MPIを用いたグラフの並列計算

MPIを用いたグラフの
並列計算
情報論理工学研究室
07-1-037-0213
藤本 涼一
あらまし
目的・方法
 並列処理
 仮想並列計算機
 MPI
 計算方法
 結果・考察
 結論

目的・方法
目的
仮想並列計算機の性能を実験的評価
 方法
最小全域木問題を並列処理にて解き、計算
にかかった時間を比較する

並列処理(Parallel Processing)
ある一つの処理を複数のプロセッサを用いて
行うこと
 メリット
処理時間の短縮が可能
 デメリット
計算量が増えるにつれて大量のプロセッサが
必要になる

仮想並列計算機

安価で並列計算機が実現できる
容易に並列処理ができる
→主な仮想並列計算機としてMPI,PVM,OpenMP等がある

MPI(Message Passing Interface)
メッセージ通信ライブラリ
 並列計算機を実装するための標準化された
規格
 言語を問わず利用できる

→主な実装としてMPICH,LAM,OpenMPI
MPICH

Argonne国立研究所が開発

無償で配布されているライブラリ

移植性を重視

現在では後継のMPICH2がある
最小全域木問題

重み付無向グラフ が与えられたとき、G の全域木のうち、辺
の重みの和が最小になるグラフT を求める
最小全域木の探索方法
検証内容
毎回ランダムに重み付き無向グラフGを作成
 頂点数は5,10,20,40,80,160の場合を検証
 それぞれの頂点数に1から5台の計算機で処
理時間を測定(試行回数10回)

今回使用した機器
メインPC サブPC1 サブPC2 サブPC3 サブPC4
OS
Windows
Vista
Windows
Vista
Windows
Vista
Windows
XP
Windows
Vista
CPU
Core2
1.4GHz
Core2
1.4GHz
Core2
1.4GHz
Pentium
1.6GHz
Core2
1.4GHz
Memory
1GB
1GB
1GB
512MB
1GB
結果(内部計算時間)
0.003
内
部 0.0025
計
算 0.002
時
0.0015
間
(
頂点5
頂点10
頂点20
頂点40
頂点80
頂点160
0.001
m
秒 0.0005
)
0
1台
2台 3台 4台
計算機数
5台
結果(合計の処理時間)
14.000
12.000
処
理 10.000
時
間 8.000
(
頂点5
頂点10
頂点20
頂点40
頂点80
頂点160
6.000
m
秒 4.000
)
2.000
0.000
1台
2台
3台 4台
計算機数
5台
結論
本研究では、MPIによる最小全域木を解く時間の計
測をした
 通信の事を考慮したプログラムが必要
 処理能力が大きく劣る計算機は並列計
算には有効でない