第80期事業のご報告 - 朝日放送

第
80期 事業のご報告
平成18年4月1日∼平成19年3月31日
INDEX
◆ごあいさつ ……………………………1
◆トップインタビュー ……………………2
◆テレビ …………………………………5
◆ラジオ …………………………………7
◆その他事業 ……………………………8
◆新社屋建設 ……………………………10
◆個別財務諸表 …………………………11
◆連結財務諸表(要約)…………………13
◆会社データ ……………………………14
朝日放送株式会社
証券コード : 9405
ごあいさつ Message from the President
ごあいさつ
代表取締役社長
産
業
の
発
展
を
期
す
る
。
一
、
広
告
は
誇
張
を
排
し
、
清
新
な
創
意
に
よ
っ
て
楽
し
さ
と
や
す
ら
ぎ
を
与
え
る
。
一
、
番
組
は
良
識
と
知
性
を
高
め
つ
つ
、
真
実
を
正
し
く
敏
速
に
伝
え
る
。
一
、
報
道
と
評
論
は
常
に
中
正
な
立
場
に
立
っ
て
、
重
ん
じ
、
社
会
の
信
頼
に
こ
た
え
る
。
一
、
進
歩
と
寛
容
の
理
念
に
よ
り
、
品
位
と
責
任
を
文
化
の
向
上
に
つ
く
す
。
一
、
平
和
と
自
由
の
精
神
を
貫
き
、
地
域
社
会
と
朝
日
放
送
信
条
正しい報道
Accurate information
美しい表現
Beautiful expression
楽しい番組
Cheerful programs
1
株主の皆様方には、ますますご盛栄のこととお慶び申し
上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げ
ます。さてこの度、第80期事業報告(平成18年4月1日∼平
成19年3月31日)
等がまとまりましたので事業概要についてご
報告申し上げます。
当期のわが国経済は、企業収益の改善や設備投資の増
加など企業部門を主体とした緩やかな景気回復が続きまし
たが、個人消費の拡大には至らず家計部門における景気
回復は足踏み状態が続きました。
このような経済環境のもと、当社は前期に引き続き、関西
地区における年度テレビ視聴率で全日とプライム2の時間帯
で首位を確保、ラジオ聴取率でも年度内の4回の調査では
すべて全局トップを堅持し、好調な視聴率・聴取率を背景
に積極的な営業活動につとめました。また、テレビ・ラジオ
に次ぐ第3の収益の柱である放送外収入は、通販番組「評
判!なかむら屋」において当初の見込みを上回る収入を達
成し売上確保に貢献いたしました。
しかしながら、放送業界を取り巻く厳しい経済環境下で、
主力であるテレビスポット収入が前期を下回ったため、当期
の売上高は741億円となり、前期と比べ18億円の減収とな
りました。
いま放送業界にはデジタル化はもとより、放送法問題など
さまざまな課題が山積しております。当社は今後も激しく変
わろうとする経営環境に対応し、企業倫理の徹底につとめ、
より視聴者、聴取者の皆様から信頼される放送局を目指し、
企業価値の最大化を図るべく全力をつくしてまいる所存です。
当社の新しい「コンテンツ創造工場」
となる新社屋も本年
末には完成予定で、いよいよ今年は移転準備に入ります。
株主の皆様方におかれましては、なお一層のご理解、ご
支援を賜りますようお願い申し上げます。
平成19年6月
トップインタビュー Top Interview
Q
2006年度の成果と今後の抱負を
聞かせてください。
さらなる向上と、多方面への展開を考えたコンテンツ開発
に力を入れていきたいと考えています。
Q
当社の売上高は741億円で、前期と比較して18億円、
2.5%の減収となりました。テレビスポット収入の伸び悩み
では、コンテンツ力強化にむけて
どのような取り組みを考えていますか?
