向陽中学校の環境教育の歩み ~ 「総合的な学習の時間」を使って ~ 御嵩町立向陽中学校 平井信彦 ※現在 御嵩町立上之郷中学校教諭 1 2015/10/1 琵琶湖研修 2003-07-10 • 2 向陽中学校環境教育最大の柱「琵琶湖 研修」に行って来ました。5月に瑞浪市の サイエンスワールドで水と大気に関する 研修を受けてから、パンフレットやイン ターネットを使って学習を積み重ねてき ました。 1日目は最新の設備を誇るキリンビール 滋賀工場、滋賀県水産試場、滋賀県立 環境科学館など9カ所を班に別れて見学 しました。 宿泊先では、葦の保全に関して有名な 葦職人竹田さんのお話を聞くことができ ました。 2日目は、みんなが楽しみにしていた水 郷巡り、葦博物館、滋賀県最大の琵琶 湖博物館で貴重な体験をしました。 2学期には、地元御嵩の環境調査をする 予定です。 2015/10/1 夏休み体験環境学習会について • 3 2003-07-11 来る7月29日(火)に、御嵩町役場環境 課では、夏休みを利用し、私たちの身の 回りの環境について考えるために小・中 学校の児童生徒を対象に「体験して知 る」ことからはじめる環境学習会を企画 しています。 私たちの向陽中学校の生徒の中にも 夏休みの一研究のテーマとして可児川 の水質調査を選ぼうとしている人たちも います。 2学期からの環境学習につながる貴重 な研究ができるかもしれません。 講師として、岐阜県公衆衛生検査セン ター 環境分析課の溝口史子先生がみ えます。 学校と役場が協力して環境問題に取り 組むことがとても大切になってきている と思います。 2015/10/1 文化委員会の取り組み • 4 2003-07-14 向陽中学校の4つの伝統は、花、歌、 そうじ、あいさつです。今年はさらに朝の 始業前に10分間の読書が入りました。 第一の伝統である花、花壇づくりは文化 委員会が担当しており向陽中学校生徒 会の大きな誇りです。今年はフラワー・ ブラボー・コンクールにも参加しており奨 励賞を受賞しました。今、秋花壇の準備 をしています。種から苗を育て毎日世話 をしてやっと植え替えにこぎつけました。 前準備の土づくりでは土壌の分析検査 をしてもらい、その結果をふまえ鶏糞を いれました。梅雨のこととて少々臭いま したが不満を言う生徒は一人もいません でした。ここにも伝統の大切さを感じます。 今、花壇づくりを環境教育の一環と位 置づけがんばっています。 2015/10/1 琵琶湖研修のまとめ • 5 2003-07-18 はや1学期最後の日となりました。向 陽中1年生では、7月4,5日の琵琶湖 研修のまとめとして班新聞をつくり、壁新 聞として廊下に掲示しました。写真があ まりよくありませんが丁寧に作ってありま す。ほとんどの生徒が、琵琶湖研修で楽 しく学び、よかったとの感想を述べてい ます。 総合的教育の学習は、手作りのカリ キュラムから作らなければならないため なかなか難しい面もありますが今年の研 修はとても充実していたと思います。 なお、よし博物館での取り組みのよう すが、近日中に「びわこ市民研究所 お もしろエコび」と 「西川嘉右衛門商店 (西川嘉広さんのホームページ)」に掲載 される予定です。 2015/10/1 環境教育におけるサイエンスワールドとの連携 • 6 2003-07-18 向陽中学校の環境教育は、瑞浪市の サイエンスワールド(県先端科学技術体 験センター)の指導を受けて進めていま す。本年は、去る5月29日(木)に文部 科学省のSPP(サイエンス・パートナー シップ・プログラム)事業による支援を受 けることができ、琵琶湖研修に向けて 「河川の浄化と水質調査」「ガソリンエン ジンとディーゼルエンジンの排気ガス中 の窒素酸化物の測定」の実習を受けま した。一学年163名の生徒が4つの実 験室に別れて学習しました。夏休み中に、 2学期に向けて、職員の研修も予定して います。 11月13日(木)には、2回目の研修を サイエンスワールドで行います。 2015/10/1 2学期からの環境教育に向けて • 7 2003-07-24 やっと夏休みに入りました。中体連の 大会がまだ残っていますが、2学期から の環境教育について少しふれたいと思 います。 2学期には、いよいよ環境調査に入り たいと考えています。163名の生徒が 学習してきたものをもとに少し時間をか けて課題づくりをしたいと思います。今考 えてる課題の2,3の例を挙げれば、「御 嵩町の水質調査・水生生物の調査」「御 嵩町の大気汚染・ 環境木について」 「御嵩町のリサイクルシステムについて」 です。一週間に3時間の総合的学習を 使って163名を3つに分け学習を進め、 課題のローテイションも考えています。 (写真は、昨年度の可児川での水生生 物の観察のようすです。) 2015/10/1 夏休み体験環境学習会に参加して 2003-07-14 • 7月29日(火)に役場環境課の主催で環境学習会が開か れました。