国土交通省関東地方整備局及び同近畿地方整備局 - 公正取引委員会

国土交通省関東地方整備局及び同近畿地方整備局並びに福島県が発注する
プレストレスト・コンクリートによる橋梁の新設工事の入札参加業者に
対する課徴金納付命令について
平成23年6月17日
公 正 取 引 委 員 会
公正取引委員会は,平成23年6月15日,国土交通省関東地方整備局(以下「関東地整」
という。)及び同近畿地方整備局(以下「近畿地整」という。)並びに福島県が発注するプレス
トレスト・コンクリートによる橋梁の新設工事の入札参加業者10社に対し,平成17年独占禁
止法改正法(平成17年法律第35号)の経過措置により,同法による改正前の独占禁止法(以
下「独占禁止法」という。)第48条の2第1項の規定に基づき,次のとおり課徴金の納付命令
を行った。
1 課徴金に係る違反行為(いずれも平成22年9月21日審判審決)
(1) 関東地整発注の特定ピー・シー橋梁工事
株式会社ピーエス三菱ほか20社の21社(以下「関東地整の21社」という。)は,関
東地整発注の特定ピー・シー橋梁工事(注1)について,共同して,受注予定者を決定し,受
注予定者が受注できるようにしていた。
(2) 近畿地整発注の特定ピー・シー橋梁工事
オリエンタル白石株式会社ほか17社の18社(以下「近畿地整の18社」という。)は,
近畿地整発注の特定ピー・シー橋梁工事(注2)について,共同して,受注予定者を決定し,
受注予定者が受注できるようにしていた。
(3) 福島県発注の特定ピー・シー橋梁工事
株式会社ピーエス三菱ほか19社の20社(以下「福島県の20社」という。)は,福島
県発注の特定ピー・シー橋梁工事(注3)について,共同して,受注予定者を決定し,受注予
定者が受注できるようにしていた。
(前記(1)ないし(3)のいずれの行為も,独占禁止法第3条の規定に違反し,独占禁止法第7条
の2第1項に規定する「役務の対価に係るもの」に該当する。)
2
経緯
平成16年
10月15日
平成16年
11月18日
平成22年
9月21日
平成23年
6月15日
関東地整
近畿地整
福島県
関東地整の21社を含む22社の
うち20社(注4)に対し,勧告(平
成16年(勧)第27号)
上記20社に対し,審判開始決定
(20社(注7)のうち8社に対し,
平成22年5月26日,
同意審決,
(注8)
に対し,平
8社のうち7社
成23年3月1日,課徴金納付命
令。)
上記20社のうち11社に対し,
審判審決
上記11社のうち違反行為の存在
が認定されなかった1社を除く
10社に対し,課徴金納付命令
近畿地整の18社のうち17社
(注5)
に対し,勧告(平成16年
(勧)第28号)
上記17社に対し,審判開始決定
(17社(注9)のうち8社に対し,
平成22年5月26日,
同意審決,
(注10)
に対し,平
8社のうち7社
成23年3月1日,課徴金納付命
令。)
上記17社のうち8社に対し,審
判審決
福島県の20社のうち18社(注6)
に対し,勧告(平成16年(勧)
第29号)
上記18社に対し,審判開始決定
(18社(注11)のうち8社に対し,
平成22年5月26日,
同意審決,
(注12)
に対し,平
8社のうち6社
成23年3月1日,課徴金納付命
令。)
上記18社のうち8社に対し,審
判審決
上記8社のうち実行期間内に受
注実績のない1社を除く7社に対
し,課徴金納付命令
上記8社に対し,課徴金納付命令
3
課徴金納付命令の対象事業者数及び課徴金額(対象事業者名,各事業者の課徴金額等につい
ては別表のとおり。)
(1) 課徴金納付命令の対象事業者数
10社
(2) 課徴金額
26億2024万円
※本件に係る課徴金納付命令総額は44億1543万円(詳細は参考1を参照)
問い合わせ先 公正取引委員会事務総局審査局第一審査上席
電話 03-3581-1754(直通)
公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所第四審査課
電話 06-6941-2718(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/
4
納期限
平成23年8月16日
(注1)
「関東地整発注の特定ピー・シー橋梁工事」とは,国土交通省が関東地整において一般競争入札,公募型指名競争入
札,工事希望型指名競争入札又は指名競争入札の方法によりプレストレスト・コンクリート工事として発注する橋梁の
