保健セクターにおける 援助モダリティ ~内田 教授

保健セクターにおける
援助モダリティ
~内田教授をお迎えして~
GRIPS 開発フォーラム
援助モダリティチーム
2004年 7月13日
援助モダリティチームによる
キックオフ
1. 保健セクターにおける援助ツール
2. ニーズとのマッチング
2-1. 援助の受入れ側とドナーとの関係
2-2. 保健セクターにおける開発課題
3. 国ごとのニーズとツールのマッチング
3-1. ウガンダ
3-2. ベトナム
1. 保健セクターにおける援助ツール
①直接財政支援型 ⇒一般財政支援
⇒セクター財政支援
②プールファンド型
⇒特定の活動に限定
⇒限定なし
IHSD(2003)によると、調査対象のSWAp実施11カ国中、4カ国が一般財政
支援、3カ国がセクター財政支援、4カ国がプールファンドを援助の資金源
としている。
Institute for Health Sector Development (2003) “Mapping of SWAP in Health”
1. 保健セクターにおける援助ツール
③プロジェクト型
(日本の協力事例から)
⇒地域ベースのサービス強化 [ベトナム:リプロダクティヴ
ヘルス]
⇒疾病ごとの対策強化 [ホンジュラス:シャーガス病対策]
⇒トップ・リファーラル強化 [ベトナム:バックマイ病院]
⇒保健行政のマネージメント強化 [ガーナ現職研修システ
ム開発]
④グローバル・ファンド [世界エイズ・結核・マラリア対
策基金]
2. ニーズとのマッチング
援助モダリティ議論の源流は2つ・・・
援助のあり方(ドナーと
援助受入れ側)の課題
開発課題
援助モダリティ
の議論
2. ニーズとのマッチング
2-1. 援助の受入れ側とドナーとの関係
• 当該保健セクターにおい
てプロジェクトの氾濫が見
られる場合、それらを調整
するツールとして財政支
援やプール・ファンドが
「効く」場合も・・・。
開発課題
モダリティ
援助のあり
方の課題
2. ニーズとのマッチング
2-2. 保健セクターにおける開発課題
• 当該保健セクターの開発課題
を特定するために:
政府の機能を以下の2つの軸
で4象限に分類。


「マクロ官庁 ー セクター・
地方官庁」
「政策・制度 ー 実施」
開発課題
援助のあり
方の課題
モダリティ
2. ニーズとのマッチング
2-2. 保健セクターにおける開発課題
上流=政策・制度
・保健政策・制度の立案・設計
・セクター内の予算・人材配置等
セクターと
地方官庁
・(開発戦略と整合的
な)
セクター予算配分
・公務員制度
②
①
③
④
・政策の実行/サービス
の提供
下流:実施
マクロ
官庁
3. 国ごとのニーズとツールのマッチング
-ベトナムとウガンダの比較ー
ベトナム
ウガンダ
26/1,000人あたり
141/1,000人あたり
保健セクター支出の
援助依存度(b)
2.6%
24.8%
ベッド一床あたりの
人口
588床(c)
870床(d)
末端の保健サービ
スにおけるスタッフ
給与
1995年より中央政府によ
る手当て開始。(e)
2000年からのSWAP導入前
は給与の遅配が問題だった
が、2003年時点で解消。(f)
乳幼児死亡率(a)
*一般財政支援からの支出は除くと思われる。
Source:
(a) World Development Indicators 04, World Bank
(b) WHO Statistical Information System <WHOSIS> 2001, WHO
(c) Health Statistical Profile 2002.
(d) Ministry of Health, Uganda, “Health Statistics” online.
(e) “Growing Healthy: A Review of Vietnam’s Health Sector,” World Bank 2001.
(f) “Ugandan health units are reporting a doubling in patient visits. What lessons
can be learnt by other sectors and by DFID?”, Ministry of Health Uganda.
3. 国ごとのニーズとツールのマッチング
3-1. ウガンダ
• セクター全体を対象とした
上流=政策・制度
包括的なSWAP
• 経常予算の肩代わり
⇒ ツールとしての直接財政
支援やプールファンド、その
実施を支える技術援助
セクターと
地方官庁
マクロ
官庁
下流:実施
3. 国ごとのニーズとツールのマッチング
3-2. ベトナム
• サブセクター(例TB)毎の援助
協調
• 個別ニーズに応じた人・モノ・
資金支援
上流=政策・制度
⇒ ツールとしての活動特定型
プールファンドやプロジェクト
など。
セクターと
地方官庁
新たな課題と
してのサービ
ス需要側に対
する制度づくり
マクロ
官庁
下流:実施
結論:
• ツール選択にあたっては当該国における
①援助受入れの状況、②開発ニーズ(発
展段階によって異なる)に留意する。
• 如何なるツールを用いるにしても、援助に
よる介入と政策・制度とのインターフェース
に常に注意を払うことが重要。