Chapter 9 物理層、伝送媒体と 公衆通信サービス 9.1 9.2 9.3 9.4 9.5 9章 0,1の符号化 コンピュータを結ぶ通信媒体 公衆通信サービス インターネットへの接続形態 IPv6と未来のネットワーク まとめ 4403093 4403097 4403046 4403022 4403056 宮本佳徳 安松良太 佐藤要太郎 鎌田 和真 背山 有梨 佐藤要太郎 1 9.1 0と1の符号化 2 物理層の役割 コンピュータが処理する”0”と”1”を電圧の 変化や光の点滅の信号に対応させる →送信側 電圧の変化や光の点滅を”0”と”1”の データに戻す →受信側 3 主な符号化方式 4 送受信処理における変換 FDDIなどで利用されているNRZIでは0が連続すると、 ビットとビットの切れ目がわからなくなる ↓ 4B/5Bという方法で変換 ・・・4ビットのデータを必ず1を含む5ビット のシンボルと呼ばれるビット列に変換し、 4ビット以上0が続くのを防ぐ。 5 9.2 コンピュータを結ぶ 通信媒体 6 9.2.1 同軸ケーブル イーサネット、IEEE802.3で使用されるケーブ ル。10BASE5と10BASE2の規格があり、共 に10Mbpsの速度を持つ。 最大500m 10BASE5 トランシーバ 終端抵抗 終端抵抗 NICへ 7 9.2.2 ツイストペアケーブル (より対線) 導線を2本1組でより合わせたもの。それ によりノイズの影響を小さくし、ケーブル 内の信号の減衰を抑制する。 イーサネット(10BASE-T、100BASE-Tな ど)の媒体としてよく使われている 8 信号の伝送方式 RS232C グラウンド信号(0ボルト)に対し、送信するビット列 に対応した変化を1本の線に流し処理 RS-422 グラウンド信号を使用せずに伝送ビット列に対応す る信号(プラス側信号)とそれと正反対の信号(マイ ナス信号)を1対1(ペア)にして送信。 受信側はこの2つの信号の差から送信された信号 を判断する 9 信号の伝送方式 外部からの 電気的影響 +側の信号 0V -------側の信号 0V +側、-側の電位差 ------両側とも外部の影響を受 けるが、信号は電位差の あるなしで与えられるので 有 (読み取られる信号) 読み取られる信号に影響 は現れない 無 10 ツイストペアケーブルの種類 UTP(Unshielded Twisted Pair ) ケーブル外被の中がツイストペアケーブル だけで構成されるもの STP(Shielded Twisted Pair ) 外被の下にシールドと呼ばれるアルミ箔や 網のような導線で内部のツイストペアケーブ ルを保護しているケーブル 11 9.2.3 光ファイバーケーブル ガラス繊維でできたケーブル。信号を光 の明滅によって送信する。 減衰をほとんどしないため、中継なしで 数kmの接続が可能 通信速度も従来のメタルケーブルと比べ て段違いに速い。 メタルケーブル 光ケーブル 数Mbps~50Mbps 100Mbps~1Gbps 12 光ファイバーケーブルの分類 シングルモード光ファイバー レーザー光など、直進性の強い光を入力し、細 いケーブル中でほとんど分散せずに信号を伝え る 長距離伝送や超高速伝送が可能で、電話局間 などの基幹通信網に使われている 光源 シングルモード光ファイバー 13 光ファイバーケーブルの分類 マルチモード光ファイバー ケーブル内をLEDなどによる光が反射しなが ら伝わる 材料にプラスチックを利用できるため安価で あり、折り曲げにも強い 主にGigabit Ethernetなどで用いられている 光源 マルチモード光ファイバー 14 光ファイバーケーブル 価格が非常に高価 ほかのメディアに比べて接続作業が難しく、 専門の技術と機器が求められる 15 9.2.4 無線(Wireless) 空間中を飛び交う電磁波を利用するため ケーブルを必要としない。 物理的制約の解放 16 よく使われる無線通信(1) 無線LAN 2.4GHz帯の極超短波と呼ばれる周波 数帯を利用 ・・・ノートパソコン 赤外線通信 数十cm~1mの間で接続する。