マルチスケールモデリングに よる材料開発 コンピュータ&マテリアルズ・サイエンス 関西学院大学 理工学部 情報科学科 教授 西谷滋人 計算機材料学 著しく発展する情報処理技術を駆使して、「物質・材料」の開 発技術を確立する研究にとり組んでいます。 特に材料の複雑な組織生成過程を, • • • 結合を担う電子レベル 運動を記述する原子レベル 物性を支配する組織レベル というマルチスケールでの計算機シミュレーションを可能にする ための手法の開発と、現実的な対象への適用を行っています。 マルチスケールモデリング 手法 電子構造計算 • DV-Xα,擬ポンテシャル法(VASP) 多体ポテンシャルの開発 • EAM, BOP 分子動力学法 • モンテカルロ法による自由エネルギー計算 状態図計算(CVM, calphad) 1 成果 析出核生成自由エネルギー • 次世代構造用材料開発のキーとなるFe中 Cuの析出核生成自由エネルギーを第一原 理計算により理論的に求めた. Tiのbcc-hcp変態 • 同素変態を起こすTiの有限温度での電子自 由エネルギーの精密計算. 最近の外部資金,共同研究実績 科研費 • 基盤B「ボンドオーダーポテンシャルによる状態図作 成汎用コードの開発」 H11-14. • 基盤C「bcc型金属,金属間化合物の結合と欠陥構 造」 H12-13. その他 • NEDOナノメタル「Fe-Cu合金析出物の核生成の第 一原理計算」 H13-15. 主な論文他 「21世紀の格子欠陥研究に残された課題」,西谷他編(吉岡書店,2003). 「Mapleを利用した応用数学教育」C&E,13,(2002), 33-39. "Evaluation of Migration Energy of Lithium Ions in Chalcogenides and Halides by First Principles Calculation", Yukinori Koyama, Yasuhiro Yamada, Isao Tanaka, Shigeto R.Nishitani, Hirohiko Adachi, Masahiro Murayama and Ryoji Kanno, Materials Trans. 43 No.7, (2002) 14601463. "Ab initio study of symmetric tilt boundaries in ZnO" , Fumiyasu Oba, Shigeto R.Nishitani, Hirohiko Adachi, Isao Tanaka, Masanori Kohyama, and Shingo Tanaka, Phys. Rev. B., 63 , 045410 (2001) (10 pages) "First principles calculations on bcc-hcp transition of titanium", Shigeto R.Nishitani, Hitoshi Kawabe, and Masato Aoki, Materials Science and Engineering, A312 (2001), 77-83. 「プレゼンテーションの極意」 http://ist.ksc.kwansei.ac.jp/~nishitani/GeneralLectures/nishitani(2).htm
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