情報科学概論 I 第7回 Microsoft Officeの 利用法(1)

情報科学概論 I
第7回
Microsoft Officeの利用法(1)
Wordの初歩的な使い方の概説
(株)JSOL
芝野 真次
e-mail:[email protected]
HomePage:http://www.lab.tohou.ac.jp/sci/chem/info/
第7回 Wordの初歩的な使い方の概説
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今日の学習内容
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実習のための実験例
文章作成のために考えること
文章の構成 (章立て)
• 各章で記載すること
• レイアウトを考える(図、写真・画像、表の配置)
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Microsoft Wordの初歩的な使い方
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新規文書作成
文書構成をうまく行う方法
写真・画像などの読み込み・貼り付け
表の作成
レイアウト・フォントの取り扱い方
印刷
実習
講義内容
回
内容
1
オリエンテーション(情報活用概論)
概論
2
インターネットのしくみとメール
基礎知識
3
コンピュータとOSのしくみ
基礎知識
4
情報活用落とし穴(1)(セキュリティ・ウィルス対策)
迷惑防止
5
情報活用落とし穴(2)(個人情報・機密情報・著作権)
迷惑防止
6
Windows 利用の手引
リテラシー
7
MicroSoft Officeの利用法(1) Wordの初歩的な使い方の概説
リテラシー
8
MicroSoft Officeの利用法(2) excelの初歩的な使い方の概説
リテラシー
9
MicroSoft Officeの利用法(3) PowerPointの初歩的な使い方の概説
リテラシー
10
現象を表す式の意味(1)(基礎)
知識・知恵のネタ
11
現象を表す式の意味(2)(応用)
知識・知恵のネタ
12
科学技術計算(CAE)に求められるもの
知識・知恵のネタ
13
最新CAE紹介(1)(分子・熱・流体解析)
企業利用事例
14
最新CAE紹介(2)(構造・電磁場解析)
企業利用事例
15
試験
情報リテラシー(information literacy)とは、情報 (information)と識字 (literacy) を合わせた言葉で、情報を
自己の目的に適合するように使用できる能力のこと (Wikipedia:http://ja.wikipedia.org/wiki/情報リテラ
シー)
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第7回 Wordの使い方の概説
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実習のための実験例
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あなたは光の屈折について、図-1のような実験をしました。
具体的には、水槽の下部からレーザー光線をあてて、
水中を進む光の角度(図-1θ1)と空気中を進む光の角度(図-1θ2)を計測しました。
計測結果
右端の表(表-1)の結果を得た。
考察
右の表だけではなく、以下の値も計測しておいた。(図-2,表-2)
すなわち、光が同じ距離進んだ時の中心からの距離(r1,r2)である。そ
のために、下のような中心を通る青い円盤を作成し、その青い線と光の
通り道が交差する位置と中央線の距離を測った。すなわち計測の際は
円の中心は水面と光の交点にくる。その結果下の図のように、r2/r1の
比率は1.333(一定)となった。実はこの値は水の屈折率だと後でわ
かった。
表-2
r2
Θ2
r1
r2
0.000
0.000
---
0.946
1.261
1.333
1.864
2.484
1.333
2.725
3.633
1.333
3.503
4.670
1.333
θ1
θ2
0.00
0.00
10.00
13.38
20.00
27.12
30.00
41.80
40.00
58.96
r2/ r1
図-1
Θ1
画像出典:Yahooブログ:~なんとなく物理~(波の屈折)
r1
表-1
図-2
(http://blogs.yahoo.co.jp/resort_to_my_last_trick/folder/828116.html)
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第7回 Wordの使い方の概説
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文章作成のために考えること
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実例をどのように文書にするか?
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文章の構成 (章立て)
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知識の収集はひつようか?
何を書きたいか?
