PowerPoint プレゼンテーション

THPと特定保健指導
山口産業保健推進センター
奥田昌之
健康づくり
• THP トータルヘルスプロモーションプラン
• 基本的な考え
• 事業者が従業員の健康づくりへの取り組みを
支援するため、
• 動機づけの場の提供や、環境整備など積極
的な健康管理を行うこと
• 健康測定→健康増進プログラム→健康指導
健康測定
• 生活状況調査、問診、診察、医学的検査、運
動機能検査を定期的に行うことにより、受信
者の健康状態を継続的に心身両面から把握
する。
• 事業場における労働者の健康保持増進
(1998年)
健康診断と健康測定
有
意
の
ラ
イ
フ
ス
タ
イ
ル
の
偏
り
2
3
基
準
1
4
基準
健康障害
健康を測定
•
•
•
•
ライフスタイルの偏りの経時的変化
心身の機能の予備力
医学的検査、運動機能検査の経時的変化
セルフ・ケアの理解度とセルフ・コントロール
技法の習得度
• ソーシャル・サポートの状況
健康測定項目
1. 問診
2. 診察
3. 健康測定項目>3医学的検査
– 身体的機能, 運動負荷量の設定に必要な情報
4. 運動機能検査
– 運動機能に関する受診者の基本情報
– 握力, 上体おこし, 座位体前屈, 閉眼片足立ち,
全身反応時間, 全身持久性
健康指導
• 運動指導
• 保健指導
• 心理相談
• 栄養指導
運動指導の進め方
I群
II群
III
群
1
2
運動をしていないし、今後もする気がない。
3
4
5
運動不足であると感じ、何かを始めようと思っている。
6
7
8
9
休日は家でごろごろせずに、外出するように心掛けている。
運動不足であると感じているが、何かを始めようとは思わない。
運動不足であると感じ、運動を始めてみたが続かなかった。
月に1回ぐらいはゴルフなどには出かけている。
日常生活(週日、休日とも)で、意識的に身体を動かしている。
運動習慣があり、週1回程度積極的な運動・スポーツをしている。
運動習慣があり、週2〜3回程度積極的な運動・スポーツをしている。
10 運動習慣があり、週4回以上積極的な運動・スポーツをしている。
11 スポーツ選手として、強いトレーニングをしている。
コメントの例
• 有酸素運動に関して
– 歩く時間(歩数)を増やしましょう
– 通勤時における歩数を増やしましょう
– 休日は積極的に外出し、歩くようにしましょう
– 時々早足で歩いてみましょう
• 体操に関して
– 日常生活にストレッチングを組み込みましょう
– 起床時、就寝時にストレッチングをしましょう
– 肩痛、腰痛体操をしましょう
運動の時間
• 運動量=運動強度 x 運動時間
• 運動強度:Karvonenの式
– (最大心拍数-安静時心拍数)×X%+安静時心拍数
運動時間の目安
%VO2max
40%
まったく運動していない
30分
普段あまり運動していない
60分
普段ある程度運動している
普段運動している
かなり運動している
50%
60%
70%
80%
30分
60分
30分
60分
30分
30分
15分
運動の頻度
• 運動習慣のまったくない場合
• 毎日の活動量を高く保つ
• 週1回くらいの積極的な運動から
運動指導
• 時間の確保
• 「1日に歩いた歩数を全部寄せ集めた合計が1万歩
あれば、それで十分だ。万歩計をつけて歩いてみて、
1日の歩数をとにかく1万歩に工夫してみたら」
• 「VDT作業をしているのなら、少なくとも午前中1回、
午後は2回のブレイクが必要なのだから、その時間
を使って廊下を歩いたり階段の昇降をすると、1日
20〜30分は余分に歩けますよ。」
保健指導票
• 睡眠 勤務形態を考慮する
• 喫煙
• 飲酒
– 飲み方 ゆっくり、高たんぱくのつまみ
夜遅くまで飲まない
– 毎日飲まない 休肝日
– 飲酒量を徐々に減らす
• 口腔保健 自覚症状などから
メンタルヘルス指導票
• 心理相談
– (1) 受容、共感、指示することで対応可能
– (2) 何らかの心理的相談をしなければならない
もの カウンセリング、精神医学、心身医学
• メンタルヘルス教育
– ストレスコーピング ストレスとうまくつきあう方法
を身に付ける
– ストレスマネージメント 経営者、中間管理者
栄養指導票
• 肥満、体重増加
• 軽度の高脂血症、脂肪肝による肝機能障害、
本態性高血圧、耐糖能異常
• 食事調査あるいは詳細な食事の実態把握
– 食事記録、最近は写真にとる方法
– 24時間思い出し法
– 食物摂取頻度調査
• 問題となる食行動の発生状況
OSHMS
OSHMS = OHSMS = OHSAS
指針
事業者が労働者の協力の下に
一連の過程を定めて
継続的に行う自主的な安全衛生活動を促進
労働災害の防止
