インフォームド・コンセント支援のための カルテ開示

インフォームド・コンセント支援のための
カルテ開示システムの開発
大成研究室
4498054
関谷 大二郎
2015/10/1
卒業発表
1
発表構成
インフォームド・コンセントのためにはカルテ開示が必要
カルテ開示の問題点を分析
カルテ開示問題点の解決方法の提案
カルテ開示システムを開発
導入効果の評価
2015/10/1
卒業発表
2
インフォームド・コンセントの役割
病状に対する
十分な説明
医
師
理解、納得
同意、選択
患
者
インフォームド
コンセント[1]
必要
受ける医療を
要求
詳しくしりたい [2]
患者の意思を尊重した治療法で病状を改善する
医療現場では重要視されてきている
2015/10/1
卒業発表
3
インフォームド・コンセントに必要な事項
診察時
患者は自分の症状を十分に説明する
病状を十分に診断する
医
師
医師は患者に十分説明する
医師の診断内容を十分に理解する
患
者
患者にとっての医療情報がすべて書かれてある[3]
カルテ(診療録)に記載
カルテ開示が必要
2015/10/1
卒業発表
4
カルテ開示状況
患者でカルテ内容を知りたい人がカルテを観たことがあるのか?
アンケート総人数
94人
カルテを観たこと
が無い人数76人
1%
カルテを観たこと
がある人数17人
18%
81%
カルテをみた
ことがある
カルテをみた
ことがない
無回答
アンケート調査10月15日~20日A診療所にて実施
2015/10/1
卒業発表
5
カルテ開示の問題点
医師
医療訴訟の誘発への懸念
コストの問題
カルテ記載の不統一性
プライバシーの保護
二重カルテの出現
精神患者、ガン告知への配慮
診察時間の増大
医師への負担増
欧米諸国では
法制化が解決
法制化されて
してくれるだろう
いる
患者
カルテ内容の理解ができない
2015/10/1
卒業発表
法制化では解決
してくれない
6
カルテ開示問題点の解決策
解決策
1.カルテの写しをもらいほかの医師に観てもらう
2.カルテの写しをもらい医学書などを使い勉強する
3.電子カルテシステム導入
4.カルテ開示システム導入
2015/10/1
卒業発表
7
カルテ開示の問題点解決策の短所
(1)
解決策1 カルテの写しをもらいほかの医師に観てもらう
解決策2 カルテの写しをもらい医学書などで勉強する
時間的な無駄が生じる
患者に費用がかかる
患者側に負担増加
2015/10/1
卒業発表
8
カルテ開示の問題点解決策の短所(2)
解決策3 電子カルテシステムを導入
システム導入に費用がかかりすぎる[4]
使わない機能が多くある
医者側に負担増加
解決策4 カルテ開示システム導入
システム導入に費用がかかる
医師側に負担増加
電子カルテ導入にかかる費用と比べると負担ではない
使う機能のみ
2015/10/1
卒業発表
9
研究目的
患者がカルテの内容を診察中に理解できる
インフォームド・コンセント支援のためのカルテ開示システム開発
カルテ開示システムの有用性をA診療所に通院している
患者に使ってもらう
アンケート調査により評価
2015/10/1
卒業発表
10
カルテ開示システム構築のための
要求分析と設計
要求
医
師
カルテ内容を理解したい
情報が欲しい
気軽に情報を更新したい
気軽に情報を提供したい
患
者
設計
紙カルテと同じ形式で患者に見やすいカルテ画面の作成
検索機能を備える
印刷機能を備える
閲覧,更新機能を備える
2015/10/1
卒業発表
11
インフォームド・コンセント支援のための
カルテ開示システムの開発環境
構成分類
ハードウェア
項目
名称
本体
FMV BIBLO
OS
Microsoft Windows 98
ソフトウェア
アプリケーション Microsoft Access2000
2015/10/1
卒業発表
12
カルテ開示システムの画面構成
カ
ル
テ
開
示
シ
ス
テ
ム
の
初
期
画
面
2015/10/1
患者データ
医薬品データ
紹介先病院データ
新規入力画面
検索画面
データ閲覧画面
出力画面
卒業発表
13
カルテ開示システム薬データ検索画面
検索画面
2015/10/1
卒業発表
14
カルテ開示システム紹介先病院
出力画面
出力画面
2015/10/1
卒業発表
15
カルテ開示システム導入によるカルテ
の変化
システム導入後のカルテ
2015/10/1
従来の紙カルテ
卒業発表
16
インフォームド・コンセントのための
カルテ開示システムの評価方法
対象
A診療所に通院している患者10名
A診療所の医師1名
12/27~1/7
A診療所
他診療所の医師2名
1/5 A医師自宅
評価方法
カルテ開示システムを利用してもらいアンケート調査