やネット番組の放送本数の減少などが主な要因です。経
今後、広告市場はさらに厳しい環境になると思われます。
常利益は38億円で16億円の減益、また当期純利益は21
億円で7億円の減益となりました。放送事業では、テレビ
そこで、当社の収益の柱であるテレビスポットは番組のクオ
の視聴率はローカルゾーンを中心に引き続き好調に推移
リティを高めることで、その価値を上げていくことが必要となり
し、全日とプライム2では1位をキープしましたが、ゴールデン、
ます。そのためには、報道情報番組はもちろん、
ドラマ作りに
プライムでは2位となりました。ローカルワイドはすべての番
も積極的かつ効率的に経営資源を注入していきます。また、
組で視聴率を向上することができました。また、ラジオでは
全社改革運動を通して人材の開発・育成にも力を注ぎます。
好調な聴取率を背景に、ラジオスポット収入で前年実績を
コンテンツ力強化の一方で、放送局として地域社会へ
超えることができました。テレビ、ラジオとも番組制作力が
の貢献も忘れることはできません。地球環境が大きな問
着実についてきている証拠だと思っています。また、2006
題となっていますが、当社は日本の放送局として最初に
年度に強化した放送外収入の内、通販売上が好調で、
ISO14001を取得してから継続して5年間環境キャンペーン
全体での売上高確保にも重要な役割を果たしました。今
を展開し、特別番組を制作しています。今後もこの取り組
後もこの流れをさらに加速し、当社の目標である
「強力な創
みを続け、環境情報を地域に発信していきます。当期はそ
造集団」作りに邁進し、番組強化による視聴率・聴取率の
れにもう一つテーマを加えました。
「ABCこども未来プロジ
ェクト」
です。子供をめぐる大きな問題に正面から向き合い、
●売上高
●経常利益
(百万円)
80,000
8,000
60,000
6,000
40,000
4,000
20,000
2,000
0
0
子供の未来のために何かできな
●当期純利益
(百万円)
いかを考える長期的なプロジェク
(百万円)
3,000
トとして番組やシンポジウムなどを
展開していきます。
2,000
また、その他では大阪フィルハ
ーモニー交響楽団の音楽監督で
1,000
第78期 第79期
第80期
ある大植英次さんに当社の「音
0
第78期 第79期
第80期
第78期 第79期
第80期
楽顧問」
にご就任いただきました。
2
今年はシンフォニーホールも開館25周年を迎えます。地域
台数は累計497万台と、サービス開始1年を待たずに500
文化向上にむけて一緒に活動をお願いできればと思って
万台に迫る勢いです。現在、
「ワンセグ」での放送は、地
います。
上デジタルテレビ向けと同一のサイマル放送しか行えませ
んが、昨年度はCMと連動して広告バナーを表示する実証
このような様々な取り組みが当社のブランド力を高め、
ひいてはコンテンツ力の強化につながっていくものと確信
実験に取り組み、今年度は連動データ放送をプロ野球タ
しています。
イガース戦20試合に拡大する等、ワンセグとデータ放送
の視聴機会拡大に取り組んでまいります。今後のビジネ
デジタル化の状況はどうですか?
また、昨年スタートした「ワンセグ」
について
今後の展望を聞かせてください。
Q
ス展開については、来年度、
「ワンセグ」独自編成が可能
になった時点が大きな転機となると考えており、社内検討
を進めています。
Q
2011年7月24日までに地上波テレビはアナログ放送を
終了し、デジタル放送に全面移行します。本年3月現在で、
番組捏造が大きな社会問題となりましたが、
どのような危機管理体制をとっていますか?
当社のデジタル放送の直接受信可能世帯は、約719万世
帯、世帯カバー率は約91%になりました。平成22年まで
このたびの問題は、他社事例とはいえ誠に遺憾であり、
には合計112局の中継局を開局し、現行アナログテレ
テレビ界全体が問われた事件であると考えています。
ビ放送のエリア内を100%カバーする予定です。また、今
当社では、常務会のもとに、社内取締役を構成メンバ
年5月7日に発表された調査ではデジタル受信機世帯普及
ーとする
「危機管理対策会議」
を設置しています。
「危機管
率が27.8%と順調に推移しています。ハイビジョン対応で
理対策会議」の下に、様々なリスクに対応するために、
は、本年4月にプライム帯のピュアハイビジョン率100%を
「放送番組検討委員会」
「放送問題対策委員会」
「管理問
達成しました。
当社のこれまでの設備投資は
送信所、中継局、マスター、スタ
ジオなどで約50億円となります。
朝日放送の危機管理体制
社 長
