まで南北に流れる印旛放水路があります。この放水路のうち、村上地区にある
水資源機構大和田排水機場を境にして北側は通称「新川」と呼ばれ、千葉県の水がめである印旛沼に注いでいます。
一方、南側は通称「花見川」と呼ばれ、東京湾に流入しています。
新川には神崎川、桑納川が、花見川には高津川、勝田川が注いでいます。また、市東部の上高野地区を流れる高野
川は手繰川と合流し、印旛沼に注いでいます。
これらの河川等の公共用水域を汚す主な原因は、大別すると3つあります。1つ目は、工場等事業活動に伴って生
じる産業系排水によるものです。2つ目は、炊事、洗濯、入浴など私たちの日常生活に伴って生じる生活系排水によ
るものです。3つ目は、雨や風など自然の作用によって森林、田畑、市街地等から汚濁物質が流れ込み、公共用水域
が汚れる自然系排水によるものです。
発生源別汚濁負荷量を見ると、東京湾では生活系の割合が、印旛沼では自然系の割合が最も高くなっています。東
京湾流域には、本市を含む印旛沼流域市町の生活排水処理場である印旛沼流域下水道の終末処理場があります。私た
ちが下水道に流した排水は、この終末処理場で処理されて東京湾に排出されています。東京湾の生活系には、この下
水道からの負荷も含まれています。
東京湾(平成18年度)
発生源別汚濁負荷量
印旛沼(平成23年度)
東京湾(平成22年度)
28%
産業系
30%
11%
生活系
19%
産業系
6%
COD
(39t/日)
61%
COD
(34t/日)
生活系
COD
自然系
(7.5 t/日)
産業系
自然系
11%
生活系
59%
自然系
75%
平成 24 年版千葉県環境白書より作図
公共用水域には、環境保全上、維持することが望ましい基準として、環境基準が設定されています。環境基準に
は、カドミウム、シアンなどの人の健康の保護に関するもの(健康項目)とpH、BODなどの生活環境の保全に関
するもの(生活環境項目)の2種類があります。
このうち、健康項目は全ての公共用水域に一律の基準が設定されていますが、生活環境項目については利水目的に
応じて類型指定がなされている水域に設定されています。
本市に関係する河川、湖沼の環境基準は、次のとおりです。
- 32 -
健康項目(人の健康の保護に関する環境基準)…全ての公共用水域に適用
項
カ
目
ド
全
ミ
シ
基準値
ウ
ア
ム
0.003
ン
検出されないこと
鉛
六
価
ク
ロ
砒
総
水
項
mg/L 以下
目
基準値
1,1,2-トリクロロエタン
0.006 mg/L 以下
トリクロロエチレン
0.03 mg/L 以下
0.01
mg/L 以下
テトラクロロエチレン
0.01 mg/L 以下
ム
0.05
mg/L 以下
1,3-ジクロロプロペン
0.002 mg/L 以下
素
0.01
mg/L 以下
チ
ウ
ラ
ム
0.006 mg/L 以下
銀
0.0005 mg/L 以下
シ
マ
ジ
ン
0.003 mg/L 以下
ア ル キ ル 水 銀
検出されないこと
チ オ ベ ン カ ル ブ
0.02 mg/L 以下
P
検出されないこと
ベ
ン
0.01 mg/L 以下
ン
0.01 mg/L 以下
C
B
0.02
四
素
0.002 mg/L 以下
1,2-ジクロロエタン
0.004 mg/L 以下
ふ
っ
1,1-ジクロロエチレン
0.1
mg/L 以下
ほ
う
シ ス -1 , 2- ジ クロ ロ エチ レ ン
0.04
mg/L 以下
1,4-ジ オ キ サ ン
0.05 mg/L 以下
1,1,1-トリクロロエタン
1
mg/L 以下
-
-
化
炭
セ
ゼ
ジ ク ロ ロ メ タ ン
塩
mg/L 以下
ン
レ
硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素
10
mg/L 以下
素
0.8
mg/L 以下
素
1
mg/L 以下
備 考
1 基準値は、年間平均値とする。ただし、全シアンに係る基準値については、最高値とする。
2 「検出されないこと」とは、指定された測定方法により測定した場合、その結果が当該方法の定量限界を下回るこ