文書の構成のいろいろ
• 論文の構成:要旨=>諸言=>実験装置=>実験結果=>考察=>結語
• 一般文書の構成:起承転結
• 能・戯曲:序破急 (3部構成)
各章で記載すること
章とは:複数の段落のあつまりで、まとまった主張をしたものにわかりやすく、タイ
トルをつけたものといえます。
• 段落とは
• 【段落】(名)①文章の中の、改行(かいぎょう)によってくぎられた、ひとまと
まりの部分。文段。②ものごとのくぎり。(『三省堂国語事典』第三版特装版
三省堂)
• 学校では「意味段落」と「形式段落」という文法用語を習います
が、あまりはっきりとした形でどのように、段落をつけるかはなく、
個人の文体に大きく依存します。しかし、少なくとも1つの段落で
一つのこと(主題)を述べるようにすべきです。
•
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第7回 Wordの使い方の概説
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各章で記載すること
そこで、まず1つずつ主張をまとめた段落を作成してみます。
この段階では、章や文書構成を意識しないでもかまいません。
次に、コンピュータのいいところですが、この段落のつながりを考えてみましょう。
• 順に深く説明している段落群
• 空間を変えて述べている段落群
• いくつかの段落群ができたら、それらをそのような構成で述べるかを考えてみま
しょう
• 上記の考察を経ていくと、文書の構成が見えてきます
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文章作成のために考えること
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レイアウトを考える(文書と図、写真・画像、表の配置)
文書のみの大体の構成ができたら、文書に、図、写真・画像、表など
を配置し、なるべく読みやすいレイアウトを考えてみましょう
• 文書が続きすぎると、読んでいて頭が疲れて、人に正確に情報を伝
えられないので、図、写真・画像、表をうまく配置することで、正確に
記述した文書の要約をイメージを通して、人に伝えられます。
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第7回 Wordの使い方の概説
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文章作成のために考えること
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レイアウトを考える(文書と図、写真・画像、表の配置)
手書きの文書と違い、コンピュータを用いた文書作成では、どの位置でも文書の
追加や修正ができるので、大きな流れを意識したレイアウトをした後、文書を通し
て読み直して、文末などの表現を見直して、読みやすい文書かどうかを考えてみ
ましょう
• 最後に、『接続詞:しかし、そして、なぜなら・・・』などを多用しすぎて、くどくないか
などを確認してみましょう
•
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第7回 Wordの使い方の概説
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Microsoft Wordの初歩的な使い方
これまで、一般的な文書作成の概要を述べましたが、ここからはMS Wordの機
能を少し説明いたします。(詳細はネットなどにいろいろな記載がありますので、そ
れを自分から進んで調べてください。)
 新規文書作成
『タスクバー』の『スタートメニュー』をクリックし、
『Microsoft Office』の下の『Microsoft Word 2007』をクリック。
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機能概説 (別紙:MS Word2007/2010活用法 参照)
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office ボタン(ファイルタブ)
ホーム タブ
挿入 タブ
ページレイアウト タブ
参考資料 タブ
差し込み文書 タブ
校閲 タブ
表示 タブ
8
第7回 Wordの使い方の概説
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文書作成例 概説
講義では実習と別の例で、文書作成手順を概説する。
左図のように、ビルから鉄球を落下させた。この時0.2秒毎に、鉄
球についたヒモにビルの同じ位置から印をつけた。その結果は
表1のようになった。この結果から自由落下について考えをまと
めてレポートせよ。
時間(s)
落下距離(m)
(レポート例 参照)
0.00
0.000
ビル
9
0.20
0.196
0.40
0.785
0.60
1.766
0.80
3.139
1.00
4.905
1.20
7.063
1.40
9.614
1.60
12.557
1.80
15.892
2.00
19.620
第7回 Wordの使い方の概説
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文書構成を『論文』型にしてみる
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表紙を作成する
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目次ページを作成
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『【参考資料】リボンの目次>自動作成目次2』で目次が作成されます。
(この段階では目次項目は何もありません。(このページの最後で目次完成))
『【ページレイアウト】リボンのセッション区切り(次のページから開始) 』で
改ページし、セッションを別にします。
章タイトルを作成
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『【ホーム】リボン段落の(文字列)中央揃え』 でタイトル文字を中央に配置します
タイトルを打ちます。 (フォントは18ポイント)
ページ下部付近まで、何回か"Enter Key"を押して、日付、名前を打ちます。
次の行で、『【挿入】リボンのページ区切りを挿入』 で改ページします。
章タイトル("はじめに")と打ちます。
"はじめに"をマウスで選んで、『【ホーム】リボンのスタイル「目次1 」をクリック』して、
