Flavor structure in supersymmetric models 柿崎 充 (東北大学) 2003年11 月28日 主張:実験結果の組み合わせでスフェルミオン の 質量行列が align しているか縮退か区別でき る 世代(フレーバー)の構造の起源が探 1 2003年11月28日 柿崎 充 れる Refs: K. Hamaguchi, M. K. and M. Yamaguchi, “Democratic (s)fermions and lepton flavor violation,’’ PRD68 (2003) 056007; M. Endo, M.K. and M. Yamaguchi, “New constraint on squark flavor mixing from Hg-199 electric dipole moment,’’ hep-ph/0311072; M. Endo, M.K. and M. Yamaguchi, “Large supersymmetric contribution to from left-handed squark mixing and alignment of sfermion masses,’’ in preparation. 2003年11月28日 柿崎 充 2 1.Motivation 超対称標準理論には 2 つの世代(フレーバー)の 構造に関する謎がある 1. フェルミオンの質量、混合角の複雑さ 標準理論(+ニュートリノ質量項)にもある謎 荷電フェルミオンの質量の階層性: クォークの世代混合は小さい:ex. レプトンには大きな混合がある:ex. 2003年11月28日 柿崎 充 3 2. (超対称性を破る)スフェルミオンの 質量項に関するフレーバー問題 標準理論を拡張したことで生じる問 題 超対称性(Supersymmetry,SUSY) : フェルミオン ボソン ex. クォーク スクォーク ゲージノ ゲージ粒子 tilde:超対称粒子 超対称粒子は未発見 SUSY は破れている SUSYを(ソフトに)破る項が必要 ex. ソフトスフェルミオン質量項: 2003年11月28日 柿崎 充 4 SUSY フレーバー問題 SUSYを破るパラメタがフレーバーの破れの 源: 任意のスフェルミオン質量、世代混合 大きくフレーバーを変える過程 (FCNC,LFV) ex.) K メソン混合: 実験からくる制限: 2003年11月28日 柿崎 充 5 SUSY フレーバー問題の解決 策 SUSY フレーバー問題: 提案されてきた試みは3タイプに分類: 1. Degeneracy: 2. Decoupling: 3. Alignment: トーク 2003年11月28日 今日の 柿崎 充 6 Alignment: フェルミオン、スフェルミオンの質量行列が (ほぼ)同じ行列で対角化できればよい 思想: フレーバーを支配する高エネルギー理論 FCNC,LFV の抑制 面白い所: フェルミオンの質量、混合角 フェルミオン、スフェルミオンのフレーバーの謎が同時 に解決 フレーバーを変える過程、スフェルミオン質量測定 7 2003年11月28日 柿崎 充 フェルミオンの質量の生成機構に迫れる 今日の目的 デモクラティック質量行列模型に基づ く 新しい alignment 機構の提唱 Alignment 機構とスフェルミオンが 縮退する模型における予言の比較: スフェルミオンの質量 レプトンフレーバーの破れ 2003年11月28日 柿崎 充 8 Contents 1. 2. 3. 4. 5. Motivation デモクラティック質量行列模型 デモクラティック スフェルミオン 縮退型と alignment の予言の比較 Summary 2003年11月28日 柿崎 充 9 2. デモクラティック質量行列模 型 Refs.: Harari, Haut, Weyers (1978); Koide (1983, 1989); Fritzsch, Xing (1995); Fukugita, Tanimoto, Yanagida(1998) 思想: 3つの世代は平等 3 つの間の交換で対称: : 3次元可約表現 第3世代: 3=1+2 2003年11月28日 柿崎 充 10 荷電レプトンの質量行列 sym. デモクラティック質量行 列: 唯一の不変量 小さな破れ 階層的な質量: Bi-large ユニタリ行列: 2003年11月28日 柿崎 充 11 ニュートリノ質量行列 マヨラナニュートリノを考える: sym. Universal Democratic デモクラティック部分がないと仮定すると: 縮退したニュートリノ;Bi-large 混合、小さな 