経済人口論

人口経済論 第2、3、4回
2008年4月21日、4月28日、5月12日
[email protected]
ポリティカル・コレクトネス:political
correctness
政治的妥当性。非差別的な言葉遣い。略して“PC”。
性に関してはフェミニズムの立場に立ち、民族問
題では黒人や先住民など少数派の権利を擁護し、
文化的多元性・環境保護などを主張する。
PCが学問の自由や言論の自由の脅威になってい
る面もある。
本日の内容
1. 人口の種類
2. 人口統計学の基本概念
3. 基本用語
1.人口の種類
人口現象を分析研究するために、いろいろの仮説に
もとづいて理論上作られる人口を、理念人口(ideal
population)という。これに対して、現実に存在する
人口を実際人口(actual population)という。
また、人口解析面から見た人口もある。
理念人口
実際人口
統計上の人口
1-1. 理念人口(1)
封鎖人口:closed
population
特定地域における人口が、その地域以外との
間に人口の流出入がなく、人口の増減が出
生と死亡だけで変動する人口を言う。この人
口は理論上最も基本的な人口である。封鎖
人口に対し、人口の流出入が起こる人口を
「開放人口」という。
1-1. 理念人口(2)
安定人口
封鎖人口において、一定の性・年齢別死亡率及
び出生率にしたがって人口の再生産行動を繰り
返した場合、その人口は一定の増加率と年齢構
造を保つようになる。このような人口を安定人口
という。
静止人口
安定人口において出生と死亡が等しくなって、自
然増加率がゼロとなったとき、これを静止人口と
いう。
1-2. 実際人口(1)
現在人口(
de facto population)
特定の観察時刻に特定の地域にいる人間を、すべ
てその地域の人口として数えた場合を「現在人口」と
いう。
常住人口( de jure population)
特定の観察時刻に特定の地域に常住する人間をそ
の地域の人口として数えた場合を、「常住人口」とい
う。
常住人口=
現在人口+((一時不在人口)-(一時現在人口))
1-2. 実際人口(2)
法定人口
なんらかの法律上の関係にもとづいて、特定
の人々を特定の地域に帰属させて数えた人
口を「法定人口」という。
例:住民登録法による住民登録人口。
その他
夜間人口、昼間人口、従業地人口
1-3. 統計上の人口
平均人口
特定期間内における人口の平均を言う。出生
率や死亡率に代表される人口動態率の分母
人口として用いるには平均人口が良い。
中央人口
特定期間の中央時における人口を言う。その
期間の人口が直線的に増加するならば、中
央人口は平均人口に等しくなる。
2. 人口統計学の基本概念(1)
数
率
 比率
 構成比
 コーホート指標
 期間指標

2.人口統計学の基本概念(2)
数(count)
人口数、あるいは特定の期間(例えば暦年)に特定
の場所で起きた人口上の特定の事象数。
率(rates)
特定の期間に起きた人口上の事象の頻度をいう。
比率(ratio)
同じ人口のうち、ある部分人口に対して別の人口の
比率を言う。性比など。
2.人口統計学の基本概念(3)
構成比(proportion)
ある部分人口の総人口に占める割合をいう。
コーホート指標(cohort measures)
特定のコーホートに起こる人口上の出来事を、
一生あるいは長期にわたって観察する統計
的手法。コーホートとは、特定の期間に特定
の人口事象を共有した人々のグループを言う。
出生コーホート。
2.人口統計学の基本概念(4)
期間指標(period
measures)
特定の期間における、すべてあるいは一部の
人口に起こる出来事を分析する統計的手法。
2000年日本の死亡率など、多くの動態統計
はこの期間指標を示している。
人口の構造:年齢別に見る場合
ある特定の年齢階層の人口が人口総数に
占める割合を、「年齢構造係数」という。
 年齢別に人口構造をとらえる場合、
1. 各歳別
2. 5歳階級別
3. 年齢三区分別
に見る場合が多い。

人口の構造:年齢三区分別
年齢を三区分にする場合、
年少人口
生産年齢人口
老年人口
に分けて見る場合が多い。
この場合の年齢の区切り方は様々であるが、多くは、
年少人口=0-14歳、生産年齢人口=15-64歳、老
年人口=65歳以上を用いる場合が多い。
3-1. 年齢・性別構成
性比(sex ratio)
 中位数年齢(median age)
 従属人口指数(dependency ratio)
 人口ピラミッド(population pyramid)

3-1. 年齢・性別構成:性比、中位数年齢
性比は、特定の人口における男女の比率。
一般的に女性100人に対する男性の数で示さ
れる。
性比=男性人口÷女性人口×100
中位数年齢
総人口のなかで若いグループと老いたたグ
ループをちょうど同数に分ける年齢。
