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中央学院大学商学部
野村證券提供講座
資産運用とライフプランニング
平成17年7月6日
[ 野村證券株式会社 ]
[ 上野 忠孝 ]
目次
1.ライフプランニングとは
ファイナンシャル・プランニング
身近な例として
人生にかかるいろいろなお金
お金の収支と残高の推移
ライフプランニングの必要性
2.ライフプランの作成
就職
働き方
3.日本の年金制度
全体像
受給できる公的年金の種類
社会保障負担の拡大
確定拠出年金のポイント
4.ライフプランと資産管理
5.資産管理を考える
ライフサイクルとリスク管理
時間を味方につけよう
給料天引きのススメ
継続投資の効果
1
ライフプランニングとは
■ライフプランとは、生涯生活設計のことです
ライフプランの3領域
生きがい
ファイナンシャル・
プランニング
(狭義のライフプランニング)
健康
(出所)各種資料より野村證券投資情報部作成
経済
2
ライフプランニングとは
ファイナンシャル・プランニング
ファイナンシャル・プランニングとは、
理想の生活を確立するための経済基盤の設計
ライフデザイン
個人の基本的生き方や
人生に対する価値観
ライフプラン
具体的な「暮らし方」のプラン
状況に応じて
見直す
(出所)野村證券投資情報部作成
ファイナンシャル
ゴール
ライフプランに応じた
具体的な資金目標
マネープラン
ファイナンシャルゴールに向けた
具体的な資金計画
3
ライフプランニングとは
年
身近な例として
月までに
期間はあと
年
円必要
ヶ月
現在の金融資産のうち、使えるお金
円
足りない分
円
現在の収入は?
お小遣い
円/月
バイト代
円/月
その他
円/月
現在の支出は?
円/月
毎月いくら残る?
円/月
現在の生活を続けると、
円は用意できる
頑張って用意するのはあと
円必要
● 節約してコツコツ貯める
(あと
● 働いて稼ぐ
(時給
● 家族(など)に出してもらう →
● 家族(など)から借りる
● 今あるお金をなんとか殖やす
● その他 (
(出所)野村證券投資情報部作成
→
円
円/月なら節約できる×
ヶ月間)
→
円
円 × あと
時間働ける)
円
→
円
(具体的に:
)
)
4
ライフプランニングとは
人生にかかるいろいろなお金
国内旅行 3.5万円 海外旅行 31万円
平均旅行回数 2.70回
セカンドライフの生活費
月々24.2万円~37.9万円
2004年の旅行動向見通し(JTB調べ)
生命保険文化センター(平成16年度)
住宅取得の必要資金 2003年
自己資金
926万円
借入金
2,020万円
金融広報中央委員会
「家計の金融資産に関する世論調査」
60代
50代
40代
1世帯あたり貯蓄額
世帯主が 30歳代 596万円
40歳代 1,048万円
50歳代 1,514万円
30代
金融広報中央委員会
「家計の金融資産に関する世論調査」
妊娠・出産費用 60.7万円
結婚費用総額(結納~新生活準備)
首都圏 594.9万円
子供の結婚資金援助 209.5万円
結婚情報誌ゼクシィ(リクルート発行)調べ
(結婚トレンド調査2003)
平成14年10月 「たまごクラブ」
(ベネッセコーポレーション)調べ
子供の教育費
幼稚園~大学4年間(公立の場合) 735
万円
幼稚園~大学4年間(私立の場合)1,375
万円
文部科学省(平成13年度)
(出所)各種資料より野村證券投資情報部作成
5
ライフプランニングとは
お金の収支と残高の推移
金融資産・負債残高の推移(イメージ図)
(千万円)
住
宅
購
入
資
金
4
3
教
育
費
2
教大
育学
費4
年
間
の
退職金受取額
金融資産
1
0
-2
-3
収入
ローン残高
30
40
50
60
支出
70
80 歳
6
ライフプランニングとは
(主な要因)
ライフプランニングの必要性
金利収入の減少
老後資金等の運用難
■低成長/低金利
など
■人口の構造変化
<少子高齢化>
年金受給者が増え年金負担者が減少
確定拠出型年金の導入
など
■様々な制度改革
<税制、ペイオフ解禁、
