情報検索概説II(99秋)

情報検索概説II(99秋)
第3回 1999/10/21
インターネットの仕組み(2)
前回の復習
LANについて
10BASE-Tが主流
ケーブルは決められたものをつなげばOK
ケーブル接続とCSMA/CD方式
IPアドレスとは
Internet Protocol
インターネットに接続されたパソコンを、
一意に区別するために割り振られた
アドレス
32ビット長のデータ
8ビットごと、4桁に区切られる
各桁は10進数で記載される
なぜ、IPアドレス?
MACアドレスでいいじゃないかと思うかもし
れない
そうすると、最初はいいけど、ハードウエア
をリプレースすると、もしかして、世界中で
設定を変えないといけないかもしれない
通信相手を柔軟に指定できるという意味で
の第一歩
IPアドレスの現状
IPアドレスが不足するとされている
IPv6という128ビット化へも検討されている
実験が開始されている
ただし、既存のネットワークとの互換性に問題
がある
きっと、今のまま行くだろう(と思う)
現状でも、桁数以上の機器を接続できる手法
が利用できるようになっている
IPアドレスのクラス
クラスA
0nnnnnnn.xxxxxxxx.xxxxxxxx.xxxxxxxx
クラスB
10nnnnnn.nnnnnnnn .xxxxxxxx.xxxxxxxx
クラスC
110nnnnn.nnnnnnnn.nnnnnnnn.xxxxxxxx
クラスD、E
IPアドレスの例
クラスC
192.168.0.1
2進数で記述すると
1100000.10101000.00000000.00000001
サブネットマスク
IPアドレスを次のように解釈する
ネットワーク番号
端末番号
IPアドレスからネットワーク番号を求め
るためのマスク値
ビット単位のAND演算を行う
サブネットマスクの例
クラスCのIPアドレス
192.168.0.1
1100000.10101000.00000000.00000001
サブネットマスク
255.255.255.0
11111111.11111111.11111111.00000000
ネットワークアドレスは:192.168.0.0
IPアドレスの取得
JPNIC(Japan Network Information Center,
http://www.nic.ad.jp)に申請する
ネットワークアドレスをもらう、その範囲内
で端末に割り振る
IPベースでのデータ転送
ARP(Address Resolution Protocol)
IP→MACアドレス
Ethernetの伝送機能を利用
なんで世界中のネットワーク
が接続できるか
ルーティングという技術
ネットワーク同士を接続する
電話回線、直結 などなど
ルータを通じて、別のネットワークに
伝送される
ネットワーク
ルータ
ネットワーク
パソコンのIP設定
自分のIPアドレスを指定しないといけない
加えて、サブネットマスクも指定しないとい
けない
外部に出るための窓口「ゲートウエイアド
レス」を指定する必要がある
以上は自動設定も可能(後述)
ほかに設定しないといけない項目も(後
述)
TCPとUDP
IPをベースにアプリケーションが利用する
プロトコル
TCP(Transmission Control Protocol)
コネクション型
信頼性が高い手法
UDP(User Datagram Protocol)
コネクションレス型
手軽でスピードが得られる方法
TCPやUDPを使ったやりとり
ポートを用意する
1つのIPアドレスに対して、複数のポート
を立てることができる
1台のパソコンで、複数のポートを使う
ことで、複数のサービスを利用
ドメインネームシステム(DNS)
IPアドレスよりも「名前」で接続したい
www.mita.keio.ac.jp→131.113.192.11
名前は階層化されている
jp→ac →keio →mita →www
ネットワーク内にその中にあるネームを管
理するサーバーを立てておく
必ずしも、マシン自体につけている名前と同じ
とは限らない
DNSを伴うWebアクセス
http:// www.mita.keio.ac.jpを指定
指定されたネームサーバーに問い合わせ
る
自身に登録されていれば、アドレスを戻す
なければ、ルートサーバーに問い合わせる

ルートから順々にたどって見つける
IPアドレスを知らせる
IPアドレスのサーバーに接続する
したがって、基本的な通信はIPで行われると
考えるべき
DHCP
Dynamic Host Configration Protocol
IPアドレス、ルータ、ネームサーバーなどの
必要な情報を取得する
クライアントがサーバーを探す
サーバーが応じて必要な情報をクライアン
トに与える
クライアントのIPアドレスを固定化しなくて
いい
管理やメンテナンスが有利に
SMTP, POP
メールのやりとりのプロトコル
メールの送信がSMTP
メールボックスからメールの読み取りを行うの
がPOP
メーリングリスト
最近はIMAPも使われる
Webメールは?
Webサーバーがいろいろなプロトコルでメール
サーバーとやりとりする
メールシステムの問題点
POPはユーザー認証するが、SMTPはしな
い
スパムメールの足がかり
なりすまし
対応策
メールの送信ができる範囲を限定する
POPでの認証直後にしかSMTPを利用できない
ようにする
HTTP
Webページのデータのやり取りを行う
プロトコル
GETでページのデータを取得
POSTでフォームの情報を送信
ほかにもコマンドはあるがめったに使
われない
telnet
一般には、UNIXシステムへのログイン、
シェル利用などに使われる
端末形式、つまり、サーバーに接続して、
入力を送り、結果を受け取って表示するよ
うな一連の作業をtelnetと言うことが多い
telnetから、別のプロトコルを使うことも不可
能ではない
FTP
ファイルをやりとりする
ファイルをコンピュータ間でコピーする
のが基本
クライアントソフトが多数出ているので、
それを使うのが基本
telnetからも使える
NFS
ネットワークの先のコンピュータにある
ハードディスクなどを、自分のコン
ピュータのディスクのように扱える
一般にはUNIXシステム
複雑なネットワークシステムの構築
1つの作業を分散させるなど
PPP
電話回線を使って、コンピュータとコン
ピュータをつなげる
接続先のネットワークに参加する
インターネットプロバイダとの通信で
は一般的に使われている
認証がある
IPは自動的に割り当てられる
IPマスカレード
1つのIPで複数のパソコンをインター
ネットに接続する
アドレスの置き換えを行うルータを設
置する
NAT:IPの変換~1対1
IPマスカレード:ポートの変換~多対1
プロキシ
代理サーバー
これを経由してインターネットに出て
行く
ファイアウォールに発展
ファイアウォール
いくつかのタイプがある
特定のプロトコルのフィルタ
プロキシタイプ
監視型
外部からのシャットダウン
ただし、内部からは出て行くことがで
きる