Web2.0の勝ち組

W e b 2.0 の “勝 ち 組”
メディアコミュニケーション論Ⅲ
第6回
Google

勝ち組の代表として

知らない人はいないだろう

ここでは,“検索”を中心に
 単にGoogleの話だけではなく
どんな会社なのか(1)


会社情報
 “Google の使命は、世界中の情報を整理し、
世界中の人々がアクセスできて使えるように
することです。”
サービス一覧
 ユーザのために
 ビジネスのために
 ウェブのために
どんな会社なのか(2)

クラウドサービス
 Google Apps for Work
 グループウェア(SaaS)
 Google App Engine
 PaaS
 Google Compute Engine
 IaaS
どんな会社なのか(3)

もちろん,検索とクラウドだけの会社ではない
検索結果についての問題
Googleだけの話ではない
一つの終わり

米Yahoo!、原点である「Directory」を年末に終了
へ
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/14
09/28/news010.html
 Yahoo! Directoryを2014/12/31で終了する
問 題(1)

検索結果として,どのようなサイトを,どのような
順番で表示するのか?
 検索サイトの信頼度とも言える
 Googleでは,ページランクを基本
 詳細は未公表

利用者は,結果の最初の方しか見ない!
ページランク(1)




他からリンクされているページは価値がある
そのリンクの数が多ければ,多いほど価値が高
い
価値が高いページからリンクされているページは
さらに価値が高い
リンクの数に基づくランキング
ページランク(2)
多くからリンクされている
サイトからリンクされている
サイト
3
3
3
2
多くからリンク
されている
サイト
1
問 題(2)

SEO (Search Engine Optimization)
 表示順の判断基準を推測し,上位に表示され
るようにする
 検索サイトにより基準が異なる,であろう
 やりすぎると表示されなくなる
 検索サイト側の対抗手段
 検索サイト側が公正であるとしても,テクニック
で順位が変わりうる
問 題(3)

検索結果として表示されるサイトの問題
 検索サイトは,先の内容を保証しない
 音楽を検索する際、「無料」を付けると危険性
アップ(INTERNET Watch)
 ネット検索で最も危険な有名人、今年は「キャ
メロン・ディアス」 (INTERNET Watch)
 独AV-TEST、検索結果に含まれるマルウェア
を調査~BingはGoogleの5倍危険?(
INTERNET Watch)
問 題(4)

検索結果として表示されるサイトの問題
 検索サイトは,先の内容を保証しない,
というわけにもいかないので
 不正または関連性のない検索結果: 「このサ
イトはコンピュータに損害を与える可能性があ
ります」と表示される検索結果
 ハッキングされている可能性があるサイトの
警告メッセージが検索結果に表示されるよう
になりました
問 題(5)


透明性レポート
諸事情で,結果に表示されなくなるサイトがある
 政府からの要請だけではない
問 題(6)


結果として,こんなことも
Google Newsが起因 - UAL株価急落事件にみる
、ネット情報と効率化の功罪(マイコミ)
 検索サイトだけの問題ではない
 リテラシの問題
 日付などの確認
問 題(7)

米国、「陪審員のインターネット利用制限」をより
厳しくする方針を発表
http://slashdot.jp/articles/10/02/05/0733224.s
html

さて,日本では…

2010年のことであったが
問 題(8)

利用者の誤解?
 検索対象
 インターネット全体か?
 漏れている部分があるかも知れないと思っ
ているか?
 結果の表示順
 誰かが,順番を付けていることを意識して
いるか?
より的確な検索結果
検索語


一つよりは,複数指定
さらに“検索オプション”の指定
http://www.google.co.jp/advanced_search
問 題(1)


同じ検索語を入力しても,何を知りたいのかは,
人により異なる
“あなた”と“私”では,検索結果が異なる方があ
りがたい,か?
問 題(2)


“あなた”の事を知れば,知るほど,知りたい事を
教えられる
パーソナライズ検索
 過去の検索履歴に基づいて,より的確な結果
を表示
 アカウントを作り,ログイン
 名乗って検索
 プライバシーの問題
問 題(3)

