スライド 1

素盞鳴尊、
此神、
有勇悍以安忍。
且常以哭泣為行。
故令國内人民、
多以夭折。
復使青山變枯。
すさのをのみこと
素盞鳴尊、
こ
かみ
此の神、
いさみたけ
いふり
あ
勇悍くして安忍なること有り。
またつね
な
いさ
も
わざ
且常に哭き泣つるを以て行とす。
かれ
くにのうち
ひとくさ
故、國内の人民をして、
さは
も
あからさまにし
多に以て夭折なしむ。
ま
た
あをやま
からやま
な
復使、青山を枯に變す。
素盞鳴尊之為行也、甚無状。
何則天照大神、以天狹田・長田為御田。
時素盞鳴尊、春則重播種子、且毀其畔。
秋則放天斑駒、使伏田中。
復見天照大神當新嘗時、
則陰放 於新宮。
又見天照大神、
方織神衣、居齋服殿、
則剥天斑駒、穿殿甍而投納。
すさのをのみこと
しわざ
はなは
あつきな
いかに
あま
素戔鳴尊の為行、甚だ無状し。何とならば、天
てらすおほみかみ
あまのさなだ
ながた
も
み た
照大神、天狭田・長田を以て御田としたまふ。時
はる
し き ま き
また あ はなち
に素戔鳴尊、春は重播種子し、且畔毀す。
あまのぶちこま
あき
はな
みた
なか
ふ
またあまてらすおほみかみ
秋は天斑駒を放ちて、田の中に伏す。復天照大神
にひなへきこ
とき
み
すなは ひそか にひなへのみや くそま
の新嘗しめす時を見て、則ち陰に新宮に放
みざかり
かむみそ
お
いみはたどの
また
る。又
ま
天照大神の、方に神衣を織りつつ、齋服殿に居しま
み
さかはぎには
おほとの
いらか
うが
な
すを見て、則ち天斑駒を剥ぎて、殿の甍を穿ちて投
い
げ納る。