4.1 IPはインターネット層の プロトコル

4.1 IPはインターネット層の
プロトコル
学籍番号 4403058
氏名 高田真希
1
IPはインターネット層の
プロトコル




IPは?
ネットワーク層
データリンク層
ネットワーク層とデータリンク層の関係
2
IPは?


OSI参照モデルのネットワーク層(第3層)
に相当
複雑なネットワークの中であっても最終的
な宛て先にパケットを届ける
3
ネットワーク層(第3層)

終点ノード間の通信を実現する

エンドツーエンドの通信
4
データリンク層(第2層)


同一リンクで直接接続されている
ノード間のデータ転送
ネットワーク層によりコントロール
5
ネットワーク層と
データリンク層の関係

データリンク層
データリンクは1区間
イーサネット→FDDI→PPP(専用回線)→ATM

ネットワーク層
IPは最終目的地までの通信を実現する。
エンドツーエンド
6
4.2
IPの基礎知識
学籍番号 4403056
氏名
背山有梨
7
IPの3つの役割
IPアドレス
 終点ホストまでのパケット転送
(ルーティング)
 IPパケットの分割処理と再構築処理

8
IPアドレス



ネットワーク層であるIPで使用されている
アドレス
→通信の宛先の識別のため
インターネットに接続されるすべてのホスト
やルーターには、必ず設定しなければなら
ない
どのようなデータリンクでも同じ形式のIPア
ドレスが利用される
9
経路制御(ルーティング)


宛先のIPアドレスのホストまでパケットをと
どけるための機能
経路制御により、パケットの通り道が決め
られ、目的ホストへの経路が決定
→どのようにして、IPアドレスを設定
したホストまで届くのか・・・?
10
終点ホストまでのパケット配送



ホップハイホップルーティングという方法を
利用
→ホップとは1区間を意味する
データリンクの1区間ごとにルートが決めら
れ、パケットが送信される
始点のホストは終点のホストまでの経路を
知らない
11
ルーティングテーブル
宛先のホストまでパケットを送るため、
すべてのホストやルーターは、経路制御表
(ルーティングテーブル)と呼ばれる情報を
持っている。
12
データリンクの抽象化
配送先によってMTUの大きさのちがうパケットを
送信する場合がある。この問題を解決するために、
IPでは分割化処理を行う。

分割化処理・・・IPを小さな複数のパケット
に分分割化
→IPは、データリンクの特性を抽象
化して、上層部から細かいネットワークの
構造を見えなくする役割を持つ。
13
IPはコネクションレス型(1)
コネクション型
・・・通信に先立ってコネクションの確
立を行う
 コネクションレス型
・・・事前に確認せずにコンピュータ間
でデータの伝送を行う方式
IPは、上層部に送信すべきデータが発生したら、
すぐにデータを詰めて発送する、コネクションレス
型

14
IPはコネクションレス型(2)


問題点
・・・無駄な通信をする可能性がある
利点
・・・機能の簡略化と高速化
15
4.3 IPアドレスとは
4403048
椎葉 洋
16
IPアドレスとは



ホストには必ず割り当てる必要がある
インターネットに接続やLANでネットワーク
を作るときに必要
32ビットの正数値でできている(IPv4)
17
10101100 00010100 00000001 00000001
10101100.00010100.00000001.00000001
172
.20
.1
.1
18
ネットワーク部とホスト部

ネットワーク部




データリンクごと
アドレスが重ならないように
データリンクがいっしょのホストは同じネット
ワークアドレス
ホスト部

同一リンクないで重ねない
19
IPアドレスのクラス

クラスA, B, C, Dの違い



先頭から4ビットまでのビット列の組み合わせ
により識別
割り当てられるホストアドレスの数
ホストアドレス割り当て時の注意


すべてが0の場合 ⇒ IP不明の時に使用
すべてが1の場合 ⇒ ブロードキャストアドレス
20




クラスA
先頭1ビットが0
先頭から8ビットがIPネットワークアドレス
クラスB
先頭2ビットが10
先頭から16ビットがIPネットワークアドレス
クラスC
先頭3ビットが110
先頭から24ビットがIPネットワークアドレス
クラスD
先頭4ビットが1110
先頭から32ビットがIPネットワークアドレス
21
ブロードキャストアドレス (1)