内部監査人
リスク管理面の監査
今年度はデジタル中継局で約30
億円と見込んでいます。
「ワンセグ」については今年2月
末時点で、対応携帯電話の出荷
3
常務会
番組審議会
危機管理対策会議
社外有識者による
番組の審議
放送番組検討委員会
放送問題対策委員会
管理問題対策委員会
事故対策委員会
放送による人権や
虚偽などの
倫理問題発生を事前防止
放送後の問題発生時
もしくは
発生予想時に迅速な対応
放送以外の
諸問題対応
放送事故の原因究明
および改善策の検討
題対策委員会」
「事故対策委員会」の4つの委員会を置
クには新社屋周辺で街開きが予定され、当社も積極的に
いています。
イベント等を展開していく予定です。
このうち番組内容などに関係する組織である「放送番
この新社屋建設に向けて、2004年にスタートした全社
組検討委員会」は、テレビやラジオなどの番組において
改革推進運動は、当社の組織、制度、意識など全てを見
放送倫理上の問題、とりわけ人権や虚偽などの問題が起
直し新生を図るため、これまで編成本部の設置や報道改
こらないよう事前に防止することを目的とし、作業部会を
革など様々な改革に取り組みました。その効果はすでに
毎週開いて、翌週の情報系番組を中心に、番組でとりあ
表れてきており、新社屋にむかうための体制も整いつつあ
げるテーマを事前にチェックしています。また月一回の委
ります。この改革運動はとどまることなく、現在も新たなテ
員会では、問題事例を挙げて、情報を共有し、部署が異
ーマを検討しており、人事関連、財務関連などさらなる見
なっても同じようなことを起こさない体制を整えています。
直しを進めていきます。
今後もこの体制を継続し、より実効性のあるものにしてま
いります。
また、そのほかに番組リスク管理の全社的な体制とし
Q
2007年度の株主還元について
聞かせてください。
て社外の有識者で構成される
「番組審議会」や、管理職
による
「番組モニター制度」
、
「プロデューサー研修」
、
「コン
株主還元は経営の重要課題のひとつと位置づけており、
プライアンス研修」
も実施しています。さらに社長直轄の
安定的な配当を継続して行うことが当社の基本方針です。
もとに「内部監査人」が番組制作のうえのリスク管理面に
当社は年間基本配当額を2005年度から従来の75円の
ついて頻繁に監査を行い、常に改善を図っています。
20%増、90円といたしました。2006年度は昨年に比べ1株
あたりの純 利 益
Q
新社屋の建設とR&R
(全社改革推進運動)
の進捗状況を教えてください。
が減少いたしまし
たが、年 間 基 本
配当額90円を維
大阪中之島の堂島川沿いに建設中の新社屋は、地上
持いたしました。
16階、地下1階で、本年12月末に工事が完了、来年1月
2007年度につき
中旬に竣工・引渡しの予定です。竣工後、順次移転作業
ましても、安定配
を開始し、来年6月新社屋からの放送開始を目標に社内
当を行なうことを
の準備作業を進めております。来年度は「コンテンツ創造
基本としつつ、業
工場」である新社屋を使って強力なコンテンツ作りを進め
績 等を勘 案し実
ていきたいと思っています。なお、来年のゴールデンウィー
施してまいります。
4
テレビ
TELEVISION
当期の視聴率は、全日帯(6時∼24時)9.3%で前期に
続き2年連続の首位。プライム2帯(23時∼25時)
は11.1%
で平成14年度以降、5年連続で首位を堅持し、2年連続の
全日とプライム2帯における2冠を達成しました。このほか、
「M-1 グランプリ2006」
ゴールデン帯(19時∼22時)
、プライム帯(19時∼23時)
は
史上最多の39
, 22組が参加
“笑い”
の頂点に立ったのは
「チュートリアル」
ともに2位を確保し、各時間帯とも視聴者の皆様から安定
した支持をいただきました。
プライム帯では、より充実した番組編成を実現するため、
4月から金曜21時枠をテレビ朝日と共同で制作するドラマ
枠に変更した結果、
「富豪刑事デラックス」や「家族∼妻の
TELEVISION
不在・夫の存在∼」が話題を呼ぶなど、新たな編成は順調
なスタートを切りました。平日夜のベルト番組「報道ステー
ション」は引き続き好調で、当期の平均視聴率は17.3%と
なり、高い視聴率を獲得しています。このほか単発番組で
毎週月∼金曜 あさ6時45分
は、年末の恒例番組となった漫才日本一を決める
「M‐1グ
ランプリ」が平成13年の放送開始以来、歴代最高となる
31.1%の高視聴率を記録し、大きな話題となりました。
ローカル番組では、好調の朝・夕・深夜帯の3ベルト番
組など自社制作番組を引き続き強化したことにより、視聴