とをいう。
3 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の濃度は、規格43.2.1、43.2.3 又は43.2.5 により測定された硝酸イオンの濃度に換
算係数0.2259 を乗じたものと、規格43.1 により測定された亜硝酸イオンの濃度に換算係数0.3045 を乗じたものの和とす
る。
4 海域については、ふっ素及びほう素の基準値は適用しない。
(1)
生活環境項目(生活環境の保全に関する環境基準)…類型指定の公共用水域に適用
水 域
湖 沼
河 川
印旛沼
花見川
新川
桑納川
神崎川
A
C
C
D
A
pH
6.5~8.5
6.5~8.5
6.5~8.5
6.0~8.5
6.5~8.5
BOD(mg/L)
-
5以下
5以下
8以下
2以下
COD(mg/L)
3以下
-
-
-
-
DO(mg/L)
7.5 以上
5以上
5以上
2以上
7.5 以上
SS(mg/L)
5以下
50 以下
50 以下
100 以下
25 以下
大腸菌群数(MPN/100mL)
1,000 以下
-
-
-
1,000 以下
全窒素(mg/L)
0.4 以下
-
-
-
-
全リン(mg/L)
0.03 以下
-
-
-
-
項 目
類 型
- 33 -
(2)
湖 沼
水 域
項 目
類 型
全亜鉛(mg/L)
河 川
印旛沼
花見川
新川
桑納川
神崎川
生物B
生物B
生物B
生物B
生物B
0.03 以下
0.03 以下
0.03 以下
0.03 以下
0.03 以下
備 考
※ 基準値は、日間平均値とする。ただし、BODについては、年間データの75%値、全亜鉛、湖沼の全窒素及び全
リンについては、年間平均値とする。
(平成23 年12 月9日に印旛放水路、桑納川、神崎川が生物Bに類型指定さ
れました。
)
2.現 状
(1) 河川の概要
公共用水域の水質の監視として、市内 17 地点において定期的に水質調査を行っています。平成 24 年度は、健康
項目は年2~6回、生活環境項目は年6回の水質調査を実施しました。
生活環境項目では、河川の代表的な汚濁指標であるBOD(75%値)について、神崎川の2地点(神崎川市境、神
崎橋)で環境基準を超過しました。
水 質 調 査 地 点
⑩
神崎川
⑪
②
桑納川
⑤
⑥
新
⑰
高野川
④
④
m
川
⑨
⑦
⑧
⑯
上高野工業団地
③
八千代工業団地
ん
①
吉橋工業団地
大和田排水機場
高津川
⑭
⑬
⑮
⑫
勝田川
- 34 -
①
宮内橋
②
阿宗橋
③
須久茂1号幹線
④
金堀橋
⑤
桑納橋
⑥
桑納川落ち口
⑦
石神川
⑧
花輪川
⑨
津金谷津排水路
⑩
神崎川市境
⑪
神崎橋
⑫
高津川市境
⑬
芦太幹線合流前
⑭
高津川落ち口
⑮
勝田川
⑯
毘沙谷津排水路
⑰
天神橋
(2) 河川の水質調査結果(平成 24 年度)
pH
水
域
名
調査地点
新
川
DO
類
型
年平均値
年平均値
75%値
年平均値
(mg/L)
(mg/L)
(mg/L)
SS
年平均
値
(mg/L)
大腸菌群数
年平均値
(MPN/100mL)
阿宗橋
C
8.6
4.0
4.8
13
14
-
宮内橋
C
9.0
4.2
3.8
14
20
-
7.7
4.9
7.6
7.7
3
-
須久茂1号幹線
桑
BOD
金堀橋
D
7.6
3.7
4.2
8.0
7
-
桑納橋
D
7.5
3.2
4.4
8.0
7
-
落ち口
D
7.9
3.5
3.8
9.3
10
-
石神川
7.6
5.3
7.6
7.8
7
-
花輪川
7.6
3.8
5.6
8.5
2
-
津金谷津排水路
7.3
5.9
8.9
7.0
3
-
納
川
神崎
市境
A
8.1
2.1
2.5
11
5
5.8E+04
川
神崎橋
A
7.8
2.4
2.8
10
10
3.0E+04
高野
毘沙谷津排水路
7.7
7.9
7.0
7.0
9
-
川
天神橋
7.7
2.7
3.5
9.1
5
-
市境
7.7
4.4
6.6
7.4
6
-
芦太幹線合流前
8.7
1.4
1.6
14
2