同一リンクに接続されたホストにパケットを
送信するためのアドレス
ローカルブロードキャストとダイレクトブ
ロードキャストの二つ
22
ブロードキャストアドレス (2)

ローカルブロードキャストアドレス


同一リンク内でブロードキャスト
ダイレクトブロードキャストアドレス

異なるIPネットワークでブロードキャスト
23
4.3(後半) IPアドレスの基礎知
識
4403098
山口 哲平
24
4.3.5 サブネットマスク

ネットワーク部が同じコンピュータは、すべ
て同一のリンクに接続しなければならない。
クラスB 6万5千台のホスト接続可能
現実的なネットワーク構成
ではない
25
サブネットワーク



ネットワークアドレスの表し方が拡張される。
ネットワークを分割し数を増やす
ネットワーク部を柔軟に決定
ネットワーク
アドレス部
ホスト部
ネットワーク サブネット
ホスト
アドレス部 ワーク
部
アドレス部
26
サブネットマスク


ネットワーク部の長さを表す
クラスに縛られずにIPアドレスのネットワー
ク部を決めることが可能
27
サブネットマスクの表示
26ビットネットワークアドレスの場合
IPアドレス
172.20.100.52
ネットマスク
255.255.255.192
IPアドレス
172.20.100.52/26
28
サブネットマスクの例
IPアドレス(172.20.100.52/26)
172.
100.
2
52.
0.
10101100000101000110010000110100
クラスによるネットワーク部
サブネットマスクで拡張され
るネットワーク部
26桁をマスク
ホスト部
29
4.3.6 CIDRとクラスレス


クラス分けをなくしたIPネットワークアドレス。
ホストアドレスの考え方
連続する複数のクラスCアドレスを、1つの
大きなネットワークとして扱うことが可能
30
CIDRの適用例
203.183.224.0/23
11001011.10110111.11100000.00000001
ネットワーク部
IPホストホ
スト部
11001011.10110111.11100001.11111110
23桁
(203.183.224.1)
510個
(203.183.225.254)
9桁
2^9-2=510個のホスト数
31
4.3.7 特別なIPアドレス



インターネットに接続されているホストには
必ずユニークなIPアドレスの割り当てが必
要
私的なネットワーク内で利用できる「プライ
ベートIPアドレス」
通信する範囲内ではユニークに割り当てる
必要あり
32
4.3.8 IPアドレスは誰が決める



全世界的にICANNで一元管理
日本国内ではJPNIC
ダイアルアップサービスでは、IPアドレスの
固定的割り当てはない(プロバイダが管
理)
33
IPアドレス申請の流れ
申請者
ISP
JPNIC非会員
JPNIC
ISP
JPNIC会員
34
4.4 経路制御(ルーティング)
4403005 石原 真樹
35
パケットを配送時
IPアドレスと経路制御表が利用される
「ここの宛先はここに送る」という情報
36
経路制御表
・ダイナミックルーティング(動的経路制御)
ルーターと他のルーターが情報を交換して自動的に作成する方法
・スタティックルーディング(動的経路制御)
管理者が事前に設定する方法
37
4.4.1 IPアドレスと経路制御
(ルーティング)
IPパケットは、IPアドレスのネットワークを
利用して経路制御が行われる。
経路制御表には、ネットワークアドレスと次に配送するべき
ルーターのアドレスが書かれてとおり、一致するネットワーク
アドレスを検索し、次のルーターに配送する。
38
デフォルトルート
経路制御表に登録されているどのアドレスに
もマッチしない経路であり、表の無駄を省く。
ホストルート
IPアドレスのネットワークではなく、ネットワーク
インターフェースに付けたIPアドレスそのもので
経路制御が行える。
ループバックアドレス
同じコンピューター内部のプログラム間で通信
する場合に利用される。
39
4.4.2 経路制御表の集約
ネットワークの構築の仕方によって、経路
制御表を小さくできる。
これによりメモリ空間やCPUのパワーを小
さくできる。
40
4.5 IPの分割処理と
再構築処理
学籍番号4403093
宮本 佳徳
41
4.5.1
データリンクによってMTUは違う



