中和滴定の実験器具 - GACCO

中和滴定の実験器具
中和滴定
中和の 量的関係(acv=bc’v’)を利用すると、
濃度不明の酸(または塩基)の水溶液の濃度を、
濃度が正確にわかっている塩基(または酸)の
水溶液(標準溶液)を用いて、実験によって求める
ことができる。このような方法を中和滴定という。
中和滴定では、過不足なく中和する点(中和点)を
知るために、酸・塩基の指示薬が用いられる。
中和点までに滴下した水溶液の体積を読み取り、
中和の関係式(acv=bc’v’)から水溶液の濃度
が求められる。
中和の量的関係
濃度c[mol/L]のa価の酸の水溶液v[mL]
と濃度c’[mol/L]のb価の塩基の水溶液v’[m
L]がちょうど中和するとき、次の関係が
成り立つ。
ac(v/1000)=bc’(v’/1000)より
[酸から生じるH+(mol)
=塩基から生じるOH-mol)]
acv=bc’v’( 中和の関係式)
中和の指示薬の変色域
<フェノールフタレイン>
無 (8.2~10) 赤
<メチルレッド >
赤 (4.2~6.3) 黄
中和滴定の指示薬
◎指示薬:pHに応じて特有な色調を示す色素
1.強酸と強塩基 (中性
)
<メチルレッド >赤 (4.2~6.3) 黄
<フェノールフタレイン> 無 (8.2~10) 赤
2.弱酸と強塩基 (アルカリ性)
<フェノールフタレイン> 無 (8.2~10) 赤
3.強酸と弱塩基 (酸性)
<メチルレッド
>赤 (4.2~6.3) 黄
<メチルレッド >赤 (4.2~6.3) 黄
中和滴定曲線(1)
< 強酸と強塩基の中和滴定曲線>
中和滴定曲線(2)
<弱酸と強塩基の中和滴定曲線>
中和滴定曲線(3)
<強酸と弱塩基の中和滴定曲線>
<例題 >中和の量的関係
濃度 不明の酢酸水溶液10mLを中和するのに、
0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液が15mL
必要であった。この酢酸水溶液のモル濃度は
何mol/Lか。
(解)
酢酸は1価の酸、水酸化ナトリウムは1価の塩基
なので、酢酸水溶液の濃度をcmol/Lとすると、
中和の関係式、acv=bc’v’から次式が成り立つ。
1×c×10=1×0.10×15
答.c=0.15[mol/L]
練習問題1.
0.050mol/Lのシュウ酸(COOH)2水溶液10mL
を中和するにに、濃度不明の水酸化ナトリウム
NaOH水溶液20mLを要した。この水酸化ナトリ
ウム水溶液のモル濃度はいくらか。
(解)
シュウ酸2価の酸、水酸化ナトリウム1価の塩基
水酸化ナトリウム水溶液の濃度をc’mol/Lとすると
中和の関係式 acv=bc’v’より、次式が成り立つ。
2×0.050×10=1×c’×20
答.0.050[mol/L]