者の皆様から非常に安定した支持を得ました。3ベルト番
毎週月∼金曜 午後3時49分
組の当期の平均視聴率は朝帯の「おはよう朝日です」が
11.3%、夕方の「ムーブ!」は8.1%、深夜帯の「ナイトinナ
ナイトinナイト
毎週月∼木曜
午後11時17分
イト」
(月―木)
が13.1%、そして金曜深夜の「探偵!ナイト
スクープ」
は21.9%となり、すべてが前期を上回る好成績で、
2年連続の全日視聴率首位に大きく貢献しています。
水曜放送
「きになるオセロ」
5
スポーツ番組では、当期最大のスポーツイベントであっ
たサッカーワールドカップ・ドイツ大会で、6月18日「日本対
クロアチア」
を編成し、当社のスポーツ中継歴代最高視聴
率となる48.9%を記録しました。
毎年中継している夏の高校野球では、決勝戦「早稲田
実業対駒大苫小牧」が球史に残る熱戦で37年ぶりの引分
け再試合となり、視聴率は「決勝」15.8%、
「決勝・再試合」
毎週金曜 午後11時17分
14.5%で、競合するNHKの視聴率を2試合とも上回りまし
た。また、高い人気を堅持している阪神タイガースのナイタ
ー中継の視聴率も平均15.0%と高い水準で推移しました。
高校野球を盛り上げた
「チームねったま」
TELEVISION
このほか、全社を挙げて積極的に取り組んでいる地球環
境問題をテーマにした年1回の特別番組「ガラスの地球を
救えスペシャル」が当期で4年目となり高い評価を得ており
ます。また1月に、いじめ・虐待・自殺など、こどもを巡る大
きな問題に正面から向き合う
「ABCこども未来プロジェク
ト」
を立ち上げ、3月には第1弾の特別番組を放送しました。
今後も番組やシンポジウムなど様々な形を通して積極的
にこどもの未来を考えてまいります。
コンクール関連では、当期の日本民間放送連盟賞におい
て、テレビ報道部門で「また再びの海峡∼脱北日本人妻、
帰郷 埋められない半世紀∼」
、特別表彰部門で「社会を
動かしたアスベスト報道」がそれぞれ優秀賞を受けました。
ガラスの地球を救えスペシャル
環境特番「美しいものにはワケがある!」
このほか、テレビ技術部門で低コストの光分配ボックスを
開発・実用化したことにより、優秀賞を獲得しました。
*視聴率は関西地区、ビデオリサーチ調べ
「ABC こども未来プロジェクト」
番組第1弾「今夜キックオフ!
こども未来宣言」のスタジオ討論
6
ラジオ
RADIO
30周年記念公開生放送
於:大阪城ホール
リスナーの皆さんと
六甲おろしを熱唱!
RADIO
毎週月∼金曜 午前9時
毎週土曜 午前6時30分
7
「ドッキリ!ハッキリ!
三代澤康司です」
関西圏のラジオ聴取率調査はこれまで年2回行われてい
ましたが、より正確な聴取動向を把握するため、当期から年
4回の調査となりました。当期の聴取率は、4回の調査すべ
てで、FMも含めた全局の中でトップとなり、直近の12月の
調査においては全放送時間帯の週平均シェアが25.1%と
2位以下を大きく引き離しています。特にラジオのゴールデ
ンタイムである平日6時から18時の平均シェアは27.1%と
圧倒的な強さを見せています。
関西圏のラジオ局が放送している全番組中で聴取率1
位の「おはようパーソナリティ道上洋三です」
をはじめ、平日
デイタイムのベルト番組である
「全力投球!!妹尾和夫です」
「元気イチバン!芦沢誠です」が好調であることが、当社の
躍進の原動力となっています。週末においても、土曜朝の
「ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です」が、土曜日の全局全
番組中で1位の聴取率を獲得するなど、これまでFM局が強
いと言われた週末においても高い支持を集めています。ま
た、阪神タイガースの試合の中継聴取率が、競合する他
局を常に上回っているほか、ラジオドラマの制作への取り
組みや信頼度の高いニュース報道など総合編成を行うラ
ジオ局としての充実度は他局を圧倒しています。
放送外収入を拡大する取り組みとしては、過去の音声素
材を生かした
「CDブック・栄光の上方落語」
をおよそ6,000部
販売したほか、番組30周年を記念して発売した
「おはようパー
ソナリティ道上洋三です・記念腕時計」の販売個数が6,700
個を超えるなど、物品販売において大きな手応えを感じました。
今後もコストパフォーマンスに優れ、聴取者の皆様との
双方向性が強いラジオの特性を生かした事業活動を展開
してまいります。
コンクール関連では、当期の日本民間放送連盟賞のラ
ジオCM部門で「マスターのこだわり
(60秒)
」
を企画制作し、
優秀賞を受賞しました。
その他事業
EVENT etc.
