テーマ 日時 場所 血圧のくすりは一生飲み続けないといけない? 平成25年 6月16日(日) 10:00~11:00 おざきクリニック 待合室 院長がみなさんと同じ目線で、難しい話ではなく、 のんびりとお話します!お茶でも飲みながら一緒 に楽しみましょう 血圧高めやけんど 一度、薬を飲み始 めたらやめられん がやろう? 高血圧の薬は一度飲み始めると、一生飲み続けなけ ればいけないから飲みたくないという人がいます。 結論からいえば必ずしもそうではありません。 血圧が高い状態が続くと血管に負担がかかるため、 心臓や脳、腎臓などに障害を引き起こします。 治療はまず血圧を下げて血管や臓器への障害を予防 する事が最優先 降圧薬によって血圧を落ち着かせてから、血圧に影 響を与えている食生活や生活習慣の改善を行います。 これがうまくいけば、薬物治療がいらなくなる事も 可能です。 当院でも実際、以前は血圧が高く降圧剤を内服して おりましたが、約1年かけて運動療法や食事療法で ダイエットをし今ではお薬がいらなくなるまでにな りました。 10~20%の人が薬の服用をやめることがで きます。しかし一度降圧薬をやめたとしても血 圧が上昇すれば飲み続けることになります。 一番注意してほしいのが血圧が下がったからと いって薬を飲むのを勝手にやめるということで す。自己判断での休薬によって、血圧の急激な 変動が起こる。それは血管を痛めつけ、 脳卒中や心筋梗塞などを招く危険性があります。 高血圧の95%位は原因を特定できない本態性高 血圧です。症状もほとんどありませんが、放置 すれば命を危なくする脳卒中、心臓や腎臓の病 気が待っています。しかしそれらは降圧薬を飲 み続ければかなり予防できます。 それは早期治療です。高ければぐずぐずしない で、直ぐに降圧薬療法を始める事。 1)働き者 1日10万回休まず収縮 <甲谷哲郎> (2010/10/06) 「心」という字は、心臓と血管を表す象形文字に由来すると言われて います。肺で酸素を取り入れたきれいな血液は、心臓から動脈へ押し出 されて全身に栄養を運び、二酸化炭素など不要なものを回収しながら静 脈を通って再び心臓へ戻ってきます。心臓は体のすみずみまで血液を循 環させるポンプの役割を果たしているのです。 この全身へ血液を押し出す圧力が、皆さんがいつも測定している血圧 です。1回の拍動で約70ミリリットル、1分間で5リットルの血液を 送り出しています。血圧は130ミリメートルHg(収縮期血圧)程度 が正常ですが、これは水を満たした垂直な管で測ると、約1.8メート ルまで水を押し上げる力に相当します。 これだけ大きな力を発揮する心臓ですが、大きさはその人のこぶし大 程度と意外に小さく、約300グラム程度にすぎません。心臓は心筋と いう特殊な筋肉で作られ、高い血圧で1日約10万回収縮する元気な働 き者です。 不平も言わず黙々と働き続けている心臓ですが、何十年も収縮し続け ていれば、ときに故障が生じるのも当然です。日本人の死亡原因をみる と1位はがんですが、2位が心臓病なのです。心臓が黙って働くのをい いことに、大事にしていない人が多いのかもしれません。動悸(どう き)、息切れ、胸痛などの症状は働き者の心臓の悲鳴なのです。 毎日の服薬はわずらわしいし、副作用が怖いという方もいるで しょう。が、降圧薬は長く飲むため特に安全性に注意して作られ ていますし、定期的な通院で医師が常にチェックするので、副作 用をそれほど心配する必要はありません。高血圧を長く放置する ことで将来、脳卒中、狭心症・心筋梗塞(こうそく)、腎臓病な どを引き起こす動脈硬化がひそかに進行していくほうが、もっと 恐ろしいことと思います。 食塩は、血圧を上げる作用があり、塩分のとりすぎは動脈硬化を 促進する要因となります。 体に多くの塩分がとり込まれると、体内の塩分の濃度が高くなり、 これを薄めようとする作用が働いて、水分の排出が妨げられます。 