初級システムアドミニストレータ試験 直前対策講座

第8日目
ITパスポート試験対策
授業関連資料
http://www.ccn.aitai.ne.jp/~suenami
9-1ヒューマンインタフェース
9-1-1ヒューマンインタフェース技術
①GUI(P307図)
・GUIとCUIの違い
・グラフィックを多用して情報を視覚的に表現
9-1-2インタフェース設計(P308図)
①画面設計(P309-P310図)
・データ入力画面の項目やレイアウト
・キーボードやマウスの操作方法
②帳票設計(P310-P311図)
・入力用紙や入力原票のレイアウト
・プリンターへ出力する内容などの設計
・日常的に業務で使用する帳票→誰でもが使いやすい設計
9-1ヒューマンインタフェース
9-1-2インタフェース設計
③Webデザイン(P311図)
・企業が独自のWebサイトを開設し、情報発信する
・Webデザインが企業のイメージを左右
・企業の情報を探したり、問合せを受け付けたりする
④ユニバーサルデザイン
・生活する国や文化、性別や年齢、障がいの有無に関わらず
すべての人が使えるように製品や機器、施設や生活空間を
デザインすること
9-1ヒューマンインタフェース(問題演習)
9-1-1ヒューマンインタフェース技術
IPサンプル/問073 AD2008秋/問33
9-1ヒューマンインタフェース(問題演習)
9-1-2インタフェース設計
IP2009春/問067 IPサンプル/問074 IPサンプル/問075
AD2009春/問28 AD2009春/問29 AD2009春/問30
AD2008秋/問29 AD2008秋/問30 AD2008秋/問31
AD2008秋/問32 AD2008春/問30 AD2008春/問75
AD2007秋/問29 AD2007春/問29 AD2007春/問30
AD2007春/問31
9-2マルチメディア
9-2-1マルチメディア技術
①マルチメディアのファイル形式
●静止画像 (P312図)
・JPEG形式(24ビットフルカラー1677万色)
写真など色の種類が豊富なものに向く、透明化不可
・GIF形式(8ビットカラー256色)
グラフィックスなど色の種類が少ないものに向く、透明化可
・BMP形式(圧縮されていない、Windows標準)
ファイルの容量は画像のサイズと色数に比例して大きくなる
・TIFF形式(マイクロソフト社とアルダス社にて開発)
異なる形式の画像データを保存
・PNG形式(48ビットカラー)
フルカラーで透明画像も作成できる
9-2マルチメディア
9-2-1マルチメディア技術
①マルチメディアのファイル形式
●静止画像
・可逆圧縮方式(GIF形式、TIFF形式、PNG形式)
文章やプログラム、精密な計算データを圧縮するときに、
完全に元の情報を復元できるように圧縮する方法を可逆圧縮という
・非可逆圧縮方式(JPEG形式)
絵や音の情報、あるいは情報が重要でない数値データの場合など、
完全に情報がもとに戻らず、人間が感じない程度の変化は許容すること
で可逆圧縮よりも飛躍的にデータ量を減らす圧縮を非可逆圧縮という
・非圧縮(BMP形式)
9-2マルチメディア
9-2-1マルチメディア技術
①マルチメディアのファイル形式
●動画像(P313図)
・MPEG形式(カラー動画、音声の国際標準のデータ形式)
MPEG-1、MPEG-2、MPEG-4
・SWF形式(FLASHソフトにて作成した動画のファイル形式)
インターネット配信用として利用
・AVI形式(Windows標準で動画と音声の複合ファイル形式)
再生には、動画・音声それぞれに対応したCODECが必要
・QuickTime形式(Appleにより規格された動画ファイル形式)
MacだけだはなくWinにも利用、テキストなどにも対応
9-2マルチメディア
9-2-1マルチメディア技術
①マルチメディアのファイル形式
●音声(P314図)
・MP3形式(MPEG-1の音声部分を利用)
音楽CDの1/10程度圧縮、携帯音楽プレーヤ、ネット配信
・WAV形式(CDの音と同じ生の音をサンプリング)
圧縮されていないのでデータ容量が大きい
・WMA形式(Windows標準で音声を圧縮して保存)
音楽CDの1/20程度圧縮、携帯音楽プレーヤ、ネット配信
・MIDI形式(音楽の楽譜データを保存)
電子楽器で利用
・ATRAC3形式(ソニーが開発した音声圧縮方法)
現在MDに採用されているATRACを改良した形式
9-2マルチメディア
9-2-1マルチメディア技術