当期の事業部門は放送外収入の増収を目指し、積極的
な事業展開を図りました。
●イベント事業
事業イベントでは、6月に朝日放送創立55周年記念事業
として「メトロポリタン・オペラ 関西公演」
を開催し、世界に
ロックフェスティバル
「SUMMER SONIC 06」
誇る歌劇場の公演にふさわしい舞台で観客を魅了しました。
8月にはロックフェスティバル「SUMMER SONIC 06」を
主催、前年を上回る7万人を動員しました。そのほかのコン
サートでは、世界中で大人気のヴォーカルグループ「イル・
EVENT etc.
ディーヴォ」や、シャンソン界最後の大物「シャルル・アズナ
ブール さよなら公演」を開催し、好評を博しました。また、
10月には朝日放送創立55周年記念事業「中之島演劇祭
2006」
を開催しました。関西の人気8劇団がのべ35回の公
「中之島演劇祭2006」
演を上演し、15日間の期間中でおよそ13,000人の観客を
集めました。スポーツイベントでは、男子ゴルフトーナメント
「ABCチャンピオンシップ」
を10月に開催し、プレーオフを制
した片山晋呉が大会初の2連覇を飾りました。
「ABCチャンピオンシップ
覇者 片山 晋呉選手」
●情報通販事業
4月にはテレビショッピング番組「評判!なかむら屋」
を立
ち上げました。情報番組としても好評なうえに、番組で紹
介する物品の売上げも好調に推移しており、新たな収入の
柱に成長してきております。
毎週月∼水曜 午前10時53分
「評判! なかむら屋」
8
●ライツ事業
番組の二次利用では、
「探偵!ナイトスクープ」や平成18年
夏の高校野球をDVD化し、その販売が当期の放送外収入
の増加に寄与しました。またアニメ
「プリキュア」
シリーズの
商品化による収入も好調です。
●ワンセグビジネス
4月に本格稼動した携帯端末向けのワンセグサービスを
「探偵! ナイトスクープ」のDVD
使っての新しい試みとして、9月にはワンセグにおいて国内初
のCM連動型のデータ放送を実現させたほか、当期も夏の
EVENT etc.
携帯端末向け
ワンセグサービス
高校野球を各種モバイルなどに向け配信し、有料モバイル
会員が大幅に増加しました。
そのほか、11月にグループ内のデジタル側面を効率化・
高機能化するために新会社「㈱デジアサ」
を設立しました。
●ザ・シンフォニーホール
ザ・シンフォニーホールでは、チェロのヨー・ヨー・マや
ピアノのエフゲニー・キーシン、ゲルハルト・オピッツなど
質の高いコンサートを当期も数多く主催しました。また、
モーツァルト生誕250周年にあわせ金聖響の指揮によるモ
ーツァルト・シリーズ全4回を開催し、大成功をおさめました。
ヨー・ヨー・マ
1月には大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽監督であ
る大植英次氏に当社音楽顧問に就任していただきました。
ザ・シンフォニーホールの音楽活動に関する事はもとより、
放送・事業活動全般に対して意見を交換し助言をいただく
エフゲニー・キーシン
9
ことにしております。
新社屋建設 New Office Building
2008年4月末、堂島川のほとりに、朝日放送の新社
屋と新しい街が誕生します。
情報発信を担う放送局と多目的ホール・魅力的な商
業施設・ハイレベルな住環境を融合させた大型再開発
「水都・OSAKA
αプロジェクト」です。
「都市の中心部に、
“水の都”の名に相応しい、魅力
的な空間を創造する」
という開発コンセプトに賛同し、
朝日放送は2003年の事業企画コンペに応募し当選。
建物は本年末に竣工します。
新社屋は16階建て、延べ床面積は現在の社屋の
1.5倍で、4つのテレビスタジオ、5つのラジオスタジオ、
250席の公開収録ホールを持ちます。制作系スタジオ
「水都・OSAKA αプロジェクト」完成予想図
は周辺設備を充実させ、報道・情報系スタジオはオフィ
スと一体化したレイアウトとして、ハード面からも番組制
作能力の向上をはかっています。
また、基幹局以上の大規模放送局としては初めての
免震構造を採用しました。巨大災害時にも遅滞無く放
送活動を継続します。
特筆すべきは社屋そのものの美しさです。世界的な
建築家・隈研吾さんとNTTファシリティーズの共同設計
を竹中工務店の技術力で具現化しました。スタジオや
大量の機械設備を内包した“工場”であり、ダイナミック
な空間構成をとりながら、印象は繊細かつ端正です。
堂島川に向かって大きく開かれたウッドデッキの広場
は、水辺の憩いを市民に提供します。新社屋は大阪の
新しいランドマークとなり、朝日放送のイメージアップに
も大きく貢献するでしょう。
「αプロジェクト」は2008年ゴールデンウィークに街び
らきをします。朝日放送はその後、5月から6月末にかけ
建設中の新社屋(5月31日撮影)