新設工事をいう。
(注2) 「近畿地整発注の特定ピー・シー橋梁工事」とは,国土交通省(ただし,平成13年1月5日までは建設省。)が近
畿地整(ただし,平成13年1月5日までは近畿地方建設局。)において一般競争入札,公募型指名競争入札,工事希
望型指名競争入札又は指名競争入札の方法によりプレストレスト・コンクリート工事として発注する橋梁の新設工事を
いう。
(注3) 「福島県発注の特定ピー・シー橋梁工事」とは,福島県が条件付き一般競争入札,技術評価型意向確認方式指名競争
入札,希望工種反映型指名競争入札又は指名競争入札の方法によりプレストレスト・コンクリート工事として発注する
橋梁の新設工事をいう。
(注4) 関東地整の21社を含む22社のうち2社は,プレストレスト・コンクリート工事の事業部門を分割して他社に承継
させたこと等の事情のため,勧告の名宛人とはならなかった。
(注5) 近畿地整の18社のうち1社は,他社に吸収合併されて消滅したため,勧告の名宛人とはならなかった。
(注6) 福島県の20社のうち2社は,プレストレスト・コンクリート工事の事業部門を分割して他社に承継させたこと等の
事情のため,勧告の名宛人とはならなかった。
(注7) 20社に対し審判開始決定がなされたが,このうち日本鋼弦コンクリート株式会社は,平成18年7月1日,株式会
社安部日鋼工業(当時の商号は株式会社安部工業所。以下同じ。)に吸収合併されたことにより消滅している。
(注8) 8社のうち実行期間内に受注実績のない1社を除く7社。
(注9) 17社に対し審判開始決定がなされたが,このうち日本鋼弦コンクリート株式会社は,平成18年7月1日,株式会
社安部日鋼工業に吸収合併されたことにより消滅している。
(注10) 8社のうち中央ピーエス株式会社については,平成23年1月26日,大阪地方裁判所において破産手続開始の決定
を受けたものである。
(注11) 18社に対し審判開始決定がなされたが,このうち日本鋼弦コンクリート株式会社は,平成18年7月1日,株式会
社安部日鋼工業に吸収合併されたことにより消滅しており,また,株式会社会津工建社は,平成19年5月29日に審
判手続打切決定がなされている。
(注12) 8社のうち実行期間内に受注実績のない2社を除く6社。
別
表
課徴金額(万円)
関東地整
発注の
特定ピー・
シー橋梁
工事
近畿地整
発注の
特定ピー・
シー橋梁
工事
福島県
発注の
特定ピー・
シー橋梁
工事
19,334
30,520
7,991
57,845
10,574
37,581
5,575
53,730
合 計
(万円)
番号
事業者名
本店所在地
代表者
1
株式会社ピーエス三菱
東京都中央区晴海二丁目
5番24号
代表取締役
勝木 恒男
2
更生会社オリエンタル
白石株式会社管財人富
永宏
東京都世田谷区駒沢二丁目
23番8号
3
三井住友建設株式会社
東京都中央区佃二丁目1番
6号
代表取締役
則久 芳行
8,820
31,991
2,858
43,669
4
株式会社富士ピー・エス
福岡市中央区薬院一丁目
13番8号
代表取締役
長尾 德博
7,874
32,528
756
41,158
5
ドーピー建設工業株式
会社
札幌市中央区北一条西六丁
目2番地
代表取締役
荒木 映世
5,419
16,426
2,229
24,074
6
極東興和株式会社
広島市東区光町二丁目6番
31号
代表取締役
長谷部正和
3,598
17,099
20,697
7
機動建設工業株式会社
大阪市福島区福島四丁目
6番31号
代表取締役
萩原
明
800
8,962
9,762
8
株式会社KCK
東京都千代田区麹町四丁目
2番地6
代表清算人
池田
靖
1,421
5,547
9
常磐興産ピーシー株式
会社
福島県いわき市常磐湯本町
辰ノ口1番地
代表清算人
鈴木 榮一
566
2,562
3,128
10
前田製管株式会社
山形県酒田市上本町6番7号
代表取締役
前田 直之
857
136
993
11
SMCコンクリート株式
会社
栃 木 県 下 野 市 仁 良 川
1700番地
代表取締役
山田 晴雄
―
6,968
審判審決を受けた事業者数
11社
8社
8社
延べ27社
課徴金納付命令対象事業者数
10社
8社
7社
延べ25社
(実数10社)
59,263
180,654
22,107
合
計
(万円)
(注1) 表中の「/」は,その事業者が当該役務に係る違反行為者ではないことを示している。