②情報の圧縮と伸張(P314図)
・Lzh形式 Zip形式(圧縮データは伸張して完全に元の復元)
9-2-2マルチメディア応用
①グラフィック処理(P315図)
(1)色の表現
・光の3原色(RGB)加法混色という
照明・モニタなどの光による混色
(R赤、G緑、B青)
・色の3原色(CMYK)減法混色という
印刷・絵の具などの色材による混色
(Cシアン、Mマゼンタ、Yイエロー)
9-2マルチメディア
9-2-2マルチメディア応用
①グラフィック処理
(1)色の表現
・色の3要素(P316図)
①色相(色の持つ色合い)
色相環(色相をリング状に並べたもの)で表す
②明度(色の明るさ)
明度が高いほど白になり、低いほど黒に近くなる
③彩度(色の鮮やかさ)
彩度が高いほど原色に近く低いほどグレー(無彩色)
色には色相・明度・彩度の要素があります。これを色の3属性といいます。
色相・・・・色合いの違い。赤・青・黄といった色の違い。
彩度・・・・あざやかさ。色みの強さ。
白~灰色~黒は彩度0。色味をもっていない。
下の例は赤の色味をつけたもの。
明度・・・・色の明るさ。
白に近づくほど明度は高く、黒に近づくほど明度は低い。
9-2マルチメディア
9-2-2マルチメディア応用
①グラフィック処理
(2)画像の品質
・画素(ピクセル)
画像を構成する点、画素数が多いと情報量が多くなる
・解像度
画素の密度、画像の決め細やかさや滑らかさを表す尺度
・階調(コントラスト)
色の濃淡の変化、グラデーション
9-2マルチメディア
9-2-2マルチメディア応用
①グラフィック処理
(3)グラフィックソフトウェア(P316図)
・ペイント系(ラスタ画像)ペイント、Photoshopなど
・ドロー系(ベクター画像)Illustratorなど
9-2マルチメディア
9-2-2マルチメディア応用
②マルチメディア技術の応用
(1)コンピュータグラフィックス(CG)
コンピュータを使って画像を処理/生成する技術。
また、そのような技術を用いて作成された画像。
9-2マルチメディア
9-2-2マルチメディア応用
②マルチメディア技術の応用
(2)バーチャルリアリティ(VR)
CGや音響効果を組合せて、人工的に現実感(仮想現実)を
作り出す技術のこと。
QuickTimeVR(Cubic VR)
9-2マルチメディア
9-2-2マルチメディア応用
②マルチメディア技術の応用
(3)オーサリング
文字や画像、音声などを統合して、ひとつのコンテンツを
作成すること。「マルチメディアオーサリングツール」
自分専用のCD、オリジナル動画、Webサイト作成など
* TMPGEnc DVD Author * DVD MovieWriter * Ulead DVDWorkShop
* MyDVD
* WinDVD Creator 2 Platinum
* B's DVDProfessional
(4)コンピュータシミュレーション
何らかの現象をコンピュータでシミュレート(模擬試験)
することである。
(フライトシミュレータ、ドライブシミュレータ)
9-2マルチメディア
9-2-2マルチメディア応用
②マルチメディア技術の応用
(5)CAD(Computer Aided Design)
コンピュータ支援設計とも呼ばれ、コンピュータを用いて
設計をすること。
コンピュータによる設計支援ツールのこと。
9-2マルチメディア(問題演習)
9-2-1マルチメディア技術
IP2009春/問066 IP2009春/問078
AD2009春/問06 AD2009春/問60
AD2008春/問10 AD2008春/問19
AD2007春/問17 AD2007春/問58
IPサンプル/問076
AD2008秋/問59
AD2008春/問58
AD2007春/問59
9-2マルチメディア(問題演習)
9-2-2マルチメディア応用
IPサンプル/問077 IPサンプル/問078 AD2007秋/問06
AD2007春/問20
9-3データベース
9-3-1データベース方式
①データベースの特徴(P319図)
・データ形式変更によるプログラムへの影響が小さい。
・データの重複がない。
・関係のあるデータ間の整合性が保たれる。
・業務間でのデータの共有がしやすい。
・データのバックアップが単純・容易である。
②データベースモデル(P317図)
・リレーショナル(関係)データベース
・ネットワーク(網)型データベース
・ツリー(階層)型データベース
9-3データベース
データベースとは?
