Google メディアコミュニケーション論Ⅲ 第6回 Google 知らない人はいないだろう 単にGoogleの話だけではなく どんな会社なのか 会社情報 “Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中 の人々がアクセスできて使えるようにすることです。” サービス一覧 ユーザのため ビジネスのため Google App Engine クラウド環境を提供(クラウドについて別途) 検索結果についての問題 Googleだけの話ではない 問 題(1) 検索結果として,どのようなサイトを,どのような 順番で表示するのか? 検索サイトの信頼度とも言える Googleでは,ページランクを基本 詳細は未公表 ページランク(1) 他からリンクされているページは価値がある そのリンクの数が多ければ,多いほど価値が高 い 価値が高いページからリンクされているページは さらに価値が高い リンクの数に基づくランキング ページランク(2) 3 3 3 2 1 問 題(2) SEO (Search Engine Optimization) 表示順の判断基準を推測し,上位に表示され るようにする 検索サイトにより基準が異なる,であろう やりすぎると表示されなくなる 検索サイト側の対抗手段 検索サイト側が公正であるとしても,テクニック で順位が変わりうる 簡単なSEO 検索で用いられる可能性のあるキーワードを多 数,ページの中に“隠す” ページランクを上げる いろいろなページからリンクする 自作自演 小細工をするとばれる 検索結果に表示されなくなる 問 題(3) 検索結果として表示されるサイトの問題 検索サイトは,先の内容を保証しない 音楽を検索する際、「無料」を付けると危険性 アップ(INTERNET Watch) ネット検索で最も危険な有名人、今年は「キャ メロン・ディアス」 (INTERNET Watch) 独AV-TEST、検索結果に含まれるマルウェア を調査~BingはGoogleの5倍危険?( INTERNET Watch) 問 題(4) 検索結果として表示されるサイトの問題 検索サイトは,先の内容を保証しない, というわけにもいかないので 不正または関連性のない検索結果: 「このサ イトはコンピュータに損害を与える可能性があ ります」と表示される検索結果 ハッキングされている可能性があるサイトの 警告メッセージが検索結果に表示されるよう になりました 問 題(5) Googleへの各国政府からのコンテンツ削除要請 は増加傾向、透明性レポート公表 諸事情で,結果に表示されなくなるサイトがある 政府からの要請だけではない 問 題(6) 結果として,こんなことも Google Newsが起因 - UAL株価急落事件にみる 、ネット情報と効率化の功罪(マイコミ) 検索サイトだけの問題ではない リテラシの問題 日付などの確認 問 題(7) 米国、「陪審員のインターネット利用制限」をより 厳しくする方針を発表 http://slashdot.jp/articles/10/02/05/0733224.s html さて,日本では… 問 題(8) 利用者の誤解? 検索対象 インターネット全体か? 漏れている部分があるかも知れないと思っ ているか? 結果の表示順 誰かが,順番を付けていることを意識して いるか? より的確な検索結果 検索語 一つよりは,複数指定 さらに“検索オプション”の指定 http://www.google.co.jp/advanced_search 問 題(1) 同じ検索語を入力しても,何を知りたいのかは, 人により異なる “あなた”と“私”では,検索結果が異なる方があ りがたい,か? 問 題(2) “あなた”の事を知れば,知るほど,知りたい事を 教えられる パーソナライズ検索 過去の検索履歴に基づいて,より的確な結果 を表示 アカウントを作り,ログイン 名乗って検索 プライバシーの問題 問 題(3) Google 年間検索ランキング 2011 単なる統計データであろうが,記録(ログ)は 残してありそう こういった情報が,特定の個人と結び付けら れると… 問 題(4) Google、ユーザーデータ保持期間を短縮 (ITmedia) 米Yahoo!、90日後にデータを匿名化する新プライ バシーポリシー (INTERNET Watch) MS、「ユーザーデータ保持期間ゼロでは質の高 い検索は提供できない」 (ITmedia) 問 題(5) ログインしなければ,とかクッキーを削除すれば 大丈夫か… ほとんどのブラウザーで個人を識別できる“指紋 ”を残す、米EFFが警告 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/ 20100518_367713.html ということは知っておくべき 検索会社の収入源 http://www.google.co.jp/intl/ja/servi ces/ 問 題(1) 検索結果の合わせた広告を同時に表示 調べたいことに関連している広告はクリックさ れやすい 検索サイトの収入が増える 検索結果(アルゴリズムによる)と 広告(お金による)が, 同じ画面に表示される (場所は分けられているが) 問 題(2) 検索サイトとしては より的確な検索結果 合致する広告 検索サイトの収入増 ビジネスモデル 問 題(3) 的確な検索結果 先ほどの問題 検索履歴などの情報があればあるほど 行動ターゲティング広告 後で取り上げる予定 情報爆発時代 前に取り上げた話題であるが 検索が重要になる時代 情 報 爆 発 時 代(1) 世の中の情報量が爆発的に増えている 個人によるインターネットでの情報発信 インターネット上の情報だけではない 文字情報だけではない 情 報 爆 発 時 代(2) 膨大な情報の中から選択 必要な情報 効率的な選択 “世界中の情報を整理し、世界中の人々がア クセスできて使えるようにする” (Googleの使命) 情 報 爆 発 時 代(3) 検索アルゴリズムの重要性 的確な検索結果 検索語による検索だけでは不十分 “あいまいな”検索語 言葉で表せないもの 情 報 爆 発 時 代(4) 従来の“検索”以外の方法で,必要な情報を探す 例えば 「Google検索に欠けている情報を」 Web上の評判 や対立意見を抽出、NICT「WISDOM」 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1008/09/ news074.html キュレータ 情報の仕分け人 自分と“波長の合う”キュレータを見つける 情 報 爆 発 時 代(5) Googleも考えている Googleが過去最大級のアップデートを発表― セマンティック検索実現へ大きく一歩踏み出す http://jp.techcrunch.com/archives/20120516 google-just-got-a-whole-lot-smarterlaunches-its-knowledge-graph/ まとめ ま と め(1) Googleに限らず,検索サイトは営利企業 検索アルゴリズム(順序付け)が非公開もうな づける 何らかの方法で利潤を求める 無料(タダ)ではない ま と め(2) 検索アルゴリズムは完全か(1) “アルゴリズム”は作った人の意図を反映する ページランクは“公正”か 一種の“人気投票”である 自分とは合わないことがある “少数意見”は価値がないのか ページランクは低い ま と め(3) 検索アルゴリズムは完全か(2) 膨大な入力データを完璧に処理できるか タイムラグがある アルゴリズムだけの問題ではないが,すべて を網羅しているのか ま と め(4) おまけ 情報爆発時代をどう生きるか 自分の情報が永久に残る,かも知れない時代 Googleにすべて任せるという生き方もある Googleは万能ではなくなる時代かも インターネットと“縁を切る”という生き方もある さて,どう生きていくか
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