平成18年度税制改正の概要 平成18年度税制改正の概要 平成18年度税制改正の概要 交際費にかかわる改正点 ① 1人当たり5,000円以下の飲食費が交際費から除外 1人当たり5,000円以下の飲食費が、交際費から除外され、損金に算入でき るようになりました。ここでいう飲食費とは、得意先等社外の関係者の接待に際 しての飲食等に要する費用をいいます。 ② 損金算入の特例の延長 年間400万円までの交際費について、実際の支出額の90%を損金に算入で きるという中小企業を対象とした特例が2年間延長されました。 平成18年度税制改正の概要 交際費から除外されるための条件 ①取引先などの接待のための飲食費であること あくまでも得意先など社外の事業関係者への接待のためにかかった費用が 対象であり、社内で行う懇親会などのいわゆる「社内飲食費」は含まれません ②1人当たりの金額が5,000円以下であること 交際費から除外されるのは、その飲食費が1人当たり5,000円以下である 場合に限られます ③所定の要件を記載した書類を保存していること その飲食に参加した人数や相手先の名前など、所定の要件を記載した書類 の保存が必要です 平成18年度税制改正の概要 1人当たり5,000円以下の飲食費とは? 1.具体的な計算方法 1人当たりの金額は、飲食費として支出した合計額を、その飲食等に参加 した人数で割って算出します。 飲食費として支出した合計額 その飲食等に参加した人数 ≦ 交際費にならない!! 5,000円 平成18年度税制改正の概要 1人当たり5,000円以下の飲食費とは? 2.計算(適用)にあたっての注意点 ①5,000円以下かどうかは1店舗ごとに計算する 取引先との飲食を行い、その後2次会を行うような場合は、1回の接待の 支出としての合計額で計算するのではなく、それぞれの店舗ごとに、その 支払額と参加人数をもとに1人当たり5,000円以下かどうかを計算します。 ②ゴルフ等に伴う飲食費は交際費から除外できない ゴルフ・観劇・旅行等の催事に伴う飲食等の費用については、たとえ1人 当たりの飲食費が5,000円以下でも、催事にかかわる費用からその飲 食費の部分だけを抜き出して交際費から除外することはできません 平成18年度税制改正の概要 1人当たり5,000円以下の飲食費とは? 2.計算(適用)にあたっての注意点 ③5,000円を超えると全額が交際費となる (10人で飲食を行った場合) 1人当たり4,000円の場合 1人当たり6,000円の場合 合計6万円 合計4万円 1人当たり 4,000円 損 金 に 算 入 で き る 1人当たり 6,000円 5,000円を 超えると・・・ 全 額 が 交 際 費 と な る 平成18年度税制改正の概要 その他の税制改正 ①少額減価償却資産の損金算入の特例 中小企業者等の少額減価償却資産の損金算入の特例が見直され、適用 対象となる損金算入額の上限が年間合計300万円とされます。 適用は、平成18年4月1日から平成20年3月31日までの間に取得する 減価償却資産です。 平成18年度税制改正の概要 その他の税制改正 ②定率減税の廃止 各年分の所得税額について税額控除として認められていた定率減税が、 次のように改正されます。 所得税額控除額 平成17年分 所得税額の20%相当額 以前 (20%相当額が25万円を超える場合は25万円) 所得税額の10%相当額 平成18年分 (10%相当額が12万5千円を超える場合は12万5千円) 平成19年分 0円 以後 (定率減税廃止) 平成18年度税制改正の概要 その他の税制改正 ③税率構造の細分化 平成19年分以降の所得税の税率構造が次のように改正されます。 従 前 改正後 適用課税所得 税率 適用課税所得 税率 330万円以下の金額 900万円以下の金額 1,800万円以下の金額 1,800万円超の金額 10% 20% 30% 37% 195万円以下の金額 330万円以下の金額 695万円以下の金額 900万円以下の金額 1,800万円以下の金額 1,800万円超の金額 5% 10% 20% 23% 33% 40% 平成18年度税制改正の概要 その他の税制改正 ④地震保険料控除 損害保険料控除を見直して、地震保険料控除が創設されます。 ア.居住用家屋・生活用動産を保険目的とし、かつ、地震等を原因とする 火災等による損害に係る地震等相当部分の保険料の金額(最高5万円) が総所得金額から控除されます。 イ.経過措置として、平成18年12月31日までに締結した長期損害保険契 約等(上記アの適用のものは除く)に係る保険料等は、従前の損害保険 料控除が適用されます(最高1万5千円) 上記アとイを適用する場合は合わせて最高5万円とし、適用は平成19年分 以後の所得税からです。
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