■データベース
あるキーワードに基づいて、多くの情報の中から必要な情報を取り出せる情報源
■リレーショナル(関係)データベース
取引先テーブル
受注伝票テーブル
伝票番号
取引先コー
ド
商品コード
受注月日
10012
604
A002
0704
10013
610
A001
10014
601
10015
取引先コー
ド
数量
レコード
取引先名
601
山田食品
15
602
佐藤食品
0711
7
603
田中フーズ
B002
0718
11
604
伊藤フーズ
606
A004
0813
30
605
後藤食品
10016
605
A002
0905
4
608
近藤フーズ
10017
603
A003
0917
10
10018
608
A003
0828
8
フ
ィ
ー
ル
ド
商品テーブル
610
末次食品
商品コード
商品名
A001
塩ラーメン
A002
イモラーメン
A003
味噌ラーメ
ン
A004
醤油ラーメ
ン
B001
鍋焼きうど
9-3データベース
9-3-1データベース方式
③データベース管理システム(DBMS) (P321図)
データベースを管理したり利用したりするために利用。
データを構造的に蓄積して一貫性を保ち、いつでもユーザが
正しく利用できるようにする役割。
・データベース定義
・データ操作
・同時処理(排他制御)
・リカバリ処理(回復機能)
・ログ管理
・アクセス管理
・運用管理
・再編成
9-3データベース
9-3-2データベース設計
①データ分析(P322図)
・目的の明確化
・印刷結果や入力項目の決定
・テーブルの設計
繰り返しデータをなくす。
情報は1回だけ登録されるようにする。
計算で得られる情報はテーブルに保存しない。
②データの設計(P323図)
データを「テーブル(表)」で管理する。
「関連」とは「主キー」と「外部キー」によって関連付け。
・参照制約(テーブル間の整合性を保つために設定)
・インデックス(データの検索を高速化するための索引)
9-3データベース
9-3-2データベース設計
③データの正規化(P325-P328図)
テーブルに格納されるデータの重複をなくす。
SQL文でデータの操作が行えるよう、テーブルの形式にする。
・第1正規化(繰り返し項目をなくす)
・第2正規化(主キーの一部によって決まる項目を別の
テーブルに分割する)
・第3正規化(主キー以外の項目によって決まる項目を
別のテーブルに分割する)
9-3データベース
■正規化
(第1正規形)
2行になっている繰り返しデータをなくして、1行で表せる形式に直す。
(得点表)
(得点表)
受験番号
氏名
コース番号
コース名
科目
点数
1018
山田二郎
13
○○大学コース
英語
数学
80
80
1019
山本優子
15
△△大学コース
英語
数学
90
95
受験番号
氏名
コース番号
コース名
科目
点数
1018
山田二郎
13
○○大学コース
英語
80
1018
山田二郎
13
○○大学コース
数学
80
1019
山本優子
15
△△大学コース
英語
90
1019
山本優子
15
△△大学コース
数学
95
1行で1件のデータと分かるようになった。
データベースのテーブルとして利用可能な最低限の形式である。
まだデータの無駄が見受けられる。
9-3データベース
■正規化
(第2正規形)
受験番号を主キーとした二つの表に分解する。
(得点表)
(得点表)
受験番号
氏名
コース番号
コース名
科目
点数
1018
山田二郎
13
○○大学コース
英語
80
1018
山田二郎
13
○○大学コース
数学
80
1019
山本優子
15
△△大学コース
英語
90
1019
山本優子
15
△△大学コース
数学
95
受験番号
科目
点数
1018
英語
80
1018
数学
80
1019
英語
90
1019
数学
95
(受験者表)
受験番号
氏名
コース番号
コース名
1018
山田二郎
13
○○大学コース
1019
山本優子
15
△△大学コース
受験者の得点データと受験生のコースデータを分離。
9-3データベース
■正規化
(第3正規形)
分解できるところまで表を分解する。
(得点表)
受験番号
科目
点数
1018
英語
80
1018
数学
80
1019
英語
90
1019
数学
95
(受験者表)
受験番号
氏名
コース番号
コース名
1018
山田二郎
13
○○大学コース
1019
山本優子
15
△△大学コース
(受験者表)
(得点表)
受験番号
科目
点数
1018
英語
80
1018
数学
80
1019
英語
90
1019
数学
95
受験番号
氏名
コース番号
1018
山田二郎
13
1019
山本優子
15
(コース表)