労働者の健康増進
快適な職場環境の形成
ストレス関連の調査
• ストレスの状態
– JD-Cモデル DCSモデル JCQ調査票
– 努力報酬不均衡モデル ERI調査票
– NIOSHモデル 職業性ストレス調査票
– 職業性ストレス簡易調査票
• 疲労
– 蓄積疲労度自己チェックリスト
• うつ 他
– CES-D、など
職業性ストレス簡易調査票
• 仕事上のストレス要因
量的負担
心理的な仕事の質的負担
身体的負担
コントロール
技術の活用
対人関係
職場環境
仕事の適性度
働きがい
• ストレス反応 身体的、心理的
• ストレス修飾要因 サポート、満足度 全部で57項目
厚生労働省の研究班 東京医科大学公衆衛生
http://www.tokyo-med.ac.jp/ph/ts/sutoresutyousahyou.htm
仕
事
の
コ
ン
ト
ロ
ー
ル
ストレス判定図
量的負担
同
僚
の
支
援
上司の支援
特定健康診査と特定保健指導
• 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57
年)
• 特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施
に向けた手引き(平成19年)
• 特定健康診査・特定保健指導に関するもQ&
A集(随時更新)
• 「労働安全衛生法における定期健康診断等
に関する検討会」報告書(平成19年3月)
メタボリックシンドロームを標的とした対策が
有効と考えられる3つの根拠
第1の根拠
第2の根拠
第3の根拠
肥満者の多くが複数の
危険因子を併せ持っている
危険因子が重なるほど
脳卒中、心疾患を発症
する危険が増大する
生活習慣を変え、内臓脂肪
を減らすことで危険因子の
すべてが改善
高血糖
肥満のみ
糖尿病
高脂血症
高血圧症
肥満のみ
約20%
いずれか1疾患有病
約47%
いずれか2疾患有病
約28%
3疾患すべて有病
約 5%
40
心
疾
患
の
発
症
危
険
度
35.8
30
高血圧
脂質異常
内臓脂肪型肥満
運動習慣の徹底
食生活の改善
20
個々のクスリで、1つの
山だけ削っても、他の疾
患は改善されていない。
5.1 5.8
10
1.0
0
0
1
2
3〜4
危険因子の保有数
内臓脂肪の減少
高血糖、高血圧
脂質異常
がともに改善
脳・心臓疾患に至る経過
血管障害を起している職員ほとんどがこのような経過を辿っている
A氏 54歳 脳梗塞
34歳 35歳 36歳 37歳 38歳 39歳 40歳 41歳 42歳 43歳 44歳 45歳 46歳 47歳 48歳 49歳 50歳 51歳 52歳 53歳
54歳
BMI25以上(肥満)
高中性脂肪
検
査
結
果
高血圧
高尿酸
低HDL
高LDL
治
療
一過性脳虚血治療
左脳梗塞治療
B氏 57歳 心筋梗塞
検
査
結
果
心
電
図
治療
37歳 38歳 39歳 40歳 41歳 42歳 43歳 44歳 45歳 46歳 47歳 48歳 49歳 50歳 51歳 52歳 53歳 54歳 55歳 56歳
BMI25以上(肥満)
高GPT
高血圧
高中性脂肪
低HDL
高血糖
陰性T波
57歳
反時計方向回転
ST-T異常
異常Q波
陳旧性心筋梗塞治療
(生活習慣病健診・保健指導の在り方に関する検討会 尼崎市野口緑氏提出資料より)
検診と保健指導
• 特定健康診査
– 労働安全衛生法の健康診断が優先(免除)
階層化に必要な検査項目は必要不可欠
データを受け渡す
– 医療保険者が事業主に実施の委託の場合
• 特定保健指導
– 労働安全衛生法の保健指導は併せて実施。
保健指導を受けている、受けていないに関係な
く、特定保健指導の評価に加える。
労働安全衛生法と高齢者医療確保法
就業者: 16歳~ 免除項目
40歳~
事業者(雇用者)の義務
定期健康診断
40歳~74歳の全員
保険者の義務
特定健康診査
結果情報で、免除
結果通知
結果通知
産業医の判断
保健指導
1回以上
労災・二次健康診断
検査結果で判定
特定保健指導
動機付け支援
特定保健指導
積極的支援
必要があれば
学校保健法(職員)では、
適切な措置(治療や配置)
特定保健指導
1回
危険要因暴露やそれによる健康状態の把握
業務疾病(事故、災害など)が起きない
発症してはいけないが、
基本的には実施しておけばよい。
1回
6か月後に実績評価
3か月以上継続
最低でも4回
6ヵ月後に実績評価
医療費適正化効果(下げるわけではない)
生活習慣病の発症予防
結果によって保険料の負担が大きく
なる(法律上も、実質的にも)。
肥満のシミュレーション
A-8
※50Kcalの目安は、
1日50Kcal※余分に摂取するとどうなるの?