データリンクによってMTUの大きさが違う
データリンクが目的ごとに作られており、そ
れぞれの目的にあったMTUの大きさが決
めらたから
IPはデータリンクの上位層
42
4.5.2
IPデータグラムの分割処理と再構築処理
送信ホスト
受信ホスト
FDDI
MTU=4352
ルーター
イーサネット
MTU=1500
IPヘッダ
の識別子
にはユ
ニークな
数字を設
定して送
信する
UDP
UDP
UDP
IP
8
20
IP
データ ヘッダ ヘッダ
1472
8
20
データ ヘッダ ヘッダ
4324
UDP
ルーター
で分割処
理が行わ
れる
UDP
UDP
IP
データ ヘッダ ヘッダ
1480
UDP
8
UDP
20
IP
IPヘッダ
の識別子
を参照し
再構築し
てから上
位部に
データ ヘッダ ヘッダ
1372
8
20
43
4.5.2-2
IPデータグラムの分割処理と再構築処理




再構築の処理は、終点の宛先ホストだけで行わ
れる。
途中で待っていてもパケットが届かないかもしれ
ない
分割化された断片が途中で失われてしまい到着
しないかもしれない。
途中で再構築しても、また別のルーターを通ると
きに分割処理をしなければならないかもしれない。
44
4.5.3 経路MTU探索
(Path MTU Discovery)

分割化の欠点
①.ルーターの処理が重くなる(ルーターがしなけ
ればならない処理の増加による)
②.分割化された断片の1つが失われても、元のIP
データグラムのすべてが失われてしまう

これらの弊害を避けるために経路MTU探索が提
案された
45
4.5.3-2 経路MTU探索(2)


経路MTUとは・・・宛先ホストまでパケットを
送信したときに分割化が必要にならない最
大のMTU
経路MTU探索とは・・・経路MTUを発見し、
送信元のホストで経路MTUの大きさに
データを分割してから送信する方法
46
4.5.3-3 経路MTU探索の処理
①IPヘッダの分割禁止フラグの設定をして送信す
る。ルーターでパケットは失われる。
②ICMPにより次のMTUの大きさを知る
③アプリケーションが次のデータを送信するとき
に、
分割処理を行い送信する。IPにとってはUDPヘッ
ダとアプリケーションのメッセージは区別されない。
④受信ホストにおいて、全ての断片がそろったら、
IP層で再構築してUDP層へ渡す。
47
4.5.3-4 TCPの場合の経路MTU探索
経路MTCの大きさを基にして通信を行うデータ単位
を再計算し、その値を元に送信を行う
①②UDPの場合と共通
③TCPの再送処理によってデータが再送される。
このとき、TCPがIPで分割されない大きさに区
切ってからIP層に渡す。IPでは分割処理は行わ
れない。
④再構築は不要。データはそのままTCP層へ渡さ
れる。
48
4.6 ARP
(Address Resolution Protocol)
4403097
安松 良太
49
4.6.1 ARPの概要
・宛先のIPアドレスを手がかりにして、次にパ
ケットを受け取るべき機器の物理層におけ
るネットワーク・アドレス (MACアドレス)を
知りたい時に利用される。
4.6 ARP
50
4.6.2 ARPの仕組み


ARP要求パケットとARP応答パケットの2種類
が存在。
ARP要求パケット


ARP応答パケット

4.6 ARP
送信先のIPアドレスからMACアドレスを訪ねるため
に、送信の最初にブロードキャストされるパケット。
ARP要求パケットを受け取った送信先の機器から
送信元へ自分のMACアドレスをつけて送信するパ
ケット。相手のIPアドレスとMACアドレスはARP要
求パケットの中に入っている。
51
4.6.2 ARPの仕組みの図
4.6 ARP
52
4.6.3 IPアドレスとMACアドレス
は2つとも必要?



4.6 ARP
送信先がルーターを介して別のネットワークに存
在する場合、ルーターごとにネットワークは切断
されているので、直接送信することができない。
別のデータリンクに送信するため、ルーターの
MACアドレス宛に送信する。
「どのルーターを経由するか」を表すために
「MACアドレス」が使われる。
53
4.6.3 IPアドレスとMACアドレスは
2つとも必要?
54
4.6.4 RARP
(Reverse Address Resolution Protocol)