2003年11月28日 柿崎 充 12 3. デモクラティックスフェル ミオン 思想: SUSY SM の field と SUSY を破る field の間の相互作用もデモクラティッ ク (SUSY を破る場は の singlet) ソフトスカラー質量行列: 同じ場を2つ含んでいる 2003年11月28日 柿崎 充 13 デモクラティック理論の特徴 フェルミオンの質量行列が対角な基底では 世代混合は小さな の破れのオーダー: 質量は縮退していないが、世代混合は小さい Alignment が実現 1,2世代のスフェルミオンは(ほぼ)縮退 1-2混合(具体的に 2003年11月28日 柿崎 充 14 スレプトンの質量 左巻スレプトンの質量 Bi-large ニュートリノ混合により、 のケーラーポテン シャルにデモクラティック行列がないことが要請される Left-Left世代混合はない 右巻スレプトンの質量 小さなRight-Right世代混合 レプトンフレーバーの 破れ 輻射補正の効果が小さくても存在 cf. mSUGRA 2003年11月28日 柿崎 充 15 スカラー3点結合(A項) Left-Right 混合 の源 フェルミオンの質量行列が対角な基底で Alignment が実現 世代混合は小さい 2003年11月28日 柿崎 充 16 現在の実験値の上限 (MEGA (1999)): 将来 (MEG実験@PSI,2005年開始予定) : 2003年11月28日 柿崎 充 17 の LFV 崩壊 デモクラティックの予言 現在すでに せいぜい 次世代の実験( に期待 なので 2003年11月28日 ) 柿崎 充 18 4. 縮退型 と alignment の予言の比較 mSUGRA + 右巻ニュートリノ(シーソー機 構) mSUGRA: カットオフスケール でフ レーバー の破れの源はない(縮退 型): しかし、重い右巻ニュートリノ が フレーバーを変える湯川結合 を持つ 繰り込みの効果で左巻スレプトンに世代 19 2003年11月28日 柿崎 充 混合: 縮退型 vs alignment SUSY SM + 右巻ニュートリ デモクラティック理 ノ 論 (mSUGRA + 繰り込みの効果) (カットオフスケール でもフレーバーが破 コライダー実験: れる) レプトンフレーバーの破 れ: LHC、偏極ミューオンを用いた実験が模型の峻別に有望 2003年11月28日 柿崎 充 20 ハドロンセクターの FCNC クォーク質量行列が対角な基底で スクォーク質量行列考えるのが便利: 混合(最も危険)は実験と矛盾しない: : からの制限 : 2003年11月28日 デモクラティック 柿崎 充 21 ハドロンセクターの CP の破 れ を破るパラメタが の CP位相を持 つときは 、 EDM が危険 : 実 験 :デモク ラティック : EDM実験 2003年11月28日 柿崎 充 (Refs. 22 CP 問題の解決策 LL混合かRR混合のどちらかがなければ CPの問題を回避できる デモクラティック模型がSU(5) GUT型の構造をもて ばよい SU(5): 右巻きスダウン、左巻スレプトンに世代混合が ないことがニュートリノの bi-large 混合から要請 される 2003年11月28日 柿崎 充 23 4. Summary SUSY フレーバー問題に対する面白い解決 案 フェルミオンの質量構造を決定する機構が 同時にFCNC も抑制 Alignment デモクラティック理論の予言 観測可能な コライダー実験、フレーバーの破れの探 索により、フレーバーの理論を峻別でき 2003年11月28日 柿崎 充 24 スクォークセクターの2-3混合 1. チャージノ-アップタイプスクォークループ で 生じる 199Hg EDM に対する実験の上限 CPを破る 混合 2. スフェルミオンの1,2世代が縮退する型の alignment 機構では、Kメソン系の実験の制 限 を逃れられる。 の制限を満たし 2003年11月28日 柿崎 充 25 遷移 SUSY GUT + Alignment (mSUGRA + 繰り込み) (デモクラティック) スクォーク混合 に大き が実現できれば 199Hg な寄与を与えると199Hg EDM を回避 EDM が危険 混合によ り に大 26 2003年11月28日 柿崎 きな寄与 充 デモクラティック理論の問題 点 物理的動機の欠如 デモクラティック行列の起源はどこか? 対称性 余剰次元 の破れの起源はどこか? なぜ 2003年11月28日 にデモクラティック行列がないのか? 柿崎 充 27
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