-
落ち口
8.9
1.2
1.5
17
4
-
7.9
3.2
3.4
10
10
-
高津
川
勝田川
① 新川水域
新川は、印旛放水路の一部で、保品の阿宗橋から村上の大和田排水機場までの区間をいいます。新川には、神
崎川、桑納川、須久茂1号幹線などが流入しています。調査地点は、新川の阿宗橋と宮内橋、新川支流の須久茂
1号幹線の3地点です。
新川は流動性がないため、季節によって大量発生した藻類による光合成が影響し、pHの上昇が見られます。
BODは、2地点とも環境基準(C類型:BOD5mg/L 以下)を満たしていました。
BOD年平均値の年度推移を見ると、新川の2地点はほぼ横ばいの状況です。一方、須久茂1号幹線において
は、近年は減少傾向にあります。
- 35 -
(mg/L)
12
10
8
6
4
2
0
BOD年平均値の年度推移
9.8
4.5
5.4
4.4
4.2
16
17
3.5
15
5.1
6.2
4.1
3.9
18
阿宗橋
3.14.5
4.1
4.0
19
20
宮内橋
6.5
4.1
7.3
5.6
5.2
5.2
4.7
21
22
23
4.9
4.2
4.0
4.6
24
(年度)
須久茂1号幹線
※平成 23 年度は宮内橋の工事を行っていたため、村上橋において調査しました。
② 桑納川水域
桑納川は、船橋市高根台付近を源としており、本市のほぼ中央部を東西に流れて新川に注いでいます。調査地
点は、桑納川の金堀橋、桑納橋、落ち口、桑納川支流の石神川、花輪川、津金谷津排水路の6地点です。
このうち、桑納川については、本市の中でも比較的緩やかな環境基準(D類型:BOD8mg/L)が設定されて
おり、3地点とも環境基準は達成されています。
BOD年平均値の年度推移を見ると、桑納川の3地点については、近年は概ね横ばいの状況です。一方、桑納
川支流の3地点では、年度による変動が見られます。また、桑納橋と落ち口において、全亜鉛が環境基準(生物
B類型:0.03mg/L 以下)を超過しています。
BOD年平均値の年度推移
(mg/L)
8
5.8
6
4
2
4.3
4.2
4.8
3.7
4.1
15
16
4.2
3.9
3.1
3.2
3.8
3.3
3.8
3.4
3.3
3.0
2.8
18
20
4.3
4.1
3.6
4.9
3.7
3.6
3.4
2.9
3.3
22
23
3.5
3.2
0
17
金堀橋
19
桑納橋
21
桑納川落ち口
※平成 21・22 年度は金堀橋上流で工事を行っていたため、金堀橋では調査を行っていません。
- 36 -
24
(年度)
(mg/L)
BOD年平均値の年度推移
15
10
10
8.4
5.6
5
4.4
3.5
6.8
3.9
8.2 8.2
4.1
1.9
5.5
2.9
2.3
10
9.1
4.3
3.9
2.6
4.3
4.8
4.5
3.2 3.5
0
15
16
17
18
石神川
19
20
花輪川
21
22
5.5
5.9
5.3
3.9
3
23
津金谷津排水路
3.8
24
(年度)
③ 神崎川水域
神崎川は、船橋市から白井市を経て新川に注いでいます。調査地点は、市境と神崎橋の2地点です。
この河川は、農業用水にも利用されており、本市の中でも最も厳しい環境基準(A類型:BOD2mg/L 以下)
が設定されており、2地点とも環境基準は達成されていません。
BOD年平均値の年度推移を見ると、近年はほぼ横ばいの状況です。
(mg/L)
5
4
3
2
3.1
2.7
BOD年平均値の年度推移
3.6
3.6
2.8
2.9
2.5
2.4
2.9
2.7
2.4
2.8
2.1
1
3.9
2.1
2.0
2.5
19
20
21
2.1
2.2
2.1
0
15
16
17
18
神崎川市境
神崎橋
22
23
24
(年度)
④ 花見川水域
花見川は、印旛放水路のうち大和田排水機場から東京湾に流入する部分までをいい、本市域では高津川、勝田
川が注いでいます。高津川の調査地点は、習志野市との市境と落ち口の2地点でしたが、平成 18 年度からは芦
太幹線合流前を追加しました。