"はじめに"のスタイルを「目次1 」にします。
このページにページ番号を入れる。( 『【挿入】リボンのページ番号・ベージの下部』 )
続いて、 同様に、『"実験の概要"・"計測結果"・"考察"』と章タイトルを作成します。
ページ番号修正(追加されたページ番号
a) "3")をダブルクリック、 『【デザイン】リボンの"前と同じヘッダ・フッタ" 』をクリック
b) 『【デザイン】リボンの"ページ番号・ページ番号の書式" 』をクリック
開始番号○をクリックして、1とする
=> 『【デザイン】リボンの"ヘッダとフッタを閉じる" 』
章毎に分離
•
•
章毎に改ページし、章毎に独立した空白ページをつくる
(章タイトルの次の行で、 『【挿入】リボンのページ区切りを挿入』 )
目次ページに戻って、「目次」を更新すると、目次が作成されます。
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第7回 Wordの使い方の概説
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文書構成を『論文』型にしてみる
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『実験の概要』章の内容を記述
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『結果』章の内容を記述
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図を挿入する
結果の表を挿入する
『考察』章の内容を記述
落下速度・落下加速度を計算して、結果を掘り下げる
• 文献を調べて、考察が正しいことを述べる
•
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『はじめに』章の内容を記述
•
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すべての結果をまとめて記載
ページ区切りを削除
•
ページ区切りを削除して、全体の文書を一体化する
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第7回 Wordの使い方の概説
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実習
それでは、先の『光の屈折実験』例をあなたなりにMS Wordで文書にし
て、メールで、提出してください。
複数回(再提出)可
提出先(メールアドレス):[email protected]
提出期限:2013/07/21 (日) 中 (07/22 0:00はアウト)
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第7回 Wordの使い方の概説
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実習のための実験例
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あなたは光の屈折について、図-1のような実験をしました。
具体的には、水槽の下部からレーザー光線をあてて、
水中を進む光の角度(図-1θ1)と空気中を進む光の角度(図-1θ2)を計測しました。
計測結果
右端の表(表-1)の結果を得た。
考察
右の表だけではなく、以下の値も計測しておいた。(図-2,表-2)
すなわち、光が同じ距離進んだ時の中心からの距離(r1,r2)である。そ
のために、下のような中心を通る青い円盤を作成し、その青い線と光の
通り道が交差する位置と中央線の距離を測った。すなわち計測の際は
円の中心は水面と光の交点にくる。その結果下の図のように、r2/r1の
比率は1.333(一定)となった。実はこの値は水の屈折率だと後でわ
かった。
表-2
r2
Θ2
r1
r2
0.000
0.000
---
0.946
1.261
1.333
1.864
2.484
1.333
2.725
3.633
1.333
3.503
4.670
1.333
θ1
θ2
0.00
0.00
10.00
13.38
20.00
27.12
30.00
41.80
40.00
58.96
r2/ r1
図-1
Θ1
画像出典:Yahooブログ:~なんとなく物理~(波の屈折)
r1
表-1
図-2
(http://blogs.yahoo.co.jp/resort_to_my_last_trick/folder/828116.html)
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第7回 課題提出にあたって
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注意点
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あなたが実験をしたという主体的な立場であることを忘れないでください。
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企業でも課題は他者から持ち込まれますが、それを自分の事として捉えられなけ
れば、顧客はあなたを認めません。
図・表などはあなたが実測したものですので、そのまま掲載してください。
特に図を改変することは、著作権侵害になりますし、別の図を掲載することは意味
がありません。(あなたの証明写真に、あなたが写っていればなんでもいいとはなら
ないのと同じです。)
• 第5回 情報活用落とし穴(2)(個人情報・機密情報・著作権)を復習してください。
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実験から得られることが、正しいのかどうかを論理的に記述してください。
•
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実験計測から得た結論など自分の意見を明示してください。
•
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自分の得た結果の正しさの示し方を査定します。
第1回、第2回講義を復習してください。=>情報は正しいとは限らない!
実験のやりっぱなし、調査しっぱなしは意味がありません。
勿論、ワードの課題ですので、レポートとしての体裁をとってください。
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