「県民歯の健康プラン」 富山県厚生部健康課母子・歯科保健係 和 田 康 志 1.「県民歯の健康プラン」と は? …県民の生涯を通じた歯と歯ぐきの健康づく りを推進するための中長期的な歯科保健 計画。平成7年に策定した「富山県歯の健 康プラン」に基づく成果や社会情勢の変化 を踏まえ、新たな課題に対応した歯と歯ぐ きの健康づくりの目指すべき方向を提示。 「県民歯の健康プラン」と「富山県歯の健康プラ ン」 計画期間 重点 ライフステージ 重点事業 富山県歯の健康プラン 県民歯の健康プラン 平成7年~12年度 平成13年~22年度 妊婦、乳幼児 小中学生 妊婦、乳幼児 小中学生、高校生 成人、高齢者 障害(児)者 要介護者等 むし歯予防を目的とした むし歯予防だけでなく、 「むし歯予防パーフェクト 歯周病、かむ機能など 作戦事業を展開 を含め総合的に歯科 保健対策事業を展開 「県民歯の健康プラン」 ①計画の趣旨、計画期間と目標値 ②各ライフステージ別の行動指針 ③各ライフステージ別の歯科保健事業 ④各関係機関の役割、連携方法等 ⑤歯科保健関係者の役割 2.プランを策定する意義 人々を取り巻く環境が激しく変化している ↓ 健康でゆとりのある生活を送るということが 重要になってきた ↓ 個人個人が努力して健康づくりを実践する(理想) ↓ 相互補完的な関係 行政や健康づくり関連団体・グループが取組み を支援していくことが必要 3.目標値の設定と進捗状況 <目標値> ①むし歯や歯周病の有病者率など健康状態に関する指標 ②歯と歯ぐきの健康づくりに役立つ行動に関する指標 ③歯科保健関係の知識に関する指標 ④歯と歯ぐきの健康づくりを支援するための行政や関係機関の 事 業など環境に関する指標 以上の4つの視点から20項目の目標値を設定 計画の目標値(抜粋) <重点目標> ・3歳児でむし歯のない子の増加 ・6歳児の永久歯一人平均むし歯本数の減少 ・12歳児での永久歯一人平均むし歯本数の減少 ・中学生(12~14歳児)で歯ぐきに症状のある人の減少 ・成人(35~54歳)で進行した歯周病の減少 ・55~64歳で自分の歯を24本以上もつひとの増加 ・80歳で自分の歯を20本以上もつ人の増加 <フッ化物応用に関する目標> ・3歳児でフッ素塗布を受けたことのある子の増加 ・5~14歳児でフッ素配合歯磨剤を使用している人の増加 ・フッ素塗布事業を実施している市町村の増加 ・フッ素洗口を実施している学校等施設の増加 重点目標の進捗状況 重点目標項目 3歳児でむし歯のない子 現 状 H13年度 61.9% 63.5% H22年度 70%以上 6歳児の永久歯一人平均むし歯 本数 0.14本 0.11本 0本 12歳児の永久歯一人平均むし歯 本数 2.6本 2.2本 1本 中学生(12~14歳児)で歯ぐきに 症状のある人 (35.9%) 21.3% 20%以下 成人(35~54歳)で進行した歯周 病の人 55~64歳で自分の歯を24本以上 もつ人 36.9% 80歳で自分の歯を20本以上もつ 人 23.3% 56.3% H16調査 30%以下 予定 H16調査 60%以上 予定 H16調査 30%以上 予定 「3歳児でむし歯のない子」の達成予測 (%) 100 80.3 71.2 80 60 48.5 51.5 51.9 54.4 63.5 61.9 62 57.8 y = 2.2726x + 32.575 R 2 = 0.9656 40 20 0 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 「12歳児の永久歯一人平均むし歯本数」の 達成予測 (本) 4 3.68 3 3.52 3.35 3.12 2.75 2.62 2 2.41 2.26 y = -0.2040x + 5.1184 R 2 = 0.9846 2.16 1 0.83 0 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 フッ化物に関する目標の進捗状況 目標 3歳児でフッ素塗布を 受けた子 H13年度 (41.4%) 現状 H22年度 H16調査予 50%以上 定 5~14歳でフッ素配合歯磨 剤を使用している人 - 69.2% 90%以上 フッ素塗布事業を実施して いる市町村数 25市町村 28市町村 全市町村 フッ素洗口を実施している 学校等施設の増加 12.2% 19.4% 100% フッ化物洗口実施施設内訳(149施設) 6 .7 % 0 .0 % 3 6 .9 % 4 5 .0 % 1 1 .4 % 保育所 幼稚園 小学校 中学校 養護学校等 参考:フッ化物洗口実態調査2004 フッ化物洗口実施人数(施設別) 1 5 ,2 6 6 1 6 ,0 0 0 1 4 ,0 0 0 1 2 ,1 3 2 1 2 ,0 0 0 1 0 ,0 0 0 2002 2004 8 ,0 0 0 6 ,0 0 0 4 ,0 0 0 761 2 ,0 0 0 - 1 ,4 8 1 1 ,5 4 1 1 ,6 9 0 保育所 幼稚園 647 2 ,2 9 4 0 小学校 中学校 0 養護学校等 参考:フッ化物洗口実態調査2004 フッ化物洗口実施人数(対100人比) (人) 50 45 40 35 2 5 .0 30 25 20 15 10 6 .0 7 .2 7 .2 0 .0 5 0 保育所 幼稚園 小学校 中学校 養護学校等 参考:フッ化物洗口実態調査2004 4.フッ化物を応用した県の事業について 「むし歯予防パーフェクト作戦事業」 …フッ化物応用を含めた歯科保健事業を実施した市町村に 対する補助事業 1.基本事業 ①歯科保健推進協議会の運営 ②歯科管理指導事業 ③乳歯むし歯予防事業(1.6~3.6歳児) 2.選択事業 ①保育所・幼稚園永久歯むし歯予防事業 ②小中学校永久歯むし歯予防事業 ③妊婦歯科健診事業 むし歯予防パーフェクト作戦事業実施市町 村 35 30 25 23 20 19 15 5 0 14 12 6 7 3 4 H7 H8 H9 26 乳歯むし歯 予防事業 20 15 10 24 26 8 9 9 H10 H11 H12 H13 15 16 H14 H15 小中学校永 久歯むし歯 予防事業 むし歯予防パーフェクト作戦事業の評 価 6 .0 0 5歳児 5歳児 4歳児 4歳児 3歳児 3歳児 5 .3 6 5 .0 0 一 人 平 4 .0 0 均 む し 3 .0 0 歯 数 ( 2 .0 0 本 ) 4 .6 7 4 .2 2 実施群 未実施群 実施群 未実施群 実施群 未実施群 3 .2 4 3 .6 7 3 .2 0 2 .6 4 2 .3 9 2 .3 6 2 .2 4 1 .3 5 1 .0 0 1 .3 0 0 .0 0 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 ※実施群:H9年度以前から事業実施、未実施群:H15年度現在事業未実施 最後に… ○鳴かぬなら殺してしまえホトトギス (織田信長) ○鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス (豊臣秀吉) ○鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス (徳川家康)
© Copyright 2024 ExpyDoc