高津川は、船橋市を起点に習志野市を経て本市において花見川に注いでいます。高津川では、ユスリカ対策と
して定期的な浚渫作業が行われています。
市境と落ち口の2地点ともBOD年平均値は良化傾向が見られますが、市境ではふっ素が環境基準(0.8mg/
L)を超過しています。原因は、河川に流入する工場排水による影響と考えられます。また、勝田川について
も、BOD年平均値は概ね良化傾向にあります。
- 37 -
(mg/L)
20
BOD年平均値の年度推移
15.5
15
11.2
8.1
10
5
12
7.2
6.1
6.4
15
16
5.8
5.1
0
17
高津川市境
7.0
5.7
5.4
4.4
4.1
4.7 4.7 5.0
3.6
3.6
3.3
3.3
4.3 3.3 4.0
2.9
3.2
3.7
3.2
2.6 2.3 2.7 2.3 2.6 2.1 2.1 1.4 1.2
18
19
20
21
22
23
24
高津川落ち口
芦太幹線合流前
勝田川
(年度)
⑤ 高野川水域
高野川は、佐倉市から本市の上高野、下高野をとおり再び佐倉市に入り、手繰川と合流して印旛沼に注いでい
ます。調査地点は、市境近くの天神橋とその上流の毘沙谷津排水路の2地点です。
BOD年平均値の年度推移は、ほぼ横ばいの状況です。
(mg/L)
BOD年平均値の年度推移
10
8
5.6
6
4
4.5
2
6.2
4.1
5.8
6.6
4.2
2.7
6.3
5.4
5.6
3.8
3.6
4.2
6.3
7.7
7.9
4.5
3.6
2.7
23
24
0
15
16
17
18
19
天神橋
20
21
22
毘沙谷津排水路
(年度)
3.対 策
(1) 産業系排水対策
産業系排水対策には、大きく分けて入口対策と出口対策があります。
「化学物質の審査及び製造等の規制に関す
る法律」や「農薬取締法」などが前者に当たり、
「水質汚濁防止法」などが後者に当たります。どちらの対策にも
長所、短所があり、両方の施策が効果的に実施される必要があります。
なお、出口対策として、この他に「湖沼水質保全特別措置法」
、千葉県の「水質汚濁防止法に基づき排水基準を
定める条例」
(上乗せ条例)などの各種法令があり、特定事業場等からの排水を規制しています。
本市では、発生源の監視や指導を目的として事業場等の立入調査を実施しており、排水基準を超過した事業場に
対しては、市条例に基づく改善等の措置を講じています。平成 24 年度においては、34 事業場(36 施設)の立ち入
りを実施したところ、6事業場で基準値超過が見られ、当該事業場に対しては、施設の維持管理の徹底を図るよう
文書や口頭での指導を行いました。
また、一定の要件を具備している事業場との間で「環境保全に関する協定」を締結し、公害の未然防止の観点か
ら環境保全の推進を図っています。
- 38 -
水質汚濁防止法に基づく特定施設届出状況(平成 25 年3月 31 日現在)
施設の種類
1の2
畜産農業又はサービス業の用に供する施設
イ 豚房施設
ロ 牛房施設
事業場数
6
2
畜産食料品製造業の用に供する施設
5
5
みそ、しょう油、食用アミノ酸、グルタミン酸ソーダ、ソース又は食酢の製造業の用に供する施設
1
9
米菓製造業又はこうじ製造業の用に供する洗米機
1
10
飲料製造業の用に供する施設
1
17
豆腐又は煮豆の製造業の用の供する湯煮施設
8
23 の2 新聞業、出版業、印刷業又は製版業の用に供する施設
1
33
合成樹脂製造業の用に供する施設
1
47
医薬品製造業の用に供する施設
1
53
ガラス又はガラス製品の製造業の用に供する施設
2
61
鉄鋼業の用に供する施設
2
62
非鉄金属製造業の用に供する施設
1
64 の2 水道施設、工業用水道施設のうち、浄水施設
65
1
酸又はアルカリによる表面処理施設
12
66 の3 旅館業の用に供する施設
6
66 の5 弁当仕出屋又は弁当製造業の用に供する厨房施設
5
66 の6 飲食店に設置される厨房施設
2
67
洗濯業の用に供する施設
29
68
写真現像業の用に供する自動式フイルム現像洗浄施設