5段階評価とコメント
本システム全体
本システム使いやすさ
本システム使用による診察
2015/10/1
卒業発表
17
インフォームド・コンセントのための
カルテ開示システムアンケート結果(1)
評価
質問事項
カルテ開示システム全体に関する質問事項
本システムに興味が持てた
本システムでインフォームド・コンセントの
支援ができる
患者の要求を満たしている
13/13
カルテ内容を理解できた
医師の要求を満たしている
対象者
そう思う
ややそう
思う
18~25歳
26~60歳
18~25歳
26~60歳
18~25歳
26~60歳
18~25歳
26~60歳
18~25歳
26~60歳
2
3(1)
2
6(1)
1
3
2
3
0
1(1)
1
5(2)
2
3(1)
3
3
1
3
0
2(2)
どちらと
もいえな
あまりそ
う思わな
そう思わ
ない
1
1
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
()内の数字は医師の人数を示す
9/10
2015/10/1
卒業発表
18
インフォームド・コンセントのための
カルテ開示システムアンケート結果(2)
評価
質問事項
使いやすさに関する質問事項
全体に使いやすい
操作しやすい
画面上の情報は見やすい
10/10
診察に関する質問事項
以前より自分の症状を理解することが
できた
以前より医師に聞きたいことがきけた
診断内容を十分説明できた
8/10
対象者
そう思う
ややそう
思う
18~25歳
26~60歳
18~25歳
26~60歳
18~25歳
26~60歳
0
1(1)
0
0
0
1(1)
0
2(2)
0
1(1)
2
4(2)
0
0
0
2(2)
1
2
0
0
0
0
1
1
0
0
0
0
0
1
18~25歳
26~60歳
18~25歳
26~60歳
18~25歳
26~60歳
3
5
2
3
0
0
1
1
2
1
0
1(1)
0
0
0
2
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1/1
2015/10/1
どちらと
もいえな
あまりそ
う思わな
そう思わ
ない
()内の数字は医師の人数を示す
卒業発表
19
研究の成果
インフォームド・コンセントにカルテ開示は必要
患者はカルテ内容を理解できない
カルテ開示システムの開発
アンケート調査により評価
カルテ内容を理解できるようになった
インフォームド・コンセントを支援できるようになった
2015/10/1
卒業発表
20
今後の課題
情報を閲覧する画面を見やすくする
ゴム印を押すだけの作業をボタン操作で行えるようにする
検査方法の検索機能を付加する
2015/10/1
卒業発表
21
参考文献
[1] 「医療白書」 日本医療企画(2000)
[2] 「社会保険旬報」 社会保険研究所(2001)
[3] 高木泰:「保険診療におけるカルテ記載のあり方」 診断と
治療社(2001)
[4] 「日経メディカル」 日経BP社(2000)
2015/10/1
卒業発表
22
カルテ開示アンケート結果
患者はカルテ内容を知りたい人が何人いるのか?
7%
20%
18名
54名
35%
94名
105名
希望する
分からない
希望しない
無回答
38%
アンケート調査10月15日~20日A診療所にて271名の患者に実施
2015/10/1
卒業発表
23
カルテ開示の問題点
問題点
内容が理解
内容が理解 カルテの内容
出来ない
できる
患者の医療情報
患
医
病状
者
医学知識が乏しい
師 診断に
検査結果
内容を誤解したくない
役立てる
治療方法
治療の経過
内容が理解
投薬した薬
出来るように
:
開示すれば?
など
2015/10/1
卒業発表
24
電子カルテシステムとカルテ開示システ
ムの違い
電子カルテの定義と歴史[4][5]
電子カルテ 明確な定義はまだない。
診療上起こったすべての出来事を記録するシステム
検査システム・会計システム・オーダーリングシステム
とも連携する総合情報システム
特徴 データベースそのものとなる点
薬検索機能
カルテシステム
紹介先病院
検索機能
検査システム
カルテ開示システム
2015/10/1
会計システム
オーダーリングシステム
電子カルテシステム
卒業発表
25
参考文献
[4] 「電子カルテ」
http://www.gunma.med.or.jp/setacline/dennsikarute/de
nnsikarute1.htm
[5] 「電子カルテ」
http://www.pref.mie.jp/JOHOS/plan/Dcs/iryou/01_03htm
2015/10/1
卒業発表
26