御嵩町の小中学生が集まり、御嵩町のバスに 乗って可児川の上流(鬼岩の近く)、唐沢川の出口近く、可 児川の下流(上恵土)の3カ所で水を取りました。その場で、 気温、水温、見た目、DOを記録し、役場に帰ってから、pH、 電気伝導率、濁度、透視度などを調べました。岐阜県公衆 衛生検査センターから4名の先生が指導にみえ指導してく ださいました。家から持ってきた、米のとぎ汁、風呂の水、 洗濯水なども調べました。調べた結果、可児川は環境基 準B類型に入ることがわかりました。各班の発表の後、先 生のご指導があり、役場の奥村さんのお話を聞きました。 とても充実した学習会になりました。 8 2015/10/1 御嵩町環境教育講座に参加して • 9 2003-08-05 7月30日(水)と8月4日(月)に町環境教育講座が御嵩小学校と御嵩 の森「担い手センター」で開かれました。一日目は、主に可児川の魚、 水生生物が可児川の水の汚染状況と関連してどのように変化してき たか、汚染を引き起こしてきた理由は何かなど調査結果をもとに講義 を受けました。御嵩町環境基本条例に基づき委嘱された環境マイス ター、臼井信字先生から川がきれいになって「よしのぼり」や「ほたる」 がとても増えているなどうれしいお話が聞けました。 二日目にはまず、御嵩の森「高原湿原」で環境マイスターの奥谷一 勝先生より「ユリの木」「くろもじ」などの植物の特徴や湿原の動植物に ついて説明を受けまた。午後からは、御嵩町にいるオオタカなどの猛 禽類の生息状況の調査結果や里山の大切さについて環境マイスター の田中晃先生にお話を伺いました。 最後に、御嵩小学校の総合教育、環境教育の実践について発表が ありました。とても充実した研修でした。多くのボランティアの人に支え られた自然保護活動の大切さを実感するとともに、環境教育に関する 小中の連携の大切さを実感しました。 2015/10/1 環境整備親子作業 • 10 2003-08-26 8月25日(日)朝8:00から1年生の学年 親子作業で学校の環境整備を行いまし た。今年は、梅雨が長く、作業ができる か心配でしたが、当日はとてもよい天気 で、学校の草刈りなどの環境整備作業 ができました。 文化委員会ががんばった花壇の水や りのおかげで花壇の花もきれいに咲い ています。隙間に生えた草もきちんと 取ってもらいとてもさっぱりしました。(ひ まわりは、残念ながらお盆の台風のため 少し茎が折れてしまいましたが) 親子で作業して気持ちのよい汗を流し、 2学期に向けて気持ちを新たにしました。 2015/10/1 可児川環境研修 • 11 2003-10-31 去る10月24日(金)に第2回可児川環境研修をしました。 1年生徒163名を3つの班に分け、ア 生息している魚の 調査 イ 水生昆虫、河原の昆虫の調査 ウ 石や水草の 観察やストーンペインティングの活動をしました。10月28 日(火)には、研修のまとめをしました。楽しい活動に生徒 も大喜びで取り組んでいます。 11月13日(木)には、瑞浪市のサイエンスワールドで環 境研修をより深めるための学習とサイエンスショーを見学 する予定です。 御嵩町のリサイクルシステムについても学習を予定して います。 2015/10/1 第2回サイエンスワールド環境研修を終えて • 12 2003-11-16 第2回サイエンスワールド環境研修に行って来ました。文部科学省 のサイエンス・パートナーシップ・プログラムの一環として瑞浪市の県 先端科学技術センター(サイエンスワールド)で一日お世話になり環境 に関する研修をしました。内容は、1 発泡スチロールのボール作りと リサイクルの実験 2 タウンページの再生紙作りとMPMを使ったトー タルリサイクルシステムの研修 3 水生生物と水の浄化のための微生物の観察、そして、4 液体窒素 や電子顕微鏡を使った特別実験やサイエンスショーなどです。朝から 一日貸し切りで充実した時間を送ることができました。 準備のために3回の可児川実地研修を行い、担当の溝口先生にも打 ち合わせのために学校に来ていただきました。その結果、生徒たちの 活動も活発でよくわかる楽しい研修ができたようです。さらに、生徒た ちに日常生活の中での環境問題を意識した実践力が育つよう指導を していきたいと考えています。 2015/10/1 可児川の環境学習からリサイクルへ • 13 2003-12-10 可児川での環境研修も終わり、リサイクルの学習に入りました。可児川に 捨てられたゴミについて生徒にたずねたところ、傘、スクーター、自転車、 靴、生ゴミ、さらには、自動車まで名前があがりました。もっとも、さすがに 自動車は、事故かなにかのようで、後でクレーンで撤去されたようですが。 なぜ、可児川にこんなゴミが捨てられるのか、みんなで考えました。