3-1. 年齢・性別構成:従属人口指数
従属人口指数は従属人口(年少人口及び老
年人口)の生産年齢人口(15-64歳)に対する
比率をいう。
従属人口指数=(年少人口+老年人口)÷生
産年齢人口×100
年少従属人口指数=年少人口÷生産年齢人
口×100
老年従属人口指数=老年人口÷生産年齢人
口×100
年齢構造に関する指標:1950~2050年
老年人口
年次
従属人口指数
老年化指数
平均年齢
中位数年齢
比率
(高齢化
総数
年少人口指数 老年人口指数
率)
1950
4.99
67.5
59.3
8.3
14.0
26.6
22.2
1960
5.78
55.7
46.8
8.9
19.1
29.0
25.6
1970
7.12
44.9
34.7
10.2
29.5
31.5
29.0
1980
9.10
48.4
34.9
13.5
38.7
33.9
32.5
1990
12.08
43.5
26.2
17.3
66.2
37.6
37.7
2000
17.40
46.9
21.4
25.5
119.1
41.4
41.5
2025
28.70
67.5
19.5
48.0
246.5
48.3
49.8
2050
35.70
86.7
20.1
66.5
330.8
51.3
53.4
3-1. 年齢・性別構成:人口ピラミッド(1)
人口ピラミッドは、人口の年齢・性別構成を図
式的に示すものである。
人口ピラミッドは過去に経験した人口的出来
事を示すことができる。
人口ピラミッドは、その国の過去及び現在の
出生力・死亡・移動によって異なる。主に次の
3つのパターンがある。1.拡張型、2.拡張収束
型、3.マイナス成長型
3-1. 年齢・性別構成:人口ピラミッド(2)
http://www.stat.go.jp/data/nihon/g0402.htmより
3-1. 年齢・性別構成:人口ピラミッド(3)
3-2. 出生力(fertility)








出生率(birth rate)
総出生力(general fertility rate)
年齢別特殊出生率(age-specific fertility rate)
完結出生率(completed fertility rate)
合計特殊出生率(total fertility rate)
総再生産率(gross reproduction rate)
純再生産率(net reproduction rate)
置き換え水準出生力(replacement level fertility)
3-2. 出生力:出生率
出生率(birth
rate)
特定の年の、人口千人あたりの出生数。普通
出生率あるいは、粗出生率(crude birth rate)
とも呼ばれる。
出生率(‰)=出生数÷総人口×1000
3-2. 出生力:
総出生率、年齢別特殊出生率
総出生率(GFR)
特定の年の、再生産年齢(15-49歳)の女性千
人当たりの出生数。
総出生率=
出生数÷15-49歳の女子人口×1000
年齢別特殊出生率
特定の年齢階級ごとの出生率。
3-2. 出生力:完結出生率
完結出生率
再生産年齢(15-49歳)を終えた女性について
の累積の出生率
3-2. 出生力:合計特殊出生率
合計特殊出生率(TFR)
一人の女性が生涯で生むとされる平均子ども
数。これは、1人の女性が、再生産年齢を通じ
て、特定の年の年齢別特殊出生率にしたがっ
て子どもを生むと仮定した場合に一生涯で子
どもを平均して何人生むかを示したもの。
これは、合成指標である。
3-2. 出生力:総再生産率(GRR)
総再生産率
一人の女性が、その再生産年齢期間におい
て、特定の年の、年齢別出生率によって子ど
もを生むと仮定した場合に、一生涯で生むと
される平均女児数。
日本の人口動態の推移
40
出生率
死亡率
自然 増 加 率
30
自然 増 加 率,
2005, △ 0.2
(‰)
20
10
0
1900
1925
1950
1975
2000
-10
図
日本の人口動態の推移
資料:国立社会保障・人口問題研究所:人口統計資料集2007
日本の出生数と合計特殊出生率の推移
第1次ベビーブーム
1947-49年
5.0
4.5
3000000
出生数
合計特殊出生率
1949年 ひのえうま
2,696,638人 1966年
2500000
第2次ベビーブーム
1971-73年
1,360,974人
4.0
1973年
2,091,983人
3.5
2000000
合 3.0
計
特
殊 2.5
出
生
率 2.0
2005年
1,062,530人
出
1500000 生
数
人口置換水準(2.07)
2000年計算
1000000
1.5
1966年
1.58
1989年
1.57
1.0
2000年
1.36
500000
2005年
1.26
0.5
0.0
0
1945
1950
1955
1960
1965
1970
1975
年次
1980
1985
1990
