ATLASミューオントリガー検出器用 読み出し回路のアップグレードに向けた研究 東京大学素粒子物理国際研究センター 二ノ宮 陽一 神谷隆之,坂本宏,結束晃平,Katarina Bendtz, 佐々木修A,池野正弘A,内田智久A,菅谷頼仁B, 他ATLAS日本TGCグループ KEK素核研A,阪大理B 概要 LHC-ATLAS実験とPT6について(神谷君) PT6の内部ロジックについて ・TGCのリードアウトライン ・RODのアップグレードに向けて ・Microblazeについて ・SSWエミュレータの開発 ・まとめ 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 2 TGCエレクトロニクス 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 3 TGCのリードアウトライン L1A信号を受けたデータは、SSWを経由し、光信号にてRODへ。 SSW(Star Switch)は、複数のデータを収集し、データの圧縮を行う。 RODはリードアウトのデータが最終的に集まるモジュールである。 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 4 ROD(ReadOut Driver)のアップグレード LHCのアップグレードにより、最大ルミノシティ 1034cm-2s-1 5×1034cm-2s-1 レベル1トリガーレート 75kHz 150kHz これによりデータ量の増加、処理速度の向上が求められる 単位時間当たり約2.5倍のデータの増加が見込まれる 新RODの必要性 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 5 新ROD開発計画 現RODはすべてをHDLを用いて記述 すべてをハードウェアによって処理している ハードウェアによる処理 高速な処理が可能だが、複雑な処理をさせるのに不向き。 ソフトウェアによる処理 柔軟な対処が可能。HDLに比べ、複雑な処理やそのデバッグなどが容易。 柔軟な対処が可能だが、処理速度は低速。 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 6 新ROD開発計画 新RODでは、CPUコア(MicroBlaze)を搭載することを検討中。 MicroBlazeとは Xilinx社製FPGAに搭載可能なソフトプロセッサコア 32bit RISC型、OSを搭載可(μITRON、uClinux) ユーザ定義 ・クロック周波数(最大210MHz) ・パイプライン段数 ・周辺インターフェイス ・メモリー管理ユニット 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 7 新ROD開発計画 2010年日本物理学会春季大会 20aBE-12に発表 組み込みの利点 ・空のfor loopを1000万回処理したときに要する時間 ・ MicroBlaze (50MHz) ・ Pentium4 (2.4GHz) 時間 クロック数 2.6s 1億3000万 13 4000万 4 16.8ms 1ループあたり ・MicroBlazeによるオンボード上のメモリへのアクセスと、Bit3を介してVMEモ ジュール上のメモリにアクセスする時間 時間 13/09/2010 ・ MicroBlaze 0.94us クロック数 47 ・ Pentium4 4.97us (11,200) 日本物理学会 13pSL-12 8 新ROD開発計画 組み込みの利点 時間 ・ MicroBlaze 0.94us クロック数 47 ・ Pentium4 4.97us (11,200) slave master FPGA VME memory クロック周波数は遅いMicroBlazeだが、オンボード上のメモリの操作などは パソコンから操作するよりも早く処理できる。 さらにマルチコアで並列処理をすることで高速化が可能。後述記載 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 9 新ROD開発計画 現在新RODの開発研究のためにPT6を開発中 開発目標 ソフトウェアを用いて、少なくとも現状のRODと同じ機能を持たせる RODの機能 SSW[0] ROD SSW[N] RODデータ Frame SSW[0] DATA ATLAS共通の フォーマット SSW[N] DATA Frame 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 10 新ROD開発環境 Xilinxが提供する開発ツール。GUI環境下で構築、設定。 Xilinx ISE(Integrated Software Environment) FPGAおよびCPLDデバイスを設計するための総合デザイン開発環境 Xilinx EDK(Embedded Development Kit) 組み込み機器開発環境 VHDL,Verilogで記述 13/09/2010 日本物理学会 C,C++で記述 13pSL-12 11 内部ロジック(PT6) PLB FPGA XC6LX150T Interrupt Controller Glink mezzanine controller Block RAM FIFO memory … System Timer Micro Blaze FIFO memory FSL Rocket IO GTP controller Ethernet Ethernet controller SDRAMやFlash Memory Controller GPIO GPIO LEDなど 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 12 SSW エミュレータ SSW エミュレータの作成 SSWをソフトウェアで製作 1、PT6のテスト用 2、PT6のデザインの検証 ・マルチコア ・EDKのプロジェクトをISEのサブモジュールとして活用 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 13 内部ロジック(SSW emu) FPGA XC3S400 PLB1 PLB0 Block RAM Micro Blaze 1 Block RAM Share Block RAM Micro Blaze 0 GPIO FIFO memory … Glink FIFO memory 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 14 内部ロジック(SSW emu) FPGA XC3S400 Block RAM Micro Blaze 1 PLB1 PLB0 Block RAM SLBのデータを担当 (SSWに送られてくるデータ) Share Block RAM Micro Blaze 0 GPIO FIFO memory … Glink FIFO memory 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 15 内部ロジック(SSW emu) FPGA XC3S400 PLB1 PLB0 Block RAM Micro Blaze 1 Block RAM Share Block RAM 共有のメモリに格納 Micro Blaze 0 GPIO FIFO memory … Glink FIFO memory 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 16 内部ロジック(SSW emu) FPGA XC3S400 PLB1 PLB0 Block RAM Micro Blaze 1 Block RAM Share Block RAM Micro Blaze 0 SSWの処理の部分 GPIO FIFO memory … Glink FIFO memory 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 17 PT5 現在使われている汎用FPGAモジュール FPGA XC3SLX400 FGG320 CPLD XC2C256 PQ208 DPM 13/09/2010 Mezzanine 日本物理学会 13pSL-12 18 SSW エミュレータ FPGA XC3S400 SSW EMU Glink FPGAXC3S400 Glink VME経由で 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 19 SSW エミュレータ ・SSWエミュレータのプログラムを1コアと2コアで処理速度を比較 クロック周波数 66.67MHz 時間 クロック数 1478万 ・ one core 22ms ・ dual core 19ms (14%up) 1290万 複数のコアを並列で処理させることによって、処理速度の向上が見込まれる 1つのMicroBlazeを生成するのに約1500LUTs Spartan6 LX150Tは92152LUTs 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 20 まとめ 新RODでは、ソフトプロセッサコアを用いて、ソフトウェアで処理させる ことを検討中である。 オンボード上のメモリや周辺機器にアクセスする場合は有効 CPUを並列に置くことで高速化が可能 SSWエミュレータを製作し、PT6に使えるデザインの検証を行った これからPT6の試作品が出来次第テストを行う予定である。 13/09/2010 日本物理学会 13pSL-12 21 BACK UP 32*2+32*2+32*2*18 = 1280 bit = 160 byte
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