研修医.com 【主訴】 胸部違和感 【現病歴】 今日、歩いてたら40分くらい左胸が締め付 けられるような感覚があった。 時々胸痛があるけど、今日はいつもより長 かったので来た。 来院中に症状は良くなったので、今は症状 はない。 ・・・どうしましょう? 研修医.com STEMI NSTEMI uAP uAPではありませんか?? 不安定狭心症のリスクファクター 安静時狭心症;通常持続は20分以上 新しい狭心症;少なくともCCS(canadian cardiovascular society)がclassⅢ以上の強度 悪化傾向の狭心症;頻度↑、持続時間↑、痛みの程度の悪化 研修医.com ↓使えないとの意見もあります。 私もこれは微妙と思う。 バンクーバー胸痛ルールによる帰宅可能の判断 ⇒感度99%、特異度32.5% ①40歳以下+既往なし+ECG正常 ②40歳以上+既往なし+ECG正常 かつ CK-MB<3mg/l CK-MB≧3mg/l + 2hr後 CK-MB変化なし+ECG正常 研修医.com また別のスライドで。 研修医.com ACSを考えたら 現在も症状があるのかどうか あ り な し ○症状はそれらしい? 痛みの部位・性状・持続時間は? ○糖尿病など他のrisk factorの評価。 急性心筋梗塞の 鑑 別 診 断 らしい 安定狭心症の 鑑 別 診 断 不安定狭心症の 鑑 別 診 断 研修医.com ・ACC/AHA診療指針に基づき、症状・症候別にグループ 化する。(年齢を除き、該当する物が1つでもあればその グループとする。) CCS クラスⅢ : 日常の身体活動が明らかに制限される 1-2区画分の平地歩行や自分のペースで 階段を昇っても狭心症が起こるもの CCS クラスⅣ : どんな身体活動に対しても制限がある 安静時にも狭心症状があると思われる 研修医.com 不安定狭心症のリスク分類ーACC/AHA 診療指針ー 高リスク 病歴 48 時間以内の増悪する虚血症状 中リスク 低リスク 心筋梗塞、末梢・脳血管障害、 バイパス術のいずれかの既往、 アスピリンの使用歴 胸痛 20 分を超える胸痛が持続 20 分を超える安静時胸痛の消失後 過去 2 週間に発症した CCS クラス ⅢまたはⅣ度の狭心症で、 20 分を超える胸痛がない 臨床像虚血性肺水腫 70 歳以上 僧帽弁逆流の出現・増悪 Ⅲ音、肺ラ音の出現・増悪 血圧低下、頻脈・徐脈 75 歳以上 心電図安静発作時の ST 偏位>0.05mV 脚ブロックの出現 T 波の陰転>0.2mV 正常か胸痛発作時に変化がない 異常 Q 波 持続性心室頻拍 指標 トロポニン T または I>0.1ng/mL トロポニン T 0.03ng/mL 以上 正常 0.1ng/mL 以下 研修医.com CCS : Canadian Cardiovascular Society TIMI Risk Score(JAMA 2000;284:835-42) 不安定狭心症・NSTEMI における 14 日後の死亡、心筋梗塞、緊急血行再建術の予測 65 歳以上 3 つ以上の危険因子(家族歴、高血圧、高脂血症、喫煙) 以前の造影で 50%以上の狭窄 ST 偏位 24 時間以内に 2 回以上の狭心発作 7 日以内にアスピリンの使用 CK-MB あるいはトロポニンの上昇 項目数 % 0-1 4.7% 2 8.3% 3 13.2% 4 19.9% 研修医.com OR 1.75(1.35-2.25) 1.54(1.16-2.06) 1.70(1.30-2.21) 1.51(1.13-2.02) 1.53(1.20-1.96) 1.74(1.17-2.59) 1.56(1.21-1.99) 5 26.2% 6-7 40.9% いまは良い人の中でも、危険な疾患を知ろう。 その際のdecision makingに関し、病院事情も含め て、あらかじめ考えておこう。 可能であれば、そのコンセンサスをあらかじめ確認し ておこう。どのレベルで相談するべきか、共通認識を しっかりしていく場もあると良いと思います。 研修医.com
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