Fレックス第8回研究会 報告 第6回全国大学コンソーシアム 研究交流フォーラム 福井県立大学 菊沢正裕 2 3 4 大学コンソーシアム支援について 文科省高等教育局大学振興課報告 背景と課題 – 地域における人材育成,地域の生涯学習の拠点, 地域課題対応等の多様な需要に,個々の大学が 限られた教育研究資源の中で応えることは困難な 状況になりつつある – 地域活性化において,地域で活躍する人材の養成 と地元定着が有用な課題であり,地方の大学が団 結して地域の大学全体の魅力を高めていくことが 必要不可欠となっている – 大学の機能別分化を踏まえた教育研究資源の有 効活用を推進する必要 5 連携を成功させるためのポイント • 実施体制の強化 – 学長のリーダシップ,教職員同士の絆,点から面へのつ ながり • 積極的な展開 – 目標,計画・実施,改善点の共有 – 大学ごとの役割や責任を分担 – 各大学の個性・特色の明確化 • 連携の継続性 (ニーズの把握) – 自治体,企業,住民の参画 – 自己点検・評価 – 外部からの定期的な評価 6 事業終了後の継続のためには • 地域との連携,活動のPRが大事 • 自分の力をもつこと,周りの自治体 や企業を引き込むこと 7 分科会における討議の論点 (1) 地域の立地 (2) 経済や人的支援と拠点提供 (3) 組織と運営体制 (4) 事業の性格 (5) 連携における温度差 (6) 学生の関わり 8 (1)地域の立地 – 県都に大学が密集する場合が多いが,一部 が離れている場合も多い – ネットを使う,県境を超えて近いところ同士で 交流する,など個々の工夫がある 9 (2)経済や人的支援と拠点提供 – コンソーシアムの会費や事業費と行政支 援が半々など – 国や県などの行政支援は期限がある, 年々低減するなどの問題がある – 拠点は,県の保有するプラザなどの無償 提供が多い 10 (3)組織と運営体制 – 理事会→運営委員会→部会の構成で運営 – 事務局は行政が担当するが,秋田は大学に 事務局を移行する予定 – 「大規模な主管大学が多くの業務をやる」 →「協力校が主管大学を使う」の意識転換が 有効 – コーディネータの山梨はNPO法人化し,事務 局は専任2名による民営である 11 (4)事業の性格 大学連携とはなにか,を問いかけながら事業が 展開される 総合大学を目指す ,地域の活性化 に貢献と いった目的の事業が多い – コンソーシアム独自の目的と環境によって事業 を企画実施するのでコンソーシアムの独自性が みられる – 経費が切れると分解する事業もあり,蓄積した ノウハウが霧消することもある 12 (5)連携における温度差 – 総論賛成の一方,個々の事業実施に際しての 協力体制がスムーズでないのが実情 教員の個人ネットワークで動くことも多い – コンソーシアムへの期待は一般に高いが,大学 の温度差は大きい – 温度差を解消するには,コンソーシアムのス テータスを高め,コンソーシアムで講義すること が大学のPRになるなどの理解が必要 13 (6)学生の関わり – 学生交流部会,社会人のリカレント教育, 体験型環境学習(学生が地域の小学生を 教える),学際領域の共同研究など – あまり組織的に展開しないほうがよい 14 全国大会にでて分かったこと • コンソーシアムは数あれ成功しているところと, そうでないところの温度差が激しい • 成功しているところは – 連携する機関が,トップダウンで目的を明確にし, – ボトムアップで自発性を重んじながら活動をして いる 15 成功者の中身を仔細にみると • 行政主導が行き過ぎない – 行政的成果主義に走らない • 大学連携がうまくいっている, – 主管大学と連携大学の分業体制,地域との連携 を進めている • 行政,大学,地域,企業,NPOの自主性を生 かし,自発的に生み出される活動を大事にし ている 16 関心をもったコンソーシアム • 行政を越えた さがまち • NPO法人 やまなし • 地域再生にかけている 函館 • 進学率上昇,高等教育を武器に 秋田 最も素晴らしく,感動したのは・・・ 17 18 基調講演 • 「大学教育改革の焦点」 – 東大教育学部 金子元久教授 • 社会経済の転換点 – 活性化のキーとしての大学の役割大 • 今後高等教育が向かう方向 – 学ばせる大学,成長させる大学,開か れた大学を示唆 19 高等教育が向かう方向 • 学ばせる大学 – 学習の統制,親切な授業,参加型の授業 • 成長させる大学 – 成長環境:大学の人的環境,インターンシップ, 地域社会・国際社会との接触 • 開かれた大学 – 社会人の受け入れ 20 教育課程・プラクティスの工夫(thru) • 学習の統制 – 出席重視、厳格な成績、レポート・小試験 • 親切な授業 – 熱心な授業、学生の理解への配慮 • 参加型の授業 – 学生の発表、提出された課題へのコメント、 グループ学習 21 改革への戦略 • 個々の大学の努力 • 幅広い連携 –大学間,地域連携,国際連携 22
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