5.定年制

5.定年制
• 定年制
– 一定年齢に達した時、自動的かつ無差別
的に雇用関係を終了
• 企業にとって…
定年で雇用関係を終了できる
• 従業員にとって…
定年年齢までの雇用機会の提供を期待できる
職業生活の設計が可能となる
定年制の歴史
• 大正末~昭和の初め
– 官営企業や 民間の大企業の一部に導入
• 戦後の高度経済成長期
– 大企業に普及・定着 しだいに中小企業にまで
– 戦後長い間、定年年齢は50歳や55歳
*定年までの雇用機会の提供=終身雇用
~定年後の再就職が多くなる時代~
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1970年代(とくに70年代後半)
–
定年延長の社会的要請が強まる
•
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1973年 60歳を目標とする定年延長の閣議決定
1979年 「昭和60年度までに60歳定年制の一般化」を目標とする
第4次雇用対策基本計画の策定 など
→大企業 55歳定年が主流から定年延長へ
→80年代 定年延長が加速
法制面
• 1986年 高年齢者雇用安定法 施行
– 60歳定年が努力義務
• 1998年 改正高齢者雇用安定法 施行
– 60歳定年が義務化
• 2006年4月
– 公的年金繰り延べにあわせ、60歳を超えて65歳
までの段階的な継続雇用制度の導入が義務化
定年延長と人事管理システムの変化
① 定年が「点」から「ゾーン」へ
– 定年年齢前に選択定年制、早期退職優遇制度
– 転籍を前提とした退職出向の促進
→ブルーカラーよりホワイトカラーの方が、定年到達率が相当低くなって
いる大企業が多く見られた
② 役職定年制、役職任期制
– 「複線型雇用管理」の誕生
③ 賃金、退職金制度の見直し
④ 継続雇用制度の導入率の大幅な減少
– 55歳定年時代 再雇用、勤務延長によって継続雇用
– 60歳定年へ延長後 大企業を中心に継続雇用制度の導
入率が大幅に減少
→さらにその後、継続雇用制度が導入されている