射水市子ども条例

射水市子ども条例
子どもの幸せと健やかな成長を図る
社会の実現を目指して
射水市子ども条例
(平成19年6月制定)
「児童の権利に関する条約*」の考
え方をもとに、「一人の人間としての
子どもの成長」を支援するために制
定
*「児童の権利に関する条約」とは、世界中の子どもの
幸せと健やかな成長のために、国際連合が定めた
ものです。日本では、平成6年(1994年)に批准し
ています。
条例の構成
第1条:目的
子どもの幸せと健やかな成長を
図る社会の実現
第2条:子どもの定義
18歳未満の市民
「子どもの権利」?
第3条:
人間として
生きるために、
大切な子どもの権利
大人も子どもも、同じようにもっている
「一人一人が人間らしく
生きていくための大切な権利」
①「健康に生きること」
②「差別をされないこと」
③「自由にものを考えること」
子どもだけがもっている
「大人へと成長するために
必要な権利」
④「大人から守り育てて
もらうこと」
⑤「教育を受けること」
射水市子ども条例
特に大切な7つの権利
• 命と健康が守られること
• 安心して生きること
• 必要な保護又は支援を受けられること
• 人格が尊重されて、はぐくまれること
• 自分の人格と能力を最大限まで発達させること
• 自分の権利に影響を及ぼす事柄について意
見を述べること
• 自分の感じたことを素直に表すこと、仲間を
つくり集うこと
①いのちと健康が守られること
人間として生きる基本である命と
健康を守りましょう。
②安心して生きること
差別、虐待、体罰、
いじめ等のない
社会をつくりましょう。
③必要な保護又は支援を受けら
れること
有害な環境から子どもを守
り、子どもが助けを求めたと
きは、温かい手をさしのべま
しょう。
④人格が尊重されて、はぐくまれ
ること
個性を認めること、プライバシーを守ることな
ど、子どもの人格を大切にしましょう。また、子
どもがゆとりをもって、自分のペースで考えた
り行動したりできるよう見守りましょう。
⑤人格と能力を最大限まで発達さ
せること
遊ぶこと、学ぶこと、文化芸術・スポー
ツに親しむことにより子どもの育つ力を伸
ばしましょう。また、適切な生活習慣を身
につけるようにはぐくんでいきましょう。
⑥自分の権利に影響を及ぼす
事柄について意見を述べること
子どもが自分の思いや意見を
述べることを大切にしましょう。
子どもの思いや意見をしっか
りと受け止め、その上で大人が
適切な判断をしましょう。
⑦自分の感じたことを素直に表す
こと、仲間をつくり集うこと
表現したり、仲間をつくったりと
いった子どもの主体的な行動を大
切にしましょう。
その上で必要があれば、社会の
決まりを守り、他人に迷惑をかけ
ないよう指導しましょう。
子どもの成長を支える大人の役割
第5条:親は
・子育てのいちばんの責任者です。
・安らぎのある家庭をつくりましょう。
・虐待、体罰などの
不適切な子育てを
してはなりません。
第6条:保育園、幼稚園、学校など
の施設関係者は
・子どもの健やかな成長のための環境
を整えましょう。
・子どもの事故や事件の防止に努めま
しょう。
・いじめの防止に
努めましょう。
・体罰を行いません。
第7条:地域社会は
・子どもが、安全で安心できる居場所づくり
に努めましょう。
・地域の活動に、子どもが参加する機会を
つくりましょう。
・事業者は、働く親
が安心して子育て
できる環境の配慮
に努めましょう。
市の役割は(第4条)
・子どもの権利についての啓発をします。
・子どもの幸せと健やかな成長を図るため
の施策を推進します。
役割を果たすため
・相談窓口を設けて、救済に努めます。
(第9条)
・子どもに関する事業を進めるため、
計画を策定します。(第10条)
Q1.子どもの権利条約があるの
に条例がなぜ必要なの?
A1.「子どもの権利条約」は、世界中の子どもた
ちの権利を保障するために、1989年の国連
総会で採択され、日本でも1994年に批准さ
れました。
条約を定めることにより、よりはっきりと「射
水市は子どもの権利を大切にする」という姿
勢を示すことができると考えています。
Q2.権利を教える前に、義務や責任
を教える方が大切ではありませんか?
A2.子どもの権利は、何かの義務を果たすこと
を条件に認められるものではなく、生まれな
がらにすべての子どもにあるものです。
ただし、権利を行使するときには、自分の
権利が尊重されるのと同じように、他の人の
権利を尊重する責任があります。権利の学習
を通して、このことを身につけることが大切で
す。
Q3.意見を述べる権利を認めるこ
とは、わがままを許すことになりま
せんか?
A3.子どもの意見を聞くことは大切なことです
が、そのすべてが認められるわけではなく、
子どもにとって最も良いことは何か、大人が
判断する必要があります。
大人は、子どもの意見が受け入れられな
いときには、その理由を丁寧に説明すること
が大切です。その積み重ねが、子どもの考え
る力を養います。
子どもの権利は、
子どもにも大人にも関係あるもの。
みんなで子どもの権利について
考えてみませんか。