PowerPoint プレゼンテーション

タイ・ウドンタニにおけるディーラー経営
Toyota Shin Nont Udonthani Co., Ltd
山崎 克彦
1.ウドンタニ県 概要
ウドンタニ県概要
【データ】
・バンコクの北北東に位置し、バンコクから約550Km
飛行機で約1時間
・平均所得水準は全国的に見ても高くはなく、
人口は約150万人、面積は約12,000k㎡
・主な産業は農業でさとうきび、キャッサバ(タピオカの
原料)、米。ラオスとの交易が盛ん。
・三井製糖、住友ゴム(?)工場がある。
約200名の日本人が在住している模様。
129km
(豊岡)
ウドンタニ県
84km
(関ヶ原)
(京都)
96km
(伊勢)
【自動車市場】
•トヨタ、いすゞ、ホンダ、ニッサン、マツダ、三菱、シボレー、フォードと 大半のメーカーの
ディーラーが隣接して展開。2013年県内販売台数は約16,000台。
・トヨタディーラーは現在2ディーラー。T. Udonthaniと同一資本のディーラーがもう1社新規出店
(T. Thaithani)
・2013年末トヨタディーラー店舗数は、T. Udonthani(既存)3店舗、
T. Shin Nont Udonthani(弊社)1店舗。T. Thaithaniが今年中にオープンし計5店舗になる予定。
・商用車(ピックアップ)中心のマーケットで、市場の潜在性は高く、この3年で約1.5倍成長。
また、商用車ではなく乗用車販売での市場拡大も見込まれる。
ウドンタニ競合他社出店状況
ウドンタニ県 中心部
ウドンタニ県全体
129km
84km
10km
96km
7km
2.TOYOTA SHIN NONT UDONTHANI CO., LTD.
(TSNU)の概要
Toyota Shin Nont Udontani (TSNU)概要
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資本金:3億5000万バーツ(約11億円)
店舗敷地面積:約30,000㎡
従業員数:201名(2014年5月1日現在)
「サービスによる差別化」が一つの大きなテーマ
レイアウト
ショールーム&オフィス: 1,700m2
納車室 : 160m2
サービス工場 : 1,600m2
19 ストール + ハイテクエリア
サービス工場(拡張部分) :
2,300m2 約22ストール
BP工場 : 3,700m2
新車ストック: 12,000m2
約 400台分
店舗風景
サービス&BP工場
サービス工場
BP工場
新車ストック&食堂
新車ストック
食堂
中古車展示場&入口
中古車展示場
店舗入口から
合弁パートナーの紹介
Mr. Nanachai Teekathananont
【経歴】
ホテル、デパート事業経営(ウドンタニ最大規模、現在は売却済)
前ウドンタニ市長(3期12年)、前ウドンタニ県知事(1期4年)
8人兄弟の4男。弟がウドンタニでマツダを経営し、従弟がフォードを経営。
他県でも兄弟がマツダ、日野等を経営するが本人はディーラー経験なし
Mrs. Woranan Teekathananont
【経歴】
Nanachai氏とともにホテル、デパート事業経営
実弟が現職ウドンタニ市長(Nanachai氏の後任)
義理の弟がウドンタニで日産を経営。
3男1女の母
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•
ビジネスを通じて地域社会に貢献をする
必要なものは高くても買うが不要なものは1銭たりとも無駄にしない
•
•
「空っぽのコップ」であれ
サービスによる差別化
これまでの経緯
2012年3月:合弁契約書締結、会社登記
2013年5月:全部署スタッフの入社
2013年9月:第1号車の納車
2014年1月:グランドオープニング
中古車オペレーションの開始
(TMTテストドライブの下取が中心)
2014年2月:BP工場の稼働
(下取車の自社買い取りを徐々に強化)
これまでの実績
2013年
2014年
ウドンタニ県 トヨタマーケットシェア推移
3.タイ中古車市場およびTSNU社の中古車事業
方向性について
中古車市場規模
2014 市場予測は約199.2万台
(x 1,000)
2,500
2,000
2.5
1,755
1,436
2.2
649
2,004
1,844
1,646
1,502
1,500
1,000
3.5
3.0
800
1,350
794
1,200
1.7
1.4
3.0
2.5
2.3
543
1,992
1,980
1.4
2.0
1.5
1.0
500
0.5
0
0.0
2008
2009
2010
NC Market
統計データ: Department of Land Transportation ( 2-4トントラックを除く)
2011
UC Market
2012
UC/NC Ratio
2013 (Est.)
2014 (F)
販売チャネル別マーケットシェア
業態別マーケットシェア
Relative/Friends
34%
Car Manufacturing
brands 2%
1%
Internet 5%
Car Auction and
Magazine 2%
Used car tent and
broker
Relative/Friends
Car Manufacturing
brands
Internet
Used car tent and
broker 58%
Car Auction and
Magazine
中古車マーケット概要
• テント業者中心のマーケット
• ディーラー系中古車店舗は後発
• 中古車査定価格の基準になっているのは信販会社が毎月提供する市場価格
情報。トヨタディーラーはToyota Leasing Thailandのデータも併用
• オークションはバンコク中心だが、ウドンタニは地方都市の中では中古車業者
の多い地域で、ファイナンス会社が主催するオークションも定期的に行われて
いる。
• トヨタディーラーにとっての差別化キーワードは「品質」「信頼性」
中古車市場が抱える課題
【ディーラーにとって】
• 価格競争力(7%の格差)⇒付加価値税
• テント業者とセールスマンの関係⇒横流し
– 1件当たり1万バーツ程度支払われる
– 一般的な社員の月給とほぼ同等の額
• 顧客にとっての優先順位(価格、安全、見栄え)が多様
【顧客にとって】
• 修復歴隠し
• メーター戻し
解決策
• Toyota 及び Toyota Shin Nont の強みを活かす
–
–
–
–
サービス工場
BP工場
ディテイリング
システム
リコンディションの品質
(トヨタ基準、最新の設備)
メンテナンスの履歴の活用
• 付加価値を高める(価格競争力の相対的な向上)
– 新車販売時のボディーコートの推進
– サービス入庫客への査定・買取提案
各部門スタッフの多能工化が不可欠
多能工化に向けた課題
【タイ人スタッフの傾向】
• 決められたルールを守れない人が多い
⇒ルールが次々と作られていく。守らせることで精一杯になる。
• 基本的には自分の与えられた以上のことをやろうとしない。また、
やらせようとしない。
⇒ルールが多くあるので、柔軟に対応することができない
• 「こだわり」のレベルが違う
⇒「ちょっとのことだから」という気持ちに対する姿勢が違う
• 予防が苦手
⇒自分の仕事の出来栄えが次の工程に与える影響に関心が希薄
想像以上に困難な課題であるが、サービスの本質を炙り出す大きなチャ
ンス
最後に
• 日本のサービスレベルは間違いなく高い
• 日本人の能力が高いのではなく、日本社会が持つ人材育成機能
のレベルが非常に高い
⇒日本人は常に訓練を受けてきた
• サービスの原点は「躾」
「躾」=「我慢」=「他者優先」=「思いやり」=「サービス」
• 多くのタイ人経営者は「日本人にはできてもタイ人にはできない」と
思っている
⇒実現できた暁には、誰にも真似できない差別化になる
• 中古車事業はもっとも多くの部署が係る領域の一つであり、多能
工化の実現に向けた非常に貴重な『ステージ』
ご清聴ありがとうございます