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「中小企業の流通BMS」
検討チーム報告
2008年3月6日
情報志向型卸売業研究会
システム研究委員会
目
的 : 業種、業態、企業規模を問わず流通BMSの認知度向上
活動内容: ① 流通BMSを経営者(投資決裁者)に認知させる方策検討
② 業種・業態を問わず流通BMSを導入促進する方策検討
③ システム担当者以外にも理解していただく為の方策検討
成 果 物: 10分で解る流通BMS(冊子)の作成
10分でわかる流通BMS
※流通BMS とはGMS/食品スーパーと卸売企業が中心となり検討してきたJCA手
順に代わる新しいデータ交換規約です。受発注だけでなく納品/受領、請求/支払といっ
た様々な種類のデータをより高速、低コストでやり取りできるようになり、経営の効率化
を高められる事が期待されます。
2008年 3月 6日
情報志向型卸売業研究会
システム研究委員会
●はじめに
EDIは業務効率の改善に大きく貢献し、経営効率を高める企業インフラです。
流通コスト低減効果が見込める流通BMSは、小売業と卸売業/メーカーの
協働思想(SCM)そのものなのです。
※BMS(business messege standerd)・・・日本の流通業界唯一のEDI標準となっております
※EDI(イーディーアイ:Electronic Data Interchange)・・・企業間での受発注や見積もり、決済、出入荷などに関わるデータを予め定められた
形式にしたがって電子化し、電子的に交換する仕組みのこと。
※SCM(エスシーエム:Supply Chain Management)・・・・ 取引先との間の受発注、資材の調達から在庫管理、製品の配送まで、いわば事業
活動の川上から川下までをコンピュータを使って総合的に管理する手法のこと。
1:なぜ、標準化が必要なのか?
通信手段やフォーマット(あらかじめ定められた形式)が企業によって異なる現状では、個
別にシステム開発コストが発生しています。業種、業態を越えて統一のフォーマットで情
報交換(EDI)ができれば、開発コストは利用者のすべてで 削減されていきます。現在、
加工食品、日用雑貨で稼動し、今年度からは生鮮・アパレル、チェーンドラッグストア業界
でも普及に向けて取り組んでいます。
小売店
卸売業
小売
業A
小売
業B
小売
業C
JCA手順
小売業A社の
プログラム
全銀手順
小売業B社の
プログラム
Web-EDI
小売業C社用
運用・操作
各社個別のWeb-EDI
は、異なる操作で手作
業が大変だなあ…。
お得意先ごとにプロ
グラムを開発しないと
受注処理ができない
なんて…
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2:流通BMSの概要
① 通信手段は一般的に普及しているインターネットを活用
② 業種・業態を問わず同じメッセージ(データ項目)で交換
③ 伝票レスが可能
3:標準化によるシステムメリット
取引先ごとに個別対応を行なってきたこれまでの対応は全体最適化に逆行
するばかりでなく、企業競争上のマイナス要因にもなり得ます。
標準化により様々なメリットが享受されます。
標準はコストを削減します
標準は開発・展開をスムーズにします
システム開発と維持・人件費等運用
コスト削減
取引先との調整、テストの時間が大幅短縮
取引先拡大にも最小限の対応で展開可能
流通BMSを導入すると・・・
標準は選択肢を増やします
システムベンダーが標準に準拠した
様々製品を提供
標準はリスクを軽減します
得意先別対応のプログラム開発ミスなどの
リスク軽減
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4:EDIの対象業務
「受注」「出荷」「受領」「返品」「請求」「支払」などのEDI化が予定されています。下図は、これらの業
務のデータの流れを示したものです。必ずしもこれらの業務すべてを最初からデータ化するわけではな
く、採用する企業により業務を選択してEDI化をスタートさせていくことになります。
小 売
青地部がVer.1.0の8メッセージ。黄地
部がアパレル、生鮮の共同実証で追加検証されるもの
商品マスター登録
商品マスター
卸(メーカー)
商品マスター登録
センター在庫補充
在庫補充
値札作成
値札作成データ
発注
納品提案
予定数量データ
受注
予約発注データ
発注データ
集計表作成データ
卸・メーカから
(オプショ
ン)
出荷梱包(紐付けあり)データ
出荷梱包(紐付けなし)データ
仮伝・本伝
出荷伝票データ