受験者表をさらに受験者表とコース表に分離。
主キーでしっかり分離されている。
コース番号
コース名
13
○○大学コース
15
△△大学コース
9-3データベース
■主キーと外部キー
・表の内部は主キーで整理されている。
・主キーのある表は、他の表に関連付け(リレーションシップ)出来る。
・他の表との結びつきを表す項目(フィールド)のことを「外部キー」
という。
・分解されても元の得点表のデータは一切失っていない。
・主キーと外部キーにより表と表を連携することが出来る。
(得点表)
受験番号
リレーションシップ
(受験者表)
科目
点数
受験番号
氏名
コース番号
1018
英語
80
1018
山田二郎
13
1018
数学
80
1019
山本優子
15
1019
英語
90
1019
数学
95
外部キー
主キー
(コース表)
コース番号
主キー(連結キー)
外部キー
リレーションシップ
コース名
13
○○大学コース
15
△△大学コース
主キー
9-3データベース
■正規化の必要性
・データサイズが小さくなる。
・処理速度が向上する。
・メンテナンスがし易くなる。
複数個所に同じデータが入っていたら、全てのデータを修正する
必要がある。
大学コース名が変わったときの修正はどうなるか?
(得点表)
(得点表)
受験番号
氏名
コース番号
コース名
科目
点数
1018
山田二郎
13
○○大学コース
英語
80
1018
山田二郎
13
○○大学コース
数学
80
1019
山本優子
15
△△大学コース
英語
90
1019
山本優子
15
△△大学コース
数学
95
(受験者表)
受験番号
科目
点数
1018
英語
80
1018
数学
80
1019
英語
90
1019
数学
95
受験番号
氏名
コース番号
1018
山田二郎
13
1019
山本優子
15
(コース表)
コース番号
コース名
13
○○大学コース
15
△△大学コース
9-3データベース
9-3-3操作
●関係演算(P329図)
・射影(テーブルから指定した項目を取り出す)
・選択(テーブルから指定した行を取り出す)
・結合(2つ以上のテーブルで、ある項目の値が同じものに
ついてテーブル同士を連結させたデータを取り出す)
●集合演算(P330図)
・和(2つのテーブルのすべてのデータを取り出す)
・積(2つのテーブルで共通するデータを取り出す)
・差(2つのテーブルで一方のテーブルだけにあるデータを
取り出す)
9-3データベース
9-3-4トランザクション処理
①排他制御
サーバ上のデータを共有して使う場合、複数の利用者が同時にデータ
を更新しようとすると、データの矛盾が生じてしまう。
先にデータをアクセスした利用者を優先させ、それ以降の使用者は
データにアクセス出来ないようにする制御をいう。
(1)ロック
あるユーザが更新したり参照したりしているデータを、他のユーザが
利用できないようにする
・「占有ロック(排他ロック)」データの更新と参照の両方をロックする
・「共有ロック(読込ロック)」データの更新だけをロックする
(2)トランザクション
ひとつの完結した処理単位のこと。
「オンライントランザクション処理」
9-3データベース
9-3-4トランザクション処理
②障害発生に備えたバックアップ(P333図)
・ログファイル(コンピュータ上での利用状況が記録されたファイル)
データベースとログファイルを定期的にバックアップする。
③リカバリ処理
・リカバリ処理
ハードウェアやソフトウェアに障害が発生したときに、バックアップ
した時点または障害発生直前の状態までデータベースを復旧する。
・ロールフォワード
バックアップしたデータベースを使って、ログファイルに残っている
処理を再現し、ログファイルのバックアップ時点の状態までデータ
ベースを復元すること。
・ロールバック
トランザクション処理のエラーが発生した場合に、トランザクション
処理前の時点までデータを巻き戻して、改めて処理を開始すること。
9-3データベース(問題演習)
9-3-1データベース方式
IP2009秋/問076 IP2009春/問058 IPサンプル/問079
AD2009春/問15 AD2009春/問19 AD2007春/問18
AD2007春/問19
9-3-2データベース設計
IP2009秋/問063 IP2009秋/問084 IP2009秋/問098
IP2009秋/問100 IPサンプル/問080 AD2007春/問10
9-3データベース(問題演習)
9-3-3データ操作
IP2009秋/問099 IP2009春/問093 IPサンプル/問081
IPサンプル/問083 IPサンプル/問098 IPサンプル/問099