ARPとは逆にMACアドレスからIPアドレスを
知るときに使われる。
何のために?
 IPアドレスは本来、接続しているハードディ
スクに記憶されている。そのためIPアドレス
が必要でも入力するインターフェイスのない
機器では、IPアドレスを保存できない。
4.6 ARP
55
4.6.4 RARP
(Reverse Address Resolution Protocol)
じゃあどうする?
・ネットワークインターフェイスにはMACアドレスが
焼きこまれている。
・MACアドレスとIPアドレスの対応表を持っ
ているところ(RARPサーバー)に自らのIPア
ドレスを聞きに行く。
→RARPリクエストパケット
56
4.6.5 代理ARP(Proxy ARP)



4.6 ARP
代理ARPはサブネットワーク環境に、サブ
ネットマスクを定義できない古いコンピュー
タを接続するときなどに利用される。
他のホスト宛へのARP要求に対して返事
をする。
代理ARPの設定は、手作業で行うため管
理が大変。
57
4.6.5 代理ARP(Proxy ARP)
の図
4.6 ARP
58
4.7 ICMP
(Internet Control Message Protocol)
4403046 佐藤 要太郎
59
4.7.1 IPを補助するICMP
◆IPのエラーメッセージや制御メッセージを
転送するプロトコル
◆ TCP/IPで接続されたコンピュータやネット
ワーク機器間で、互いの状態を確認するた
めに用いられる
◆IPを使って配送される
60
4.7.2主なICMPメッセージ
◆ICMPには大きく
分類すると2種類
のメッセージがある
 Errorメッセージ
 Queryメッセージ
タイプ
コード
0
0
3
内容
分類
エコー応答
Query
0-12
到達不能
Error
4
0
始点抑制
Error
5
0-3
リダイレクト
Error
8
0
エコー要求
Query
9
0
ルータ通知
Query
10
0
ルータ選択
Query
11
0-1
時間超過
Error
12
0
パケットパラメータにおけるエラー
Error
13
0
タイムスタンプ保持要求
Query
14
0
タイムスタンプ保持要求への返答
Query
15
0
情報請求(未使用)
Query
16
0
情報応答(未使用)
Query
17
0
アドレスマスク要求
Query
18
0
アドレスマスク応答
Query
61
ICMP到達不能メッセージ(タイプ3)
◆ICMP Destination Unreachable Message
◆IPルーターがIPデータグラムを宛先に配
送 できない場合、送信ホストに対して、
ICMP到達不能メッセージを送信します.
◆配送不能原因も示す
62
ホストA
ルーター1
ルーター2
ホストB
電源
OFF
① パケット送信
② ルーター2はホストBのMACアドレスを
入手しようとARP発信
③ ARPリクエスト
④ ARPリクエスト(再送)
(しかしホストBは電源OFF)
⑤ 何度かリトライ(再送)する
⑥ ICMP Destination Unreachable
をホストAに返す
図. ICMP到達不能メッセージの流れ
63
表. ICMP到達不能メッセージ
コード番号
ICMP到達不能メッセージ
0
Network Unreachable
1
Host Unreachable
2
Protocol Unreachable
3
Port Unreachable
4
Fragmentation Needed and Don't Fragment was Set
5
Source Route Filed
6
Destination Network Unknown
7
Destination Host Unknown
8
Source Host Isolated
9
Communication with Destination Network is Administratively Prohibited
10
Communication with Destination Host is Administratively Prohibited
11
Destination Network Unreachable for Type of Service
12
Destination Host Unreachable for Type of Service
64
ICMPリダイレクトメッセージ(タイプ
5)
◆ ICMP Redirect Message
◆ルータが送信元ホストが最適でない経路
を使用しているのを検出した時、そのホス
トに対して送信.
◆送信元ホストへよりよい経路を教える.
65
図. ICMPリダイレクトメッセージ
ホストB
192.168.1.1
192.168.1.0/24
ホストC
192.168.2.1
ルータ1の経路制御表
192.168.1.0/24ルータ1
192.168.2.0/24ルータ2
192.168.3.0/24ルータ3
192.168.2.0/24
ルータ2
ルータ1
②
192.168.3.0/24
①
③
④
ホストAの経路制御表
ホストA
192.168.3.1
0.0.0.0/0
ルータ1
192.168.3.0/24ホストA
③で追加される経路
192.168.2.1/32 ルータ2
①.ホストAがホストCと通信しようとする場合、ホストAの経路制御表には
192.168.2.0/24の情報がないため、デフォルトルートのルータ1にパケットを送る
②.ルータ1は、192.168.2.0/24のサブネットがルータ2の先にあることを知っている
ので、パケットをルート2に転送する
③.192.168.2.1宛のパケットは直接ルータ2に送る方が効率が良いと考え、
ホストAにICMPリダイレクトメッセージを送る
④.ホストAの経路制御表に情報が追加され、次のパケットからはルータ2に送る
66
ICMP時間超過メッセージ(タイプ
11)
◆ICMP Time Exceeded Message
◆TTL(Time To Live)がルータを1つ通過す
るたびに1ずつ減らし、0になるとIPデータ
グラムが破棄される
◆パケットが永久にネットワークを回り続け
る状態を防ぐため
67
ホストA
ルーター1
ルーター2
ルーター3
ルーター4
ホストB
異常
経路にループ
が発生
TTLが0になると “ICMP Time Exceeded” を返す
図. ICMP時間超過メッセージ
68
ICMPエコーメッセージ(タイプ
0,8)
◆ICMP Echo Message(タイプ8)
◆ICMP Echo Reply Message(タイプ0)
◆通信したいホストやルータなどに、IPパ
ケットが到達するかどうか確認する
(pingコマンドで使用されている)
69
ホストA
ルーター1
ルーター2
ルーター3
ホストB
① ICMP Echo Request
② ICMP Echo Reply
図. ICMPエコーメッセージ
70
4.7.3 その他のICMPメッセージ
◆ICMP始点抑制メッセージ(タイプ4)
・低速回線上にあるルータのキューの残りが0に
なった際、送信されるメッセージ
◆ICMPルータ選択メッセージ(タイプ9,10)
・自分がつながっているネットワークのルータを
見つけたい時に利用されるメッセージ
◆ICMPアドレスマスクメッセージ(タイプ
17,18)
・サブネットマスクを調べたいホストやルータが
ある場合に利用されるメッセージ
71
4.8 IP Multi Cast
Tokyo University Of Science
4403022 Kazuma Kamata
72
1 同時送信で効率アップ