てオフィス移転を行う予定です。
10
個別財務諸表 Non-Consolidated Financial Statements
貸借対照表
(単位:百万円)
当 期
科目
前 期
平成19年3月31日現在 平成18年3月31日現在
(資産の部)
流動資産
現金及び預金
受取手形
34,961
35,297
6,982
4,752
758
832
売掛金
12,856
13,308
有価証券
10,330
11,940
番組勘定
1,291
1,393
貯蔵品
44
27
短期貸付金
733
1,458
未収入金
877
350
繰延税金資産
614
778
その他の流動資産
604
500
貸倒引当金
固定資産
有形固定資産
建物
構築物
機械及び装置
△ 131
△ 46
44,962
45,558
23,802
17,173
1,902
1,831
423
305
4,724
4,358
車両及び運搬具
工具器具及び備品
土地
61
1
255
299
5,540
4,601
建設仮勘定
10,893
5,775
無形固定資産
1,147
517
施設利用権
50
54
ソフトウェア
1,097
463
投資その他の資産
20,011
27,866
投資有価証券
12,152
18,627
関係会社株式
1,152
1,062
長期貸付金
1,577
1,949
長期前払費用
8
9
繰延税金資産
4,375
4,490
−
1,000
長期性預金
その他の投資
貸倒引当金
資産合計
859
937
△ 113
△ 209
79,923
80,855
(注)金額は、百万円未満を切捨表示しております。
11
科目
(負債の部)
流動負債
短期借入金
未払金
未払法人税等
未払消費税等
未払費用
前受金
預り金
役員賞与引当金
廃棄物処理損失引当金
設備等支払手形
固定負債
長期借入金
退職給付引当金
本社移転損失引当金
廃棄物処理損失引当金
預り保証金
その他の固定負債
負債合計
(純資産の部)
株主資本
資本金
資本剰余金
資本準備金
その他資本剰余金
利益剰余金
利益準備金
その他利益剰余金
固定資産圧縮積立金
別途積立金
繰越利益剰余金
自己株式
評価・換算差額等
その他有価証券評価差額金
純資産合計
負債及び純資産合計
当 期
前 期
平成19年3月31日現在 平成18年3月31日現在
9,684
700
5,993
−
81
1,498
374
283
34
62
656
16,949
5,000
10,757
775
45
173
198
26,633
10,664
800
5,480
1,058
177
1,691
342
297
−
−
815
17,551
5,000
11,383
764
−
174
228
28,215
50,906
5,299
3,610
3,515
95
41,996
450
41,546
105
38,400
3,041
△ 0
2,383
2,383
53,289
79,923
49,223
5,299
3,610
3,515
95
40,313
450
39,863
−
36,400
3,463
△ 0
3,416
3,416
52,639
80,855
損益計算書
科目
剰余金の配当に関する事項
(単位:百万円)
当 期
平成18年4月1日から
平成19年3月31日まで
前 期
当 期
平成17年4月1日から
平成18年3月31日まで
売上高
74,192
76,067
1株当たり
売上原価
45,362
44,929
配 当 金
28,829
31,138
25,129
25,513
営業利益
3,700
5,624
営業外収益
273
235
営業外費用
171
428
経常利益
3,803
5,431
売上総利益
販売費及び一般管理費
特別利益
436
87
特別損失
403
479
税引前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
法人税等調整額
当期純利益
3,835
5,039
671
2,186
985
△ 48
2,179
2,902
前 期
中 間
普通配当
45円
普通配当
45円
期 末
普通配当
45円
普通配当
45円
特別配当
年 間
90円
配 当 金 総 額(年間)
20円
110円
376百万円
433百万円
(注)配当金総額(年間)
は、百万円未満を切捨表示しております。
(注)金額は、百万円未満を切捨表示しております。
株主資本等変動計算書
当 期(平成18年4月1日から平成19年3月31日まで)
(単位:百万円)
資本剰余金
資本金 資 本 その他 資 本
資 本 剰余金
準備金
剰余金 合 計
平成18年3月31日残高
5,299
事業年度中の変動額
固定資産圧縮積立金の積立
別途積立金の積立
剰余金の配当
役員賞与の支給
当期純利益
自己株式の取得
