1 コメント: 「好みの計量 by 鈴木督久&真柳真誉美」 狩野 裕 大阪大学 2 GMとSEMの併用の価値 • GM – 探索的因果分析ツール • SEM – 検証的因果分析ツール • 状況によっては,どちらかの欠点をおぎなって (よりよいところを使って)分析するのがよい • 「若林・小島」論文 – 連鎖独立グラフ+SEM • 「廣野・真柳」論文 – 検証的因子分析+因子のGM 3 1.「若林・小島」論文 • モデルは相当複雑ではあるが,良い適合を 得ている – モデル構成に苦労なさったのでは – GMを事前に行う価値はどの程度あったか? • 連鎖独立グラフが描けるということは,事前にかなり 明確な仮説がある.直接SEMを行うこともできそう 4 結果指標と原因指標の混在 SEM講義 資料から 原因指標と結果指標 causal indicator vs effect indicator • • • • • • 指標はF2の構成要素 F2は指標の合計得点のような もの(誤差Dが付属) 指標間の相関は低いことが多い 指標が相補的なことがある 属性(e.g.,性別・年齢)は原因指 標で扱うのが自然なことが多い 予測に使いやすい • • • F1は指標の共通変動要因 指標間の相関は比較的高い 指標間の相関を入れる必要が ない 5 指標間相関 • 原因指標の場合は, 指標間の相関をす べて指定しないとい けない • 結果指標の場合は, 指標間の相関が自 然に導入される SEM講義 資料から 6 原因指標とR2 SEM講義 資料から • 原因指標を用いる場合は決定係数R2を 記述する. R2が小さいことが多いため 7 8 2.「廣野・真柳」論文 • 推定された因子間相関行列へGMを適用 1. 独立グラフの作成とSEMによる吟味 • 独立グラフの共分散構造の導出はやや困難 2. 連鎖独立グラフの作成とSEMによる吟味 3. 連鎖独立グラフからSEMへ移行 • モデルの小修正 – パスを引く価値,引かない価値 • • 測定モデルを含めたモデルの全体的評価 GMは仮説モデルの構築に威力を発揮 9 3.「真柳」論文:牛乳の魅力… • 「共分散構造モデル+実験計画」⇒SEM – 実験要因から因子へパス – 因子平均の分散分析 • 共分散構造分析の立場から – 平均を調整してから分析 • 実験計画の立場から – 合計得点や因子得点ではなく,因子自身への 影響を検討できる SEM講義 10 資料から 従来法の問題点 • 男女合併したデータを因子分析するため の前提は,男女で平均や共分散分散が 等質であること 因子分析 母集団は均質 尺度得点 因子得点 矛盾 分散分析 平均差 有意 例-1 単一母集団からのデータ と見なせる場合 平均も因果モデルも 全属性に関して共通 SEM講義 11 資料から 男女で平均は異なるが, 共通の因果モデル(共分 散構造)が成立 例-2 男女で因子平均が異なるが, 共通の因果モデル(共分散 構造)が成立 SEM講義 12 資料から 属性(グループ)がたくさん ある場合 属性間で因子平均が異なるが, 共通の因果モデル(共分散構造) が成立 本研究のモデルでは 13 14 4.「仁科・他」論文 • 三相の分析に定番はない – e.g., 朝野(1996),海保・加藤(1999) – 加法モデル・乗法モデル・PARAFAC – Tucker 1, 2, 3 • 被験者ごとに,対象(条件)を繰返しとして 形容詞間の共分散を計算 – 個体差に興味 15 感性 「刺激をイメージに変換する能力」 • 「質感」レベルでの評価能力 – 冗長に選択された「形容詞評価」間の共分散 • イメージへの変換能力 – 質感をgivenすることによるイメージの変化量 • 形容詞を個別にgivenするのではなく,一括でgiven したらどうか • 「イメージ」レベルでの評価能力 – 被験者ごとの因子間相関 16 感想 • 対象I の選定 – 対象Iを繰り返しと見ているから,相当大きな 「標本」が必要 – 対象の選定に関する頑健性 • 対象との交互作用 • この後は発表を聞いてから... 17 5.「水野」論文 6.「Matsuda」論文 • 発表を聞いてから簡単にコメントする – メモ • AHP(Analytical Hierarchy Process)は,総合効果 の計算と類似 • 一対比較データからウェイトを求める際,SEM的な アプローチが取れないか?最尤推定とか • 一次的な印象(intuitive evaluation)と解釈した結果 (interpretive evaluation)との区別
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