市民のごみ減量・リサイクルの取り組み

市民のごみ減量・リサイクルの取り組み
~その推進のために~
日野市廃棄物減量等推進審議会委員
小野寺 勲
平成27年7月5日
ごみゼロ推進員研修会
 日野市のごみの目標 (環境基本計画・ごみゼロプラン)
●当面の目標:多摩地域で一番少ない1人1日当たりごみ排出量
●将来目標 :ごみゼロ(=焼却・埋立ごみゼロ)
 日野市のごみの現状と課題
※平成25年度市町村自治調査会データ
●1人1日当たりごみ総排出量685g(多摩地域で第2位)
※市の収集や集団回収の資源物を含む。
●リサイクル率27% (多摩地域で第19位)
※集団回収を含め、焼却灰のエコセメント化など焼却処理後のリサイクルは除く。
●1人1日当たり焼却量497g(多摩地域で第8位)
●1人1日当たり埋立量2g(多摩地域で第22位)
ごみ減量は進んだが、リサイクル率が低く、焼却・埋立が多い。
焼却・埋立ゼロを目指すためには、分別を徹底し、リサイクル
をより一層進める必要があります。
 ごみへの取り組みのキーワードは5R
※番号は優先順
位
①発生回避(リフューズ Refuse):ごみになるものを家に持ち込まない
レジ袋を断る、ペットボトル入り飲料をなるべく買わないなど。
②発生抑制(リデュースReduce):出るごみを減らす
生ごみを減らす・庭に埋める・堆肥にする、修理して長く使い続けるな
ど。
③再使用(リユースReuse):そのまま使えるものは何度も使う
詰め替え容器を使う、不用品はリユースショップやネットオークション
に出すなど。
④返却(リターンReturn):販売店へ返す
容器包装はお店の回収ボックスへ返す、新聞紙は新聞販売店の回収に出
す。
⑤再生利用(リサイクル Recycle):分別して資源として使う
古紙、古布、びん、缶、ペットボトル、容器包装プラ
などの分別排出を徹底する。
 ごみ減量の決め手は生ごみの減量!(1)
日野市では、生ごみの減量のため、ダンボールコンポストの普及を推進。
●ダンボールコンポストとは
ダンボールの中に基材の竹パウダーを入れておき、そこへ生ごみを毎日投
入して、竹に存在する微生物の働きで発酵分解させ、堆肥にするもの。
特徴
通気性に優れているため、水分がたまることがなく、悪臭が発生しません。
利点
できた堆肥を使えば、おいしくて、
ミネラルが豊富な野菜がつくれます。
また、生ごみを毎日処理でき、台所
をスッキリ、清潔に保てます。
セット価格
500円(組み立てたダンボール、
竹パウダー、虫よけ用布カバー)
 ごみ減量の決め手は生ごみの減量!(2)
●自治会での講習会の開催
普及活動としては、自治会での講習会を中心に据え、市が主催し、市民
サポーターが講師を務め、自治会には参加を呼びかける回覧を回しても
らってきました。
しかし、参加者が少なく、参加者を増やすことが課題となっており、ご
みゼロ推進員の方々のより一層のご協力をお願いしたい。
各自治会でダンボールコ
ンポスト講習会を開いて
みませんか?
 リサイクル方法の優先順位
高
①お店の回収ボックス、新聞販売店の回収へ
②集団回収へ
低
③市の資源収集へ
○○新聞 販売店回収
これは、市の経費がかからない順番に基づいています。
市の資源収集には多額の税金が使われています。たとえ換金
できたとしても、収集運搬や選別梱包にその何倍もの経費が
かかっています。
 できることをこまめに始めよう(1)
 できることをこまめに始めよう(2)
 ごみ減量の実践事例 ※『エコー』Vol.24(平成21年4月)より
わが家での平成19年7月~平成20年6月の1年間の計量結果
●1人1日当たりごみ発生量625g
レジ袋を断る、ペットボトル飲料を買わないなど、ごみを作らないように
している。
●1人1日当たりごみ削減量 -427g(-68%)
・生ごみは庭に埋める
-112g
・新聞紙は新聞販売店の回収へ
-233g
・雑誌,段ボール,古布は集団回収へ
-56g
・ペットボトル,トレー,卵パック,紙パック,アルミ缶は店頭回収へ
-26g
●1人1日当たりごみ排出量198g (32%)※日野市の家庭の平均は640g
・可燃ごみ(剪定枝を含む) 117g
・不燃ごみ・有害ごみ
41g
・資源物(雑紙,発泡スチロール,プラボトル,びん,スチール缶)40g
・粗大ごみ
なし
 目指すは循環型社会 (循環型社会形成推進基本法)
●循環型社会とは
「天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会」
大量生産・大量消費・大量廃棄社会から最適生産・最適消費・最少廃棄社
会へ。
●ごみへの取り組みの優先順位
発生抑制(リデュース)>再使用(リユース)>再生利用(マテリアル・リ
サイクル)>熱回収(サーマル・リサイクル)>適正処分(焼却・埋立)
●拡大生産者責任(EPR=Extended Producer Responsibility)
生産者や販売店は、できるだけごみにならない製品を提供し、製品が使用さ
れ、廃棄された後も、リサイクルや処分について責任を負う。
●国民の責務
できるだけごみを出さないようにするとともに、出たごみについては資源
として使われ、適正な処分が行われるよう協力する。