超高速ネットワークの弱点 光は速い 光は遅い 300km / 1msec (真空中) 180km / 1msec (光ファイバ中) 1 2種類のデータ通信 (1) コネクション型(エラー訂正) TCP (再送) 電子メール、WWW、ファイル転送 (2) データグラム(コネクションレス) UDP、IP 画像、音声の放送型の送信 教科書 p.32, pp.121—122, p.202, p.208 参照 2 このようなことは起り得るか? 花子の主張: To: [email protected] 伝送中に cc: taro 1文字脱落? Subject: I owe you 花子様 先日のパーティの折、確かに1000円を 借用しました。近々にお返しいたします。 鈴木太郎 3 TCPは受信確認をとる データ ACK 規定時間内にACKが戻らないと再送する 教科書 pp.204—206 4 データを「かたまり」で通信する かたまり = パケット Packet データ ヘッダ(宛名、差出人、種類) パケット通信 5 東京~関西:450km データ ACK (450/180)×2=5ms 6 一度に送るデータの量 64bit÷5ms= 12.8Kbps 512bit÷5ms=102.4Kbps 64Kbit÷5ms= 12.8Mbps 512Kbit÷5ms=102.4Mbps 無限にはできない。 7 無闇に大きくできない理由 データ ACK 再送に備えてコピーが必要 8 光ファイバの速度に関係なく… 64KBytes ACK 64K × 8 bits / 5msec = 102.4 Mbps 9 東京~シンガポール 5940km 33ms (one way) 64KBytes 7.76Mbps コンピュータ通信は遅い 光ファイバは速い (2.4Gbps, 10Gbps, 100, 200...) 10 実際には、工夫されている ウィンドウ制御 教科書 pp.209—213 データ ACK 11 問題を解決するには window size を大きくすれば良い 一度に送るデータの量 Window size を大きくするということは 強気で先送りをするということ もし他の通信と衝突してパケットが失 われると大きなデータを再送する必要 がある=データ通信の不良債権問題 12 インターネットは「乗合」型 ルータ 輻輳 (congestion) 13 10Gbps W RTT Throughput 13Mbps bandwidth 155Mbps bandwidth bandwidth Window size VSAT (Very Small Aperture Terminal) 15 ウィンドウサイズとスループット Throuhput[Kbps] 700 600 1024bytes 500 2048bytes 400 4096bytes 300 8192bytes 200 100 0 8 16 24 32 40 48 56 64 72 80 88 96 104 WindowSize[Kbytes] 16 覚えておくべきこと 光の速度は速いようで、実は遅い 遅延時間が無視できない (例:東京=関西、東京=シンガポール) 人工衛星の回線は遅延時間が長い 地域の情報化は出来ても、国際的な 通信には課題が多い。 17 超高速が万能薬ではない 人間社会は情報の交換によって成立 物質・エネルギー・情報の交換 個別の人間と、人間社会との差は情報交換 超高速ネットワークの性質 低速→高速 の変化は線形ではない。 18
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