特定のグループに所属するすべてのホス
トにパケットを送信するために利用される。
ただし、IPをそのまま利用するので、信頼
性は提供されない。
73
分散処理型のコンピュータネットワークが
発展するにつれ、複数のホストへ同じデー
タを同時に送信し、効率を向上させる要求
が高まっている。1対1の通信に比べ、1対N、
N対Nの通信では、同じデータを複数ホスト
へ送信する場合が増える。
74

しかし、このやり方では、関係の無いネット
ワークやホストにまで影響を与えるとともに、
ネットワーク全体のトラフィックも大きくなっ
てしまいます。そこで、全体に送信するの
ではなく、データを必要としているグループ
にのみ送信するマルチキャスト機能が注
目されるようになった。
75
2 IP MultiCast & IGMP
IP Milti castはクラスDのIPアドレスを使用
↓
先頭から4ビットまでが“1110”であればマル
チキャストとして認識される。そして残りの
28のビットがマルチキャストの対象となる
グループ番号になる。

76
マルチキャストのアドレス



224.0.0.0から239.255.255.255までの範
囲が用意されている。
224.0.0.0から224.0.0.255までは経路制
御されていない。同一セグメント内へ送出
するマルチキャストパケットとなる。
それ以外にアドレスは全ネットワークのグ
ループメンバーに到達する。
77
224.0.0.
0
(予約)
224.0.0.1
4
RSVP-ENCAPSULATION
224.0.0.
1
サブネット内のすべてのシステム
224.0.1.1
NTP Network Time Protocol
SUN NIS+Information
224.0.0.
2
サブネット内のすべてのルーター
224.0.1.8
RSVP-encap-1
224.0.0.
5
OSPFルーター
224.0.1.3
3
RSVP-encap-2
224.0.0.
6
OSPF指名ルーター
224.0.1.3
4
Service Location(SVRLOC)
224.0.0.
9
RIP2ルーター
224.0.1.2
2
224.0.0.
10
IGRPルーター
224.0.1.3
5
Directory Agent Discovery
(SVRLOC-DA)
224.0.2.2
SUN RPC PMAPPROC CALLIT
224.0.0.
11
Mobile-Agents
アドレス
内容
224.0.0.
12
DHCPサーバー/リレーエージェント
Service
78
4.9 IPヘッダ
IPデータグラムフォーマットの
構成とその内容
4403076 浜田 ちひろ
79
IPデータグラムフォーマット(IPv4)
IPヘッダにはパケットの配送を制御すると
きに必要な情報が格納されている
80
バージョン (Version)
4bitで構成され、IPヘッダのバージョン
番号を表す
バージョン
略称
プロトコル
4
IP
Internet Protocol
5
ST
ST Datagram Mode
6
IPv6
Internet Protocol version 6
7
TP/IX
TP/IX: The Next Internet
8
PIP
The P Internet Protocol
9
TUBA
TUBA
81
ヘッダ長
(IHL: Internet Header Length)
*IPヘッダ自身の大きさを表す
*単位は4オクテット (32bit)
*オプションを持たないIPパケットの場合の
値は5
→ヘッダ長は4×5=20オクテットになる
82
サービスタイプ(TOS:Type Of Service)
*8bitで構成され、送
信しているIPのサー
ビス品質を表す
*TOSでの制御の実現
は難しく、現在のイン
ターネットではほとん
ど利用されていない
ビット
012
3
4
意味
優先度
最低限の遅延
最大限の
スループット
5
最大限の信頼
性
最小限の経費
最大限の
セキュリティ
未使用
6
(3~6)
7
83
パケット長 (Total Length)
*IPヘッダとIPデータを加えたパケット
全体のオクテット長を表す
*フィールドは16bit長なので、IPが運