(食事)マヨネーズ(普通)
大さじ半分(7g)
(運動)普通に約25分歩く
40歳男性
165cm、55Kg
1日必要なエネルギー2000Kcalを継続
45歳男性
165cm、55Kg
5年後・・・
40歳男性
165cm、55Kg
1日2050Kcal(50Kcal余分摂取すると)
45歳男性
165cm、67.9Kg
50Kcal×365日×5年≒90000Kcal
90000/7000=12.9Kg
自分は1日あたり何Kcal余分に摂取しているの?
20歳頃
(やせていた時)
( A )年
現在
その差は
Kg
(B)
Kg
×7000=
Kg
÷
Kcal
A
年÷365日=
(B)
Kg
Kcal/日
※50Kcalの目安は、対象者に合わせて例示の食品名を入れ替えましょう。
無理なく内臓脂肪を減らすために
C-7
~運動と食事でバランスよく~
腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上の人は、次の①~⑤の順番に計算して、自分にあった腹
囲の減少法を作成してみましょう。
①あなたの腹囲は?
①
cm
②当面目標とする腹囲は?
②
メタボリックシンドロームの基準値は男性85cm、女性90cmで
すが、それを大幅に超える場合は、無理をせず段階的な目標
を立てましょう。
cm
③目標達成までの期間は?
①-②
cm
÷ 1cm/月
=
③
か月
急いでがんばるコース: ①-②
cm
÷ 2cm/月
=
③
か月
確実にじっくりコース:
④目標達成まで減らさなければならないエネルギー量は?
※
①-②
cm
× 7,000kcal =
④
kcal
÷
③
か月
④
kcal
÷ 30日 =
1日あたりに
減らすエネルギー
kcal
※腹囲1cmを減らす(=体重1kgを減らす)のに、7,000kcalが必要
⑤そのエネルギー量はどのように減らしますか?
1日あたりに
減らすエネルギー
運動で
kcal
食事で
kcal
kcal
D-1
丼ぶりもの-どんな組合せで選ぶ?-
サイドメニュー
メインメニュー(丼ぶりもの等)
かつ丼 710 kcal
ドリンクメニュー
野菜サラダ(ドレッシングなし) 20 kcal
●●
野菜サラダ(ドレッシングこみ) 90 kcal
ビール
(缶:350ml)
140 kcal
( 大びん:633ml )
250 kcal
親子丼 580 kcal ●
冷や奴 80 kcal
うなぎ丼 710 kcal
つけもの盛り合わせ 10 kcal
●●
チャーハン 550 kcal ●●
日本酒
(180ml)
みそ汁 60 kcal
290 kcal
各種お茶
0 kcal
すまし汁 10 kcal
カレーライス 770 kcal ●●●
コンソメスープ 10 kcal
どれを
選びます
か?
kcal
kcal
kcal
※●(黄色の丸印)の1つが含まれている脂質約10gにあたります。
・1日のエネルギーの必要量が1800kcalの人は、1日に●が5つまで
kcal
・1日のエネルギーの必要量が2200kcalの人は、1日に●が6つまで
・1日のエネルギーの必要量が2600kcalの人は、1日に●が7つまで
※図中のエネルギー量及び食塩相当量はあくまで”めやす“です。
★地域にあるお店の丼ぶりもののメニューでも作成してみましょう。
ファーストフード
メインメニュー(ハンバーガー)
D-2
-どんな組合せで選ぶ?-
ドリンクメニュー
サイドメニュー
コーラ
(S)
(L)
ハンバーガー
250 kcal ●
ハンバーガー(大)
フライドポテト(S)
シェイク
500 kcal ●●
230 kcal ●
(S)
サラダ(ドレッシング込み)
130 kcal ●
サラダ(ドレッシングなし)
チーズバーガー
320 kcal ●
80 kcal (M) 130 kcal
160 kcal
フライドポテト(M)
てりやきバーガー
500 kcal ●●●
420 kcal ●●
30 kcal
200 kcal (M) 330 kcal
ジンジャエール
(S)
(L)
70 kcal (M) 110 kcal
140 kcal
オレンジジュース
(S)
(L)
100 kcal (M) 160 kcal
200 kcal
コーヒー、紅茶 (S)
チキンバーガー
380 kcal ●●
どれを選ん
でいます
か?