株主資本以外の項目の
事業年度中の変動額(純額)
事業年度中の変動額合計
平成19年3月31日残高
5,299
3,515
95
3,610
株主資本
利益剰余金
その他利益剰余金
利 益
準備金 固 定 資 産 別 途 繰越利益
圧縮積立金 積立金 剰 余 金
450
36,400 3,463
105
△105
2,000 △2,000
△460
△36
2,179
評価・換算差額等
そ の 他 評価・ 純資産
株 主
利 益 自 己 資 本 有価証券 換 算 合 計
剰余金 株 式 合 計 評 価 差額等
差 額 金 合 計
合 計
40,313
△0 49,223
△460
△36
2,179
△460
△36
2,179
△0
△0
3,416
3,416 52,639
△460
△36
2,179
△0
△1,033 △1,033 △1,033
3,515
95
3,610
450
105 2,000
105 38,400
△421 1,683
3,041 41,996
△0 1,683 △1,033 △1,033
650
△0 50,906 2,383 2,383 53,289
(注)金額は、百万円未満を切捨表示しております。
12
連結財務諸表(要約)Consolidated Financial Statements
連結貸借対照表
(単位:百万円)
当 期
科目
前 期
平成19年3月31日現在 平成18年3月31日現在
資産の部
流動資産
固定資産
有形固定資産
無形固定資産
投資その他の資産
資産合計
負債の部
流動負債
固定負債
負債合計
純資産の部
株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
評価・換算差額等
その他有価証券評価差額金
少数株主持分
純資産合計
負債及び純資産合計
36,224
53,408
33,078
1,167
19,162
89,633
36,454
53,982
26,525
542
26,914
90,436
9,875
24,769
34,644
10,824
25,782
36,606
51,336
5,299
3,610
42,427
△ 0
2,382
2,382
1,268
54,988
89,633
49,540
5,299
3,610
40,631
△ 0
3,411
3,411
877
53,829
90,436
持分法適用関連会社数
㈱スカイ・エー
(単位:百万円)
当 期
科目
平成18年4月1日から
平成19年3月31日まで
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外収益
営業外費用
経常利益
特別利益
特別損失
税金等調整前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
法人税等調整額
少数株主利益
当期純利益
前 期
平成17年4月1日から
平成18年3月31日まで
75,787
46,634
29,153
25,340
3,812
312
95
4,029
400
407
4,022
743
980
4
2,295
77,914
46,313
31,601
25,840
5,760
268
415
5,613
59
479
5,193
2,252
△ 41
2
2,979
(注)金額は、百万円未満を切捨表示しております。
連結キャッシュ・フロー計算書
当 期
科目
(注)金額は、百万円未満を切捨表示しております。
連結範囲及び持分法の適用に関する事項
連結子会社数
3社
㈱エー・ビー・シーメディアコム
㈱エー・ビー・シーリブラ
㈱ABCゴルフ倶楽部
連結損益計算書
1社
平成18年4月1日から
平成19年3月31日まで
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
現金及び現金同等物の増減額
現金及び現金同等物の期首残高
現金及び現金同等物の期末残高
△
△
3,832
1,787
232
1,812
10,109
11,922
(単位:百万円)
前 期
平成17年4月1日から
平成18年3月31日まで
4,712
△ 14,820
6,651
△ 3,456
13,566
10,109
(注)金額は、百万円未満を切捨表示しております。
連結株主資本等変動計算書
当 期(平成18年4月1日から平成19年3月31日まで)
(単位:百万円)
株主資本
資本金
平成18年3月31日残高
事業年度中の変動額
剰余金の配当
役員賞与の支給
当期純利益
自己株式の取得
株主資本以外の項目の
事業年度中の変動額(純額)
事業年度中の変動額合計
平成19年3月31日残高
(注)金額は、百万円未満を切捨表示しております。
13
5,299
資本剰余金 利益剰余金
3,610
40,631
