誤り制御とは 4400107 山岡 聡 誤り制御とは 図1 単純な通信システム 送信 端末装置 受信 受信 伝送路 送信 端末装置 伝送路上の伝送装置あるいは交換機内で生じる、 雑音や波形歪、瞬断などによるビット誤りを、受信側 で検知して訂正する仕組みを、誤り制御という。 誤り制御の種類 誤り 制御 方式 ①パリティチェック方式(BASIC手順) (1)垂直パリティチェック方式 (2)水平パリティチェック方式 ②CRC方式(HDLC手順) ③ハミング符合方式 ④チェックサム方式 ⑤エコーチェック方式 ①パリティチェック方式 →データのビット列に、1ビットのパリティ ビットを付加する誤り検査方式 奇数パリティチェック→1の個数が奇数個 010000011 データのビット列 パリティビット 偶数パリティチェック→1の個数が偶数個 010000010 データのビット列 パリティビット <例>奇数パリティチェック採用時 送信側 010000011 データ データ内の1の個数が2個 →1を付加 →1の個数が3個(奇数) パリティビット 受信側 000000011 受信側で上のようなデータを受信したとする。 ここで、1の個数が2個であるから、途中でビットが反転した ことがわかる→誤りを検出できる ただし、受信側はどのビットが反転したかはわからない →誤りを訂正できない 誤り制御の種類 誤り 制御 方式 ①パリティチェック方式(BASIC手順) (1)垂直パリティチェック方式 (2)水平パリティチェック方式 ②CRC方式(HDLC手順) ③ハミング符合方式 ④チェックサム方式 ⑤エコーチェック方式 (1)垂直パリティチェック方式 キャラクタ単位内の誤りの有無 (欠点)・・・誤りの個数が偶数の場合、 誤りを検出できない <送信側> キャラクタ内の1の数を数える 奇数個→キャラクタの終端に1を付加 偶数個→キャラクタの終端に0を付加 <受信側> 1の数を照合 ↓ 誤りを検出 (2)水平パリティチェック方式 データをひとかたまりのブロックに区切り、 ブロック単位で誤りをチェック ブロック各桁の水平方向の1ビットを偶数(奇数)に そろえるため、ブロックの最後に1文字(キャラクタ) 付加 * (例) 偶数パリティ チェック採用時 *BCC・・・Block Check Character 通常、水平パリティチェックを用いるとき、 垂直パリティチェックを併用することが多い ↓ 2ビット以上の誤りを検出できる 可能性が高まる 誤り制御の種類 誤り 制御 方式 ①パリティチェック方式(BASIC手順) (1)垂直パリティチェック方式 (2)水平パリティチェック方式 ②CRC方式(HDLC手順) ③ハミング符合方式 ④チェックサム方式 ⑤エコーチェック方式 ②CRC方式(Cyclic Redundancy Check) (サイクリック符号方式) 送信データを多項式で表現 あらかじめ決められている生成多項式で剰余演算 余りをチェックビットとして、データの末尾に付加 ↓ 受信側で、同じ生成多項式で、除算 余りが 0 →誤りなし(正しい受信) 0以外→誤りあり パリティチェック方式よりも、精度が非常に高い →HDLC手順 (例) <送信側> 0110010 P(x) 5 110101 C(x) =CRC符号 4 1 ① P(x)=x +x +x の多項式とする ② 多項式 G(x)=x5 +x2 +1 として、 P(x)にG(x)の最高次数x5 をかけたものを Q(x)=(x 5 +x 4 +x1 ) x 5 とする ③ Q(x)をG(x)で割ったときの余りを求めると、 C(x)=x 5 +x 4 +x2 +1 となる←CRC符号 <受信側> 0110010110101 11 10 7 5 4 2 ① S(x)=x +x +x +x +x +x +1 の多項式とし、 5 2 S(x)を生成多項式G(x)=x +x +1 で割り、 余りを求める ② 余りが0かどうか判定 余りが 0 →誤りなし(正しい受信) 0以外→誤りあり
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