BSPモデルを用いた 最小スパニング木

BSPモデルを用いた
最小スパニング木
情報論理工学研究室
02-1-47-134
小林洋亮
本研究の目的
BSP(Bulk Synchronous Parallel)モデルを用い
て最小スパニング木問題を解く並列アルゴリズ
ムを提案する。
並列処理の必要性



高速処理や大規模データ処理が必要
逐次処理による計算が限界に近づきつつ
ある
コンピュータ素子価格とサイズが下がって
いる
並列コンピュータが作りやすい
並列計算モデル

並列アルゴリズムの設計・解析


並列計算モデル上で行う
代表的な並列計算モデル


PRAMモデル
BSPモデル
PRAM(Parallel Random Access)
モデル

共有記憶装置を持っ
ている

通信や同期を考慮し
ていない
PRAMの実現は困難
BSP(Bulk-Synchronous Parallel)
モデル



局所メモリを持つ複
数のプロセッサ
プロセッサ間の1対1
メッセージ通信を行う
完全結合網
プロセッサ間の同期
を実現するための同
期機構
BSPモデルの特性

p:プロセッサ数
各プロセッサはプロセッサ番
号を持っている

g:通信命令
送信命令または受信命令の
実行に必要な時間

L(>=g):バリア同期
同期に必要な時間
最小スパニング木(Minimum
Spaning Tree:MST)問題
MST問題に対する既知の結果と本
研究の結果
Prim
Sollin
本研究
BSPモデル上でのMSTアルゴリ
ズム
A
1
6
5
B
C
4
D
3
E
2
7
F
手続きfind_parent, pointer_jump, data_collect,
remake_graph
find_parent
A
B
D
C
E
F
pointer_jump
A
B
D
C
E
F
Sollinのアルゴリズムのdata_collect
情報を根に集める
送信命令
A
B
D
C
E
F
本研究で提案するアルゴリズムの
data_collect 親
・・・・・・・・
親
・・・
親
・・・・・・・・
親
親
・・・・・・・・
remake_graph
A,B,C,F⇒S1
D,E⇒S2
A
F
B
S1
C
4
D
4
S2
E
find_parent,pointer_jump,data_collect,remake_graphを頂点が
1つになるまで繰り返す。
最小スパニング木(MST)
結果
Prim
Sollin
本研究
結論
BSPモデル上で頂点の重み付き連結無向グラフG
に対してnプロセッサを用いて O(ng log n  L log 2n)
時間で最小スパニング木問題を解く
 データの負荷分散を行うことにより、通信時間を
減らすことができる
 より大きいプロセッサ数を用いて速い最小スパ
ニング問題を解くBSPモデル上の並列アルゴリ
ズム設計が今後の課題である。
ご清聴ありがとうございました