郵政民営化など>
信用リスクの認識
新型金融商品の開発
など
など
高まる自助努力による
資産管理の重要性
(出所)各種資料より野村證券投資情報部作成
7
ライフプランの作成
-就職
1985年大学生の就職人気企業ランキング
順位
1
2
3
4
4
6
6
8
9
10
社名
日本生命保険
東京海上火災保険
日本電気
キヤノン
住友銀行
第一勧業銀行
三井物産
三菱銀行
三和銀行
三菱商事
順位
11
11
13
14
15
16
17
17
19
20
20
20
社名
松下電器産業
富士銀行
安田火災海上保険
伊藤忠商事
三井不動産
味の素
住友商事
日本興業銀行
第一生命保険
電通
ソニー
日本航空
1985年6月中旬
日本経済新聞社調査
対象:来春就職予定の大学生
(出所)日本経済新聞 1985年8月19日
8
ライフプランの作成
-就職
2005年大学生の就職人気企業ランキング
順位
1
2
3
4
5
社名
サントリー
全日本空輸(ANA)
JTB
トヨタ自動車
JAL(日本航空・日本航空インター
ナショナル・日本航空ジャパン)
6
7
8
9
10
松下電器産業
三井物産
資生堂
電通
東京海上日動火災保険
順位
11
12
13
14
14
16
17
18
19
20
社名
ソニー
損害保険ジャパン
三井住友銀行
日立製作所
富士通
旭化成グループ
フジテレビジョン
NEC
キヤノン
ベネッセコーポレーション
2004年10月~12月
日本経済新聞社調査
対象:2006年春卒業予定の大学生
(出所)日本経済新聞 2005年2月3日
9
ライフプランの作成
-働き方
今後、職業生活をどのように送るつもりか
50
45
(%)
41.3
男性
女性
40.3
40
36.0
35
30
25
27.7
20
15
10.3
8.0
10
5
2.0
3.7
1.3
1.7
ろ派
ん遣
な社
職員
場・
にパ
勤ー
めト
るで
い
仕
事
を
す、
フ
るリ
ー
な
ど
で
5.7 4.3
2.3 2.3
0
職良
すい
る条
件
の
と
こ
ろ
へ
転
企
業
を
起
こ
す
SOHO
ま 1
でつ
勤の
め勤
るめ
先
に
定
年
お
店
を
持
つ
家
業
を
継
ぐ
0.7
2.7
なな
いる
べ
く
職
業
は
持
た
6.0
1.0
そ
の
他
2.0 0.7
無
回
答
資産形成に関する意識と実態
1. 調査対象
2. 調査対象の抽出
方法
3. 調査方法
4. 調査期間
首都圏および阪神圏に居住する20~39歳のビジネスパーソン(パート・アルバイト除
く)
調査地点を無作為に抽出し、地点内に居住する該当条件の男女を調査対象とする
エリアサンプリング法
(出所)野村證券 広報部
調査票を用いた自記式留置法
2001年6月1日~6月15日
10
ライフプランの作成
-働き方
女性が職業をもつことについて
結婚するまでは職業
をもつ方がよい
女性は職業
をもたない
ほうがよい
女性
3.5
男性
子どもができ
るまでは、職
業をもつ方が
よい
5.0
7.7
5.5
20-29歳
2.8
30-39歳
1.9
0%
8.7
子どもができたら職業をやめ、
大きくなったら再び職業をもつ
方がよい
38.0
11.3
7.3
6.7
子どもができても、ずっと職業を
続ける方がよい
11.5
31.6
37.2
7.2
34.7
41.7
20%
60%
1.4
5.1
2.1
4.4
1.1
36.6
40%
わからない
0.8 3.5
40.6
37.2
その他
80%
4.8
100%
(出所)内閣府大臣官房政府広報室「男女共同参画社会に関する世論調査」(平成14年7月調査)より野村證券投資情報部作成
11
日本の年金制度
全体像
【第1階部分】 全国民に共通した「国民年金(基礎年金)
【第2階部分】 国民年金の上乗せとして報酬比例の年金を支給する「被用者年金」(厚生年金、共済年金)
【第3階部分】 「企業年金」(厚生年金基金、確定給付企業年金等)
プラス 【個人年金】 の仕組みとなっている
個 人 年 金
個人型確
定拠出年
金
企業型確定拠出年金
確定給
付企業
年金
税制適