「自 転車」を例に取りその理由を考えると1 悪いとはわかっていても、分別が 面倒だ、わからないようにすててしまえ。2粗大ゴミに出すとお金がかかる。 3処分のし方がわからない。4置き場所がない。 などいろいろな意見が出 ました。完全に分別するとどんなものが出るか1つ1つ出してみました。そ の上で、役場環境課に回収された「自転車」がどう処分されるか聞きました。 「500円のシールをはって有料で回収された自転車は業者に渡され、1使 えるライトや発電機などの部品は、まとめて売られる。2分別できるアルミ、 鉄などは資源ゴミとして売る。3残りは有害ガスを出さないように、ささゆり クリーンパークで焼却される。4燃え残ったカスは、御嵩駅の前に敷いてあ るような煉瓦に加工され、すべてを処分し切る。」ということがわかりました。 家や学校ででるゴミについても実際に分別を体験して学習を進めることに なりました。 2015/10/1 机や傘ほうきのリサイクルの体験学習 • 14 2003-12-21 12月12日(金)の総合学習で、学 校にある壊れた机や傘などを分解し ました。リサイクル学習の1つです。 実際には、机や傘などのゴミは、 そのまま捨ててしまうこともあります が、さらに細かく分解されてリサイク ルに回して いくことが必要です。そ の細かく分解することを実際に体験 しました。作業中「めんどくさい」とこ ぼす生徒もいました。本当の意味で ゴミをなくしていくためには、その面 倒くさい作業をしていかないといけな いんだなと考えることができたようで す。一人一人がリサイクル、資源、 ゴミということについて考えた2時間 でした。 2015/10/1 御嵩町環境フェアーでの成果発表 • 2004-04-03 去る3/14(日)御嵩町役場で御嵩 町環境フェアーが催されました。向 陽中学校からも 平成15年度1年生 の代表が, (1)びわこ環境研修 (2)サイエンス ワールドでの環境学習(3)可児川環 境体験学習(4)学校のいらなくなった 傘、机、いすの分別作業を通したリ サイクル体験 などの成果を発表し ました。 多くの参観者がみえ、詳しいリサイ クルの仕方、可児川の環境保全の 在り方などいろいろな質問が出まし た。 とても盛況で、御嵩町の住民と して努力していかなければならない ことを会場のみんなで確認しました。 15 2015/10/1 御嵩町一斉清掃に参加して • 16 2004-05-23 去る5月9日(日)御嵩町向陽中学 校校区の各自治会のご指導を得て 向陽中学校生徒会は、御嵩町一斉 清掃に 参加しました。名鉄御嵩線 の沿線のゴミ拾い、各地域内にある 公園の花の植え付け、道路のゴミ拾 いなど活発に活動しました。この活 動の様子は、5月10日(月)付の 「中日新聞」東濃版にも紹介されまし た。地域と学校の理解・連携のもと 一人ひとりの生徒が郷土を愛する気 持ちを育んでくれることを願っていま す。 2015/10/1 琵琶湖研修の報告 • 17 2004-07-21 去る7月1日(木)7月2日(金)の両日に琵琶湖研修に 行って来ました。今年は本校が琵琶湖で環境研修を初 めて4年目になります。スローガン「知ろう琵琶湖の環 境、深めよう学級・班の団結」のもと一泊二日の研修を 行いました。1日目は四つのバスに分乗し1滋賀県水 産試験場、キリンビール滋賀工場 2川辺生き物の森、 ほたるの森資料館 3滋賀県立環境科学館、湖南中部 浄化センター 4水の恵み館アクア琵琶、湖西浄化セン ターを自分たちの希望でそれぞれ分かれて見学、研修 をしました。宿舎の近江八幡休暇村では、環境学習の 講話を滋賀県環境生活協同組合の理事長さんから聞 きました。とても多くの質問がでました。2日目は、水郷 巡り、葦博物館、琵琶湖博物館を回りました。2学期に は、この研修で学習したことをもとに可児川などの地元 の環境について調査・研修を進めていく予定です。 2015/10/1 新年を迎えて 2005-01-09 • 18 新しい年になりました。環境教育もいよ いよ重要性を増しています。昨年は、2 学期に校内テレビを使って可児川の汚 染状況を調べる活動について授業を行 いました。その上でカワゲラウォッチング の資料を使って主に水生昆虫を調べま した。意外に御嵩の可児川はきれいに なって来ていることが分かりました。本年 度は、環境博との関連もあり、地球規模 の環境問題について取り扱いたいと思 います。そのために、インターネットを使 いながら環境博を見学することを前提に 事前学習を十分進めていきたいと考え ています。環境学習はとても大きな課題 ですが、少しずつ実績を積み重ね向陽 中学校の伝統になるよう指導を進めた いと思います。写真は、昨年10月29日 (金)の可児川環境研修のようすです。 2015/10/1
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