検索で振り返る2014年
 単なる統計データであろうが,記録(ログ)は
残してありそう
 こういった情報が,特定の個人と結び付けら
れると…
問 題(4)



Google、ユーザーデータ保持期間を短縮
(ITmedia)
米Yahoo!、90日後にデータを匿名化する新プライ
バシーポリシー
(INTERNET Watch)
MS、「ユーザーデータ保持期間ゼロでは質の高
い検索は提供できない」
(ITmedia)
問 題(5)


ログインしなければ,とかクッキーを削除すれば
大丈夫か…
ほとんどのブラウザーで個人を識別できる“指紋
”を残す、米EFFが警告
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/
20100518_367713.html
 ということは知っておくべき
検索会社の収入源
http://www.google.co.jp/intl/ja/servi
ces/
問 題(1)


検索結果の合わせた広告を同時に表示
 調べたいことに関連している広告はクリックさ
れやすい
 検索サイトの収入が増える
検索結果(アルゴリズムによる)と
広告(お金による)が,同じ画面に表示される
(区別はつくようになっているが)
問 題(2)

検索サイトとしては
 より的確な検索結果
 合致する広告
 検索サイトの収入増
ビジネスモデル
問 題(3)


的確な検索結果
 先ほどの問題
 検索履歴などの情報があればあるほど
行動ターゲティング広告
 後で取り上げる予定
情報爆発時代
前に取り上げた話題であるが
検索が重要になる時代
情 報 爆 発 時 代(1)

世の中の情報量が爆発的に増えている
 個人によるインターネットでの情報発信

インターネット上の情報だけではない

文字情報だけではない
情 報 爆 発 時 代(2)

膨大な情報の中から選択
 必要な情報
 効率的な選択
情 報 爆 発 時 代(3)


検索アルゴリズムの重要性
 的確な検索結果
検索語による検索だけでは不十分
 “あいまいな”検索語
 言葉で表せないもの
情 報 爆 発 時 代(4)

従来の“検索”以外の方法で,必要な情報を探す
 例えば


「Google検索に欠けている情報を」 Web上の評判
や対立意見を抽出、NICT「WISDOM」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1008/09/
news074.html
キュレータ
 情報の仕分け人
 自分と“波長の合う”キュレータを見つける
情 報 爆 発 時 代(5)

Googleも考えている
 Googleが過去最大級のアップデートを発表―
セマンティック検索実現へ大きく一歩踏み出す
http://jp.techcrunch.com/archives/20120516
google-just-got-a-whole-lot-smarterlaunches-its-knowledge-graph/
SEOの補足
簡単なSEO



検索で用いられる可能性のあるキーワードを多
数,ページの中に“隠す”
ページランクを上げる
 いろいろなページからリンクする
 自作自演
小細工をするとばれる
 検索結果に表示されなくなる
SEOを巡る“戦い”

順位を決めるアルゴリズム

それに対応するSEO

アルゴリズムの変更

(続く)
SEOを請け負う業者

とのトラブル増加
逆SEO

検索順位を下げる

なぜ?

これを請け負う業者がある
まとめ
ま と め(1)

Googleに限らず,検索サイトは営利企業
 検索アルゴリズム(順序付け)が非公開もうな
づける
 何らかの方法で利潤を求める
 無料(タダ)ではない
ま と め(2)

検索アルゴリズムは完全か(1)
 “アルゴリズム”は作った人の意図を反映する
 ページランクは“公正”か
 一種の“人気投票”である
 自分とは合わないことがある
 “少数意見”は価値がないのか
 ページランクは低い
ま と め(3)

検索アルゴリズムは完全か(2)
 膨大な入力データを完璧に処理できるか
 タイムラグがある
 アルゴリズムだけの問題ではないが,すべて
を網羅しているのか
ま と め(4)


ページランクというアイディアに対してSEO
というように,あるアイディアに対して,それに対
処するものが登場する
 問題がないとは言い切れないものが
ま と め(5) おまけ

情報爆発時代をどう生きるか
 自分の情報が永久に残る,かも知れない時代
 Googleにすべて任せるという生き方もある
 インターネットと“縁を切る”という生き方もある

さて,どう生きていくか