2001年度 経済統計処理講義内容

経済データのダウンロードと
グラフの作成
経済データ解析 2008年度
このスライドの内容
経済データの作成主体
「経済データ」といっても、多種多様なものがある。作成主体によっ
て分類すると、官庁統計と民間統計とに分類できる。信頼性の異な
るこの2種類は利用するときに注意が必要である。
インターネットを用いた経済データの収集
日本の官庁統計であれば総務省統計局のサイトを見れば、そこか
らのリンクによってデータを入手できる。民間統計の場合は、業界
団体のページが役に立つ。
経済データの作成主体
ひとくちに「経済データ」といっても、そこには多種多様な
ものが含まれる。
(日本国内だけでもGDP、完全失業率、消費者物価指数、東証株価
指数・・・)
これらのデータは、さまざまな機関がさまざまな目的で作
成しているため、分析目的に合ったデータを探し出すこと
は簡単なことではない。
そのため、経済データの所在については、ある程度の予
備知識が必要となる。
経済に関するデータを作成主体(だれが作ったか、もしく
はどこが作ったか)によって大きく2つに分けると次のよう
になる。
政府統計(官庁統計ともいう)
– 国や地方自治体などが作成する統計
– 国、都道府県、市町村などが政策などを立案、実施するために
税金を使って作成する統計で、公共性が求められる。
民間統計
– 企業、業界団体または個人などが作成する統計
– 企業が販売戦略のために作成したり、業界団体がその動向を調
べるために作成したりするもの。研究者がおこなう調査や個人的
なアンケートなどもこれに含まれる。
※ 政府統計は公共性を持つデータであり、ある程度の信頼性が要求され
る。一方、民間統計は調査の規模、方法などがさまざまであり、非常に
信頼できるものもあれば、まったく信頼できないものもある。そのため、
利用するときには注意が必要である。
インターネットを用いた経済データの収集
経済データの公表方法は、大きく次の2種類に分け
られる。
– 紙媒体(報告書、資料集など)
手入力が必要な反面、必要なデータのみを入力すればよい
– 電子媒体(CD-ROMなど)
手入力は不要であるが、分析に必要でないデータも含まれ、整形が必要
最近は電子媒体のものをWeb上で公表していること
が多い。これらのデータはExcelで直接見ることがで
きる形式であることが多く、インターネットでこれらの
データを収集することが便利である。
インターネットで経済データを収集する場合、
yahoo(http://www.yahoo.co.jp)や
google(http://www.google.co.jp)などのさまざま
なサーチエンジンに、収集したいデータのキー
ワード(たとえば「失業率」など)を入力して検索す
るという方法があるが、この方法では非常に多く
の検索結果が返ってきて、その中から必要なデー
タを探すのが大変であることが多い。
そのため、どのサイトに行けば、どのようなデータ
を入手できるかについて、ある程度の予備知識が
必要となる。
日本の官庁統計のデータを入
手したい場合、総務省統計局†
のページ
(http://www.stat.go.jp)にまず
行くとよい。
日本の官庁統計は「分散型」と
いわれる統計機構であり、各
府省が関連する統計を作成し
ている。その総合調整機能を
持つのが総務省政策統括官
(統計基準担当)である。
Webサイトもこのような統計機
構を反映し、総務省統計局の
ページから各府省の統計の
ページへリンクが張られている。
† 正確には総務省統計局・政策統括
官(統計基準担当)・統計研修所
のページとなる。2005年の行政改
革によりこのようになった。統計局
は統計局と政策統括官(統計基準
担当)に分けられた。
総務省統計局が中心となって開発した「政府統計の総合
窓口(e-stat)」 (http://www.e-stat.go.jp)は、各府省が各自
のHPに掲載していたデータをこのサイトから直接閲覧でき
ることを目指したサイトである。(現在整備途上であり、使
いにくい面もある。)
また、総務省統計局では、主要な統計データを『日本統計
年鑑』という統計書にまとめており、この統計書に収録さ
れているすべてのデータは、
(http://www.stat.go.jp/data/nenkan/index.htm)で見ること
ができる。
韓国の政府統計なら大韓民国統計庁(http://www.nso.go.kr)
を、中国の政府統計なら中国国家統計局
(http://www.stats.gov.cn)をまず見ると良い。韓国は分散型の
統計機構、中国は中央は集中型、地方は分散型の統計
機構である。
民間統計の場合は、官庁統計のように所在のリンクがあ
るわけではなく探すのは非常に大変である。
業界団体(自動車の場合なら日本自動車工業会など)が、
加盟各社のデータを収集していることがあり、比較的まと
まった統計データを入手できる。全国統計協会連合会の
ページにおいてリンク集
(www.nafsa.or.jp/home/index08.htm)が作成されているの
で、ここから関連ありそうな団体を探し出せば良い。