Λハイパー核の少数系における 荷電対称性の破れ 成田新太郎, 岡真, 肥山詠美子A 東工大, 理研A 2010年夏の学校 原子核パート研究会 @パノラマランド木島平 2010/08/09 2015/10/1 夏の学校 原子核パート研究会@パノラマランド木島平 1 1 導入 荷電対称性の破れ(Charge Symmetry Breaking, CSB): クォークモデルで,ud,du の置き換えに対して対称性(CS) を仮定したときの破れの効果。 置き換えの下で, 1 導入 2 モデル となる。 例: 4ΛHe と 4ΛH (Mirror核) 3 計算 Λ Separation energyの差: 0+で350keV, 1+で240KeV. 4 結果 と 考察 CSBへの寄与: Coulomb力 + u,dクォークの質量の差 によって、 0+ , 1+のS.Eの実験値を同時に再現することはできていない。 5 まとめ 2015/10/1 A.Nogga, H.Kamada, and W.Glöckle Phys.Rev.Lett.88:172501,2002 夏の学校 原子核パート研究会@パノラマランド木島平 2 ΛN potential を使ってS.EとΔCSBを計算した結果(単位はMeV) 1 導入 2 モデル A.Nogga, H.Kamada, and W.Glöckle Phys.Rev.Lett.88:172501,2002 3 計算 このように, ΔCSBの計算は上手くいっていない。 但し,この計算では近距離領域での効果は反映されていない。 4 結果 と 考察 バリオン距離が近い時それぞれのバリオン中の クオークの間での相互作用による寄与を調べる。 近距離でのCSBの効果を見る 5 まとめ 今回の研究の目的 2015/10/1 夏の学校 原子核パート研究会@パノラマランド木島平 3 2 モデル Interaction : クォークの1-gluon交換力から、バリオン間の力のCSBの効果を導く。 クォーク間力: 1 導入 (まずNNについて) 2 モデル 3 計算 2核子系を2つのthree quark cluster波動関数で表し、計算することによって, 4 結果 と 考察 5 まとめ を得る。 pp, nnの違いについて評価できる。 2015/10/1 S.Nakamura, K.Muto, M.Oka, S.Takeuchi, and T.Oda Phys.Rev.Lett 76,6,1996 夏の学校 原子核パート研究会@パノラマランド木島平 4 このNNのモデルを拡張してΛNの近距離でのCSBを求める。 1 導入 u,dクォーク交換: 2 モデル 粒子の入れ替えに対し、 状態 2×3=6通り 反対称化 Stot =1, L=0 ×(-1) Stot =0, L=0 ×(+1) 3 計算 sクォーク交換: 4 結果 と 考察 1×3=3通り オペレーターの行列要素を計算 ・ΛN間ポテンシャル 5 まとめ 2015/10/1 夏の学校 原子核パート研究会@パノラマランド木島平 5 3 計算 NNNYの4体系を現存するNN,YNポテンシャルを使い,更に導いたCSBの短 距離からの寄与を変分法を用い計算する。 1 導入 2 モデル 3 計算 The total 4-body wave function: 4 結果 と 考察 Hamiltonian: 5 まとめ 2015/10/1 夏の学校 原子核パート研究会@パノラマランド木島平 6 4 結果と考察 1 導入 ΛN相互作用: Nijmegen SC97f を用いた。(単位はMeV) 2 モデル BΛ (CSBなし) 0+ 1+ 4 H Λ 4 He Λ Δ 2.196 1.098 2.135 1.050 0.061 0.048 4 H Λ 4 He Λ Δ 2.203 1.104 2.130 1.039 0.067 0.065 3 計算 BΛ (CSBあり) 0+ 1+ 4 結果 と 考察 5 まとめ 近距離でのCSBへの寄与: 0+で6KeV, 1+で17KeV ・短距離領域によるCSBの寄与は小さい。 ・ 4ΛHの時は斥力, 4ΛHeの時は引力。 2015/10/1 夏の学校 原子核パート研究会@パノラマランド木島平 7 今回はΛ-Σ conversion の効果を無視しており,やはりそれが効いてくると 思われる。 1 導入 ●Λ-Σ conversion について 2 モデル 3 計算 Λ-Σによる効果: ① Σの質量差 ②Coulomb力 ③短距離での大きな寄与?? 4 結果 と 考察 今回の計算を拡張し,ΣNの短距離での効果を調べる必要がある。 5 まとめ 2015/10/1 夏の学校 原子核パート研究会@パノラマランド木島平 8 5 まとめ ● 4ΛHe と 4ΛHのseparation energyのCSBへの短距離領域の寄与を調べた。 1 導入 ●短距離領域での寄与は小さく、CSBに効いてこないことが分かった。 2 モデル ●ΛよりもΣからの寄与が大きい可能性がある。 ◇Future plan◇ Σの効果を取り入れて計算する。 3 計算 4 結果 と 考察 5 まとめ 2015/10/1 夏の学校 原子核パート研究会@パノラマランド木島平 9 Back up slide 1 導入 2 モデル 3 計算 4 結果 と 考察 5 まとめ 2015/10/1 夏の学校 原子核パート研究会@パノラマランド木島平 10
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