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従業員持株制度について
6月18日 08BA239L
三木雄大
従業員持株制度の概要
従業員の自社株式の取得や保有に当たって、
従業員の財産形成、経営参
会社が何らかの便宜を与えることにより
昭和43年、野村証券が「新・従
昭和42年5月17日、外資企業
加意識の高揚、株式の安定
業員持株制度の提唱」として、
からの買収防衛策を検討して
財産形成を奨励する制度のこと
証券会社方式の従業員持株制
いた外資審議会の専門委員会
化あるいは個人株主の育成
が「従業員に自社株式を保有
させることは、従業員の福祉増
進に寄与すると共に、安定株
主確保の効果を期待すること
ができる」という答申を行った。
度を開発し、積極的に勧誘を開
始した。これに続いて信託銀行
も信託と従業員持株制度を組
み合わせた制度を開発し、普
及に努め始めた。
などを果たした、この制度の
導入効果は極めて大きい!
従業員持株制度の仕組み(証券会社方式)
参加従業員を会員
とする持株会を設置
し、会員総会、理事
A.全員参加方式
会、理事長等の機関
B.少数会員方式
を設置する。
持株会を民法上の組
○基本は一般従業員
合とし、会員の積立金
○関連会社の従業員
と企業の奨励金を持
は認めない
株会への出資とする。
まとめた資金を用い、
A.定時積立方式
株式市場で買い付け
B.臨時積立方式
る。
C.併用方式
配当金は理事長を通
○奨励金とは?
じ、拠出額に応じて
○支給額は?
各会員に配分される。
株式取得方法は?
従業員持株制度導入のメリットは?
★メリット(企業側)
①安定株主を確保できる
②従業員に経営参加意識を持たせることが出来る
★メリット(従業員側)
財産形成に役に立つ
従業員持株制度導入のデメリットは?
★デメリット(企業側)
①従業員の資本参加の度合いによっては、
企業オーナーの会社支配権がゆらぎかねない。
②公正に運営が行われないと従業員から不満の声が上がる。
③高配当が維持できないと社員の不信感、
不満が表面化し、制度運営が困難になる。
★デメリット(従業員側)
①倒産した場合、資産を失うことになる。
②株式配当が必ず出るとは限らない。
従業員持株制度の現況
アメリカのESOPについて
企業はESOPに対し定
ESOPが金融機関から
★ESOPとは?
期的に掛金拠出。ESO
自社株買付資金を借入
Pは拠出金を借入金の
れる(企業が保証)。
返済に当てる。
1950 年代に投資銀行家ルイス・ケルソ氏が提唱し、
上院議員ラッセル・ロング氏の支持を得て
1974 年のERISA法制定により実現された、信託型従業員持株プランのこと。
ESOPは①の資金により
株式市場又は企業から
自社株を買付ける。
③で借入金を返済するの
に合せ、仮口座から従業
員別口座に割り当てる。
ESOPと従業員持株制度の違い
従業員拠出による貯蓄型の従業員持
ESOP
従業員持株制度
株制度とESOPは異なった性質を持つ
が、従業員の福利厚生の充実、安定株
制度目的:
制度目的: 長期財産形成
退職給付
運営主体:
運営主体: 従業員持株会
ESOP
主の確保においては共通している。ま
加入義務: 正規従業員全員 加入義務: 参加希望者のみ
た前述の通り、従業員の加入率と持株
資金拠出:
全額会社負担 資金拠出: 拠出金+奨励金
中途換金:
退職時まで不可 中途換金: 自由に可能
会の株式保有比率が頭打ちの状態に
税制優遇:
税制優遇:
あり
なし
あることから、ESOP導入は必要である。
論点:
我が国へのESOP普及に向け、
従業員持株ESOP制度を導入してはどうか