資料:国立社会保障・人口問題研究所:人口統計資料集2007
1995
2000
2005
3-2. 出生力:純再生産率(NRR)
純再生産率
純再生産率(NRR)とは、一人の女性が、その再生
産年齢期間を通じて、特定の年の年齢別出生率に
したがって子どもを生み、また年齢別死亡率にした
がって死ぬ確率を仮定した場合に、一生涯で生むと
される平均女児数。
純再生産率(NRR)は総再生産率(GRR)に似てい
るが、純再生産率は、女児が誕生し、再生産年齢期
間中に死亡する可能性も考慮しているので、GRRよ
りも必ず小さくなる。
3-2. 出生力:置き換え水準出生力
置き換え水準出生力
ある出生コーホートが、次の世代に同じ人口
数を維持するために必要な出生力レベル。
純再生産率(NRR)が1であるときの出生力と
等しい。
合計特殊出生率(TFR) で考えると、1組の
カップルが自分たちを置き換えるために必要
な子どもの数。2000年日本の場合、2.07。
3-3. 死亡(mortality)
死亡率(death rate)
 乳児死亡率(infant mortality rate)
 平均余命(life expectancy)
 生命表(life table)

3-3. 死亡:死亡率
死亡率
特定の年の人口千人あたりの死亡数。普通
死亡率あるいは、粗死亡率(crude death
rate)とも呼ばれる。
死亡率(‰)=死亡数÷総人口×1000
3-3. 死亡:乳児死亡率
乳児死亡率
乳児死亡率とは、特定の年の出生数千あたり
の1歳未満の乳児死亡数を言う。乳児死亡率
はその地域の保健状態を見るのに適してい
る。
乳児死亡率(‰)=
乳児死亡数÷出生数×1000
参考:年齢階級別死亡率
年 齢
1930年
1950年
1970年
2005年
1930年
1950年
男
総 数
0~ 4
5~ 9
10~14
15~19
20~24
25~29
30~34
35~39
40~44
45~49
50~54
55~59
60~64
65~69
70~74
75~79
80~84
85~89
90~94
95~99
100歳以上
18.6
47.1
4.1
2.7
7.3
9.2
7.8
7.0
7.9
10.2
14.3
20.0
28.8
43.4
61.9
96.4
138.3
203.2
280.6
364.9
344.7
774.2
11.5
20.9
2.2
1.2
2.5
4.9
5.7
5.4
6.0
7.2
9.6
13.7
20.9
31.7
51.7
78.6
114.6
178.2
259.2
407.6
421.7
640.3
1970年
2005年
6.2
3.2
0.4
0.3
0.4
0.7
0.9
1.0
1.4
2.1
3.1
4.8
7.5
12.2
21.0
37.5
67.3
115.5
192.6
268.7
422.7
677.9
7.7
0.7
0.1
0.1
0.2
0.3
0.3
0.5
0.7
0.9
1.5
2.3
3.2
4.7
7.1
12.2
21.6
41.9
79.7
145.8
239.9
392.8
女
7.7
4.3
0.6
0.4
1.1
1.3
1.4
1.7
2.5
3.5
5.0
8.0
13.2
21.8
37.5
60.9
98.2
151.3
232.6
283.1
460.0
585.1
9.5
0.8
0.1
0.1
0.4
0.6
0.7
0.8
1.2
1.7
2.8
4.6
6.9
10.7
15.9
27.0
45.0
74.9
129.2
206.7
316.3
471.9
17.7
42.6
4.4
3.8
8.7
10.1
8.9
8.6
9.2
9.7
10.7
13.7
18.7
28.1
42.4
69.6
106.5
160.7
237.0
320.2
212.0
837.9
資料:国立社会保障・人口問題研究所:人口統計資料集2007
10.4
19.2
2.0
1.2
2.5
4.4
5.1
4.9
5.3
6.0
7.5
10.3
14.4
22.1
35.7
56.3
87.3
143.1
217.7
332.2
305.3
541.8
3-3. 死亡:平均余命
平均余命
それぞれの年齢で平均してあと何年生きるか
を示したもの。これは、特定の年の、年齢・性
別死亡率にしたがって人々が死亡すると仮定
した場合の仮想の指標である。死亡率の動
向が変化すると平均余命も変化する。
0歳の平均余命
90
85.52
(2005年、女)
85
80
平
均 75
寿
命 70
53.96
(1947年、女)
女
男
(
年 65
)
78.56
(2005年、男)
60
50.06
(1947年、男)
55
50
1945
1955
1965
1975
1985
1995
資料:国立社会保障・人口問題研究所:人口統計資料集2007
2005
表2 完全生命表における平均余命の年次推移
(単位:年)
年 次
西暦
和暦
