スライド 1

天文学でよく使う単位
天文単位 AU 地球太陽間の距離
光が1年に進む距離
光年
パーセク
1.5x1011m
9.46x1015m
地球からみて視差が1秒 1パーセク
≒3.26光年
角となる太陽との距離
≒206,265AU
太陽
1パーセク(1PC)
1秒角
1AU
地球
太陽系とは
太陽重力の影響によって構成される
天体の集団 太陽はその中央
惑星が公転する領域
海王星までの半径
30AU天文単位の領域
エッジワース・カイ
パーベルト
海王星軌道(約30 AU)より
外側にあり、黄道面付近に
数百AUまで円盤状に小天
体が分布している.
太陽
オールト雲
半径、数10,000AUにわたり球対称的に小
天体が分布する領域
長期彗星(公転周期200年以上)のふるさ
と.現在までに確実な観測例はない.
エッジワース・カ
イパーベルト
短期周期彗星(公転周期200年以
下)のふるさと
半径は対数スケール
短期周期彗星の例:ハレー彗星
銀河系の中の太陽系
銀河系の平面図
銀河系の側面図
太陽
バルジ
円盤部
ハロー
太陽は約2億5000万年の
周期で回っている
ハロー,バルジには年老いた星が多く分布
円盤部には若い星,星間物質が多く存在
南半球からみた天の川
(銀河系の中心方向)
M104渦巻銀河
おとめ座銀河団の南の端に位置している最大
の銀河のうちの一つで、直径は約5万光年、地
球から2800万光年の距離に存在していると考
えられており、つばの広い帽子に似ているので
「ソンブレロ銀河」と呼ばれている
ハッブル宇宙望遠鏡によって撮
影
太陽系の惑星とは
水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星
1. 太陽の周りを回っている
2. 十分大きな質量を持ち,自己重力でほぼ球形を有す
3. その軌道近くでは他の天体を掃き散らし際だって目立っ
ている
3を満たしていないもの
かつ 衛星でないもの → 準惑星
1を満たしていて衛星でないもの → 太陽系小天体
この定義により2006年冥王星は準惑星とされた
準惑星はセレス,エリス,マケマケ,ハウメアの5つ
2009/09現在
惑星という名前の由来
太陽と火星の1年間の動きを見てみよう
なぜ火星(内惑星)はこんな動きをするか?
天球上の動きは逆行
天球上の動きは順行
天球
4
5
1
2
1
3
4
3
2
1
5
234 5
内惑星の軌道
地球の軌道
12
3 4 5
外惑星でも同じような動きが見られる
天球上の動きは逆行
外惑星の軌道
地球の軌道
1 2 3
1 23
天球
3 21
1 2 3
天球上の動きは順行
このように天球上を惑う星ということで、“惑星”という名が付いた
惑星が太陽の周りを回っているから見られる→地動説
天動説と地動説
地動説と天動説
天動説
プトレマイオス(2世紀)
天動説と地動説
地動説と天動説
天動説
地動説
アリスタルコス(紀元前3世紀)
→ 受け入れられず
コペルニクス 16世紀
地動説を発表
ガリレオ 17世紀
天体望遠鏡で観測
1. 月の表面の凹凸
2. 太陽表面の黒点の変化
3. 木星を公転する4つの衛星
4. 月の満ち欠けと視直径
プトレマイオス(2世紀)
地動説の証拠となる
ガリレオによる4つの木星を公転する衛星の発見
地動説の証拠となる
カステリによる金星の満ち欠け,視直径変化の発見
宵の明星(夕方西の空)と明けの明星(明け方東の空)
<<地球から見た金星>>
惑星現象
ケプラーの法則
ケプラー(独)惑星の運動に関する経験則を発表(1609,1619)
第1法則 楕円軌道の法則
惑星は太陽を1つの焦点とする楕円軌道上を動く
第2法則 面積速度一定の法則
惑星と太陽を結ぶ線分が一定時間に描く面積は一定
つまり
惑星は太陽から遠い
ときはゆっくり動き、太
陽に近いときは速く動
く
ケプラーの法則(2)
第3法則 調和の法則
惑星の公転周期の2乗と惑星の太陽からの距離の
3乗の比は惑星によらず一定
チチウス・ボーデの法則
1766年にドイツの数学者J.ティティウス(1729年~1799年)が発見し、
ドイツの天文学者J.ボーデ(1747年~1826年)によって1772年に発
表された経験則
r = 0.4+0.3×2n
n
惑星
実距離
惑星
19世紀になって発見!
-∞
0.39 木星
水星
しかし...
金星
0
地球
1
火星
2
ケレス
3
0.72 土星
1 天王星
1.52 ???
n
実距離
4
5.2
5
9.54
6
19.19
7
太陽系惑星の大きさ
太陽
水星
海王星
天王星
火星
金星
地球
木星
土星
(冥王星)
太陽系惑星の自転の向き
太陽系惑星の軌道
ここでちょっとビデオを見よう
A5の白紙に以下のことを書いて提出して帰ること
(出席表の代わり)
0.今日の日付
1.学籍番号 名前
2.出身地(都道府県+都市名)
3.高校時代に地学を履修したか?