△460
△38
2,295
5,299
3,610
1,796
42,427
自己株式
評価・換算差額等
少数株主
株主資本 その他有価証券 評価・換算 持 分
合 計 評 価 差 額 金 差額等合計
△0
49,540
△0
△460
△38
2,295
△0
△0
△0
1,796
51,336
3,411
3,411
877
純資産
合 計
53,829
△460
△38
2,295
△0
△1,028
△1,028
391
△637
△1,028
2,382
△1,028
2,382
391
1,268
1,158
54,988
会社データ Corporate Data
会社の概況
株式の概況
(平成19年3月31日現在)
(平成1
9年3
月3
1
日現在)
(平成1
8年9
月
3
0日現在)
会 社 名
朝日放送株式会社
Asah
iB
r
oadca
s
t
i
ng Co
r
po
r
a
t
i
on
●発行可能株式総数
創 立
昭和26年3月15日
●株主数
資 本 金
52億9,980万円
従業員数
649名
事業内容
放送法および有線放送法による
一般放送事業 他
本 社
役 員
14,400,000株
●発行済株式総数
4,183,300株
2,103名
●大株主
株 主 名
〒531-8501大阪市北区大淀南二丁目2番48号
Te
l
(
. 06)
6458-5321
(代表)
(平成1
月27日現在)
(平成1
8年99年6
月30日現在)
代表取締役社長
西村 嘉郎
取 締 役
坂井 信也
代表取締役副社長
渡辺 克信
取 締 役
冲永
専 務 取 締 役
橋本 安弘
取 締 役
松尾 好章
専 務 取 締 役
北畠 宏泰
取 締 役
水野 文英
常 務 取 締 役
和田 省一
取 締 役
古川 賢三
常 務 取 締 役
木下 栄一
取 締 役
菊地 誠一
常 務 取 締 役
脇阪 聰史
常 勤 監 査 役
西村眞一郎
取 締 役
領木新一郎
監 査 役
村井 守
取 締 役
脇 英太郎
監 査 役
白賀 洋平
取 締 役
池内 文雄
監 査 役
黒石 輯
取 締 役
君和田正夫
監 査 役
橋本 宗利
取 締 役
山口 昌紀
所有株式数
議決権比率
株式会社朝日新聞社
592,490 株
14.2 %
モルガン スタンレー アンド カンパニー インク
515,770
12.3
株式会社テレビ朝日
387,760
9.3
朝日新聞信用組合
180,000
4.3
学校法人 帝京大学
155,400
3.7
村山 美知子
145,500
3.5
日本生命保険相互会社
125,650
3.0
ステート ストリート バンク アンドトラスト カンパニー
107,330
2.6
大阪瓦斯株式会社
85,500
2.0
近鉄バス株式会社
80,000
1.9
●株式分布状況
■金融機関
809,580株(19.35%)
一
〈所有者株数別〉
■個人・その他
527,309株(12.60%)
■証券会社
54,541株( 1.30%)
合計
4,183,300株
■外国法人等
700,100株(16.74%)
■その他の国内法人
2,091,770株(50.01%)
■金融機関
22名( 1.06%)
〈所有者別〉
■証券会社
9名( 0.43%)
合計
2,103名
■その他の国内法人
115名( 5.47%)
■外国法人等
23名( 1.09%)
■個人・その他
1,934名(91.95%)
14
◆株主メモ
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事 業 年 度
毎年4月1日から翌年3月31日まで
定時株主総会
毎年6月中
基 準 日
定時株主総会 毎年3月31日
期 末 配 当 金 毎年3月31日
中 間 配 当 金 毎年9月30日
株主名簿管理人
大阪市中央区北浜四丁目5番33号
住友信託銀行株式会社
同事務取扱場所
大阪市中央区北浜四丁目5番33号
住友信託銀行株式会社 証券代行部
(郵便物送付先)
〒183-8701
東京都府中市日鋼町1番10
住友信託銀行株式会社 証券代行部
(電 話 照 会 先)
(住所変更等用紙のご請求) 0120-175-417
(その他のご照会) 0120-176-417
(インターネットホームページ U R L)
http://www.sumitomotrust.co.jp/STA/
retail/service/daiko/index.html
同
取
次
所
公 告 の 方 法
住友信託銀行株式会社 全国各支店
当社のホームページに掲載する。
〈http://asahi.co.jp〉
朝日放送株式会社
〒531−8501 大阪市北区大淀南二丁目2番48号
TEL 06−6458−5321(代表)
この事業のご報告は、環境に配慮
し、再生紙と大豆油インキを使用
しております。