確率的情報処理としての 移動体通信技術

若手研究者・学生向けに,最新技術をわかりやすく紹介する講演会
確率的情報処理としての移動体通信技術
開催日時:2002年12月1日9:45-17:00
開催場所:大手町サンケイプラザ311号室+312号室
主催・共催
科研費特定領域「確率的情報処理への統計力学的アプローチ」
電子情報通信学会基礎・境界ソサイエティ
協賛
日本物理学会,日本神経回路学会,
情報処理学会,計測自動制御学会,人工知能学会,電気学会,
システム制御情報学会,応用統計学会, 映像情報メディア学会
本チュートリアルの開催趣旨
話題をできる限り基本的な部分に限定
し,わかりやすくベイズ統計を用いた確
率的情報処理とそこに使われる統計力
学的手法について,若手研究者や大学
院で知的情報処理の研究を志す学生
諸氏に講義することにより,その理論の
定着をはかる.
21世紀の情報処理に対する社会的要請
通信基盤の整備に伴う情報量の爆発的増大.
 生命情報科学など大規模な情報処理を必要
とする新分野の出現.

体系化された理論
確率的情報処理への期待
何故,物理と情報か?
分子が集まって物質を形成し,モノになる.
分子
分子同士は引っ張り合っている.
モノ(物質)
ビットが集まってデータを形成し,コトとなる.
0,1
ビット
101101
110001
01001110111010
10001111100001
10000101000000
11101010111010
1010
main(){
double a, b, x;
scanf(“ %lf ”, a, b);
x = a + b;
printf(“ %f ”,x);}
コト(データ)
並びをきちんと決めることによって意味のある文章になる.
共通点
•たくさん集まっ
たものを扱って
いる.
•関連しあって
集まっているも
のを扱っている.
もうちょっと具体的に言うと.
共通の数理
mi  tanh(hi   J ij m j )
j
ボルツマン分布
統計力学
1 1 p 

ln
2  p 
確率分布
Ps h 
物性の理解・予言

Ph s Ps 
Ph
ベイズ統計
情報科学
情報の抽出・加工
確率的情報処理としての
移動体通信技術
今日の移動体通信技術

急速な市場の拡大





携帯電話
無線LAN
ITS(高度道路交通システム),テレマティクス
etc. etc.
技術的要請


柔軟な多元接続
高信頼性の通信チャネル
研究開発の最新動向


CDMA
ターボ符号,低密度パリティ検査符号
有効性は?


実験的に確認
理論的には十分に理解されているわけではない
本質を理解するために
大規模確率的情報処理の問題として
(まじめに)捉える
 本質的理解に対する期待
 数理科学の諸分野との思いがけない関連





統計力学
ニューラルネットワーク
情報幾何学
・・・
分野複合的視点からの新たな展開(!)
プログラム



10:30-12:00
池田思朗(九州工業大学)
「ターボ復号法の情報幾何的理解と改善の可能性」
13:30-15:00
田中利幸(東京都立大学)
「CDMAのベイズ理論と解析的性能評価」
15:15-16:45
岡田真人(理化学研究所)
「CDMA受信器における並列干渉除去方式の性能評価」