フィッシュバーガー
400 kcal ●●
フライドポテト(L)
(さとう・ミルク入り)
(さとう入り)
30 kcal
20 kcal
530 kcal ●●●
(さとう・ミルクなし)
5 kcal
kcal
kcal
kcal
※●(黄色の丸印)の1つが含まれている脂質約10gにあたります。
・1日のエネルギーの必要量が1800kcalの人は、1日に●が5つまで
kcal
・1日のエネルギーの必要量が2200kcalの人は、1日に●が6つまで
・1日のエネルギーの必要量が2600kcalの人は、1日に●が7つまで
★地域にあるファーストフード店のメニューでも作成してみましょう。
※図中のエネルギー量はあくまで”めやす“です。
※コーヒー・紅茶(ドリンクメニュー)のさとうはスティックシュガー1本(約3g)、
ミルクはコーヒーフレッシュ1個(約5g)を“めやす”にしています。
その他の例
例1 株式会社HMI
ウォーキングマイレージ
糖尿病戦略的研究
記録
http://shoku365.com/
元気!食卓
旭化成
DHQBOX
http://www.ebnjapan.org/
万歩計と記録
有料サイト
順位や部
署・会社ご
との合計
行動科学
• 人間の行動を総合的に理解し、予測・制御し
ようとする実証的経験に基づく科学(土井由
利子in行動科学)
– 人間の行動を解明するために生物科学と社会科
学を統合
– 行動医学(エール会議1977)
– 健康と疾病に関する審理社会科学的、行動科学的および医
学生物学的に地検と技術を集積統合し、これらの知識と技術
を病因の解明と疾病の予防、診断、治療およびリハビリテー
ションに応用していくことを目的とする学際的学術
健康教育のパラダイム
パワー
power
エンパワーメント
enpowerment
• 指導・操作
• 人々の自由意志の尊重と
合意形成
– 説明決定
– 自己決定
– 主観的人間価値
健康増進でよく使われる理論
(models and theories)
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
Health Belief Model
Cognitive/Information Processing
Theory of Reasoned Action
Social Cognitive (Learning) Theory
Social Support Theories
Behavior Modification
Kanfer’s Parallel Self-Management Model
Transtheoretical Model (“Stages of Change”
Model)
Health Belief Model
ヘルス・ビリーフ・モデル、
健康信念モデル、保健信念モデル
4.
健康問題があると理解する
健康問題は重大と感じる(恐れ)
予防行動は効果があり、行動の負担を凌駕する
と信じる
(行動の可能性)
行動を起こす
•
予防行動を良い点と悪い点を話し合う
1.
2.
3.