4.地球の現象の中で興味を持っていること または
疑問に思っていることをあげ,なぜそう思ったか
を述べる 複数回答してよい
5.その他意見,感想があれば
書いた内容で点数化することはないので自由に.
ただし場合によっては出席点に加点することはある
第1回ここまで
太陽系惑星のタイプ
大きさ,密度,表面や内部の構造からの分類
地球型惑星
(岩石型惑星)
水星,金星,
地球,火星
木星型惑星
(ガス型惑星)
木星,土星
天王星型惑星
天王星,海王星
太陽系惑星の公転軌道
小惑星
火星と木星の間には小惑星の
群れている軌道がある
大小さまざまな塊
彗星
箒星とも言われる星でひどく楕円
又は双曲線の軌道を取り太陽に
近づく
ほとんどが氷でできている
尾は太陽に近づき蒸発したガス
地球型惑星
水星
金星
地球
火星
半径
2240km
6051
6370
3397
質量
0.055地球
0.815
1
0.107
平均密度
5400kg/m3
5240
5515
3930
公転周期
88日
225
365
687
自転周期
58.6日
243
1
243
軌道半径
0.387AU
0.732
1
1.523
表面温度
430-173℃
470
0
210
衛星数
0
0
1
2
コメント
太陽に近く地
球からは
観測しに
くい
地球と同じサ
イズ。CO2
の大気に覆
われ90気圧
以上
1/100気圧
の大気
がある。
木星型惑星
木星
土星
天王星
海王星
半径
69911km
58231
29560
24620
質量
317.8地球
95.2
14.5
17.15
平均密度
1326kg/m3
690
1270
1640
公転周期
12年
30
83
164
自転周期
9:50
10:14
17:20
16:11
軌道半径
5.203AU
9.555
19.218
30.110
表面温度
-110℃
-140
-200
-200
衛星数
多数
リング
多数
リング
多数
リング
8
リング
コメント
巨大惑星
細いリングが
ある
リングのき
れいな星
自転軸がほぼ
8度倒れてい
る
ごく細いリ
ング
地球型惑星と木星型惑星の比較
惑星型
地球型惑星
木星型惑星
比較的小さい
大きい
岩石と金属
水素とヘリウム
大きい
小さい
自転速度
遅い
速い
環
ない
多い
少ない
多い
半径
構成物
密度
衛星数
これらの違いは太陽系形成過程にあり
太陽系の誕生
太陽系誕生は46億年前
根拠:
地球に落下してくる隕石
の年代が46億~45億年前
に集中
本題に入る前に...
なんで隕石と太陽系が同じ
年代なの?
隕石は
太陽系形成と同時に生まれた惑星の卵の破片.
隕石は46億年間にわたる太陽系の進化に取り残
され,今でも46億年前の生まれたままの姿をた
もっている.
だから,隕石から我々は太陽系の最初の様子を知
ることができる.
太陽系は,わずか5千万年のうちにmmの1万分の
1の目に見えない無数のチリから現在の地球や木
星にまで急速に進化したと考えられている.この一
部始終が隕石の中に記録されている.
だから隕石の年代から太陽系形成の年代が見積
もれる
星宮社
創建は舒明天皇9年(637年)
8世紀、13世紀にもこの地方に「隕
石が落ちた」という言い伝えがある。
寛永9年8月14日(1632年9月27
日)の午前0時過ぎ、南野村に隕
石が落ちた。石は喚續神社へ寄
進され長く社宝として祀られていた。
1976年に国立科学博物館によっ
て隕石と確認され、南野隕石と命
名.日本で2番目に古い隕石とさ
れている。
★
南野隕石
寛永9年(1632)9月27日(旧暦8
月14日)午前0時頃、村瀬六兵衛
ら数人の人々が塩を焼いていた時
の出来事です。突然ものすごい音
がして、赤熱した隕石が落ちてき
たのです。里人の1人が鉈(なた)
を投げつけました。
太陽系の誕生 STEP 1
銀河系円盤部には星間物質
(ガスやちり)が高密度に集
まっている場所(星間雲)が存
在
この一部がなんらかの理由で
圧縮される(たとえば超新星爆
発の衝撃など)
星間雲内に高密度部分がで
き,自らの重力で収縮を始め
る
星間雲では密度のむらを均
等にするためゆっくり回転
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したオリオン座の
馬頭星雲のクローズアップ
太陽系の誕生 STEP 2
回転によって遠心力が働く.遠心力と重力が拮抗すると,回転軸
方向には遠心力が働かないので物質は赤道面に向かって移動,
平たい円盤状になる 98-99% H, Heガス
やがてちりの層の自己重力不安定によって「微惑星」と呼ばれる
1-10kmサイズの小天体が100億個も生まれる
ちりは赤道面に沈殿
原始太陽系円盤ができてからここまで数十万年~数百万年
太陽系の誕生 STEP 3
原始惑星系円盤を構成するちり:岩石,金属質の塊,氷
太陽の近く:太陽の熱で氷は蒸発してガスに.そのため
岩石質の微惑星が誕生
岩石質
氷
微惑星は太陽の周りを回りながらお互いの重力で軌道を乱しあい,
衝突合体をくりかえし,成長して「原始惑星」と呼ばれる惑星の卵
が誕生
地球型惑星
太陽系の誕生 STEP 4
太陽系外側:太陽重力の影響少ないため原始惑星軌道間隔が
広がる.円盤の温度が低く,氷が増えますます大きな原始惑星
ができる.これを核に自身の重力により原始太陽系円盤からガ
スを捕獲し,H, Heの大気をまとう
木星型惑星
さらに遠くでは,原始惑星の成長には時間がかかり,固体コアが
形成されたときには円盤ガスが消失しつつあったためほとんどガ
スをまとえず,巨大氷惑星となる
火星
バイキング1号が撮影した火星表面
・大きさは地球の半分
・密度は地球より小さい
・地表に酸化鉄が多く赤く見える
・1.026日で自転,自転軸の
傾きを持ち,地球に近い
従って季節変化がある.
