質的調査の分析 【教科書第4章 p123-】 第15回 2月1日 視点 • 自省・柔軟性はフィールドの途中での分析、 フィールド後に本格的分析 ・「どのような問題意識、概念、指標を選んで定 義するのか」 ・「ある現象がどのくらいの頻度で、また、どの ような範囲で起こっているのか」 ・「発見された個々の知見を、研究しているある いは一般化されたモデルに組み込む」 分析手順 • • • • • 切片化 コーディング(ラベリング) データの結合 図解化 文章化 切片化 • インタビュー 全文記述 要素分割 • 参与観察 メモ 最小限の整理(同一内容の統合) • ドキュメント データ抽出 テキスト化 KJ法 多様な事柄が渾然と並ぶ場で、その内容を整理し、 その構造、課題を見つけだしていくための手法。 川喜田二郎著「発想法」中公新書1967年 同「続発想法」1970年 KJ法 事例 情報化の最近の動向 ―新聞記事によるドキュメント分析― ①名刺大程度の紙片に最小単位 (単一の意味内容)に区分した事柄を記し、 ②床一面に並べ、 ③個々の紙片相互の繋がりを一つずつ検討し、 ④関係深いものの位置を個々に近づけ (先入観によるグループ化などはせず) 、 ⑤次第に部分的な構造を作り上げ、 ⑥さらに大きな配置を検討し、 ⑦全体配置を整理し、 ⑧必要に応じ相互関係の矢印等を加え、 ⑨最期に全体を文章化していく。 グラウンデッドセオリー • A.ストラウス、B.グレーザーが案出し、1967年 に紹介された質的調査の方法論 • 質的調査の科学的手法を念頭に置き、デー タに根ざした理論の形成を目指した方法論。 • このために、データ収集をいかに深く行うか、 収集データに基づきつついかに理論化してい くかを述べている。 ◎テーマの設定 ◎データの収集 話し手・観察対象の設定、質問項目・観察項 目の設定、質問・観察 ◎分析 収集情報の切片化、ラベルを付与 ◎理論化 オープンコーディング、アクシャルコーディン グ、 セレクティブコーディング、理論 ◎ストリートライト 単位(unit)の利用・・・プロパティ 意味 慣習的行為 エピソード 出会い 役割 関係 集団 組織 居住地 社会的世界 ライフスタイル 質的データ分析の革新 コンピュータ・プログラムの利用 索引など、コードの利活用 →説得力の向上 • メンバーチェック • ピアチェック 報告書の作成 エスノグラフィーを書くということ • 何についての研究か • データを見放す • データの欠落は避けられない • 一人称で書く • 過去形を使う • 具体的な事例を取り上げる • 読者を想定する • 簡潔に書く 「その調査のおかげで、研究対象となっている人びとに ついてどのようなことがわかるのか」 報告書の構成 • • • • • • • • • • 表題 要約 目次 目的(関心事) 作業仮説 方法 結果 事実の記述 考察 結論 参考資料 知見の提示 ドキュメント解釈の根拠・方法の説明 説得力を増す手段 説明場所 冒頭で自分の用いた方法を説明 各所で方法を説明 脚注 煩雑 例証形式 解釈の根拠の説明 サンプリング 情報源、推論方法 事例の選択理由 分析の手順全般の説明
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