IPサンプル/問100 IPサンプル/問101 AD2008春/問09
9-3-4トランザクション処理
IP2009秋/問088 IP2009春/問082 IP2009春/問088
IPサンプル/問082 AD2009春/問38 AD2007秋/問38
9-4ネットワーク
9-4-1ネットワーク方式
ネットワークとは
複数のコンピュータをケーブルで接続して利用する形態。
●資源の共有
・プログラムやデータなどのソフトウェア資源の共有。
・記憶装置やプリンタなどのハードウェア資源の共有。
・作業の効率化やコストダウンを図る。
●情報の交換
・データ以外に文字や音声など、画像や動画などのマルチメ
ディア情報のやり取り。
・遠隔地とのコミュニケーション手段として利用。
9-4ネットワーク
9-4-1ネットワーク方式
①ネットワークの種類(P334-P335図)
(1)LAN(Local Area Network)
同一の建物内、工場内、学校内など、比較的狭い限られた
範囲でのネットワーク。「構内情報通信網」ともいう。
(2)WAN(Wide Area Network)
電気通信事業者が提供する通信サービス。
LAN同士を接続するネットワーク。「広域通信網」ともいう。
(3)インターネット
企業におけるLANやWAN、家庭内における単一のコンピュー
タなどが、全世界規模で相互接続されたネットワーク。
9-4ネットワーク
9-4-1ネットワーク方式
②ネットワークの構成要素
(1)LANの接続形態(トポロジ) (P336図)
●バス型
バスという一本の通信速度の速い基幹ケーブルに複数のコンピュータや
通信機器をバスから分岐して接続する形態。
9-4ネットワーク
9-4-1ネットワーク方式
②ネットワークの構成要素
(1)LANの接続形態(トポロジ)
●スター型
ハブなど集積装置を中心として放射線状にコンピュータや通信機器を
接続する形態。
9-4ネットワーク
9-4-1ネットワーク方式
②ネットワークの構成要素
(1)LANの接続形態(トポロジ)
●リング型
伝送路をリング状に配線し、コンピュータや周辺機器を接続する形態。
データが円周(リング)上に流れ、各コンピュータが自分宛にデータか
確認し、自分宛のデータは取得し、別宛のデータの場合はスルーする。
9-4ネットワーク
9-4-1ネットワーク方式
②ネットワークの構成要素
(2)LANの規格
●イーサネット(Ethernet) (P337図)
DEC社、インテル社、ゼロックス社が共同開発。
LANにおけるデータ通信の国際標準規格。
「CSMA/CD」という方式によって通信を行う規格。
●その他のLAN規格
FDDI(光ファイバーケーブル)(P338図)
無線LAN(電波または赤外線) (P339図)
9-4ネットワーク
9-4-1ネットワーク方式
②ネットワークの構成要素
(3)LANの構成機器(P340図)
LANボード、トランシーバ、ハブ、ケーブル
●ケーブルの種類(P340図)
同軸ケーブル、ツイストペアケーブル、光ファイバケーブル
●中継装置
リピータ、ブリッジ(バス型)
スイッチングハブ(スター型)
(4)ネットワークの通信回線
アナログ回線、ISDN、ADSL、FTTH
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
プロトコルとはコンピュータ同士がデータ通信するための決まりごと
①OSI参照モデル(7階層) (P343図)
第1層(物理層)
ケーブルの材質、端子、ピンの形状
第2層(データリンク層)
通信路を流れるデータのエラー制御(MACアドレス、ハブ)
第3層(ネットワーク層)
通信経路内のアドレス(住所)の管理(IPアドレス、ルータ)
第4層(トランスポート層)
確実に効率よくデータを届けるためのデータ圧縮(TCP)
第5層(セッション層)
データ送受信の開始や終了の取り決め、データ送受信の手順
第6層(プレゼンテーション層)
人間が理解しやすい形式に変換⇔通信に適した形式
第7層(アプリケーション層)
データ通信を利用したさまざまなサービスを利用者に提供
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
②TCP/IP
TCP/IPプロトコル(P344図)
異なるネットワークを相互接続するプロトコル
TCPとIPとからなり複数のプロトコルの集まりである。
(1)ネットワークインタフェイス層
ネットワークを形成する物理的なケーブル、端子
パソコンにあるLANカードの形状、データを信号と
してネットワークに送信する形式などを決める機能。
(2)インターネット層
ネットワークに接続されるコンピュータを識別するため
のIPアドレスを管理、相手のコンピュータとデータの