・重力が小さいため大気は希薄
・極冠(氷H2Oと大気中のCO2に
よるドライアイス
・赤道付近に巨大火山が並んでいる.
最大はオリンポス(高さ26km,
火口直径80km)
地球型惑星とその核のサイズ
地球
金星
マントル
外核
内核
火星
月
水星
木星
・太陽系惑星で最大(地球の11倍)
・ H(90%)とHe(10%)を主成分とする
ガスの惑星故,密度は地球より小さい
・表面重力は地球の2.37倍
・表面温度-130 ℃
そのため軽いガスを保持できる
・自転周期は0.414日 惑星で最も速い
→遠心力大で赤道付近膨らむ
・強い磁場がある→オーロラ見られる
・表面の模様で大赤斑がみられるが原因
はわかっていない
・衛星は60個以上 大きなものはイオ,
エウロバ,ガニメデ,カリストの4つ
(ガリレオが1609年ころ,自分で作成
した望遠鏡で発見,ガリレオ衛星と
呼ばれる)
なぜ重力が大きいと軽いガスを保持できる?
表面重力(g)=
G:万有引力定数
M:天体の質量
R:天体の半径
GM
r2
表面重力は天体の質量に比例して、天体の半径に反比例する
木星と地球で比較
地球の半径re/木星の半径rj=6380/71490
木星の質量Mj/地球の質量Me=1900/5.97
gj
ge
=
GMj
rj2
re2
・
GMe
=
Mjre2
Merj2
= 2.37
地球上重さ40kgのものが木星では約100kg !
土星
ボイジャー2号が撮影した土星
・環が確認されたのは1655年
ホイヘンスによる
・環の幅は30万km以上,厚さ
は数十mと言われている.
・環は細かい氷の粒,岩石の粒
なども混じっている
・土星本体は太陽系第2の大きさ
・密度は地球の1/4以下 惑星
の中で最小
・自転は木星の次に速い0.444日
・扁平率は太陽系惑星で最大
・公転周期29.458年
・土星の主成分はHとHe
・強い磁場を持つ
・衛星は30個以上
最大はタイタン
土星の環
環は一様ではなく、A環から
G環に別れる。
土星の環は内側から順にD
環、C環、B環、A環、F環、G
環、E環があり、F環、G環は
よじれた構造をしている。
A環とB環の間のすき間が
“カッシーニの間隙”と呼ば
れる
カッシーニ(探査機)が撮影した環
細いたくさんの環からなっている
土星に超巨大なリング
米宇宙望遠鏡の観測で発見
スピッツァー宇宙望
遠鏡によって観測に
成功したこの巨大な
リングは土星の表
面から約600万~
1200万キロの場所
に広がっており、厚
みは約240万km、地
球が10億個入るほ
どの大きなものであ
るという。
冥王星はときどき海王星の軌道の内側に入り込む
衝突しない?
海王星の公転周期(164.774年)と冥王星の公転周期
(247.796年)は、ほぼ2:3であるため、両惑星が最接近して
も18AUという距離
従って
衝突の可能性はない
シュウメーカーレビー彗星 木星に衝突
1917年に土星に接近
1960年頃に木星に捕獲
1992年7月には木星に接近
そのとき核が砕け少なくとも
21個の破片が連なった
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したシューメーカー・レヴィ第9彗星
1994年7月の数日間にその分裂核が相次
いで木星に衝突
この規模の彗星が木星に
衝突するのは約1000年に
1度の稀な現象
木星に残った衝突痕
ここまで