間に障 害物があると通信できない ・・・携帯電話、ノートパソコン 17 よく使われる無線通信(2) マイクロ波通信 指向性が強いため2点間を結ぶ通信 回線に使われる。アンテナが設置でき ればケーブルを引くのが難しいところ でも通信ができるようになる。 ・・・衛星回線、遠隔地への直接通信 18 9.3 公衆通信サービス 19 公衆サービス LANのような構内の接続ではなく, 外部と接続する場合に使用するサー ビス.NTTやKDDIなどに料金を払っ て通信回線を借りる形態 20 アナログ電話回線 電話回線を利用して通信すること. コンピュータを電話回線で接続する ためには,デジタル信号とアナログ 信号を変換するモデムが必要になる. 通信速度は,56kbpsが一般的速度. 21 ISDN (Integrated Services Digital Network) アナログ通信で使用していた交換機をデ ジタル化し,1回線に複数の通信路を設 定して高速通信を可能のしたもの. デジタル回線を使用したことで,高い品質 と高い機能を提供することが出来る. 通信速度は,一般家庭向けINSネット64 ( 2B+D )で 144kbps. 22 PHS 32kbps~128kbpsのデジタル回線になって いる。 普通に音声で通話するときは、音声信号が ADPCMと呼ばれるデジタル音声に変換され てから電波で送信される。 このデジタル回線を直接利用する伝送手順 にPIAFがある。 23 ADSL (Asymmetric Digital Subscriber Line) 電話機と電話局の交換機の間の回 線を利用し,そこにスプリッタと呼ば れる分配機を設定し,音声周波数と データ通信用の周波数を混合・分離 する. 通信速度は,上りが3Mbps, 下りが1.5~45Mbps程度. 24 ケーブルテレビ インターネットに接続するには,加入者宅に データ通信用のケーブルモデムを設置し, 放送局に設置されたセンターモデムと通信 する. ケーブルテレビ放送に使われていない、空 いているチャンネルをデータ通信に利用 下り伝送には放送と同じ周波数帯域を使用 登り伝送には放送に使用しない低周波数帯 域を使用⇒登り伝送速度が下りより遅い 25 専用回線(専用線) 接続形態は1対1接続に限られる。 通信速度は,使用用途について細 かく帯域を設定可能。 ・デジタル専用サービス(64kbps~6,50,150Mbps) ・ ATMメガリンクサービス(0.5,1~135,600Mbps) ・メトロハイリンク(45,150,600Mbps) 26 X.25(公衆パケット交換サービス) 公衆データ網におけるパケットモードで動 作するデータ端末装置(DTE)とデータ回 線終端装置(DCE)間のインタフェース ひとつの回線から複数のサイトに同時に 接続可能 エラー処理や転送効率を考慮 通信速度は,9.6Kbps または 64Kbps. 27 フレームリレー 蓄積交換方式で異速度端末間接続が可 能である X.25に比べプロトコルを簡略化し、誤り制 御やフロー制御は隣接するリンク間で行 わないで端末間で行う。そのために高速 通信が可能 バースト的なトラフィックに対応するため、 帯域の有効利用ができる。 1本の物理回線で複数拠点と同時接続 (論理多重)が可能 DLCIによりフレーム論理多重が可能 28 フレームリレー網 29 IP-VPN Virtual Private Network 仮想私設網 MPLSとIPsec IPsecによるIPパケットの認証と暗号化 Transportモード Tunnelモード IP-VPN ラベル付与 ラベル除去 30 9.4 インターネットへの 接続形態 31 9.4.1 ダイアルアップ接続 インターネットに接続するときだけISPに接 続する接続形態。ISPとの間は、アナログ 電話回線やISDN、携帯電話、PHSなど が利用される。 32 9.4.2 常時接続 インターネットと通信するしないにかかわ らず、常にISPと接続している形態。 