第1回 1891-1898
明治24-31年
2
1899-1903
32-36
3
1909-1913 明治42-大正 2
4
1921-1925
10-14
5
1926-1930 大正15-昭和 5
0歳
42.8
43.97
44.25
42.06
44.82
20
39.8
40.35
41.06
39.10
40.18
男
40
25.7
26.03
26.82
25.13
25.74
65
10.2
10.14
10.58
9.31
9.64
80
4.8
4.44
4.70
3.87
4.15
0歳
44.3
44.85
44.73
43.20
46.54
20
40.8
41.06
41.67
40.38
42.12
女
40
27.8
28.19
29.03
28.09
29.01
65
11.4
11.35
11.94
11.10
11.58
80
5.1
4.85
5.26
4.41
4.73
6
8
9
10
11
1935-1936
1947
1950-1952
1955
1960
46.92
50.06
59.57
63.60
65.32
40.41
40.89
46.43
48.47
49.08
26.22
26.88
29.65
30.85
31.02
9.89
10.16
11.35
11.82
11.62
4.20
4.62
5.04
5.25
4.91
49.63
53.96
62.97
67.75
70.19
43.22
44.87
49.58
52.25
53.39
29.65
30.39
32.77
34.34
34.90
11.88
12.22
13.36
14.13
14.10
4.67
5.09
5.64
6.12
5.88
12
13
14
15
16
1965
1970
1975
1980
1985
40
45
50
55
60
67.74
69.31
71.73
73.35
74.78
50.18
51.26
53.27
54.56
55.74
31.73
32.68
34.41
35.52
36.63
11.88
12.50
13.72
14.56
15.52
4.81
5.26
5.70
6.08
6.51
72.92
74.66
76.89
78.76
80.48
54.85
56.11
58.04
59.66
61.20
35.91
37.01
38.76
40.23
41.72
14.56
15.34
16.56
17.68
18.94
5.80
6.27
6.76
7.33
8.07
17
18
1990
1995
平成 2
7
75.92
76.38
56.77
57.16
37.58
37.96
16.22
16.48
6.88
7.13
81.90
82.85
62.54
63.46
43.00
43.91
20.03
20.94
8.72
9.47
10年度
昭和22年
25-27
30
35
(76.46) (57.22) (38.00) (16.50) (7.14) (82.96) (63.55) (43.98) (20.98) (9.48)
19
20
2000
2005
注:平成7年(
12
17
77.72
78.56
58.33
59.08
39.13
39.86
)内は阪神・淡路大震災の影響を除去した値である。
17.54
18.13
7.96
8.22
84.60
85.52
65.08
65.93
45.52
46.38
22.42
23.19
10.60
11.13
3-3. 死亡:生命表
生命表
ある人口集団について、その人口集団の年
齢別死亡情報を元に、初期の出生数が年齢
の経過とともに減少する過程を、いくつかの
生命表関数によって表したもの。
表5-12 生命表:2006年
定 常 人 口
年 齢
死亡率
生存数
死亡数
x
nqx
lx
ndx
nLx
280
41
30
21
16
388
57
58
180
291
326
384
528
811
1,291
1,981
3,070
4,500
6,276
9,524
13,875
17,504
18,345
13,312
5,819
1,480
99,781
99,697
99,665
99,638
99,620
498,400
497,905
497,650
497,110
495,876
494,336
492,575
490,350
487,072
481,879
473,846
461,358
442,588
415,967
377,208
318,769
239,648
148,177
66,630
19,208
3,249
Tx
平均余命
。x
е
男
0
1
2
3
4
0~ 4
5~ 9
10~14
15~19
20~24
25~29
30~34
35~39
40~44
45~49
50~54
55~59
60~64
65~69
70~74
75~79
80~84
85~89
90~94
95~99
100~
0.00280
