テーマ4:企業の人的資源と 企業法による規制

企業の人的資源と
企業法による規制
「支配人」の概念
とても忙しいから…
企業主
支配人
分身!
支配人は代理権の集積?
営業主からの「代理権」授与
営業主の営業に関する一切の裁判上・
裁判外の行為をなす権限
原料ルート
etc
社屋賃貸
etc
etc
etc
顧客交渉 従業員雇用 etc
所与の「地位」へのあてはめ?
とある有能な人材
営業主による
「選任」行為
「支配人」という
法的地位
「支配人」の誕生!
この部分、どうす
る?
表見法理で行こう!
表見支配人:
商法24条
会社法13条
この部分、どうする?
法的「地位」なんだから…
商法21条3項
会社法11条3項
*ただし問題は、商法24
条、会社法13条をどのよ
うに処理するか
**「営業所」概念はどう
して問題となるか?
【問題1】
A銀行早稲田支店の支店長は、顧客である
Bに対する融資の目的で、A銀行早稲田支
店・支店長の肩書きをもって、Bとの間に金銭
消費貸借契約を締結した。ところが、A銀行で
は支店長の融資決済権限は1億円を限度とし、
それを超える場合には本店の審査部の審査
によらなければならないという内規があった。
この融資契約を締結したBは、どのような理
論によってA銀行に融資金を請求することが
できるか。
会社法11条
支配人は、会社に代わってその事業に関す
る一切の裁判上又は裁判外の行為をする権
限を有する。
支配人は、他の使用人を選任し、又は解任
することができる。
支配人の代理権に加えた制限は、善意の第
三者に対抗することができない。
支配人は取締役より偉い?
会社企業そのものの分身!
*絶対、違う!! 会社法348条3項1号
取締役は…
348条:取締役は、定款に別段の定めがあ
る場合を除き、株式会社(取締役会設置
会社を除く…)の業務を執行する。
349条4項:代表取締役は、株式会社の業
務に関する一切の裁判上又は裁判外の
行為をする権限を有する。
【問題2】
会社と支配人との関係、および取締役会設
置会社において会社と代表権を有しない取
締役との関係、代表取締役と支配人との関
係、そして委員会設置会社における執行役と
支配人との関係をどのように整合して理解す
ることができるだろうか。
株式会社において、「事業に関する一切の
裁判上又は裁判外の行為をする権限」と「業
務を執行する」こととの相違はなにか、という
点を意識しながら論じなさい。