スライド 1

20. ショットの跳返りを利用した機械部品内面への
ショットピーニング加工法の開発
塑性加工研究室
一般的なショットピ-ニング加工
(a) 圧縮空気式
(b) 遠心投射式
藤岡武洋
内面の加工は困難
シリンダブロック
跳返りショットピーニング加工
θ=45°
圧縮空気
接続板
ショット
φ12, 20mm
(a) 固定式
ノズル
A-A断面
A
A
加工部
θ=45°
φ12, 20mm
(b) 回転式
反射治具
SKD11, HV840,
θ=45°
円筒部品
の適用
ばね
円筒部品への適用
ショット
高炭素鋳鉄, HV500
d=0.3, 0.6, 1.0mm
圧縮空気
p= 0.2~0.8MPa
試験片
円管 内径46mm, 肉厚2mm
・A6063, HV40
・STK41, HV83
反射治具
送り
回転式反射治具による投射密度の向上
投射密度 / %
100
80
180°
60
40
20
0
α
0°
回転式
固定式
ノズル断面
60
120 180 240 300
円周方向 α / °
(A6063, d=1.0mm, p=0.6MPa)
360
加工条件と残留応力分布の関係
残留応力 / MPa
-500
-600
P=0.2MPa
P=0.4MPa
P=0.6MPa
-500
残留応力 / MPa
-600
-400
-400
-300
-300
-200
-200
-100
0
0
d-0.3mm
d=0.6mm
d=1.0mm
-100
20
40
60
80
100
加工面からの深さ / μm
(a) 噴射圧力の影響
(STK41, d=1.0mm)
120
0
0
20
40
60
80
100
加工面からの深さ / μm
(b) ショット直径の影響
(STK41, P=0.6MPa)
内面をX線回折により測定
120
コイルばねへの適用
(a) 引張ばね
(b) 圧縮ばね
内面から破壊したばね
ストレスピ-ニング加工方法
加工条件; d=1mm, p=0.6MPa
投射密度100%(内面)
試験片;バルブスプリング
SWOSC-VHV, HV512
回転
初期応力;σpre =712MPa(内面)
(a) 跳返り法
初期応力;σpre =306MPa(内面)
(b) 従来法
疲労試験片の残留応力分布と表面粗さ
粗さ測定 応力測定
残留応力 / MPa
-1400
-1200
-1000
-800
-600
-400
-200
0
200
表面粗さ
Ra(μm)
0.74
未加工
0.47
従来法
0.25
跳返り法
0.32
従来法 + 跳返り法
45°
内側
外側
測定方向
0
50
100
加工面からの深さ / μm
150
疲労試験における破壊までの繰り返し回数
(σm±σa=700MPa±569MPa)
108
破壊部分
コイル部
端部
繰り返し数 N
107
106
105
104
未加工
従来法
跳返り法 従来法 +
跳返り法
端部
まとめ
・跳返りを利用し部品内面のショット
ピーニング加工を行うことができた.
・噴射圧力やショット直径を増加させる
ことによって,圧縮残留応力の値と発生
する領域を増加させることができた.
・ストレスピ-ニング加工によりばねの
疲労寿命を向上させることができた.
特に従来法と跳返り法の2段ストレス
ピーニングの効果が大きかった.