(注2) 表中の「-」は,その事業者が課徴金納付命令の名宛人とならない違反行為者であることを示している。
262,024
[参考1] 本件に係る課徴金納付命令総額
(平成23年3月1日付け課徴金納付命令及び平成23年6月15日付け課徴金納付命令の対
象事業者並びに常磐興産株式会社に対するもの)
対象事業者数
課徴金額
関東地整発注の特定ピー・シー橋梁工事
18社
10億5761万円
近畿地整発注の特定ピー・シー橋梁工事
15社
29億7064万円
福島県発注の特定ピー・シー橋梁工事
14社
3億8718万円
合
延べ47社
(実数19社)
計
44億1543万円
[参考2] 審決及び課徴金納付命令の状況
(1及び3における常磐興産株式会社を除き,いずれも平成16年10月15日勧告)
1
関東地整発注の特定ピー・シー橋梁工事
審決
同意審決
名宛人
審決日
課徴金納付命令日
(注1)(注2)(注3)
川田建設株式会社
ピーシー橋梁株式会社
株式会社安部日鋼工業
昭和コンクリート工業株式会社
平成22年5月26日
平成23年3月
1日
平成22年9月21日
平成23年6月15日
日本高圧コンクリート株式会社
株式会社日本ピーエス
コーアツ工業株式会社
日本サミコン株式会社
審判審決
株式会社ピーエス三菱
更生会社オリエンタル白石株式
会社管財人河野玄逸(注4)
更生会社オリエンタル白石株式
会社管財人富永宏
三井住友建設株式会社
株式会社富士ピー・エス
ドーピー建設工業株式会社
極東興和株式会社
常磐興産ピーシー株式会社
株式会社KCK
前田製管株式会社
機動建設工業株式会社
SMCコンクリート株式会社
課徴金の
納付を命
ずる審決
常磐興産株式会社
※
平成22年9月21日
○
2
近畿地整発注の特定ピー・シー橋梁工事
審決
名宛人
同意審決
審決日
課徴金納付命令日
(注5)
ピーシー橋梁株式会社
株式会社安部日鋼工業
川田建設株式会社
平成22年5月26日
平成23年3月
1日
昭和コンクリート工業株式会社
日本高圧コンクリート株式会社
株式会社日本ピーエス
コーアツ工業株式会社
中央ピーエス株式会社
審判審決
●
更生会社オリエンタル白石株式
会社管財人河野玄逸(注4)
更生会社オリエンタル白石株式
会社管財人富永宏
株式会社富士ピー・エス
株式会社ピーエス三菱
三井住友建設株式会社
極東興和株式会社
ドーピー建設工業株式会社
株式会社KCK
機動建設工業株式会社
平成22年9月21日
平成23年6月15日
3
福島県発注の特定ピー・シー橋梁工事
審決
同意審決
名宛人
審決日
課徴金納付命令日
(注1)
川田建設株式会社
昭和コンクリート工業株式会社
ピーシー橋梁株式会社
東日本コンクリート株式会社
平成22年5月26日
平成23年3月
1日
平成22年9月21日
平成23年6月15日
平成22年9月21日
○
株式会社安部日鋼工業
株式会社日本ピーエス
日本高圧コンクリート株式会社
日本サミコン株式会社
審判審決
常磐興産ピーシー株式会社
株式会社ピーエス三菱
更生会社オリエンタル白石株式
会社管財人河野玄逸(注4)
更生会社オリエンタル白石株式
会社管財人富永宏
三井住友建設株式会社
ドーピー建設工業株式会社
株式会社富士ピー・エス
前田製管株式会社
株式会社KCK
課徴金の
納付を命
ずる審決
常磐興産株式会社
(注1) 「課徴金納付命令日」欄中の「/」は,その事業者が,実行期間内の受注実績がなかったことから,課徴金納付命令
の名宛人とならないことを示している。
(注2) 「課徴金納付命令日」欄中の「※」は,その事業者が,違反行為者ではないことを示している。
(注3) 「課徴金納付命令日」欄中の「○」は,その事業者に対する平成17年4月25日付けの関東地整発注の特定ピー・
シー橋梁工事及び福島県発注の特定ピー・シー橋梁工事に係る課徴金納付命令について,平成17年6月15日に審判
開始決定が行われ,審判手続が開始されたため,独占禁止法第49条第3項の規定により,その効力を失ったものであ
ることを示している。
(注4) 更生会社オリエンタル白石株式会社管財人河野玄逸は,平成22年9月22日をもって更生会社オリエンタル白石株
式会社の管財人を退任している。
(注5) 「課徴金納付命令日」欄中の「●」は,その事業者が,平成23年1月26日,大阪地方裁判所において破産手続開
始の決定を受けたものであることを示している。
[参考3]