格退職
年金
厚生
年金基金
職域相当部分
(代行部分)
個人型
確定拠出年金
厚 生 年 金
共済年金
国民年金基金
国民年金基金
国 民 年 金 (基 礎 年 金)
自営業者等
第2号被保険者の被扶
養配偶者
国民年金
第1号被保険者
国民年金
第3号被保険者
(出所)厚生労働省資料等より野村證券投資情報部作成
民間のサラリーマン
公務員等
国民年金
第2号被保険者
12
日本の年金制度
受給できる公的年金の種類
公的年金では、基本的には
1) 老齢になった場合
2) 病気やけがで障害を有することとなった場合
3) 年金受給者または被保険者(加入者)が死亡した場合
国民年金
(20歳以上60歳未満の
国民全員加入)
厚生年金
(民間会社員)
共済年金
(公務員など)
という3つの場合に、年金が支給されます。
遺族年金
老齢(退職)年金
障害年金
(高齢になった時受給)
(障害と認定された時受給)
(加入者等が死亡したとき
遺族が受給)
老齢基礎年金
障害基礎年金
遺族基礎年金
寡婦年金
死亡一時金
老齢厚生年金
障害厚生年金
障害手当金
遺族厚生年金
退職共済年金
障害共済年金
障害一時金
遺族共済年金
(出所)厚生労働省資料より野村證券投資情報部作成
13
日本の年金制度
社会保障負担の拡大
何人で1人の高齢者を支えるか
国民負担率の推移(対国民所得比)
~世代間の負担に対する不公平~
(%)
60
50
1970年:8.5人
1970年度
2004年度
24.9%(潜在的国民負担率)
24.3%(国民負担率)
45.1% (潜在的国民負担率)
35.5% (国民負担率)
2000年:3.6人
40
30
20
財政赤字対国民所得比
社会保障負担率
租税負担率
10
0
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000
国
民
負
担
率
潜
在
的
国
民
負
担
率
2030年:1.9人(推)
2050年:1.4人(推)
2004(年度)
(注)2003年度は実績見込、2004年度は財務省見通し。
(出所)財務省資料より野村證券投資情報部作成
14
日本の年金制度
確定拠出年金のポイント
■確定拠出年金には①企業型 ②個人型
の2つの型があります
個人型
個人が自分の意思で加入する制度。
企業型
会社が中心となり、社員から同意を得たルールに基づいた制度を作ります。
会社が加入を決める制度で、社員が決めることはできません。
特徴
留意点
1.加入者自身で年金資産を運用する
2.運用商品を加入者が選べる
3.税制の優遇措置
4.転職や離職時には年金資産の移動が可能
①
②
③
④
(出所)各種資料より野村證券投資情報部作成
60歳まで引き出しができない
運営コストの把握
ペイオフ
インフレーション
など
など
15
ライフプランと資産管理
■資産管理とは
ライフプランの実現に向け、
資産の形成・運用・保全を行うこと
投資家によって異なる
●ライフプラン
●価値観
●資産管理の方法
理想とするライフプラン、許容できる「リス
ク」
の種類・大きさが異なる
■資産管理 の具体的な方法は
投資目標の明確化 と リスク管理
16
資産管理を考える
■資金の目的に合わせて金融商品を考える
日々の生活に必
要なお金
換金性重視の
金融商品
生活を楽しむために、
ゆとりの“おこづかい”
にしたいお金
つかう
マネープラン
安全性重視の
金融商品
まもる
数ヶ月から数年の間で
使うことが決まっている
お金
(出所)野村證券作成
ふやす
収益性重視の
金融商品
当面使う予定がないが、
今後のために大きく
ふやしたいお金
17
資産管理を考える
ライフサイクルとリスク管理
■年齢が高くなるに従ってリスクの小さい資産での運用を考えるのが一般的です。
(イメージ図)
まもる
大
ふやす
リ
ス
ク
まもる
長期運用なら
リスクを取って
成長性を重視
ふやす
ふやす
まもる
年齢 ・投資環境に
応じた
リスクの見直しを
資産の安定性・流
動性を重視
小
30代
(出所)野村證券投資情報部作成
40代
50代
60代
70代
18
資産管理を考える
時間を味方につけよう
