3.学校図書館

3.学校図書館
学校図書館法成立まで
• 戦後「自発的自主学習」の重要な施設として、学
校図書館が位置づけられた。
• 1948年文部大臣の諮問機関として学校図書館
協議会が設置。「学校図書館基準」まとまる。
• 「学校図書館は学校教育の目的にしたがい、児
童生徒のあらゆる学習活動の中心となり、これ
に必要な資料を提供し、その自発的活動の場と
ならなければならない」と基本原則を定めた。
(1)学校図書館法
• 学校図書館法の成立
・学校図書館法(1953年)が成立。
・学校図書館とは小中高校に設置された図書館
をいう。
・第5条では、専門的職務を行う司書教諭の配置
が義務づけられたが、付則の「当分の間司書
教諭を置かないことができる」という規定により、
長年の間司書教諭の発令はほとんどなかった。
(1)学校図書館法(続き)
• 学校図書館法の改定
1997年の法改正により、2003年3月までに大規模
校(12学級以上)においては、司書教諭を必置し
なければならないことになった(司書教諭の義務
必置)。
・司書教諭とは
学校図書館の専門的職務を掌る。教育職として
の教諭であって、かつ学校図書館の運営に責任
を持つ。
(2)学校図書館の機能
• 学校図書館基準は、学校図書館の機能を次の
ように規定
1.学校図書館は奉仕機関である。
児童・生徒および教師の必要に応じて、資料を提
供し、教育課程の展開に寄与し、教養・趣味の助
成にも役立たせる。
2.学校図書館はまた指導機関である。
問題解決のために図書館を有効に利用する方法
を会得させ、読書指導によって読書の習慣づけ、
生活化を教え、図書館利用を通して社会的、民
主的生活態度を経験させる。
(3)学校図書館の課題
• 資料費の不足
• 専任職員の配置と司書教諭の義務配置
• 学校司書という存在
法的な裏付けはないが、事務職員として
実質的に図書館業務を取り仕切る
• 学校図書館からメディア・センター、コミュ
ニケーションセンターへ
情報リテラシー教育を担う中心的存在
4.専門図書館
(1)専門図書館とは
1)一般図書館としての公共、大学、学校の
各図書館に対置する概念としての図書館
2)主題専門性の高い大学図書館や公共図
書館など。
企業や研究機関など、組織の構成員に対す
るサービスを任務とし、組織の経費負担に
よって維持される図書館である。
(2)専門図書館の例
企業の図書館、図書室、情報センター
地方議会図書館、裁判所の図書館、官公
庁図書館
学協会の図書館、研究機関の図書館
病院図書館、専門性の高い大学図書館、
専門性の高い公共図書館など
(3)専門図書館の関連団体
 専門図書館協議会
専門図書館が加盟する業界団体。機関誌は『専
門図書館』。
 情報科学技術協会(INFOSTA)
専門図書館だけの集まりではないが、専門図書
館と大学図書館を主な対象として、情報の収集、
加工、提供に関するさまざまな技術に関する啓
蒙普及研究活動を行う。
機関誌は『情報の科学と技術』
(4)専門図書館の問題点
 一部を除き、設置に関して法的な基盤はない
 一般に規模が小さく、人員や運営資金に恵まれ
ていないことが多い
 特に企業図書館の場合、好不況に大きく影響さ
れがちである