2
68 の2 病院で病床数が300 以上であるものに設置させる施設
3
71
自動式車両洗浄施設
35
71 の2 科学技術に関する研究、試験、検査又は専門教育を行う事業場
2
71 の3 一般廃棄物処理施設である焼却施設
1
71 の4 産業廃棄物処理施設
1
71 の5 トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン又はジクロロメタンによる洗浄施設
3
71 の6 トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン又はジクロロメタンの蒸留施設
1
72
し尿処理施設
7
みなし みなし病院施設
3
指定地域 みなし浄化槽
17
合
備 考
計
事業場数は、代表特定施設の種類ごとに集計。
- 39 -
160
(2) 生活系排水対策
人の健康や生活環境を保全するため、生活で使用している台所、トイレ、洗濯等の排水は、適正に処理して排
出しなければなりません。公共用水域の水質改善を図るための対策の1つとして下水道の整備がありますが、こ
れには多くの費用と時間がかかります。そのため、特に下水道の未整備区域においては、各家庭で排水対策を推
進しない限り、効果的な河川浄化は期待できません。
平成2年には、水質汚濁防止法の一部改正により生活排水対策の制度的枠組みが整備されました。これにより、
本市は、平成5年3月に水質汚濁防止法に基づく「生活排水対策重点地域」に指定されたことから、
「八千代市生活
排水対策推進計画」を策定し、水質浄化対策に取り組んできました。当該計画の計画期間の終了に伴い、平成 18 年
度には「八千代市生活排水対策推進計画」を改定、平成 24 年度には見直しを行い、更なる水質浄化対策に取り組んで
います。
【八千代市生活排水対策推進計画の体系】
① 計画期間
平成 18 年度~平成 27 年度(10 年間)
② 基本方針
市民・事業者・行政の協働による河川環境の保全
③ 重点施策
1.水づくり…生活排水処理施設(公共下水道、浄化槽)の整備、近隣市との連携、緑地保全、環境美化等を中
心としたハード事業の推進
(1)生活排水処理施設の整備促進
(2)広域的な取組
(3)水環境の保全
2.人づくり…生活排水対策の主体となるべき市民に対する環境学習、意識啓発、活動支援等を中心としたソフト
事業の推進
(1)生活排水対策の広報活動の推進
(2)水辺に近づける場づくり
(3)水辺の活用促進
(4)川に対する理解を深める
(5)市民・事業者の具体的な行動(家庭での対策等)
④ 達成目標
処理目標…平成 27 年度までに総人口に対する公共下水道や浄化槽により適正に生活排水を処理する人口の
割合(生活排水処理率)を 97.3%以上(平成 17 年度実績 92.7%)
水質改善目標…平成 27 年度までに生活系の排水の汚れの量(BOD負荷量)を 51.6%削減
【主な対策】
① 公共下水道整備
現在までに印旛沼流域下水道の整備を進めてきており、市街化区域の整備は概ね完了しています。
本市の整備状況を見ると、平成 24 年度末の水洗化人口は 175,101 人、行政人口に対する水洗化人口で見た普
及率は 90.7%となっており、平成 27 年度には 190,872 人まで整備を進める計画です。また、公共下水道整備区
域内における未接続世帯等に対しては、早期の接続を指導します。
- 40 -
② 浄化槽対策
公共下水道計画区域外あるいは公共下水道が整備されるまでに相当の期間を要する区域については、し尿のみ
を処理する単独処理浄化槽やし尿くみ取り便槽から、台所等からの雑排水も一括処理できる合併処理浄化槽への
転換を促進します。従来の合併処理浄化槽は、主にBOD、CODの軽減に重点を置いていますが、印旛沼流域
ではアオコ(植物プランクトン)が発生していることから、アオコの栄養源となる窒素やリンも除去できる高度
処理型の合併処理浄化槽の設置を薦めています。また、合併処理浄化槽の機能を維持していくため、浄化槽の設
置者には、パンフレットの配布や広報紙などを通じて定期的な清掃や保守点検、法定検査の啓発をしています。