運用あり
トレーサビリティデータ
検品
出荷
(分荷)
小売へ
受領データ
受領訂正データ
情報共有
返品
卸・メーカへ
店頭在庫報告データ
売上(POS)データ
返品データ
情報共有
返品受領
買掛
消込
支払
請求データ
支払案内データ
請求
売掛
消込
小売から
出典:経済産業省 平成19年
度流通システム標準化事業
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5:標準化による業務メリット

流通BMSでデータ交換(商品受領確認)ができることから
1.受領メッセージを電子保存化
受領書の保管が不要
伝票レス化
2.請求支払のデータ化
請求支払業務の簡素化による
コスト削減(消耗品・人件費等)
伝票レス化のためには、EDIデータと正確に現物が一致させることが求められ
高精度な管理基準が必要になります。
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6:導入STEP概要
STEP1:導入するEDIシステム形態の選定
STEP2:マスタプラン作成とプロジェクト体制の確立
STEP3:流通BMS仕様の理解とシステム開発内容の検討
STEP4:現行システムからの移行に関する取引先(小売側)との調整
STEP5:取引先(小売側)システムとの接続、本番テスト
※導入方法についてはお取引先に確認ください。又、経済産業省 流通システム標準化事
業WEBサイトで詳細を掲載しておりますのでこちらを確認してください。関連資料のダウン
ロードも可能です。⇒http://www.dsri.jp/scmpjt/about_project/business_message.html
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7:今後の動向
既に流通BMSの採用した小売業もあり、取引先である卸売業・メーカーの対応
が急務となっております。2008年度以降も引き続き、様々な小売業種・業態の
展開が予定され、流通全体の効率化を考える上で、各企業の流通BMSへの
対応は必要となってくるでしょう。
現在、流通BMSに対応した安価なパッケージやASPサービス等もリリースされ
ておりますので、各企業の展開方法にあったシステム化をご検討ください。
小売業種/業態の流通BMS対応検討状況
2005年度
2007年度
2006年度
2008年度
2009年度以降
▲流通ビジネスメッセージ標準(V1.0)公開
スーパー業界
グロッサリー業界
生鮮業界
アパレル業界
百貨店業界
(アパレル/婦人靴)
チェーンドラッグ
業界
・
・
~標準化検討
実証
標準化検討
標準化検討
普及
実証
普及
実証
普及
実証
標準化検討
標準化検討
・
・
普及
実証
普及
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終わりに・・・
流通ビジネスメッセージ標準(流通業界の標準EDI)は業種・業態を超えて導
入の動きがあります。メーカー、卸、小売企業における標準化が実現出来れ
ば、流通業界全体でメリット(コスト削減・物流管理や販売管理・マーケティン
グの高度化)が享受されるのです。
● 経済産業省 流通システム標準化事業 取り組み状況についてはこちら・・・
http://www.dsri.jp/scmpjt/about_project/business_message.html
● 情報志向型卸売業研究会のHPはこちら・・・
http://www.dsri.jp/society/oroshi_ken.htm
本資料に関するお問い合わせは・・・
財団法人 流通システム開発センター 内
情報志向型卸売業研究会 システム研究委員会 事務局
〒107-0052 東京都港区赤坂7-3-37 プラース・カナダ
Tel 03-5414-8515
Fax 03-5414-8514
URL http://www.dsri.jp
◆2007年度 情報志向型卸売業研究会システム研究委員会 参加企業
旭食品㈱、㈱あらた、㈱大木、貝印㈱、花王カスタマーマーケティング㈱、加藤産業㈱、カナカン㈱、国分㈱、㈱コバショウ、㈱サンエス、
㈱種清、㈱トーカン、(協)八戸総合卸センター、ピップトウキョウ㈱、ヤマエ久野㈱、 ヤマキ㈱、㈱山星屋、㈱菱食、㈱アスコット、伊藤
忠テクノソリューションズ㈱、㈱シイエスシイ、日本電気㈱、富士通㈱、日本ユニシス㈱、㈱日立製作所、 ㈱プラネット (順不同)以上26社
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