やり取りを行うための経路を選択する機能。
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
②TCP/IP
(3)トランスポート層
インターネット層のIPによって決められたデータの
通信経路に従ってデータが正確に届いているかを
確認する機能。
TCP・・・コネクション型=信頼性重視
UDP・・・コネクションレス型=通信速度重視
(4)アプリケーション層
利用者に対してデータ通信を利用した各種サービス
を提供する機能。
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
②TCP/IP
インターネットでデータ通信をするためのプロトコル
SMTP : 電子メールを送信またはメールサーバに転送する。
POP3 : メールサーバから電子メールを取り出す。
HTTP : HTMLで記述されたファイルを転送する。
FTP : ファイルを転送する。
Telnet : ネットワークを介しコンピュータをリモートで遠隔操作する。
SNMP : ネットワークを介しネットワークに接続された通信機器を管理。
TCP : エンド・ツー・エンドの信頼性の高いデータ転送サービスを提供。
UDP : エンド・ツー・エンドの信頼性は保障しないが高速データ転送サー
ビスを提供。
IP : ルーティング機能を提供する。
CSMA/CD : 通信路の使用状況を監視し、伝送路の空きを見つけてデータ
伝送を行う。
PPP : 電話回線を通じてコンピュータをネットワークに接続する。
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
②TCP/IP (P345図)
(1)TCP
OSIの第4層のトランスポート層にあたるプロトコル
・データをパケットに分割したり、組み立てたりする。
・パケットには、分割された順番を表す番号を付ける。
・どのアプリケーションソフトのデータであるかを対応する
番号(ポート番号)により識別する。
(2)IP
OSIの第3層のネットワーク層にあたるプロトコル
●アドレッシング
ネットワークアドレス、ホストアドレス
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
IPv4・・・32ビット(32桁の2進数)から構成され、8ビットずつ“.”(ピリオド)で区切って、
それぞれを4つの10進数で表現しています。
28=256 232=4294967296=約43億
IPv6・・・128ビット(128桁の2進数)で表現。
IPアドレスの不足問題を解消。一部実用化されている。
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
・IP(Internet Protocol)
・IPアドレス(IPプロトコルで使用されるアドレス(番地)のこと
インターネットに接続されているすべてのコンピュータには、IPアドレ
スが付与され、IPアドレスで管理されている。
・グローバルIPアドレス
インターネットに接続する際に使用され世界に一つしかない世界共通の
IPアドレスをいう。
・プライベートIPアドレス
直接的にはインターネットに接続しないLAN内のコンピュータでLAN
の中だけ通用するIPアドレスをいう。
別のLANには同じIPアドレスが存在する。
IPアドレス不足を解消。
プライベートアドレスからはインターネットに接続できないので
プライベートアドレスをグローバルアドレスに変換する「NAT」方式
を採用する。
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
9-4ネットワーク
9-4-2通信プロトコル
・ルーティング
ルータ(複数のLANやWANを接続する装置) (P347図)
コンピュータ間において最適な伝送経路で転送する。
③電子メールで利用されるプロトコル(P347図)
SMTP、POP3、IMAP4
●その他の電子メールで利用されるプロトコル
MIME、S/MIME、APOP
9-4ネットワーク(問題演習)
9-4-1ネットワーク方式
IP2009春/問056 IP2009春/問089 IP2009春/問090
IP2009春/問091 IP2009春/問092 IPサンプル/問084
AD2008秋/問20 AD2008春/問18 AD2007春/問50
9-4-2通信プロトコル
IP2009秋/問055 IP2009秋/問069 IP2009春/問075
IPサンプル/問085 AD2009春/問16 AD2009春/問17
AD2008秋/問18 AD2008春/問16 AD2007秋/問16
AD2007秋/問17