③ 家庭でできる浄化対策
生活排水対策は、発生源が家庭であることから、市民一人ひとりの自覚や行政への協力がなければ推進できま
せん。このため、市では、広報紙や講習会等を通じて、市内の河川の水質状況を明らかにし、家庭でできる浄化対
策等の協力を呼びかけています。
家庭でできる具体的な浄化対策
① 揚げ物に使った油は、市の廃食
油回収に協力するなど再利用し
ます。
② 汚れた食器は、紙等で拭き取っ
てから洗浄します。
住宅や事業所における
貯留・浸透施設の設備
③ 三角コーナーやストレーナー
を設置します。
④ 調理くずは、流しにためず直ぐ
にゴミ箱へ移します。
⑤ 米のとぎ汁は、家庭菜園など
で再利用します。また、無洗
米を使用します。
⑥ 洗車時にはバケツを利用
し、洗剤は控えめにしま
す。
⑦ 雨水浸透、雨水利用に取
り組みます。
(3) 河川の直接浄化対策
① 流動化対策
印旛放水路は、大和田排水機場でせき止められているため、普段は水の流れがほとんどなく滞留状態にあり、
汚濁を進行させる要因の一つになっています。
このような閉鎖性水域では流入する有機物や窒素、リンが蓄積し、富栄養化状態を呈します。その結果、アオ
コの大量発生など更なる汚濁を引き起こします。
新川や印旛沼の水を流動化させることで、これらによる水質の悪化を防ぐことができることから、大和田排水
機場では、通常の治水を目的とした放流に加え、降雨量など一定の条件のもとで水質浄化を目的とした放流
を実施しています。
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② 高津川の浚渫作業
高津川では、春から秋にかけて毎年ユスリカに対する住民の苦情が絶えません。ユスリカは、河川の浄化にも
一役かっているといわれ、自然界に存在するものです。しかし、高津川等の三面コンクリートでできた都市型河
川では、ユスリカの幼虫を捕食する魚などがいないため、ユスリカが大量に発生してしまいます。ユスリカによ
る生活環境への被害を防止するため、市では定期的な汚泥の浚渫などのユスリカ対策を実施しています。
(4) その他の対策
① 開発時の指導
宅地開発を始めとした各種開発行為を行う場合、事前に内容の審査を行い、事業者に対して環境への影響を十
分に配慮して行うよう指導しています。
また、大規模開発については、環境アセスメント等に基づく指導を行っています。
② 啓発の推進
水質汚濁の発生源は、従来は事業場からの産業系が大半でしたが、最近では私たちの日常生活に伴って排出さ
れる生活系排水又は農地での過度な施肥や市街地の道路・側溝に溜まった汚れなどによる自然系排水に変わって
きています。これらのような広域的な発生源の対策は、市民、事業者、行政が三位一体となったパートナー
シップのもとで取り組まなければ改善されません。
今後は一層、多くの協力が得られるよう水質浄化に関する啓発を進めるとともに、水質汚濁対策の推進を図っ
ていきます。
③ 広域的な取り組み
市内を流れる多くの河川は、本市だけでなく近隣市を介して流れています。そのため、河川や印旛沼の浄化
は、本市単独での浄化対策だけでは効果が低いことから、印旛沼流域水循環健全化会議、印旛沼水質保全協議
会、
(財)印旛沼環境基金及び習志野市・八千代市環境保全連絡会議等を通じて、流域の近隣市や千葉県との連
携を図っています。
4.八千代市第2次環境保全計画の進捗状況
八千代市第2次環境保全計画の進捗状況
現 状 値
目 標 値
平成 24 年度
平成 27 年度
(2012 年)
(2015 年)
16 地点
17 地点
16 地点
56.3%
58.8%
100%
合併処理浄化槽設置基数
726 基
838 基
920 基
公共下水道の水洗化率
98.0%
98.8%
98.2%
環 境 指 標
公共用水域調査地点数
公共用水域における水質汚濁に係る環境基準の達成
状況
平成 21 年度
(2009 年)
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