違反行為(事実)の概要及び法令の適用(いずれも平成22年9月21日審判審決)
第1 関東地整発注の特定ピー・シー橋梁工事
1 違反行為(事実)の概要
(1) 関東地整の21社は,いずれもプレストレスト・コンクリート工事業を営む者又は営んでいた
者であるが,遅くとも平成13年4月1日(一部事業者にあっては平成14年8月1日ほか)以
降,平成16年3月31日(一部事業者にあっては平成14年7月31日ほか)まで,関東地整
発注の特定ピー・シー橋梁工事について,受注価格の低落防止を図るため
ア 自社が受注を希望する工事又は自社が受注を希望する工事額を,「関東PCクラブ」又は「S
会」と称する組織の「主幹事」,「当番幹事」又は「幹事」と称する者(以下第1において「幹
事」という。)に表明し,幹事は,各社の過去の受注実績,受注希望等を勘案して,受注すべ
き者(以下第1において「受注予定者」という。)を決定する
イ 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者は,受注予定者がその定めた価
格で受注できるよう協力する
旨の合意の下に,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた(以下「本件行
為」という。)。
他方,SMCコンクリート株式会社に関しては,本件行為をしていたものとは認められない。
(2) 関東地整発注の特定ピー・シー橋梁工事78物件のうち関東地整の21社が受注した65物件
の全部又は大部分について,上記(1)に係る受注調整が行われていた。
(3) 平成15年12月3日,本件について,公正取引委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開
始したが,
本件行為は同日以降も継続され,
少なくとも平成16年3月末日まで継続されていた。
2
法令の適用
関東地整の21社のうち18社(注1)は上記1(1)の行為に及んでいたものであって,これは,独
占禁止法第2条第6項に規定する不当な取引制限に該当し,独占禁止法第3条の規定に違反するも
のである。
(注1) プレストレスト・コンクリート工事の事業部門を分割して他社に承継させたこと等の事情のため勧告の名宛人とな
らなかった3社を除く。
第2 近畿地整発注の特定ピー・シー橋梁工事
1 違反行為(事実)の概要
(1) 近畿地整の18社は,いずれもプレストレスト・コンクリート工事業を営む者又は営んでいた
者であるが,遅くとも平成12年4月1日(一部事業者にあっては平成15年4月1日)以降,
平成15年12月3日(一部事業者にあっては平成15年3月31日)まで,近畿地整発注の特
定ピー・シー橋梁工事について,受注価格の低落防止を図るため
ア 指名を受けた者又は一般競争入札に参加する者(共同事業体である場合にあってはその代表
者)は,「クラブ」と称する組織の幹事と称する者(以下第2において「幹事」という。)に
その旨を連絡するとともに,受注を希望する場合にはその旨を表明し,三井住友建設株式会社
(平成15年4月1日前にあっては住友建設株式会社)に在籍する特定の者が,幹事に表明さ
れた受注希望,各社の過去の受注実績等を勘案して,受注すべき者(共同事業体を含む。以下
第2において「受注予定者」という。)を決定する
イ 受注すべき価格は,受注予定者(共同事業体である場合にあってはその代表者)が定め,受
注予定者以外の者は,受注予定者がその定めた価格で受注できるよう協力する
旨の合意の下に,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた。
(2) 近畿地整発注の特定ピー・シー橋梁工事131物件のうち近畿地整の18社が受注した116物
件の全部又は大部分について,上記(1)に係る受注調整が行われていた。
2
法令の適用
近畿地整の18社のうち16社(注2)は上記1(1)の行為に及んでいたものであって,これは,独
占禁止法第2条第6項に規定する不当な取引制限に該当し,独占禁止法第3条の規定に違反するも
のである。
(注2) 他社に吸収合併されて消滅したこと等のため勧告の名宛人とならなかった2社を除く。
第3
1
福島県発注の特定ピー・シー橋梁工事
違反行為(事実)の概要
(1)
福島県の20社は,いずれもプレストレスト・コンクリート工事業を営む者又は営んでいた者
であるが,遅くとも平成13年4月1日(一部事業者にあっては平成14年8月1日ほか)以降,