べる最大サイズは2の16乗の65535
オクテット
84
識別子 (ID: Identification)
*16bitで構成される、フラグメントを復
元する際の識別子
*同じフラグメントでは同じ値、違うフラ
グメントでは異なる値になる
*IPパケットを送信するたびに1つずつ
増やされる
フラグメント:転送のために分割された元データの断
片
85
フラグ (Flags)
3bitで構成され、パケットの分割に
関する制御を指示する
ビット
意味
0
未使用。現在は0
1
分割してよいか指示
0: 可能 1: 不可能
2
分割された場合、最後のパケットか
否かを示す
0: 最後 1: 途中
86
フラグメントオフセット
(FO: Fragment Offset)
*13bitで構成され、分割されたフラグメント
がオリジナルデータのどこに位置してい
たかを示す
*最初の値は0から始まり、2の13乗である
8192まで表現できる
→単位は8オクテットなので、最大は
8×8192=65538オクテット
87
生存時間
(TTL: Time To Live)
パケットがネットワークに存在してよい時間を
秒単位で示したもの
↓
実際のインターネット上では
何個のルーターを中継してもよいかという意味に
*ルーターを通過するたびにTTLは1つずつ減ら
され、0になるとパケットは破棄される
*これによりIPパケットが永遠にネットワーク内に
存在することを防ぐ
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プロトコル (Protocol)
8bitで構成され、上位層のプロトコル
が何であるかを示す
番号
略称
プロトコル名
1
ICMP
Internet Control Message Protocol
2
IGMP
Internet Group Management Protocol
4
IP
IP in IP (encapsulation)
6
TCP
Transmission Control Protocol
8
EGP
Exterior Gateway Protocol
17
UDP
User Datagram Protocol
41
IPv6
IPv6
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ヘッダチェックサム
(Header Checksum)
*16bitで構成され、IPヘッダのチェックサム
を表す
*IPヘッダが壊れていないことを保証する
ためのもの
*途中のルーター内部でのメモリの故障や
プログラムのバグなどによりヘッダが破壊
されたことを検出することができる
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IPアドレス
送信元IPアドレス (Source Address)
32bitで構成され送信元のIPアドレスを
表す
宛先IPアドレス (Destination Address)
32bitで構成され宛先のIPアドレスを表
す
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オプション (Options)
*テストやデバットを行うときに使用さ
れ、通常はあまり使われない
*可変長の長さを持つ
Ex)
*セキュリティラベル
*ソースルート
*ルートレコード
*タイムスタンプ
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パディング (Padding)
詰め物とも呼ばれる
オプションを付けた場合には可変長の
ため、ヘッダ長が32bitの整数倍になら
ない場合があるので、その場合は詰め
物として”0”を入れ、32bitの整数倍に
する
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データ (Data)
*TCPやUDP、ICMPなどのプロトコ
ルのヘッダとデータで構成されている
*IPの上位層のヘッダもすべてデータ
として処理される
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