よい点
悪い点
保健行動の有効性
+
保健行動の障害
罹患の可能性
疾病の深刻さ
疾病の恐れ
保健行動の可能性
Cognitive/Information
Processing
• コミュニケーションから得た情報によって行動に移す。
–
–
–
–
疾病の重大性
文書化された情報
わかりやすい資料
理解程度をチェックする
• Procedural information
– どのように行動をするべきか。ノウハウ、ハウツウ
• Sensory information
– 行動したときにおこる気持ち
Theory of Reasoned Action
• Behavioral intention 行動意思
• 行動 ← 行動の結果の予測
行動をとるときの態度
一般的な規範的な考え(周囲の人)
• 家族や友達の態度
– 肥満者の周りの人はやせるべきでないと思って
いる。
• 行動しようという意思の程度
Theory of Planned Behavior
計画的行動理論、合理的行動理論
• 行動意思behavioral intention、行動意図
– 近い将来その行動をやろうと思うやる気
• 原型
– 合理的行動理論、行動意思理論
行動意思
行動への態度
主観的規範
行動コントロール感
結果に価値を持ってもらって、
ポジティブな態度をとってもらう。
家族や友人が、
肯定的に思ってくれる
行動に必要な技術指導や
利用可能な資源を紹介する。
Social Cognitive (Learning)
Theory
認知
効力期待 efficacy expectancy
セルフエフィカシーSelf-efficacy
行動を実行できる技術を持っ
ているという自己知覚
方法を教えてセルフエフィカシーを高める
実演
ビデオテープ
繰り返し練習
過去の成功体験・失敗体験
結果期待
行動変容後の視点を検討
仲間や成功体験者の話
行動
結果期待
Outcome expectancy
(response efficacy)
よい結果を期待する
人
行動
ヘルスビリーフモ
デルやtheory of
reasoned action
と重なる
相互決定論
Reciprocal determinism
環境
Social Support Theories
• 人間関係が重要
– 開いた質問、言い換え、ステレオタイプを避ける、
疾病でなくその人全体をみる
• 必ずしも医師でなく、家族、友人、ボランティ
ア、地域の人などがよいことがある。
• チームアプローチも有効
Behavior Modification
• Behavior analysis 行動分析
• Contingency management 随伴性管理
遂行の問題
↑↓
技術の問題
遂行の問題 環境を整える
技術の問題 方法を教える
嫌悪効果(忌避したい結果) 罰
好意的結果
報償
段階的に行う。
刺激(状況)、反応(行動の変化)、人間関係
行動の方法
行動の場所、行動状況、別の行動
褒める
Kanfer’s Parallel
Self-Management Model
• 効果は、行動変容過程の制御能力による。
• Goal setting
• Self-monitoring
– 日記を書く
• Self-evaluation
– 目標は変わっていく
• Self-reinforcement
– 自己だけでなく、外部からも(家族など)
Transtheoretical Model
(“Stages of Change” Model)
汎理論的モデル
• Prochaska & DiClemente
Precontemplation
前熟考期
無関心期
Contemplation
熟考期
関心期
Preparation
準備期
Unaware 無知
Uninvolved 低関心
Undecided 未決定
戦略
Instructional
Motivational: interview, discussion
behavioral
Action
行動期
Maintenance
維持期
時期(ス
テージ)
時期(ステージ)
• プロセス
行動技法
肥満の行動療法に用いる主な技法
(therapy)
•
•
•
長期間でも効果のある方法(NIHのお勧め)
個人指導でもグループ指導でもよい。
技法に優劣はない。
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
–
–
–
セルフモニタリング(自己監視法)
ストレス管理
刺激統御法
問題解決法
随伴性の管理(オペラント強化)
認知再構成
社会的サポート
目標設定(足達淑子)
食行動の修正(足達淑子)
反応妨害・習慣拮抗法(足達淑子)
セルフモニタリング
自己監視法、self-monitoring
• 自分の行動を客観的に「観察し」、それに対して「評
価し」、そこから生じる達成感や反省などによって行
動の変容をさらに「強化する」こと
• 方法
– 改善したいと思う行動を具体的に記述(表現)し、観察し、
記録する
– 記録する内容 目標行動、食事、体重
• 運動なら頻度、程度、種類、時間、場所、気持ち
– 記入しやすさ
• 結果をグラフなど図にしてあげるとよい。
– 完全にできるようになる→1か月続ける→課題を変更
ストレス対処
stress management
• 過食のストレスとなるものに対処する方法を学ぶ
• 完全主義、否定的な考え、誘い、環境、習慣の変化自体が
ストレス
• きっかけ(ストレス因子)→行動(ストレス反応)→結果(減量