このために身体の中に水分がたまり、心臓に負担をかけたり、む くみの原因の1つとなったりします。 減塩は、高血圧の約半数で降圧に有効です。 日本人の食塩平均摂取量は次第に増加して、13g前後になってい ます。 外食や加工食品が増えたことによります。 5g程度の減塩でもほぼ5mmHgの降圧が期待できるので、7g/日 を目標とします。 塩分を控えた食事を心がけましょう。健康な人でも1日に10g以 下を目標にしてください。高血圧、心疾患のある人は医師から指 示された塩分量(一般に7g以下)を守りましょう 2:減量 多くの疫学研究で body mass index(BMI)(体 格へリンク)が27以上の肥満は、高血圧と密接 に関連し、肥満者では減量が降圧をもたらすこ とも明らかにされています。 カロリー摂取制限は降圧のみならず、糖・脂質 代謝の是正にも有効で、動脈硬化の危険因子を 総合的に改善できます。 高血圧がある場合は、BMI 25未満を目標にすべ きです。摂取エネルギーは、標準体重(22×身 長(m)2)×25kcal/日を一つの目安として よいことになっています。 3:アルコール制限 過度の飲酒は血圧を上げ、適度な節酒は2週ぐらいでも明らかな 降圧をもたらします。 エタノールで30ml、つまり日本酒では1合、ビールなら大瓶1本、 ウイスキーなら60ml、ワインなら300mlを目安としてください。 肝障害のある方はもっと減らす必要があります。 降圧に有効なのは有酸素運動(等張運動)です。歩行、ジョギン グ、水泳、サイクリングなどです。 重量挙げのような無酸素運動(等尺運動)は、瞬間的に血圧を上 げることがあるので注意が必要です。 ジムなどで筋トレを始める前には、血圧を測定することを心がけ ましょう。 高すぎる場合は、その日の筋トレは見合すようにしましょう。 有酸素運動のやり方は、運動強度を最大酸素消費量の40‐60%、 具体的には心拍数で138 - 年齢/2ぐらいの運動を30‐60分持続し、 これを週に3回以上行うと明らかに降圧します。 5:禁煙 喫煙は昇圧作用があり、禁煙をすると血圧が下がるというの報告 があります。 喫煙は動脈硬化の危険因子の中で最悪のものです。高血圧を伴え ばその危険度は相乗的に増加するので、高血圧の方は、なんとし ても禁煙しないといけません。 血圧を下げるお薬(降圧薬)は、高血圧の原因を治 して、完治させる薬ではありません。 たとえば肺炎になったらその肺炎菌に合った肺炎を 治す薬ですので、そこで薬は終了ですよね。 しかし降圧薬というのは残念ながら高血圧を治し薬 ではありません。 降圧薬の作用:血管を広げて血圧を下げます。利尿薬は尿を出す作用が ありますが、長期的に飲むと、血圧を下げます。 しかし、薬以前に生活習慣の是正、すなわち肥満が あればこれを是正し、極力減塩し(食塩摂取量を1 日6グラム未満)、運動を続ける(例えば、1日1万 歩を目標に運動を続ける)ことがもっと重要です。 それで降圧薬も減らせます。 ・血圧のくすりは一生飲み続けないといけない? ・背中が痛い。だいじょうぶ?(背部痛に隠れている病気・発見法) ・たばこをやめたい!(原因・対策とそのメカニズム) ・ピロリ菌っていたらどうなるの? ・薬を朝・昼・夕3回飲まなければいけない理由 ・空腹時の胃痛・胸やけ。考えられる病気とは? ・眠れない・・・なぜ?(不眠のメカニズムと対策) ・いびきに隠れている病気 ・ストレスが身体に及ぼす影響 ・役立つ胃薬の知識 ・おしりのかゆみに隠されている病気とは? ・食道とお酒・タバコの関係 ・おならが多い。大丈夫?(考えられる病気とその発見法) ・げっぷが多い。大丈夫? (考えられる病気とその発見法) ほんとうに風邪?長引く咳(COPDの観点から) 塩分と高血圧の関係(実際6gとは?)クイズ形式! 切り傷・擦り傷の正しい対処法! 足先が痛い!隠れている病気 怖い頭痛と怖くない頭痛 採血結果の正しい見方
© Copyright 2025 ExpyDoc