0.00041
0.00030
0.00021
0.00016
0.00388
0.00057
0.00058
0.00181
0.00293
0.00329
0.00389
0.00537
0.00829
0.01331
0.02070
0.03276
0.04965
0.07286
0.11926
0.19727
0.31002
0.47092
0.64587
0.79723
1.00000
100,000
99,720
99,679
99,649
99,628
100,000
99,612
99,555
99,497
99,317
99,026
98,700
98,316
97,788
96,977
95,686
93,705
90,635
86,135
79,859
70,335
56,460
38,956
20,611
7,299
1,480
7,899,801
7,800,021
7,700,323
7,600,659
7,501,021
7,899,801
7,401,401
6,903,496
6,405,846
5,908,736
5,412,860
4,918,524
4,425,949
3,935,599
3,448,527
2,966,648
2,492,802
2,031,444
1,588,856
1,172,889
795,681
476,912
237,264
89,087
22,457
3,249
79.00
78.22
77.25
76.27
75.29
79.00
74.30
69.34
64.38
59.49
54.66
49.83
45.02
40.25
35.56
31.00
26.60
22.41
18.45
14.69
11.31
8.45
6.09
4.32
3.08
2.20
生命表関数
死亡率 : ちょうどx歳に達した者がx+n歳に達しないで死亡する確率を、年齢階級
[ x , x+n ) における死亡率。
生存数 : 生命表上で一定の出生者が、x歳に達するまで生きると期待される者の数
をx歳における生存数という。
死亡数 : x歳における生存数人のうちx+n歳に達しないで死亡すると期待される者
の数を年齢階級 [ x , x+n ) における死亡数という。
定常人口 : x歳における生存数人について、これらの各々がx歳からx+n歳に達する
までの間に生存する年数の和を年齢階級 [ x , x+n ) における定常人口といい、
これをで表す。即ち、常に一定の出生があって、これらの者が上記の死亡率に
従って死亡すると仮定すると究極において一定の人口集団が得られるが、その
集団のx歳以上x+n歳未満の人口に相当する。特にをx歳における定常人口とい
い、これをで表す。更にx歳における生存数人について、これらの各々がx歳以後
死亡に至るまでの間に生存する年数の和をx歳以上の定常人口といい、これをで
表す。
平均余命 : x歳における生存数人について、これらの者がx歳以降に生存する年数
の平均をx歳における平均余命といいう。
平均寿命 : 0歳における平均余命を平均寿命という。
生存率: ちょうどx歳に達した者がx+n歳に達するまで生存する確率を、年齢階級
[ x , x+n ) における生存率といい、これを で表す。特にをx歳の生存率といい、こ
れをで表す。
(図1-1) 死亡率の推移(男)
死亡率 ( q x )
1.00000
0.10000
0.01000
0.00100
第20回(平成17年)
第19回(平成12年)
第14回(昭和50年)
第10回(昭和30年)
第 8回(昭和22年)
0.00010
0.00001
0
10
20
30
40
年齢 ( x )
50
60
70
80
90
100
110
(図2-1) 死亡数の推移(男)
死亡数 ( d x )
5,000
第20回(平成17年)
第19回(平成12年)
第14回(昭和50年)
第10回(昭和30年)
第 8回(昭和22年)
4,000
3,000
2,000
1,000
0
0
10
20
30
40
年齢 ( x )
50
60
70
80
90
100
110
生存数 ( l x )
(図3-1) 生存数の推移(男)
100,000
80,000
60,000
50,000
40,000
第20回(平成17年)
第19回(平成12年)
第14回(昭和50年)
第10回(昭和30年)
第 8回(昭和22年)
20,000
0
0
10
20
30
40
年齢 ( x )
50
60
70
80
90
100
110
。
平均余命 ( e x )
(図4-1) 平均余命の推移(男)
100.00
第20回(平成17年)
第19回(平成12年)
第14回(昭和50年)
第10回(昭和30年)
第 8回(昭和22年)
80.00
60.00
40.00
20.00
0.00
0
10
20
30
40
年齢 ( x )
50
60
70
80
90
100
110