■複利効果の試算 (小さな金額も、時間が経てば大きな効果を発揮する)
10,000円を一定の利回りで運用すると・・
(年利)
(
運
用
年
数
)
(万円)
1%
3%
5%
8%
0年
10,000
10,000
10,000
10,000
1年
10,100
10,300
10,500
10,800
2年
10,201
10,609
11,025
11,664
90,000
3年
10,303
10,927
11,576
12,597
80,000
4年
10,406
11,255
12,155
13,605
5年
10,510
11,593
12,763
10 年
11,046
13,439
16,289
14,693 (
年
21,589 末
15 年
11,610
15,580
20,789
20 年
12,202
18,061
26,533
25 年
12,824
20,938
33,864
30 年
13,478
24,273
35 年
14,166
40 年
31,722 の
金
46,610 額
)
110,000
8%で
複利運用
100,000
70,000
60,000
50,000
68,485
40,000
43,219
100,627
30,000
28,139
55,160
147,853
14,889
32,620
70,400
217,245
45 年
15,648
37,816
89,850
319,204
50 年
16,446
43,839
114,674
469,016
5%で
複利運用
3%で
複利運用
20,000
1%で
複利運用
10,000
0
0
5
10
15
20
25
30
(年)
(注) 10,000円を投資し、利率を一定として1年複利で運用した際の資産であり、税金、手数料等は考慮していません。
(出所)野村證券投資情報部作成
19
資産管理を考える
給料天引きのススメ
就職したら・・ 給料天引きのススメ
資産形成はどの程度すすんでいるか
(%)
60
最初から引かれているので、「収入」
の中にカウントしない
50.2
50
20代
43.1
40
自動的に引き落とされるので、手間
がかからない
34.7
30
23.8
20
引き出すのは手間がかかるもしくは
不可能のため、なかなか取り崩さな
い
知らないうちにたまっていく
資産形成に関する意識と実態
1.
2.
3.
4.
調査対象
調査対象の抽出方法
調査方法
調査期間
30代
10
0
19.8
16.8
5.4 5.9
0.0 0.3
そ中
っ長
て期
行的
っな
て
いプ
るラ
ン
に
てプ
いラ
るン
は
な
い
が
始
め
い考
なえ
いて
は
い
る
が
行
っ
て
考
え
て
い
な
い
首都圏および阪神圏に居住する20~39歳のビジネスパーソン(パート・アルバイト除く)
調査地点を無作為に抽出し、地点内に居住する該当条件の男女を調査対象とするエリアサンプリング法
調査票を用いた自記式留置法
2001年6月1日~6月15日
(出所)野村證券 広報部
無
回
答
20
資産管理を考える
継続投資の効果
■定期的に買い付けるには、ドル・コスト平均法が効果的です
一定金額ずつ定期的に買い付ける
ドル・コスト平均法
(毎月1万円ずつ購入)
10口
10,000円
16.67口
10,000円
8.33口
10,000円
12.5口
10,000円
7.14口
10,000円
800円
1,400円
10口
8,000円
10口
14,000円
平均購入金額
915円
購入数
計54.64口
購入金額 計50,000円
1,000円
株価
600円
1,200円
一定単位数ずつ定期的に買い付ける
一定口数購入
(毎月10単位ずつ購入)
10口
10,000円
10口
6,000円
10口
12,000円
平均購入金額
1,000円
購入数
計50口
購入金額 計50,000円
(注) 上記の数字はあくまでも一定の条件を基に試算した結果であり、税金や取引コストは含まれておりません。また、将来の投資成果を示唆あるいは保証するもので
はありません。
(出所)野村證券投資情報部作成
21