酒と環境 漆谷成悟 嬉野博志 三浦友来 宮本恭兵 ethanolは人類の歴史と共 にあり、whiskyはwater of lifeという意味である。 種々のアルコール飲料の 最小単位が洋の東西を問 わずほぼ一定であるのは、 古人の英知であろうか。 ….標準薬理学より抜粋 好きな種類(複数回答) 70 60 50 40 30 20 10 0 ワ 発 ウ 焼 泡 ウ そ イ 泡 ィ 酎 盛 ォ の ン 酒 ス ッ 他 キ カ 赤 ー ( チ ビ 梅 日 ワ ュー 酒 本 イ ー ル 酒 ン ハ 白 イ ( カ ク テ ル ) ) 酒と環境 ①アンケートによる疫学的調査 ②人体実験による曝露と人体への影響 酒についてのアンケート Q.1 お酒は好きですか?(はい・いいえ) Q.2 どのくらいのペースで飲みますか?(週 回・特別な時だけ・飲まない) Q.3 一回にどのくらいの量を飲みますか?(ビール瓶1本以下・以上) Q.4 どんな種類が好きですか?(複数回答可) (ビール・発泡酒・ワイン(白)・ワイン(赤)・日本酒・ウィスキー ウォッカ・梅酒・泡盛・焼酎・チューハイ・カクテル・他 ) Q.5 酒に強いですか?(すごく強い・強い・普通・弱い・すごく弱い) Q.6 酒により勉強の効率が上がると思いますか?(はい・いいえ) Q.7 もし上がるならば酒を飲みますか?(はい・いいえ) Q.8 喫煙していますか?(はい・いいえ・飲酒のときのみ) Q.9 二日酔いにはよくなりますか?(はい・いいえ) Q.10 我々の研究に期待感を抱きますか?(はい・いいえ) 疫学的調査 酒に関するアンケートの集計結果 全体に配った数 600枚 回答数 111枚 回答率 15.6% 男女比 男:女=7:4 学年別回答率 1年生 29% 2年生 21% 3年生 16% 4年生 14% 5年生 18% 6年生 14% ①自分は酒に強いと思いますか? 酒に強い 24% 酒に弱い 28% 酒に強い 普通 酒に弱い 計 普通 48% 酒に強いと思っている人は4分の1くらいである。 27 53 31 111 5,6年生 強い 普通 3、4年生 強い 普通 弱い 1、2年生 強い 普通 弱い 0% 20% 40% 強い 男 女 60% 普通 強い 0% 弱い 20% 80% 男性よりも女性の方 が、酒に強い割合が 高く酒に弱い割合が 低い。 弱い 普通 40% 100% 60% 弱い 80% 100% ②二日酔いによくなりますか? 二日酔いに 5,6年生 よくなる ならない 3、4年生 よくなる ならない 1、2年生 よくなる 0% ならない 20% 40% 60% 80% 100% 低学年、女性は二日酔 いになる人は少ない。 二日酔いに よくなる 男 ならない 女 よくなる 0% ならない 20% 40% 60% 80% 100% ③喫煙をしていますか?(飲酒の時だけの人は喫煙に含める。) 女 男 0 8 喫煙 39 62 非喫煙 全体でも喫煙率は7%と低い。 ④酒を飲む頻度 飲酒頻度 5,6年生 定期的 3、4年生 定期的でない 定期的 1、2年生 定期的 0% 高学年と男性は定期的 に飲む割合が多い。 定期的でない 定期的でない 20% 40% 60% 80% 100% 飲酒頻度 定期的 男 定期的でない 女 定期的 0% 定期的でない 20% 40% 60% 80% 100% ☆お酒は好きですか? 酒好率 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 酒好率 好き 男 女 嫌い 好き 0% 20% 嫌い 40% 60% 80% 1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生 少し増加傾向 全体的にも高め 男性の方が女性よりも 酒が好きな人の割合が 多い。 100% ☆酒により勉強の効率が上がると思いますか? 上がると思う 上がると思わない 8 103 7% 93% ☆もし上がるのならば酒を飲みますか? 飲む 飲まない 飲む人の割合 酒に強い 酒に弱い 普通 21 18 35 5 13 16 81% 58% 69% ☆我々の研究に期待感を抱きますか? 期待している 期待していない 77 31 71% 29% 90% 80% 70% 60% 50% 人体実験 酒の曝露と、計算能力を調べる内田クレペリン検査を行った。 プロトコール 発泡酒の曝露(200ml) ↓5分 発泡酒の曝露(200ml) ↓5分 内田クレペリン検査による計算(45sec.) ↓5分 ≪ くりかえし ≫ 独自の指数を設定し、計算前に 指数の測定を行った。 ・酔っぱらい指数 1-シラフである 2-ほろ酔い ・眠気指数 3-酔っぱらい 1-すっきりしている 4-泥酔 2-普通 5-つぶれている 3-少し眠い 4-うとうとしている 5-眠っている ・モチベーション 1-すごいやる気 2-普通 3-疲れてきた 4-もういやだ 5-放棄 0.8 0.6 0.4 0.4 0.2 0.2 0 0 2200 2000 1800 1600 2800 0.8 2800 0.6 2600 1 2600 1.2 2400 計算能力変化割合(宮本) 2400 1 2200 1.4 2000 1.2 1800 計算能力変化割合(三浦) 1600 0 1400 0 1200 0.2 1400 0.2 800 0.4 800 1.2 1200 1 400 1.4 400 0.8 0 2800 2600 2400 2200 2000 1800 1600 1400 1200 800 400 0 1.2 0 2800 2600 2400 2200 2000 1800 1600 1400 1200 800 400 0 計算能力変化割合(漆谷) 計算能力変化割合(嬉野) 1 0.6 0.8 0.6 0.4 漆谷、宮本、三浦の3人は全体的にみると計算能力は 下降していく。 嬉野の計算能力はあまり下降しなかった。 最初の800mlの時点では、酒を飲む前よりも全 員いい成績がでた。 その後は全員上昇はせずに下降した。 酔っぱらい指数 6 5 4 漆谷 嬉野 三浦 宮本 3 2 1 0 28 0 0 0 26 0 0 24 0 0 22 0 20 0 0 0 18 0 0 16 0 14 0 0 12 0 80 0 40 0 0 0 800mlを過ぎたあたりから急に酔っ払って いくのがわかる。 眠気指数 6 5 4 漆谷 嬉野 三浦 宮本 3 2 1 00 28 00 26 00 24 00 22 00 20 00 18 00 16 00 14 00 12 80 0 40 0 0 0 眠気は人によって異なる。酔っ払っている上 の2人は急激に眠気に襲われている。 モチベーション 6 5 4 漆谷 嬉野 三浦 宮本 3 2 1 00 28 00 26 00 24 00 22 00 20 00 18 00 16 00 14 0 00 12 80 0 40 0 0 モチベーションは800mlをすぎたあたりか ら急激に下がっていくことが見て取られる。 薬理作用 ・胃からもよく吸収される。 ・全身に分布。 ・末梢血管を拡張する。 計算効率上昇 (脳血流増加) ・中枢抑制。 モチベーション及び計 算能力の低下 結論 ・酒は一般的には勉強効率を下げると思われ ているが、 適度の量では計算能力は上がる。 ・酒を飲みすぎるとモチベーション等が急激に悪 化してしまう。 以上をふまえ、我々が出した最適アルコール曝 露量は ビール瓶1本程度 である。 酒と上手に付き合ってより よい人生を送りましょう!
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