失敗)
• 自己分析 ストレス日記で振り返る
– 個人の性格のようなものは、行動や技術の不足と考え、修正をしてい
く。あくまでも自主的に。
• 対処方法を考える
– 避ける 熟考
– あきらめる コーピング
– 解決する リラックス法
刺激統御法
stimulus control
•
過食の行動制限の原型 過食の刺激を減らす、避ける、なくす
– 連鎖反応を断ち切る
• テレビを見ながら、新聞を読みながらの「ながら食い」をしない
• 自分の食べる分は自分の器に盛り切る
• 食事がすんだらすぐに歯を磨く
– 自宅環境を変える
•
•
•
•
高カロリーの食べ物を自宅に置かない
お菓子は家に持ち込まない─もらったお菓子は人にあげる
食べ物は目につくところから隠してしまう
なるべく手のかかる食べ物を選ぶ─調理が必要なものを選ぶ
– 食べる時間や場所を限定する
•
•
•
•
お皿を小さくする
食事が済んだらテーブルの上を片付ける
決まった場所で決まった食器を使って食べる
残った食べ物はさっさと冷蔵庫にしまう
– 買い物
•
•
•
•
健康的な食品を買う
リストに従って買い物をする
満腹なときに買い物に行く
財布の中に予算分だけのお金を入れておく
問題解決法
problem solving
行動療法そのもの 行動の自己修正
– 食行動・身体活動を問題点を明らかにする
↓
– 解決方法を列挙する(ブレーンストーミング)
↓
– 健康的な方法を選んで、実行する
↓
– 結果を評価する(自分を責めずに、何を学んだか
を考える)
随伴性管理
contingency management
オペラント強化、operant management
• 行動を強める刺激(結果でない) 「がんばった自分
にごほうびを」 ごほうび=強化子
– 自己強化とは、自分自身をほめる、励ます
• 強化子
– 物理的強化子 金、玩具、洋服、(食べ物)
– 社会的強化子 賞賛、承認、注目、愛情、同情
• 指導が注意ばかりになると、「罰」として働く。
– 心理的強化子 快楽や満足を得られる活動
• 効果のある強化子 よい行動が増加、持続
• 強化子の見つけた 楽しいこと、自信のあること、し
てみたいこと、退屈な時間のすごし方をたずねる。
認知再構成法
cognitive restructuring
• 不適切な考えを修正する
– 非現実的な体重の達成目標 1か月に10kg減量
– 不適切な減量方法 朝食を食べない
– 些細な失敗を否定的に捉えすぎる
• 朝にお菓子を食べて今日の食事行動は失敗なので、昼も夜も今
日だけはもう好きなものを食べよう
• → 朝にお菓子を食べたけど、まだ今日は昼と夜はきちんと守る
ことができるのでがんばろう。
– 守れないこと言い訳ばかりする
• 適切な考えに置き換える
– 練習 紙に書く、声に出す、意識的に考える
社会的サポート
social support
• 対人社会環境を積極的に活用する
• 毎日接触する(家族、友達、仲間)
• 積極的
– 減量に一緒に取り組む
– 食事に協力
• 消極的
– お菓子を勧めない
– バイキングに誘わない
社会技術訓練
• 食べ物のすすめを上手に断る
– ていねいにお礼を言って、はっきりと断る
– ダイエット中であることを相手に言う
– どうしても断れない場合は、少しだけ食べて残り
はもらって帰る
– あらかじめ断りの言葉を練習しておく
目標設定
• 行動の目標です。
–
–
–
–
効果のありそうな目標
70-80%は達成できそうな目標(寛容) パーフェクトすぎない
具体的に
現実的に
• 例
×
△
○
◎
もっと運動する (あいまい)
毎日5分ほど歩く (測定可能だが、簡単)
毎日30分歩く (歩けない日だってある)
週5日30分歩く (良い設定)
• 方法
– 面接者と一緒に考える
– セルフマニュアルに従って、選択させる
反応妨害・習慣拮抗法
response prevention
• 食べたい衝動を抑える方法
– とにかく3分間がまんする
– 自分の好きな何かをする─散歩、草むしり、手芸、
読書、体操、ショッピング、シャワー(行動を置き
換える=習慣拮抗)
– 食べてよいものをいくつか用意する─焼き海苔、
こんぶ、スティック野菜
– 後で空腹感が強まらないように、計画的にしっか
りと食べる
– 本当の空腹か、感情的な食欲かを区別する
行動修正
• 早食いを改める
– 食べる順番を変える 野菜や汁ものから
– ゆっくり食べる 満腹感は15分後
•
•
•
•
•
やわらかい食べ物よりは固い物を選ぶ
咬む回数を数える
箸やフォークを1回ごとに置く
左手を使って食事をする
えびやかには殻つきで、魚は骨つきで食卓へ
– 目の前に鏡を置く
資料
職場ですすめる健康づくりマニュアル
中央労働災害防止協会
保健指導スキルアップワークブック
行動変容を促すプロをめざす人のために
法研
参考資料
•
•
•
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働く人の健康づくり
いま、知っておきたい健康管理の基礎知識
発見!あなたの健康プラン
職場ですすめる健康づくりマニュアル
THPウォーキングのすすめ方
さわやかスッキリ快適lifeTHPウォーキング手帳
OSHMS時代の安全衛生管理
– 以上 中央労働災害防止協会
• 医療・保健スタッフのための健康行動理論実践編
• 医療・保健スタッフのための健康行動理論の基礎
– 以上、医歯薬出版
• 労働安全衛生(OHSAS)入門
– 以上、日本規格協会