平成15年12月3日(一部事業者にあっては平成14年7月31日ほか)まで,福島県発注の
特定ピー・シー橋梁工事について,受注価格の低落防止を図るため
ア 福島県発注の特定ピー・シー橋梁工事に係る設計を請け負ったコンサルタント業者に対し,
設計図面の作成等の設計協力を行ったかどうか等を勘案して,入札参加者間の話合い(黙示の
意思表明によるものを含む。)により受注すべき者(共同事業体を含む。以下第3において「受
注予定者」という。)を決定する
イ 受注すべき価格は,受注予定者(共同事業体である場合にあってはその代表者)が定め,受
注予定者以外の者は,受注予定者がその定めた価格で受注できるよう協力する
旨の合意の下に,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた。
(2) 福島県発注の特定ピー・シー橋梁工事109件の全部又は大部分について,上記(1)に係る受
注調整が行われていた。
2
法令の適用
福島県の20社のうち16社(注3)は,上記1(1)の行為に及んでいたものであって,これは,独
占禁止法第2条第6項に規定する不当な取引制限に該当し,独占禁止法第3条の規定に違反するも
のである。
(注3) プレストレスト・コンクリート工事の事業部門を分割して他社に承継させたこと等の事情のため勧告の名宛人となら
なかった4社を除く。
[参考4] 参照条文
○ 私的独占の
私的独占の禁止及び
禁止及び公正取引の
公正取引の確保に
確保に関する法律
する法律(
法律(抄)
(昭和二十二年四月十四日法律第五十四号)
昭和二十二年四月十四日法律第五十四号)
平成17
平成17年独占禁止法改正法附則
17年独占禁止法改正法附則
〔施行日前に
施行日前に勧告等があった
勧告等があった場合
があった場合についての
場合についての経過措置
についての経過措置〕
経過措置〕
第二条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に一の違反行為について当該違反行為をし
た事業者又は事業者団体若しくはその構成事業者(構成事業者が他の事業者の利益のためにする行為
を行うものである場合には,その事業者を含む。)の全部又は一部に対し改正前の私的独占の禁止及
び公正取引の確保に関する法律(以下「旧法」という。)第四十八条第一項若しくは第二項の規定に
よる勧告,旧法第四十八条の二第四項の規定による意見を述べ,及び証拠を提出する機会の付与又は
旧法第五十条第二項の規定による審判開始決定書の謄本の送達があった場合における当該違反行為を
排除するために必要な措置を命ずる手続,課徴金の額の計算並びにその納付を命ずる要件及び手続,
審判手続(速記者の立会いその他の公正取引委員会規則で定める事項に係るものを除く。),当該審
判手続による審決の取消しの訴えに係る手続その他これらに類するものとして公正取引委員会規則で
定めるものについては,なお従前の例による。
平成17
平成17年独占禁止法改正法
17年独占禁止法改正法による
年独占禁止法改正法による改正前
による改正前の
改正前の私的独占の
私的独占の禁止及び
禁止及び公正取引の
公正取引の確保に
確保に関する法律
する法律の
法律の規定
〔定義〕
定義〕
第二条 (略)
②~⑤ (略)
⑥ この法律において「不当な取引制限」とは,事業者が,契約,協定その他何らの名義をもつてする
かを問わず,他の事業者と共同して対価を決定し,維持し,若しくは引き上げ,又は数量,技術,製
品,
設備若しくは取引の相手方を制限する等相互にその事業活動を拘束し,
又は遂行することにより,
公共の利益に反して,一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいう。
⑦~⑩ (略)
〔私的独占又は
私的独占又は不当な
不当な取引制限の
取引制限の禁止〕
禁止〕
第三条 事業者は,私的独占又は不当な取引制限をしてはならない。
〔課徴金〕
課徴金〕
第七条の二 事業者が,不当な取引制限又は不当な取引制限に該当する事項を内容とする国際的協定若
しくは国際的契約で,商品若しくは役務の対価に係るもの又は実質的に商品若しくは役務の供給量を
制限することによりその対価に影響があるものをしたときは,公正取引委員会は,第八章第二節〔手
続〕に規定する手続に従い,事業者に対し,当該行為の実行としての事業活動を行つた日から当該行
