4.ジョブ型若者雇用政策の始動

4.ジョブ型若者雇用政策の始動
<若者雇用政策の出発点>
1990年代半ば以降、新卒労働市場の状況が悪化
∴就職出来ないまま卒業する若者急増…
↓
未就職卒業者就職緊急支援事業(2002年)がスタート!!
ex, 若年者トライアル雇用事業が開始
→ハローワークの紹介により、企業が若年失業者を短期間試用雇用
(企業側)試用期間は奨励金が支給
(若年失業者側)経験や技術がなくても応募可、技術取得
企業に採用された後に、職業的なスキルを身に着けさせることが重要
となる!!
<若者自立・挑戦プラン>
・若者雇用問題が大きな政策課題となる
「若者自立・挑戦プラン」(2003年6月)
∴働く意欲を喚起し、やる気のある若年者の職業的自立を促進させる
ことが目的!!
ex, 日本版デュアル・システム(2種類あり、後程説明)
→「働きながら学ぶ、学びながら働く」ことにより、一人前の職業人に
育てる新しい職業訓練システム
※デュアル・システム…ドイツを発祥とする教育と職業訓練を同時に進めるシステム
<厚生労働省版デュアル・システム>
・若年者などを対象とし、企業実習やOJT,Off-JTの組み合わせによる訓
練制度(修了時に能力評価を行う)!!
→労働行政の範囲内のみで座学と実習を組み合わせている
☆企業内人材育成システムの一部をコストも含め外部化しただけ☆
<文部科学省版デュアル・システム>
・専門高校生が1年間に20日程度の企業実習を行うもの(高校生の就
職率の低下を受け、キャリア教育の必要性が認識されたことから)
※例外:東京都立六郷工科高等学校
→デュアルシステム科を設置し、本格的な制度設計
・「スーパー専門学校」…先端的な技術等を取り入れた教育を重点的に
行っている専門高校を指定(2003年~)
<今後の課題>
・厚生労働省版デュアル・システム→無業者の支援にどう結び付け
るのか
・文部科学省版デュアル・システム →協力企業の確保
☆人材養成に関するコストが削減されるほど、一定の職業教育を受け
てきた者に対する評価は上がる!!