スライド 1

銀河団の楕円銀河と高温ガス
Centaurus (optical vs x-ray)
銀河団の構造と楕円銀河
Kodama et al. (2005) PASJ 57, 309
CL0016+1609(z=0.55)
銀河団の構造と楕円銀河
Kodama et al. (2005) PASJ 57, 309
RXJ0152.7-1357(z=0.83)
銀河と高温ガスの分布
Kodama et al. (2005) PASJ 57, 309
CL0016+0169
銀河と高温ガスの分布
Kodama et al. (2005) PASJ 57, 309
RXJ0152.7-1357
銀河団の成長
CL0016+1609
(z=0.55)
RXJ0152.7-1357
(z=0.83)
photo-z members
red sequence galaxies
銀河環境
Tanaka et al. (2005) MNRAS 362, 268
field
field
cluster
cluster
group
group
銀河の色と環境
Tanaka et al. (2005) MNRAS 362, 268
銀河団銀河の色は銀河の個数密度、環境による。銀河の密度が高くなると、
ある値を境に銀河の色は急速に赤くなり、その変化は低質量の銀河程大きい。
これは星形成が阻害されるからであろう。
色-等級関係の成長
Tanaka et al. (2005) MNRAS 362, 268
色-等級関係は明るい端から形成され、銀河環境が密であるほどその成長が早い。
光度関数の進化
Tanaka et al. (2005) MNRAS 362, 268
Down Sizing
銀河団のフィールド環境では赤い銀河(楕円銀河)で暗いものが殆どない。代わりに、
同程度の明るさの青い銀河が存在する。赤くて暗い銀河は銀河密度とともに増加する
ことから、星形成は低質量の銀河ではより長く続き、銀河の密度に関係するメカニズム
で星形成が停止するものと考えられる。色ー等級関係は明るいものより発達する。
銀河団高温ガスの重元素汚染
Arnaud et al. (1992) A&A 254, 49
銀
河
団
ガ
ス
の
鉄
組
成
0.3太陽
銀河団ガスの温度(質量)
近傍の銀河団の観測によると、
銀河団ガス(ICM)の鉄の組成は
どの銀河団でも良く似ている。
つまりほぼ一定である。ガスが
高温である銀河団、つまり、質量
の大きな銀河団では鉄の組成が
系統的に低いという傾向もなくも
ないが、はっきりとはしない。
鉄の組成が一定であるという
ことから高温ガスの質量を掛ければ
銀河団ガスに含まれる鉄の質量が
求まる。これは他の元素でも同じ。
銀河団高温ガスの鉄質量
Arnaud et al. (1992) A&A 254, 49
銀河団ガスの鉄の質量はE/S0銀河の総光度と良い相関があるが、渦状銀河のそれとは全く相関が見られない。
これは銀河団ガスの鉄の起源がE/S0銀河にあることを意味する。
渦状銀河
楕円銀河
鉄
質
量
~
ガ
ス
質
量
相関なし
総光度
総光度
Iron Mass to Light Ratio
Ishimaru (1997) PhD thesis, Tokyo
銀河団ガスに含まれる鉄の質量と
銀河団の楕円銀河(S0銀河も含む)
のBバンドでの光度の総量との比率
Iron Mass to Light Ratio (IMRL)は
どの銀河団でも一定値をとる。
MFe/LB = 0.02-0.03 (Mo/Lo)
楕円銀河からは、恒星風た、銀河風、
SNIaによって鉄が放出される。
その大部分が銀河団ガスに
取り込まれたはずである。
銀河団
銀河群
楕円銀河
銀河風によって噴出す鉄の質量
Ishimaru (1997) PhD thesis, Tokyo
SNeIa
銀河風によって噴出す鉄の質量
Ishimaru (1997) PhD thesis, Tokyo
銀河団のIMLRを説明する初期質量関数の傾きはx=1.1の付近にある。この値は楕円銀河の色-等級関係を
再現するIMFの傾きの値に非常に近い。また、銀河風だけでは再現できないことに注意。SNIaが効いている.
銀河団ガスの組成パターンはSNIaの強い影響を示すはず。つまり、[α/Fe]の値は太陽に近いと予測される。
銀河団高温ガス(鉄とα元素)
Loewenstein & Mushotzky (1996) ApJ 466, 695
SNIaの影響が見られない?
太陽の鉄問題 (光球vs隕石)
Ishimaru & Arimoto (1997) PASJ 49, 11
光球
太陽の化学組成には光球の値と
隕石の値とがある。両者は大部分の
元素については一致するが、
鉄については大きな食い違いがあり、
隕石の値が正しいと考えられている。
これまでのX線の解析では太陽の
光球の値が使われていたが、
これを正しい値に修正すると、
銀河団ガスの鉄の起源として、
SNIaの寄与が少なくとも
4-6割はあるといえる。
隕石
鉄の組成の進化
Mushotzky & Loewenstein (1997) ApJ 481, L63
ASCAによる遠方の銀河団の観測はz=0.0-0.5の範囲内では鉄の組成が不変であることを
明らかにした。これは銀河団の鉄汚染を担う銀河での星生成がこれよりも遠方で発生した
ことを強く示唆する。
ICM Metallicity from XMM
Tamura et al. (2004) astro-ph/0403058
Si/Fe
O/Fe
Fe/H
Abundance Gradients
Fe/H
Si/Fe
Tamura et al. (2004) astro-ph/0403058
O/Fe