料金は定額制 ↓ 現在はCATVやADSLを利用することで 安価になり、ダイヤルアップ接続よりも高 速なデータ通信が可能となり利用者が急 増した 33 9.4.3 一時的なIPアドレスと 恒久的なIPアドレス(1) ダイアルアップ接続 →接続のたびに割り当て 常時接続 →最初に接続したときに割り当て 34 一時的なIPアドレスと 恒久的なIPアドレス(2) 一時的なIPアドレスでは外部からの接続させることは困難 であり、DSNに登録してもIPアドレスが変わっては使え ないしトラブルになる 独自にドメイン名を取得して、自分で外部にむけてWeb サーバーを立ち上げたい!! ↓ 固定IPアドレスを取得 (ISPによっては追加料金が必要だったり、固定IPアドレ スを配布するサービスがない場合もある) 35 9.4.4 NAT(NAPT)による インターネット接続 1つしかグローバルIPアドレスがなくても LAN内の複数のホストがインタネットに接 続できる インターネット側からNAT内部のネット ワークに対する接続が制限されるが、ク ライアント的な利用であれば問題はほと んどない。 36 9.4.5 インターネットに接続する ときの注意点 料金 ISPとの契約 ISPまでの通信回線確保 など セキュリティ 自分のホストを「踏み台」に利用される コンピュータウイルス 37 9.4.6 ファイアウォールを利用 したインターネット接続 グローバルIPアドレスを設定したオフィス や学校などをインターネットに接続すると きには、不正アクセスから組織内を守る。 考え方 ↓ 「危険にさらすのは特定のホストやルーター のみに限定」 38 具体的に 1000台すべて = 大変 →インターネットから直接アクセスできる ホストを数台に限定 ファイアウォールの一例 P297 図9.18参照 39 9.4.7 アプリケーションゲート ウェイの利用 内部のネットワークとインターネットをアプリ ケーションゲートウェイで、いったんトランスポー トプロトコルのセッションを区切ってから通信 すべての通信はプロキシサーバがアプリケー ションレベルで処理 インターネットと直接通信 することはできないが、インターネットから直接 内部のネットワークを攻撃されない 40 9.5 IPv6と未来のネットワーク 41 9.5.1 NAT(NAPT)とアプリケー ションゲートウェイの問題点 通常外部のネットワークから内部のネット ワークにアクセスできないため、ネットワーク アプリケーションの利用の際に制限が発生 同じポート番号を使用したゲームの場合には、 同時に接続できるホストが1台に限定される データの転送能力を向上させるのが難しい 帯域通信に不向き 耐障害性を高めることが難しい 42 IPv4ではアドレスが枯渇 現在は、IPアドレス(IPv4)が枯渇しているた め、NAT(NAPT)やアプリケーションゲート ウェイによる接続をおこなうことが一般的 ・・・しかしNATやアプリケーションゲートウェイ には問題点がある →アドレスが枯渇しているIPv4ではなく、アドレ スが豊富なIPv6を利用すれば、エンドツーエ ンド通信が可能に 43 9.5.2 IPv6になると何が変わる IPv6時代になると、利用可能なIPアドレスが莫 大な数になり、オフィスや家庭に必要な数を十 分に配布できる。 ・・・IPv4よりはるかに大きな数であり、極端に 言えば、現在のインターネット規模のネット ワークを家庭内にいくつも構築できる IPv6時代になると、プリケーションゲートウェイ は不必要になるが、ファイアウォールは必ず必 要になる。 44 9.5.3 IPv6時代のネットワーク(1) IPv6時代になり、本質的に変わることは、 「必要な時にはどのホストでも、エンドツー エンド通信ができるように設定を変更でき る」環境が得られること。 45 IPv6時代のネットワーク(2) IPv6では、すべてのホストにグローバルアドレスを割 り振る。 ・・・必要時のファイアウォール設定変更で ①高速で柔軟な通信環境が実現 ②高品位なマルチメディア通信が可能に IPv6はつぎはぎのネットワーク構造を、整理・単純化 するため、高性能でとても柔軟なネットワークが構 築できる 大きな可能性を秘めたIPv6、TCP/IPプロトコルは今 後も新たな進化を続ける!! 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