Reviewer’s comments for MPGD group

Reviewer’s comments
for MPGD group
越智 敦彦 (神戸大)
幅 淳二 (KEK)
11 April, 2006
@検出器開発室2006年ワークショップ
2005年度MPGDグループの活動

開発項目と方針

Proposalより(2005/6/1)

X線検出器





大型化
大容量エレクトロニクス




KEK内での開発についてケ
ミカルエッチングを軸に
二次元中性子像読出成功
粉末解析、ラウエ像などの試み
TPCに向けた基礎特性試験



硬X線用検出器として開発中
中性子検出器(ボロン蒸着)

(次年度以降取組)
GEM film開発
X線検出器(金蒸着)

GAS PM


現状
TPC


3層GEM + 読出
10cm x 10cm 2D検出器

信号拡散の基礎測定
シミュレーションとの比較
GEM film開発


国内メーカーによるレーザー、プラ
ズマエッチングによるGEMが比較
的安定に供給
破壊GEM蘇生術
10月中間報告時のReviewer’s comment
に対する対応
計算機シミュレーションの活用を
1.
Garfield + Maxwell による3Dシミュレーション
Magvolts によるガス拡散等の考察
•
•
User となるグループとのさらなる連携を
2.
熱中性子検出器(中性子物質構造解析)
•
•
ボロン蒸着GEMによる散乱中性子線の測定
硬X線検出器(広大グループと共同)
•
•
金メッキGEM、応用分野についてはこれから?
他の要素技術との比較評価、製造技術へのアプロー
チを
3.
•
今後の課題?
2005年度活動に関する評価


当初計画から若干の変更があるものの、グループ立ち上げから約1年で、
2次元読出しなどの実現まで漕ぎ着けたことは高く評価できる
 但し、これはGEM研究の、他グループへのCatch up にすぎない
検出器の応用を考えた開発方針(User との連携)について
 ボロン蒸着GEMについては、熱中性子物質構造解析などの具体的
利用分野が見えてきている。
 硬X線用金蒸着 GEMについては、まだ漠然としたイメージ


非破壊検査?
グループ運営について
 大学との連携、役割分担の機能
KEK内外に渡る組織として連携活動していることは評価できる



シミュレーション、基礎測定: 佐賀大
読出エレクトロニクス開発: 大阪市大
研究成果の発表

物理学会、KEK WS などでの発表は、比較的積極的に行っているように
見えるが、検出器開発室で行っていることが少々見えにくい
今後の活動についての要望

研究成果の国際的な発信を

MPGD の中で GEM は最もよく研究されている


これまでは、とにかく動作させ、世界に追いつくことが
主眼


グループ結成当初の一年としては、十分と思うが…
今後は際立った性能や独自性を出していかないと、
論文等による成果の発信は難しい


それだけ、世界のレベルは高い
ここからが MPGD グループの存在意義を問われる
今年度の早い段階で、どこでユニークさを発揮し、育
てていくか見極める必要がある
今後の活動についての要望

知識・設備の集約を生かした体系的研究を

例えば、放電による導通の原因究明など


大学の一研究室レベルでの研究は難しいが、KEKに点在す
る設備やこれまでの豊富な経験を生かせれば、それほど難
しくないのでは
日本のMPGD 開発に関する研究開発の中心を目指
す体制の構築

検出器 user が、ここに聞きに行けば大体のことがわかる
(できる)、というようなセンターとしての役割 -> 新規開発需
要の把握
今後の活動についての要望

二次元大面積読出しシステムへの展望、取組を
さらに強化するべき



GEMの製造そのものに関与し始めるのであれ
ば、きちんとした覚悟と陣容が必要



GEMは動く。中性子をつければ中性子も見える。
その先に進むときに必要なものを、皆が待っている
薄型 GEM
電極素材の最適化など
チームの間口と裾野を一層拡げる努力が必要