為の実行としての事業活動がなくなる日までの期間(当該期間が三年を超えるときは,当該行為の実
行としての事業活動がなくなる日からさかのぼつて三年間とする。以下「実行期間」という。)にお
ける当該商品又は役務の政令で定める方法により算定した売上額に百分の六(小売業については百分
の二,卸売業については百分の一とする。)を乗じて得た額に相当する額の課徴金を国庫に納付する
ことを命じなければならない。ただし,その額が五十万円未満であるときは,その納付を命ずること
ができない。
② 前項の場合において,当該事業者が次のいずれかに該当するときは,同項中「百分の六」とあるの
は「百分の三」と,「百分の二」とあるのは「百分の一」とする。
一 資本の額又は出資の総額が三億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社
及び個人であつて,製造業,建設業,運輸業その他の業種(次号から第二号の三までに掲げる業種
及び第三号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
二 資本の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及
び個人であつて,卸売業(第三号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として
営むもの
二の二 資本の額又は出資の総額が五千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の
会社及び個人であつて,サービス業(第三号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる
事業として営むもの
二の三 資本の額又は出資の総額が五千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が五十人以下
の会社及び個人であつて,小売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業
として営むもの
三 資本の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業
員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であつて,その政令で定める業種に属
する事業を主たる事業として営むもの
③ 第一項の規定による命令を受けたものは,前二項に定める課徴金を納付しなければならない。
④ 第一項又は第二項の規定により計算した課徴金の額に一万円未満の端数があるときは,
その端数は,
切り捨てる。
⑤ 第一項に規定する違反行為をした事業者が会社である場合において,当該会社が合併により消滅し
たときは,当該会社がした違反行為は,合併後存続し,又は合併により設立された会社がした違反行
為とみなして,前各項の規定を適用する。
⑥ 実行期間の終了した日から三年を経過したとき(当該違反行為についての審判手続が開始された場
合にあつては,当該審判手続が終了した日から一年を経過したとき(当該一年の経過が当該実行期間
の終了した日から三年を経過する日前に到来したときは,当該三年を経過したとき))は,公正取引
委員会は,当該違反行為に係る課徴金の納付を命ずることができない。ただし,当該違反行為につい
て第四十八条の二第一項〔課徴金の納付命令〕の規定により課徴金を国庫に納付することを命じた後
においては,この限りでない。
〔課徴金の
課徴金の納付命令〕
納付命令〕
第四十八条の二 公正取引委員会は,第七条の二第一項〔事業者に対する課徴金〕(第八条の三〔構成
事業者に対する課徴金〕において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)に規定する事実
があると認める場合には,事業者又は事業者団体の構成事業者(構成事業者が他の事業者の利益のた
めにする行為を行うものである場合には,その事業者。以下この条において同じ。)に対し,第七条
の二第一項又は第二項に定める課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。ただし,当該
違反行為について審判手続が開始された場合には,審判手続が終了した後でなければ命ずることがで
きない。
②~⑥ (略)